廃墟建築士

廃墟建築士

440円 (税込)

2pt

いつか崩れて自然へと回帰していく姿に魅せられ、「私」は廃墟を作り続けてきた。時の経過によって醸成される廃墟こそが、その国の文化的成熟度を表すのだ。だがある時、「偽装廃墟」が問題となり…。(「廃墟建築士」)。七階での事件が多発し、市は七階の撤去を決定した。反対する市民は決起集会を開くが…(「七階闘争」)。意識を持つかのような建物に現実と非現実が同居する、不思議な4編の物語。

...続きを読む

廃墟建築士 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2013年03月03日

    想像力と優しさに満ち溢れた短編集です。
    抽象的で現実離れしてるからこそ、現実や物事の本質を描けている気がしてくることが不思議です。

    0

    Posted by ブクログ 2012年10月14日

    三崎さんの描く世界は、普段身の回りにある当たり前のものが意思を持っていたり、普段暮らしているのと変わらないように見えつつ、実は少しずれている社会が出てきたりする。
    そして登場人物自身も、それに違和感や戸惑いを感じている姿が描かれる場合と、それを当たり前のこととして、その世界で暮らしている姿が描かれる...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2014年08月07日

    となり町戦争は昔読んだはず。「一ヶ所だけズラした設定を端正な文章で」という印象。嫌いじゃない、むしろ好きなんだけど、これを続けるのはしんどいんじゃないかなぁ、と思ったような。で、今回文庫交換会で当たって読んでみたけど、まぁ同じ感想。どれも変な設定なのにリリカルで切ないんだけど、ホンマにこれを飽きさせ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年03月23日

    暗喩、というのだろうか。
    廃墟を建築する、というのは、理に叶わない話に聞こえるかもしれないが、結果全ての建物は無に帰す。
    つまり、その無に帰す前の段階では、どんなに短い間でも、廃墟、となる理屈ではある。

    最近、自分が入社当時やっていた仕事で、あるいはそれ以降やった仕事で、今もかたちをなしている、価...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年02月25日

    短編集。
    「廃墟建築士」感想
    廃墟とは、人の不完全さを許容し、欠落を充たしてくれる、精神的な面で都市機能を補完する建築物

    一定の規格が設けられ、その上で認可されるものに偽造はつきものだ。
    耐震性を偽造した建築が前に話題になったけれど、新たに作り上げられるものだけが偽造の対象ではない。
    ずっと以前に...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年07月06日

    廃墟を作る人たちの話。他。

    三崎さん全部買ってたと思いきや
    積んですらいなかった1冊。

    中編になるのかな。
    らしい世界だけれども
    それを把握して楽しめる頃に終わってしまう。

    人間じゃないものの人間らしさが
    素敵なところです。

    0

    Posted by ブクログ 2013年03月14日

    「廃墟建築士」は何かの比喩かと思って買って読んだけど、そのまんまだった。
    小さい映画とか深夜のアニメとかにしたらおもしろそう。
    文体や登場人物はあまり好きな方ではないが、ストーリーは良かった。
    お話の中に入っていく変な快感があった。
    著者のほかの本も読みたくなった。

    0

    Posted by ブクログ 2012年12月02日

    大の大人が本気出して真顔で悪ふざけをしてるような作品。
    どんな物語だろうと思わせておいて、その実、物語ってはいない。
    世にも奇妙なアイディアでぐいぐい引っ張っていく短編群。

    0

    Posted by ブクログ 2012年11月17日

    「廃墟を作る」という言葉に心ひかれて購入。

    物質的な建築だけに終わらず、時間をかけて「廃墟」にしていく過程を大切にする、そうして先人達が残した「廃墟」に想いを馳せる、そんな表題作でした。
    ただ、私個人の気持ちとしては、建築物は実際に利用されてこそ、と思うので、住みもせずに作られた廃墟など偽物!とか...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2014年10月05日

    廃墟が好きで、たまに見に行く。
    廃墟に突如行きたくなる。
    廃墟は結構怖いところなので、なかなか行けない。だから、写真集を買って、眺めたりする。

    完全な自然の姿なんて、目に触れられるところには存在していないと思っていて、
    もし探検家が未開の地に行ってその風景を私が目にしたとしても、探検家の目というフ...続きを読む

    0

廃墟建築士 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

集英社文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

三崎亜記 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す