メビウス・ファクトリー

メビウス・ファクトリー

小説・文芸
1,584円 (税込)

7pt

町の住民のほとんどが働く巨大工場。しかし、そこで何が作られているのか、実は、誰も知らない――。妻子を連れて地元の町にUターン就職し、町一番の工場に就職したアルト。完璧な管理システムを持った工場は、町民の誇りと憧れの存在だったが、アルトは働き続けるうち、徐々に工場の“秘密”に気づきはじめ――。閉鎖的な企業城下町を舞台に、現代日本を照射するSF長編。【目次】第一章 新入社員/第二章 鑑定士見習い/第三章 熟練工/第四章 新入社員、その後/第五章 新人鑑定士/第六章 パンデミック/第七章 お尽くし

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メビウス・ファクトリー のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読みやすい背景描写だったが、また違った世界観で流されて生きている人とこの働き方?製品は間違っていると言う人の生活模様。日本の中の一つの国、この中でしか通用しないお金、価値観、他者を受け入れた事からひずみが起き、波紋が広がるが汚染によって人々が散らばり、また集められ信奉者はまた戻って疑問も持つことなく。。と最後は自分の空想だが同じ生活をしていくんだと思う。そしてまた疑問を抱いた人が排除されていく。自由がないとも思わないけど保証された生活が羨ましいと思うのは生活に疲れているからかも知れない。

    0
    2023年07月02日

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    最初は宗教臭のする街の気味悪さから引き込まれ,何をつくってどのように街が動いているのか考えさせられ,そしてP1とは一体何なのかを探るようになっていた.それら全てを含めて,騙された.注目すべきはメビウスの世であり,自分は果たして自由なのか,それを自分自身に向けて疑問視する本だった.
    この人の本は,現代日本から少しズレた並列世界の現代日本を舞台にしているのが多いイメージだけど,この本は良い感じでズレていて良い感じで重なっている.

    0
    2023年06月13日

    Posted by ブクログ

    久しぶりに三崎亜記を読んだ。
    不思議世界であるが、今回は分かりやすい。
    考えさせられる。

    最後が少しもの足りない。

    0
    2016年10月10日

    Posted by ブクログ

     例えば、ある会社に勤めていて、ある日とんでもない大問題が発生する。
     もう明日は来ないかもしれない、どうしよう。
     なんて緊急事態は社内だけで、世間的にはどうでもいいことなのかもしれない。
     近視眼的になりすぎて、世の中全体が見えてない。
     だけどそれって、ある特定の組織だけの問題なのか。
     世界的にみれば、極東の島国で起こることなどどうでもいいことばかりなのかもしれないし、
     宇宙的にみれば、辺境の惑星の些末なことなどどうでもいいのかもしれない。

     この街では、工業製品P1を生産している。
     P1はこの国のあらゆる箇所で利用され、その供給が止まってしまうと大変なことになると言われている。
     町民は皆、P1の生産に関わっており、町内では貨幣の流通もなく社内パスで全てのものが精算できる。
     また、町民が町外に出る時には事前申請が必要であり、町の外から見ると閉じた世界になっている。

     この工場に新入社員として引っ越してきたアルトは、かつてこの町に住んでいたことがある。
     町外からの社員は異例なことだった。
     アルトはこの町に慣れようとするが、妻の様子がおかしくなってくる。

     最終工程を経たP1は鑑定士が、P1に真心が入っているかの最終チェックを行うが、町出身の鑑定士を育てようという機運が高まる。
     遠山は、何故自分が鑑定士見習いに選ばれたのか、理由が全く分からなかった。
     町外に住む師匠の跡をつける。

     
     自分の仕事が世の中で、どのように役立っているか分かって仕事をする人は少ない。
     その働き方は、機械とは一体何が違うというのか。

    0
    2019年09月16日

    Posted by ブクログ

    他の地域と独立している町の不思議な話。映画にも似たような設定はあったが、その町の生活、風習はまさに三崎ワールド。

    0
    2017年10月26日

    Posted by ブクログ

    生まれ育った街に家族とともにUターン就職したアルト。この街で唯一の大工場の生産ラインで働き始める。慣れないことばかりだが、面倒見のいい先輩にも恵まれ、家族も街に馴染んだかに見えた。

    しかし、工場で何気なく発した一言が「緊急事態」を生み出す原因となってしまう。
    妻も街に違和感を感じ始めた。
    それでも、やっていけると信じていた。ブラック企業から逃れ、働きがいのある仕事につけたはずだった。幼き日に失った家庭の幸せを築いて行くはずだった。

    工場城下町で繰り広げられる人間模様。
    体制の中で生きていくのか。
    生じた疑問に蓋をせず生きていくのか。
    そもそも、工場で生産されている唯一の製品「P1」とは何なのか。
    隙がなく作り上げられた、巨大な街のシステム。黙って従っていれば、全て順調に行くはずなのだが。

    完全に管理しようとしても、完璧なシステムなど存在しない。

    タイトル通り出口のないメビウスの世界に導く、摩訶不思議な三崎マジック。

    0
    2016年11月05日

    Posted by ブクログ

    P1と呼ばれる製品を作る工場が全てを支配する街。そこでは工場が管理する電子マネーで暮らし仕事も「奉仕」と呼ばれる管理社会。それは宗教などによる単一価値観の社会を思わせる。
    また「20世紀少年」を思わせる部分もあり楽しめるがオチもまた20世紀少年の様に中途半端というか曖昧さを残す。
    もう少し収集をつけて欲しかった。

    0
    2017年04月12日

    Posted by ブクログ

    近未来SF
    最近話題の村田沙耶香さんと近いジャンル。
    少しだけ未来のあり得そうだがそうなったら怖い世界を描く。
    ライトノベルの軽い内容だと思って読んでいたけどなかなか深かった。
    町を作った意味も仕組みも最後には判らないが政府や組織の上層部の発表をそのまま信じて良いのか、疑問を持つべきなのてはないのかという問いかけで終わる。
    汚染とか政府発表とか最近良く聞く言葉にはドキッとさせられた。

    0
    2017年02月04日

    Posted by ブクログ

    うーむ。いろいろ示唆されるところはあるんだろうけど,私には(特に最後)分からなかったしちょっとついていけなかったかも。

    0
    2016年11月28日

    Posted by ブクログ

    自分たちの総意であるかのように錯覚させられて、実は全く別の誰かによって、コントロールされている。メビウスの輪のように、わざとねじれを作り真実を覆い隠し、大きな欺瞞の歯車の小さな歯車となって滞りなく回り続ける人々。何も見ず、何も考えずに歩き続ければ、平坦で歩きやすい道がどこまでも続く。足元を一旦見つめれば、自分がねじれた空間にいることに気づいてしまう。気づいてしまえば、ねじれた部分から振り落とされてしまうだけ。だから、人々は、目をつぶる。そうすれば、足元がねじれていることなど気にかけることもなく、元の通りに平坦な道を歩くことができる。見ないフリをすれば少なくとも平穏に日々を送ることができる。目をあけたらどうなるのか。本書はそれを教えてくれる。

    0
    2016年10月22日

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