【感想・ネタバレ】コロヨシ!!のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年09月09日

再読。こうみえてスポーツ青春小説。なんだけどそこはさすが三崎さん。作り出す架空の世界は他の作品とかすかにつながりながら、架空のスポーツまで作り出してしまった。とにかくこのスポーツが本当によく練られていて、現実にはあり得ない多様さと複雑さなのに、あってほしいと願わずにいられないほど魅力的。登場人物のキ...続きを読むャラもスポーツ小説らしくマンガちっくに作りこまれていて面白い。『武士道シックスティーン』の解説を書いた金原瑞人さんがまたもや解説書いてます。

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Posted by ブクログ 2015年06月17日

国家の管理下で、掃除がスポーツとして楽しまれている世界の物語。この掃除が、武道なのです。掃除は武道とスポーツの境界線を踏み越えようとしていて、それは国際化にまつわる問題もはらみ、架空の競技を取り上げながら、作者は新しいスポーツが生まれる過程を構築(あるいは再構築)していると思いました。
自分と向き合...続きを読むい、精進する主人公の様子に引き込まれます。設定はファンタジーといえますが、描かれているのは人間。彼らの葛藤を余すところなく読むことができます。生きるとはどういうことか――この主題に正面から取り組んでいて、感動すら覚えます。終盤ではスポーツと政治の問題に鋭く切り込み、深く掘り下げる意図を感じました。2巻目以降にも期待です!

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Posted by ブクログ 2014年12月19日

アニメ化したら面白そうとコメントされていた方もいらっしゃいましたが、全く同感です。最近のCGなら実写でもいけそうな気がします。原作マンガ版”進撃の巨人”の立体機動のシーンがアニメ版でとんでもなくかっこよくなった時のあの感激をこの本でも体験してみたい。

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Posted by ブクログ 2013年07月14日

再読。以下は初読時の感想やけど、今回は素直に面白かった。初読時と同様、苦手なキャラが多いのは変わってないけど。

三崎さんらしい、あり得ないのにリアリティのある舞台設定や、主人公の樹や偲のキャラクターは魅力的。
グイグイと引き込まれるリーダビリティもあるのだが、それ以外のキャラの魅力が僕には今ひとつ...続きを読むわからなかったので☆-1。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年11月26日

久しぶりに三崎亜記の本が文庫にあるのを見て購入。内容は全く知らず。。
あの人の相変わらずの、「現代社会から少し軸をずらしたパラレルワールド」が健在で、とても面白かった!!
続編なのか、続編があるのかもさっぱりわからずに終わってしまってかなり混乱してるところで、検索したらやはり続編が!…いや、梨奈とか...続きを読む日登美さんとの関係を思うと、前作があってもおかしくなさそうだけどね?
現代社会の概念にとらわれてると思いつけないような発想が新鮮で、読むのが好きな作家です。今回のテーマは掃除!まったく、よく掃除からここまでストーリー作れるもんだ。。
ところで、ところどころの設定に読み覚えがあるような気がしたのはなぜか。どこかで読んだことがあるのか?その疑問だけが払拭できなくて、すごくもやもやする。。
続編がもうすぐ単行本発売ということで、ちょっとそわそわしてしまう。。文庫化は遅いだろうしなぁ…!

(2012/01/28)


前は世界観のみでかなりの評価ですが、それを知った上で再読すると、三崎さん独特の文体が、目につく。。
すごく客観的なのか、それとも主人公の目線なのかが限りなく溶け合った地の文。
正直、これだけ取り上げると私的には三崎さんの文は多少苦手な部類に入る。
でもそれを凌駕してしまうくらい、世界観の構成の仕方が好きだ。
文体が好きなわけでなく気に入りの作家って、そう言われれば私の中では珍しいのかもしれない。。

(2012/11/25)

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Posted by ブクログ 2018年08月28日

とても面白かったです。
三崎さんがスポーツ小説を書かれると、こんな世界になるのですね。
「掃除」というスポーツを通して、物語の世界がゆっくり浮かび上がってくるのが楽しかったです。まだまだわからないところも多くてわくわくしました。
掃除に打ち込む樹と偲の変化も、青春だなぁと思います。ふたりを取り巻く...続きを読む人々の濃さと、過酷な環境も、もっともっと続きを、と思います。
自由と不自由、考えさせられました。
続きも楽しみです。

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Posted by ブクログ 2015年07月05日

「一瞬の風になれ」のような青春スポーツもの。
架空のスポーツ「掃除」をテーマにしていて興味を引いたので読んでみたけれど、「舞」の表現が想像をかきたてるもので面白かった。
個人的にはクィディッチと重なるようなイメージをもちました。

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Posted by ブクログ 2015年03月28日

掃除の流れとか頭で想像するのが多々難しい部分もありましたが、全体としては苦悩し、悩みながらも進んでいく青春小説で読んでいて成長していく過程にとても楽しく読み進められました。謎はたくさん残っているので続きを読んですっきりしたいです。

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Posted by ブクログ 2013年05月26日

独創的な設定なのに世界観に対する説明が一切ない。
それなのに最後まで読める。
すごいな。
そしておもろいな。

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Posted by ブクログ 2012年11月23日

三崎亜記独特の面白い世界設定。「掃除」というスポーツについての小説。一見荒唐無稽な設定ながら、グイグイと読ませる作者ならではの面白さ。

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Posted by ブクログ 2012年11月17日

この人は架空の「なにか」を書くのがうまいよな。「掃除」といいつつそれは一般的な掃除とは全く異なるものだった。スポーツとしての「掃除」。でもこの人の文章からは本来存在しないはずの掃除の競技風景が鮮烈に思い浮かぶようだった。観客として競技を観戦しているかのような、実際に自分自身が舞台で舞っているかのよう...続きを読むな、空想でありながらもそのリアルさはすごい

しかし今巻では完結しない……のかぁ…。終盤に差し掛かってからは薄々感じてはいたけど。結局最初から最後まで作中の謎はまだほとんど明かされてはいないわけで

なにはともあれ「部活」がもう一度やりたくなる。そんな一冊

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Posted by ブクログ 2012年10月21日

架空世界の日本で、高校生が「掃除」というスポーツに打ち込む話。
これは…SF?…異世界青春ものというか。
少年漫画のようで、面白いです。

藤代樹は高校2年生。
高校だけに限られている特殊なスポーツ「掃除」を部活で行っている。
箒のような「長物」で、羽根つきの羽根を小さくしたような「塵芥」を自在に操...続きを読むり、回収する競技。
技術だけでなく芸術的な美しさも評価される。

マイナーな部で、樹は部に入っていることを両親には隠している。それには、わけがあった…
樹は、既に州大会新人戦で優勝した腕前。
実は子どもの頃に祖父に「長物」を貰い、一人で練習していた積み重ねがあった。祖父はその後、失踪してしまったのだが。
もうすぐ正式な大会に出て、優勝でもしたら、隠し通すことは出来ないが、まだためらっている。

幼なじみの梨奈は、有力者のお嬢様で、無敵の美少女。
何かと無理を言ってくるが、まったく太刀打ち出来ない樹。
「彼氏失格よ」などと言われて「彼氏じゃない」と抵抗はするのだが。

後輩の偲という可愛い少女に出会い、その優しい風情に救われる思いになります。
だが、偲は「掃除」の強力な選手で、しかも「居留地」の流儀らしい謎めいた技を持っていた。
「掃除」とは、もともと旧国技にも関連する実戦用の物だったらしい。
偲とは、やがて互いに教え合うことになるのだが、ライバルでもある。

「召喚部」で一人わけのわからないことをやっている友達も「掃除」の腕前はなかなかのもの。
この友達とのいきさつや、数々の試合の様子などが、少年漫画ぽくて、妙にわかりやすい面も。
試合だけでなく、「異邦郭」という社交場での「添え舞い」を仮面を付けてバイトでやっていたりと、色々なシーンが展開。
超絶技巧がつぎつぎに繰り出されていくが、それが「掃除」っていう。
樹たちが特訓したり、行き詰まったり、精神的な問題を乗り越えていく様子が、いきいきと描かれます。
スポーツ物の漫画で、全然知らない競技の場合、けっこうこんな感じかなと。
ほかに「肩車スポーツ部」とか、おかしな設定も楽しめます。

この世界の設定は斬新で、描写も流麗で面白いんですが、謎が多すぎるのが、感情移入するのにちょっと、難ですね。
少しずつはわかっていくのですが、そのテンポがやや遅い。
高校生が意味も事情もよくわからないまま、ひたすら練習しているっていうのも、あり得ない事じゃないけど。

さあ次の段階へ!
というところで、終わってます~。既に次作も出ているので、乞うご期待!?

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Posted by ブクログ 2012年10月18日

”掃除”がスポーツとして在る、その設定が面白い。
そして私は”掃除”という競技を全く知らないのに、主人公が舞う姿を、はっきりと想像できるのだ‼

作者が、何百回も見直して、ふさわしい言葉・ふさわしいリズムを探している、というだけあって、文章によどみがない。

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Posted by ブクログ 2012年10月14日

架空世界の「日本」が舞台で「掃除」というスポーツをテーマにした青春ものの学園小説。

三崎亜記さんは「となり町戦争」、「バスジャック」、「廃墟建築士」ぐらいしか読んでないのですがかなり好きな作家さんです。
ページを読むにつれて引き込まれる独特の世界観、飽きさせない文章力。他の人じゃ真似できないような...続きを読む独創的で読めない発想が非常に好きなんです。
なんだか読んでいてラノベに近い感じのような気もしました。造語も語感の良さがカッコいい。中二心をくすぐられる……。
試合や練習中とかの「掃除」の描写は、まるで生の映像を見て書いているかのような徹底とした細かさなのも圧巻でしたこれはアニメ化してほしい。
個性的なキャラクターも、ひとりひとりが味があって好きです。その点も映像化と相性のよさそうですよね。問題は1クールじゃ終わらなさそうなところですかね……。
学生時代でひとつのことに打ちこめた経験って、年を重ねるにつれて、かけがえのない光になるんだろうなあ……。

終盤の終盤で「俺たちの戦いははじまったばかりだぜ!」的な流れになり、「あ、あれ? これページ数足りるんですか……?」と思ったら、なんかちゃんと続編が出ているじゃないですかー! ヤダー! 商売上手!

個人的には樹と偲よりも樹と梨奈との関係のほうが気になるところです。わくわくしてきました。

「頃良し!」

さあ続編を買いに行きましょう!

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Posted by ブクログ 2012年08月14日

「頃良し!」
今朝の掃除に取り掛かる時、ハタキを構えて思わず言ってしまった。。。
(箒じゃないところが、ちょっと邪道な気がしたけれど)

ここではないどこかの(?)日本で、国家保安局の管理下、
高校生の間だけ許される活動制限スポーツ、「掃除」。

横8尋×縦6尋の敷舞台の上で、長物を用いて塵芥を巻き...続きを読む上げ、
美しい軌道を描いてそれを迅速に回収する、特殊な競技だ。

この「掃除」のスピード感あふれる描写が素敵で
今は亡き金田伊功さんの、独特のパースをつけた作画で
アニメ化してほしい!と妄想してしまうほど。

そして、この架空のスポーツを構成する
敷舞台、長物、塵芥、差手、柄掃、寄袋、統声、裁定士
散華の舞、還立の舞、華宴、添え舞い
などのディテールや
西域、居留地、西州第一自治区、異邦郭、政府直轄校
などの独特の世界観がまた、すばらしい!

「掃除」の手ほどきをしてくれた祖父がある日突然出奔して以来
長物を手放さずに育った主人公の樹が
公立高校の掃除部で、居留地出身の少女、偲の掃除に驚愕し
政府直轄校の掃除部員との圧倒的なスキルの差に奮起して
自分だけの掃除を目指して修練を積んでいくのですが

文庫で520ページという長さのわりに、全国大会でこれから戦う!
というところで物語が終わってしまって、
「ええ~?!」と放り出された気分になったけれど
そこは続編がもう刊行されているということで、自分を納得させたりして。

掃除部の他、召喚部、肩車スポーツ部、など
ぜひ見学したり仮入部してみたい(?)部活も登場して
丁寧に創り込まれた架空世界に気持ちよく浸れる読み手には、ぴったりの作品です。

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Posted by ブクログ 2018年10月14日

面白いが、言葉遣いが読みにくいと感じる若い人も多いだろう。相当な言葉のセンスが無いと面白さが伝わらない部分がある、

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年04月15日

仮想スポーツ「掃除」をテーマとした
意外と展開は王道な青春スポ魂小説。

掃除というスポーツだけがフィクションで
あとは現代の学校が舞台かと思いきや、
歴史や国自体もどうやら現実とはことなる世界観のよう。
舞台である国は果たして「日本」と呼ばれているのか。
「居留地」「西域」といった独特の歴史を辿っ...続きを読む
国の文化の描写も面白い。

映像化したらカッコいいだろうな。
少年漫画でも張り合える緊張感。

伏線だらけで謎が多いのはもどかしい。

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Posted by ブクログ 2023年12月19日

2.5かな。
「失われた町」と同じ世界観で語られる青春小説?
いまいち入り込めず読むスピードが上がらなかった。話はこの後も続くけれど、その本は読まないか?
今のところ、自分の三崎亜記ベストは「となり町戦争」。

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Posted by ブクログ 2021年08月15日

一章読んだところで既視感が気になって仕方なかったが『失われた町』で部分的に同じ世界が描かれてたと判ってスッキリ。思い出すまで、本?アニメ?映画?って迷ったのは映像が頭に浮かぶ作品だからかな。

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Posted by ブクログ 2021年07月10日

数年前「武士道シックスティーン」を読み、「おっ、青春スポーツモノいいかも?」と続けて購入した一冊

で、やっぱりオッサンには青春ものキツいんじゃないか…と不安になった。

元々、三崎作品が好きなので抵抗なく読めるかと思いきや「青春×スポーツ×三崎ワールド」に馴染めず、また続けて同じジャンルを読むのも...続きを読む良くないかと思い止める。
それから数年経ち再挑戦

スポーツとしての「掃除」が存在する世界で、高校の「掃除部」として活動する少年が主人公
この「掃除」がクセモノで…
部屋の掃除とは違い「塵芥」と呼ばれるバトミントンや羽子板の羽のような物を「長物」と呼ばれる箒のような物で空中に巻き上げ技術を競う競技(なかなか場面を想像しづらい)
そして成り立ちの経緯には国家が絡んできてなんだか昔武術として危険視されたとかなんとか…クセがね…

舞踊としての側面もあるので、なんだカポエラの成り立ちとバトミントン合わせたような、不思議なスポーツ。

本筋はスポーツ青春モノなんですが、三崎作品に出てくる独特な職業、地名が出てくるのと、「国家」に話が広がる要素、過去に起きたことなどに「運命」に主人公が翻弄されすぎていて、臨機応変に切り抜けていくんだけど、なんかモヤモヤしたまま…

続編も近々入手予定

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Posted by ブクログ 2020年12月09日

どんどん読み進めたくなる吸引力は、あんまりなし。でも、先は気になるから、続編も読むかも。
世界観とか設定とかは、面白い。

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Posted by ブクログ 2018年10月28日

まず設定がいい。掃除というスポーツと戦後、居留地、西域などの謎。徐々に謎は解明されるも、ラストは次があるような、そんな結末。
続編が期待される。

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Posted by ブクログ 2016年12月03日

漫画またはアニメのノベライズのようであり、漫画・アニメ等での映像化もみてみたい作品。残念なのは最終章。締めが打ち切りとなった漫画みたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年02月11日

架空のスポーツ「掃除」に情熱を傾ける男子高校生の物語です。

現実にはありえないものをあるように思わせるのが作者の持ち味ですが、中短編では控え目なこの表現力を全開にしたらこうなるのかと、面白く読ませてもらいました。

内容としては青春小説の王道を踏まえ、多分にライトノベル的・少年誌的であり、その手の...続きを読む話に慣れている人間にはとっつきやすかったと思います。

ただ中盤以降の「修行」時代は、どこを目指しているのか分かりにくかったり、顧問の筋書き通りに動く展開が繰り返されたりで、やや間延びしてしまった感もあります。

その点は作者がこのジャンルをまだモノにできていないことが原因なようで、今後に期待というところでしょうか。

青春時代における制約の形として統治機構が出てくるのがいかにも作者らしいですが、不自由を強いる「体制」との対峙は、大人の読者でもドキッとさせられるものがありました。

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Posted by ブクログ 2015年11月14日

三崎亜紀による、ファンタジー青春部活小説。
少し変わった世界で、とても変わった掃除というスポーツに取り組む高校生とその周りの出来事を、でも一般的な青春ものとして扱う。
才能ある主人公の挫折と成長、ライバルたちとの対決、幼馴染みや謎に満ちた後輩との恋愛要素、更には周囲の大人たちの意外な正体…と、ジャン...続きを読むプ漫画並の王道スポ根。
そんなストーリーを、しかし真面目で硬めの文調・雰囲気で仕上げているのは、著者の意外性とらしさが相まって出ているようで面白かった。
続編も読みたい。
3+

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Posted by ブクログ 2013年04月10日

他の作品と同じく独創性に優れた設定がすごい。掃除というスポーツの設定についていかないとなんだこれは・・・となってしまう。
となり町戦争や失われた町よりさらに独創性が強く、とっつきにくいのでまあまあ面白いが☆3つ。

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Posted by ブクログ 2013年03月19日

掃除というスポーツに打ち込む話。

三崎さんのいつもの非現実感とは違っていた。
発想は悪くないのかもしれないけど
ルールが小難しくて想像しづらい。

スポーツ小説と言ってしまってよいのだか。。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年01月04日

架空の競技「掃除」をめぐるお話。
設定が面白いんだけど、エピソード過多で世界観にのめり込めず、長く感じた。
この世界にハマれば楽しかったんだろうなー。
途中で読むのに飽きて、中断してしまったのもハマらなかった要因かな。

うまく映像になれば面白いだろうなと思いました。
実際にみてみたい!

しゃべり...続きを読む方の特徴とか、いやらしくなく表現されてたのは読みやすくて頭のなかでキャラが立体的になり、よかった。

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Posted by ブクログ 2012年08月07日

イマイチ感情移入できず。掃除に対するイメージがわかなかった。

[BOOKデータベースより]

藤代樹は「掃除部」に所属している高校2年生だ。芸術点と技術点を競う競技「掃除」は、国家の統制下に置かれているマイナースポーツだった。幼い頃に祖父の教えで「掃除」を始めた樹は、昨年の州大会新人戦で優勝するほ...続きを読むどの腕前。だが、目標を見出せず、どこか冷えた態度で淡淡と「掃除」を続けていた。しかし謎の美少女・偲の登場により、彼に大きな転機が訪れ―。物語の錬金術師・三崎亜記が放つ、前代未聞の奇想青春小説。

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Posted by ブクログ 2016年07月23日

三崎さんと言えば『となり町戦争』とか『鼓笛隊の来襲』などのように不思議な世界を描いて来ました。この『コロヨシ!!』の世界も現代のパラレルワールドと言えます。
しかし今までの三崎さんが、そうした「不思議な世界」そのものを描く事を中心に置いていたように見えるのに対し、この『コロヨシ!!』ではあくまで「掃...続きを読む除」というスポーツを成立させるための背景。主体はスポコンドラマにあるようです。それも、あさのあつこさんのようにぐいぐいと書き込んでいます。
スポコンドラマとしてなかなか面白いのです。
天才肌のライバルが居て、気になる異性の後輩が居て、不思議なコーチが居て、登場人物も多彩です。不思議な世界を背景に置く事で生々しさが消え、多少の無茶も許容されてしまいますし。
しかし「なぜ三崎さんが?」という気もします。三崎さんにはもっと不思議な世界を中心に置いた物語を書いて欲しいなと思ってしまうのです。

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