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ある日、突然にとなり町との戦争がはじまった。だが、銃声も聞こえず、目に見える流血もなく、人々は平穏な日常を送っていた。それでも、町の広報紙に発表される戦死者数は静かに増え続ける。そんな戦争に現実感を抱けずにいた「僕」に、町役場から一通の任命書が届いた…。見えない戦争を描き、第17回小説すばる新人賞を受賞した傑作。文庫版だけの特別書き下ろしサイドストーリーも収録。
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Posted by ブクログ
⚫︎受け取ったメッセージ 人は大きい問題であればあるほど認識できなくなり、考えることを諦めたり過小評価してやり過ごしてしまう。でも、それらを意識しようと思っていることと、無意識でいることとは、違う。せめて、前者であろうとすることができる人でありたいと思う。まず知ろうとすることがその一歩だ。 ⚫︎本...続きを読む概要より転載 現代的戦争の恐怖。 ある日、突然に始まった隣接する町同士の戦争。公共事業として戦争が遂行され、見えない死者は増え続ける。現代の戦争の狂気を描く傑作。文庫版のみのボーナストラック短編を収録。小説すばる新人賞受賞作品。 ⚫︎感想 「となり町戦争」ということで、始まりもとっつきやすく、ポップなお話かな?と思い読み始めたら、ポップな包装紙に包まれたヘビーなお話だった。小説家の醍醐味ってこういうところなんだろなぁと思った。本当に言いたいことを、物語にして包含し、読者に何かを残す。読書体験は自分を振り返る体験だと改めて気づく。
いやぁ、後味の悪い最高な小説だった。 戦争に限らず、こんなふうに「見えない」ままに、日常を侵してくるもの、沢山あるよなぁ。もっと自覚的に生きねば
事業としての戦争 その設定は面白かった。目の前で人が死ぬ、とかそんなのを見ないまま始まり終わる戦争。 ただ女性の描写がファンタジーすぎて嫌 都合が良すぎる、いい匂いがしてキレイな裸で向こう主体で進む性行為、主人公に都合が良すぎて女性側が主人公に引かれる描写もなく私も納得できなくてモヤモヤした もう...続きを読む少し考えて見た 女性だけでなくて、登場人物の描写が薄い 人柄、考え方の癖とか見えてきにくい どんな人かの描写って難しいんだ
となり町と自治体の公共事業として戦争する舞坂町に住む主人公。戦況も報じられず、大義名分やそもそもの戦争の是非について論じられることなく、日常の延長線上に戦争が行われている。偵察任務を命じられた主人公ですら、となり町との戦争を実感することなく、いつも通り仕事に行き生活している。個人が実感できない事象...続きを読むは存在していないことと同義である怖さ。自覚がないままに戦争に加担し、間接的に誰かを殺しているかもしれない恐ろしさも感じる。香西さんが1番の犠牲者なのに市職員として感情を押し殺している様が切ない。文庫書き下ろしの別章も良かった。
「戦争」は「日常」の対極にあるのではなく、「日常」の延長戦にあるのだという意識をもつべきだと訴えられた。 「戦争」という言葉を聞くだけで、言い伝えられたイメージに固執していると、私たちは本当に、自分の歩んでいる道がどこへ続いているものなのかを見失ってしまう気がする。
となり町戦争というのは、何かの比喩で、暗示にあふれた小説なのかな、と思っていたけど、 読後3年ぐらい経過すると、実際に起きたことだったかなと思ったりした。 現実感というのは私にとってはそのぐらい曖昧で、その瞬間をつかんでいないと、すぐに現実か、非現実か、判断がつかなくなる。 たぶんそういうこと。
戦争のただなかにいて、それに関わっているのに危機感がない主人公は、現実のなかで色々なことの重要性を軽くみてしまう自分のようで、危うさに心配をしつつ歯がゆさや少しの苛立ちを感じた。 「戦争」だけど「普段」と変わらない、大丈夫・大丈夫と思っていたら、「死」という最大のピンチが見えない薄皮一枚の厚さで肌...続きを読むの外にあった、という状態や描写がとても好きだ。
町の広報誌でとなり町との戦争が始まったことを知った主人公は、戦争の実感を持てないまま、戦死者数だけが増えていく日常を過ごしていた。 そんなある日、となり町の偵察任務に任命された主人公は、戦争とどのように向き合っていくのか? 実態の掴めない戦争をどのように解釈するのか? 理解が難しいく、もやもや感...続きを読むが残る内容でしたが、再読して作者の伝えたかったことを読み取りたい! 戦争がテーマで重めなので、再読まで期間を空けたいと思います笑
通常、戦争を描いた作品はその戦争の残酷さ、非日常さをまざまざと描くものが多い。 しかし、この作品は違う。主人公は戦争が行われているという実感をはっきりとは得ないまま、偵察業務を行い、そして戦争を終える。同じ戦争に対しても、仕方の無いものだと受け入れる者、憤りを感じながら正義のために参加しようとす...続きを読むるもの、単に面白いものと笑うものなど様々な人の視点が見受けられる。そういう様々な人間がいて、巻き込んで、戦争という「2つの町の共同事業」が完遂された。 戦争と日常は違うものではなく、日常の延長線上に戦争があるという文が印象的だった。
となり町との戦争だから実感を伴わないことに違和感を感じるが、では、相手が遠くの国ならどうなのか。当事国でなければ加担していないと言えるのか。そのリアリティをすぐ隣まで引っ張ってきてしまった、そんな本。
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となり町戦争
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三崎亜記
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