蚤と爆弾

蚤と爆弾

作者名 :
通常価格 600円 (546円+税)
紙の本 [参考] 682円 (税込)
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作品内容

戦争の本質を直視し、曇りなき冷徹さで描かれた傑作!

大戦末期、関東軍による細菌兵器開発の陰に匿された、戦慄すべき事実とその開発者の人間像を描き、戦争の本質に迫った異色長篇小説。

蚤と爆弾 のユーザーレビュー

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年02月04日

    731部隊の歴史的史実の小説でここ迄赤裸々に内容を知ってしまった事実が爆弾級でした。
    曾根二郎と言う天才細菌学者が作り出す戦争兵器…
    正義とは何か,各々にどう解釈する事が出来るか問われる1冊でした。

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    Posted by ブクログ 2019年06月22日

    細菌兵器を完成させるための、捕虜に対する人体実験。
    戦時下という、特殊な状況が生み出した術なのか。
    戦争というものは、ここまでしないといけないのか。
    平和な時代に生まれた、自分たちには想像すらできない。
    平和な時代に生まれたことを感謝しなければならない。

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    Posted by ブクログ 2016年12月14日

    淡々とした筆致で、日本史の暗部を描いたノンフィクションに近い小説。

    細菌兵器。

    命を大切にするという常識的な道徳・倫理感よりも、資源のない日本のために、細菌兵器という科学技術開発に、心血を注いだ天才的な医学者の戦争参加。

    日本的な、あまりに日本的な組織の動き方に慄然とした。

    細菌兵器の開発か...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年01月24日

    さすが吉村氏。
    北満州、ハルピン南方のその秘密の建物の内部では、おびただしい鼠や蚤が飼育され、ペスト菌やチフス菌、コレラ菌といった強烈な伝染病の細菌が培養されていた。俘虜を使い、人体実験もなされた大戦末期―関東軍による細菌兵器開発の陰に匿された戦慄すべき事実と、その開発者の人間像を描く異色長篇小説。

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    Posted by ブクログ 2016年10月08日

    これまで吉村昭の小説の中に731部隊に関するものがあることを知らずにいた。この小説が世に出たのは昭和45年頃で「細菌」というタイトルだった。
    私が読んだのは4版目で今年の4月に出されたものである。私が最初に731部隊を知ったのは、森村誠一の「悪魔の飽食」(昭和58年)からだったが、その14年前に出て...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年04月27日

    「時代の狂気」というのか、「狂気の時代」というのか、恐るべき企みに「大変に優秀な科学者」が熱中していく様が、何やら怖い…

    “曾根二郎”とは、実在の人物をモデルとはしているが、飽くまでも「小説の主人公」である。そして本作は、「具体的な個人名」で語られる劇中人物は“曾根二郎”のみという印象である…そう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月09日

    太平洋戦争の際に日本軍部が取り組んでいた細菌兵器を開発していた「731部隊」に関する歴史小説。
    吉村昭の作風らしく、事実を淡々と伝えるアプローチで、却って迫ってくる恐怖を感じる。
    ナチスの残忍な行為もそうだが、人間が人間性を失っていく、これが「戦争」の狂気、そして愚かなところ。この部隊を率いる石井四...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年07月11日

    731部隊を率いた細菌学者曾根二郎(石井四郎)を中心に描いた記録文学。医学者から殺戮者へと変貌を遂げる機縁、構造を淡々とした筆致で綴る。
    非人道的な人体実験(かなりエグイ描写)、細菌兵器撒布による虐殺...。戦時中という非常時に現れる狂気に眩暈がする。

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    Posted by ブクログ 2015年07月04日

    作家買いで、久しぶりに購読。
    大東亜戦争と狂気の天才医学者の小説。

    命を大切にするという常識的な道徳・倫理感よりも、資源のない日本のために、細菌兵器という科学技術開発に、心血を注いだ天才科学者の戦争参加を描いた作品。

    敢えて匿名とした主人公の戦争小説という形態だが、人体実験を犯した731部隊を率...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年09月01日

    太平洋戦争でアメリカの戦力差を痛感した日本軍にとって、最後の切り札が細菌兵器だ。その開発を担った曾根二郎軍医率いる満州の極秘部隊は捕虜を使った人体実験を繰り返し、細菌兵器の実用化に努めていた。

    作者は曾根の心情を一切書かず、人体実験という残酷な事実を淡々と述べることに徹し、曾根以外の人物には名前を...続きを読む

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