飛族

飛族

800円 (税込)

4pt

4.3

日本海のはずれ、朝鮮との国境に浮か養生島。 かつては漁業で栄えていた離島で暮らす三人の老女のうち、ナオの死で、いまはイオとソメ子のふたりが取り残されている。 九十二歳でひとり暮らしのイオの娘、ウメ子も六十五歳になった。 イオは海女をなりわいとして、八十五歳までアワビを獲るほど、心身ともに丈夫ではあるけれど、娘のウメ子としては心配でならない。 二十五年前の海難事故で命を落とした夫を供養するイオとソメ子。 異国からの密漁船による侵略や、地球温暖化など、不吉な未来を予感しながら、泰然と暮らしを守り続ける老女たち。 そんな島に、おそろしい台風が近づいてきて……。 名作映画「八月の鯨」のように、海辺での厳しい暮らしとシンプルに生きようとする姿に胸を打たれる。 いまの時代こそ、こんな世界に浸りたくなる。谷崎潤一郎賞受賞作品。解説・桐野夏生

※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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飛族 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年02月13日

    文庫になって、電車用にサイズがいいなと手に取ったのだが、とても面白いのであっという間にに読み終わってしまった。
    どことなくマジックリアリズムのような雰囲気もあり、一瞬沖縄が舞台かと思ったが、九州のようだ。
    島に残る老女二人のなんともあっけらかんとした話が、時に不思議な世界感で、梨木香歩さんや恒川光太...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年02月03日

    NHK FM新日曜名作座で現在放送されている本作の事が気になり読んでみた。孤島養生島には母親イオさんと海人友達のソメ子さんしか住んでいない、そんな島に娘のウミ子がやって来る、出来れば島から連れ出したい、しかしこの老婆二人は島を離れる気はない、そして台風に襲われてウミ子もこの島で住もうと決心する。しか...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年07月14日

    島に2人の老女が生活をしている、それだけで興味をそそられたけれどその小説の内容はどんなものか、読み進めて実際にこのような島はあるのだろうか?今はなくてもかつてあったとか。。
    ウミ子さんの立場になったら母親を引き取りたいというのが本音だというのも理解できる。ただウミ子さんは島で育ったから島から離れよう...続きを読む

    0

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