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Posted by ブクログ
面白かった。まあ、なんか予定調和ではあるが、美味しそうなのでゆるそう。
若水良太はFランクの大学4年生でまだ就職は決まっていない。ハイエースに二人の男が人間型の重そうな何かを運び入れようとしているのに出会い、銃撃が始まった。パトカーが来て、二人組は良太の家に乗り込んでくる。一人は組長らしい。ご飯を作ってくつろぐ。大学に行く時間になっても出て行ってくれない上に口止めされた。
組長は料理を教えてくれる。帰ったら冷蔵庫とフライパンが代わっていた。
友達に家に来ないように何度も言ったのに、突然イブの日に押しかけられた。組長がご飯をみんなに作ってくれる。
年越しても二人は居座っている。就職内定したら出て行ってくれるという。だごブラック企業にひっかかりそうになったり、面接で全くアピールになっていないと言われたり散々である。
Posted by ブクログ
おもしろかったー!友達に借りたけど読み始めるタイミングがないまま返す日が来ちゃって、せっかくだから最後に目だけ通しとこうかなと思って行きの電車で読み始めたら案外おもしろくて、結局もうしばらく返さないままでいることにした。笑
主人公は、勉強にも就活にもやる気が出ない大学生の良一。ある夜、自宅付近でヤクザ同士の抗争に巻き込まれてしまう。柳刃と火野という二人のヤクザと共に命からがら逃げたものの、身を隠す必要があるという二人は良一の家に居座ってしまう。なぜか異常に料理が上手い柳刃は、良一が大学に行っている間に勝手に冷蔵庫や炊飯器を新調したり、何も知らない友達が遊びにくると「叔父だ」と言って豪勢な料理を振る舞ったり、なんか楽しいけどよく考えたらヤクザ、、、という奇妙な共同生活が始まる。
何より出てくる料理が本当に美味しそう。良一と火野がうまいうまい言いながら食べるから読んでいるだけで食欲をそそる。料理苦手だし好きでもないけどさすがに作ってみたくなってまずかまぼこのオムレツに挑戦した。これでもかっていうほどバターを敷いて九条ネギをがっつり入れたけど、いつもオムレツはプレーンしか食べない息子もこれはけっこう食べた。かまぼこってバターで焼くと美味しいんだな、、、大さじいくつとか細かい記載がないのも嬉しい。なんとなく作ってみてあとは食べるときに各自で醤油かけたりほりにし撒いたりすればなんとでもなる。タレとかソースとか使い回しが効くレシピや、ご飯の炊き方なんかも説明してくれる。しゃべり方がヤクザだから、普通のレシピ本よりずっとおもしろい。
5巻まで借りたから続きも読むのが楽しみ。というか1巻でストーリーはいったん完結しちゃったから、2巻以降はどういう話になるんだろう?
Posted by ブクログ
任侠×グルメという奇抜な設定に惹かれて読み始めたが、単なる「コミカルな飯テロ小説」の枠に収まらない、なかなか面白い作品だった。
最初の「米の研ぎ方」のシーンから、まずガツンとやられる。水を早く捨てる理由など、理屈はよく分かっている。今の優秀な炊飯器はそれだけで美味しいご飯を炊いてくれるため、わざわざ作中にあるような研ぎ方は普段しない。だからこそ、あの柳刃さんがそこへ徹底的にこだわる姿に驚き、一気に物語に引き込まれた。
また、作中に登場する「オイルサーディンを缶ごと温める料理」を読んだときは思わずニヤリとした。実は昔、スナックで食べたことがあったのだが、作中で「場末のスナックの定番」と語られていて、「あぁ、確かにあそこは場末だったな」と、当時の雰囲気がリアルに蘇ってきた。
缶ビールをグラスに注ぐ理由など、真似したくなるようなちょっとした工夫が満載だ。
ただ、柳刃さんが時折見せる高級食材や一級品の調味料へのこだわりには、「結局、美味しいものって素材かよ!」と突っ込みたくなる。
安い食材を工夫で美味しくするノウハウを教えてくれる一方で、本物の素材の美味さには一切妥協しない。この、道具や素材にトコトンこだわる姿勢は、どこか男性ならではの料理目線(男のこだわり)のようにも感じられる。
主人公の良太は、勉強が嫌いなのに大学に入り、働くのが嫌なのに就職活動をしている、本当にリアルで等身大な大学生だ。最初は完全に胃袋を掴まれて柳刃さんに従っているが、目の前の飯一粒にすら一切の妥協をしない姿を前にして、良太は自分の「スカスカな甘え(弱さ)」を直視することになる。
「いただきます」「ごちそうさまでした」という日本ならではの美しい言葉を大切にし、筋道を通して料理を作る柳刃さんの背中から、良太は「自分の弱さを認める勇気」をもらい、泥臭く成長していく。
強面な柳刃さんが作る温かい食卓のギャップを楽しく読み進めていくと……ラストは完全に「騙された〜!」の一言に尽きる。
これまでの全ての伏線が一気に回収されるような仕掛けになっていて、その裏切られ方が全く不快ではなく、実に見事な大どんでん返しだった。
読み終わった後の風通しの良いクリアな読後感が心地よく、自分も丁寧に、心を込めてご飯を味わいたくなる1冊だった。
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