光り輝く、夜のあたしを見てくれ!
女たちの孤独な闘いを描いた最高傑作。
名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。
「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」
悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコ、競争心をむき出しにし、孤立する途中入学組の和恵。
ユリコの姉である“わたし”は二人を激しく憎み、陥れようとする。
圧倒的な筆致で現代女性の生を描き切った、桐野文学の金字塔。
解説・斎藤美奈子
※この電子書籍は2003年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
Posted by ブクログ 2018年11月22日
面白かった。けど、内容の濃さのせいで一気読みすることはできず、少しずつ読み進めていった。
上巻の感想としては、この人達はなんとバランス感覚の欠如した人々だろう!ということ。
主要な登場人物たちは、心のどこかが壊れてしまっているような、そんな印象を受けた。
きっと主人公の家庭も、和恵の家庭も、ジョ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月10日
名門女子高校に通う女子高校生たちの悪意、嫉妬、陰謀が複雑に絡み合うピカレスク小説。主人公だけじゃなく、登場する人物全てがエグくて、思いやりとか、善行なんてことをこれっぽっちも考えない。
娼婦となるべく生まれてきた美女、ユリコと彼女を心底、憎み続ける姉のマサミの手記に記される日常は食うか食われるかの...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月02日
主に女性の中に存在する、「他人を攻撃したい気持ち」がとても強い主人公だった。
実生活で、特に親しい間柄の女友達との会話において「なぜこの人は今私を攻撃するような言葉を使ったのだろう?」と思うことがよくある。反対に、「この人の嫌な部分をこの人に伝えたい」と思った時に、それを察させるようなまわりくどい...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月27日
【2022年34冊目】
初っ端から主人公である語り部の"わたし"の癖の強さに慄くんですけど、どんどんと本当に狂っているのは誰か?みたいな流れになってきて最終的には全員が全員狂っているのだろう、みたいなところで上巻が終わります。否、ある側面から見たある人はまともなのかもしれないし、...続きを読む
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