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Posted by ブクログ
低予算映画にかける職人たちの、汗と涙の物語......が崩壊していくお話( ´ ▽ ` )ノ。
解説にある通り、さっぱり先が読めない( ´ ▽ ` )ノ。
予定調和に飽きた口には最高( ´ ▽ ` )ノ。
深作欣二?大島渚?木村大作?......その他諸々、モデルのあるようなないようなキャラの渦の中に、しれっとビル・ジグムンド(作中ではスィグムンド)なんて実在の名カメラマンが出てきたり( ´ ▽ ` )ノ。未知との遭遇を撮影した人だよ( ´ ▽ ` )ノ。
映画は夢( ´ ▽ ` )ノ。情感が剥き出しでとりとめがない( ´ ▽ ` )ノ。それを丸ごと再現したかのような小説( ´ ▽ ` )ノ。
難を挙げれば「ポートレート24」か? どこどう転んでも、面白い映画にはなりそうもない......
Posted by ブクログ
だれもが、自分の影に怯えて生きている。自分に支えられて生きている。自分は結局、自分と付き合い続けなければいけないし、身の回りにあるものはすべて自分の選んだものだ。望んだものにしろ、生まれつき持っていたものにしろ、自分の行動で変化させてきたものだ。
主な登場人物。カメラマン、映画監督、プロデューサー、俳優。なぜかすべてに自分自身を見つけてしまう。若さゆえの奢りと理想、経験を重ねたからこそ捨てられないプライド、私生活への憤怒が生む仕事への熱と執着、過去の自分を捨てるために何でもしてみせるという覚悟、流されて一夜を共にする一時の愛、それで崩れる関係性、スキルが生むこだわりと美学、よいと考えつつも状況に勝てない諦念。桐野夏生にしてはめずらしく、特別にねじれた人間を書いているわけではない。こんなにもリアルなのに、どうして読んだこともない作品に仕上がっているのか、それがいちばん不思議だ。
結論はない。救いもとくにない。途切れるようにして最後のページはやってくる。でも、絶望はない。ただ生き続ける、行き続けなければいけない登場人物たちを見て思う。どんなにがんばっても、もうどうにもならない流れのなかで生きなければいけないこともある。投げ捨てようとも、振り切ろうとも、自分が自分である限り、自由も不自由もおなじぐらい抱えていく。光源はどこかと考えている。生きるとは、そういうものなのだと改めて感じさせられた。
Posted by ブクログ
かなり面白い。一気に読んだ。主要登場人物は、監督の薮内三蔵、カメラマンの有村、プロデューサーの玉置優子、主演男優の高見、女優の井上佐和など。彼らが、ひとつの映画をつくるために終結するが、個人の色々な思惑や確執が重なり、うまくいかず、破綻してしまう。文庫版の作品紹介では、逆プロジェクトX物語という紹介もされていた。ひとりひとりのキャラクター設定が、なかなか秀逸だと思うし、それらのキャラクターの思惑、キャラクター間の関係なども、とてもよく書けていると思う。書けそうで、なかなか書けない小説のように思えた。それにしても、桐野夏生は、とても色々なタイプの小説を書く人だな、と思う。「一作一作に変化を持たせ、自己模倣に陥ることなく、失敗を恐れず、荒々しくなっていこう、と考えています。要はパワーです」という本人の言葉が、以前に読んだ本に紹介されていたが、まさにそのような感じ。才能もあるのだろうけど、本人のそういう意図が、桐野夏生の多彩な作品をつくっているのだろう。
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小説・文芸
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