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あいちトリエンナーレ2019、日本学術会議 会員任命拒否、検察官定年延長、加計学園問題……今、起きている出来事の本質を見抜くための論考集。
「百人組手で知性を鍛え、不当性に抗う訓練になる一冊」――荻上チキ(評論家)
あらゆる「自由」が失われつつある中で、研究者・作家・芸術家・記者などが理不尽な権力の介入に対して異議申し立てを行う。少しでも声を上げやすい世の中になるようにと願って26名の論者が集い、「自由」について根源的に掘り下げる。
批判的思考を養うための書!
【本文より】
表現の範囲がどんどん狭まっている――ヤマザキマリ
批判精神に欠けた学者に囲まれた政府は、端的にいって災厄――藤原辰史
アーティストやタレントが政治的な発言をするたびに、猛バッシングを受けますが、彼らも市民の一人です。政治的発言をしてはならない理由がわかりません――上野千鶴子
私たち日本人は「自由は取扱いの難しいものだ」という実感に乏しいように思われる――内田樹
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Posted by ブクログ
まず著者群の面子を見て、少なくとも既知の名前において、それぞれの発信することばを追いかけている人が多いことを確認。演繹的に、その他の著者についても、かけ離れた立場にはないであろうと判断。あわよくば、今後の人生指針になり得る存在と出会えることも期待。前置き長いけど、そんな考えの下、発売前から気にかけていた本書。日本学術会議任命拒否問題についても、どこかでちゃんと読まなきゃと思っていたけど、その欲求も本書で満たされた。中曽根時代から綿々と受け継がれて今に至るってのも、何とも根深くて嫌な感じ。そのあたりまで遡って、ちゃんと勉強しなきゃ。あとは、己でさえままならない自由の取り扱いを、更に次世代に伝えることの困難も、改めて実感。自分も不断の努力を続けることにしか、それに対する答えはないですわな。
Posted by ブクログ
一部ネットで嫌われてそうな論客たちからのメッセージ集。みなさん、日本から少しずつ自由が奪われていると危惧している。
ある一面の行動・発言が切り取られて批判されることが多い方々だが、その考えに直に触れると、国の在り方や自由について真剣に考えているのが分かる。
例えば表現の不自由展に携わった津田大介氏。近年、アートの世界では政権の意向に沿った展示しかできなくなってきたと言う。意向に反せば、補助金が下りないなど不自由を強いられるそうだ。
詳しく知らないが、おそらく、この展示は慰安婦像などを展示するのが目的ではなく、賛否両論のものを公の場で示すこと自体が目的だったのではないか。こうした国の動きに対する挑戦というか。
個人的には反日思想の展示など不愉快だし、する必要はないと思うが、一方で表現に規制がかかる危うさには怖さを感じる。こうした規制を許せば今後、反日的なものでなくとも、政府や権力者が、言論や表現に制約をかけられる世界になっていくわけだから。
アートの世界だけでなく、科学技術なども国の意向に沿わなければ補助金がなくなり、活動できなくなってしまう模様だ。それは果たして国民にとって健全な、豊かなことなのだろうか。賛否両論のものに対して全員が自由に発言できる世界、何事にも反対意見を出して議論できる社会、多面的に物事を考えられる世の中、そうしたものを守らなければ。などと思いました。
Posted by ブクログ
今から3年前2019年、当時の首相による日本学術会議の会員任命拒否問題は、政府による自由・学術・教育に対する介入であると大変な危機感をつのらせることになった出来事でしたが、自分の周りでこの件について同じようなことを考えていたり意見を交換したりということがあったのは、小学校教員である友人ただ一人との間でした。
そこにあるものの不穏さを感じ取った人が自分の周りにはあまりにも少なかった、と思います。
それから現在までを振り返ってみるとたった3年の間に自由というものがとても堅苦しく緊張の伴うものになってしまっており今なお進行形であると感じます。
気づいたら周りから固められてて自分は奇特な意見を述べる少数派になってる…という状況がたまに起きるようになり、うかうかと思ってることを言いづらくなりました。(例えばマイナンバーカードを持つことについてとか…)
組織の中でできる活動として、教育に関するおかしな介入や締め付けに抵抗している友人の姿を目の当たりにすると、自分も黙っていてはいけないと思うものの一個人でどんな風に「おかしいぞ!」とか「ふざけたことしてんじゃないよ」と世の中に問えばいいのか、問えるのかと無力感が正直あります。
大きな声を発することができなくても、周りがみんな朱くなっても自分が白だと思ったら白という意見を曲げない強さをせめて維持し続けたいと思います。
本書は、これからまた数年過ぎたところから本書が著された当時を振り返る、そしてその時の現実・現状を見直すという、考え続けるための一つの標となる一冊だと思います。
編集部によるあとがきにも勇気をもらいました。今後もこのような良書を出版し続けてほしいです。
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