日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学

日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学

1,375円 (税込)

6pt

いま、日本社会は停滞の渦中にある。その原因のひとつが「労働環境の硬直化・悪化」だ。長時間労働のわりに生産性が低く、人材の流動性も低く、正社員と非正規労働者のあいだの賃金格差は拡大している。 こうした背景を受け「働き方改革」が唱えられ始めるも、日本社会が歴史的に作り上げてきた「慣習(しくみ)」が私たちを呪縛する。 新卒一括採用、定期人事異動、定年制などの特徴を持つ「社会のしくみ」=「日本型雇用」は、なぜ誕生し、いかなる経緯で他の先進国とは異なる独自のシステムとして社会に根付いたのか? 本書では、日本の雇用、教育、社会保障、政治、アイデンティティ、ライフスタイルまで規定している「社会のしくみ」を、データと歴史を駆使して解明する。【本書の構成】第1章 日本社会の「3つの生き方」第2章 日本の働き方、世界の働き方第3章 歴史のはたらき第4章 「日本型雇用」の起源第5章 慣行の形成第6章 民主化と「社員の平等」第7章 高度成長と「職能資格」第8章 「一億総中流」から「新たな二重構造」へ終章 「社会のしくみ」と「正義」のありか

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日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    この著者さんの本は、分量が多いけど、分かりやすい文章なのですらすら読める。

    日本型雇用へのバッシングをよく目にするが、
    必然というか、成り行きがあってこうなっている?だなということを
    改めて知ることができた。

    でも現状のしくみでは立ち行かなくなっているのも事実。
    最後の「10年勤めた自分と昨日入

    1
    2022年03月23日

    Posted by ブクログ

    日本の雇用慣行がどのように形成されてきたのかを、アメリカやドイツと比較しながら検討した結果、「はじめに人ありき」であることが分かった。アメリカは「はじめにジョブありき」。
    明治の大学卒が少数だった時代〜戦中〜高度成長までは雇入を増やしても、人不足/組織拡大で経営が維持できた。しかし高度成長が頭打ちに

    0
    2025年10月10日

    Posted by ブクログ

    あとがきにあるように、『日本社会のしくみ』と言いつつ実質的には雇用慣行に限定した内容だが、逆にこのことは日本社会の構造がいかに会社というコミュニティに依存しているかの裏返しである。自分はかれこれ30年ほどこの主題を追っているが、そのきっかけは入社してすぐ導入された『目標管理制度(MBO)』に疑問を持

    0
    2025年08月11日

    Posted by ブクログ

    イメージで捉えられる日本社会の「しくみ」の解明に、雇用と労働の側面から挑む。
    西欧やアメリカとの比較で、「これだから日本は…それと比べて…」とよく言われますが、他社会を当て嵌めるのではなく、両者の背景や形作られる過程を分析し、両者の長短を踏まえた冷静な分析がなされます。慣習からなる「しくみ」の変革に

    0
    2025年06月19日

    Posted by ブクログ

    ・仕事内容が違うのに、Aという部署とBという部署の給料が同じ。
    ・大卒社員と高卒社員の初任給が同じ。

    「それって変じゃない?」って、
    なんとなく違和感があるのだが、これは「社員の平等」という話。これに異議を唱えても、「まぁでも、日本は『社員の平等』だからねぇ」という話。

    「自分の学歴と現在の仕事

    0
    2025年06月07日

    Posted by ブクログ

    個人的に非常に興味深い内容であった。日本社会は、明治に入り国家が強力に近代化を進めてきたことにより、民間にも「官僚制の移植」が行われたため他国と異なる雇用性質を持っているという。これは他国と比べ違いが大きかった。現在も残る多くの大企業は元々国が運営していた会社も少なくない。官僚制とは、一言で言えば「

    0
    2025年02月21日

    Posted by ブクログ

    男女雇用機会均等法1期生→3号→非正規雇用→正規雇用→定年、年金受給までの再雇用(非正規)
    自分は学士
    子どもたちは十分な?学位
    いろんなことを考え、振り返らせてくれるだけでなく、最後の問が良い。
    audible(29冊目)だったけど、紙の本でも読まなきゃだ!

    0
    2024年12月02日

    Posted by ブクログ

    読み返してみたら、ジョブ型や同一労働同一賃金の議論につながる歴史的背景が解説されてた。雇用慣行は、長年の積み重ねがあり、新しい制度を導入するには、時間がかかるのが分かる。でも、雇用慣行への挑戦は、必ずパラダイムシフトが起こすだろう。という希望につながる一冊だった。

    0
    2023年12月03日

    Posted by ブクログ

    某大学の社会学教授とお話しする機会があり、軽い気持ちで「まったくの素人にお薦めの社会学の本を教えてください」とお願いした。するとしばらくして、「悩みました」とメールがあり、数冊の本を紹介してくださった。これはそのうちの一冊である。

    かつて司馬遼太郎は「この国のかたち」という表現で、日本とはどういう

    0
    2023年08月09日

    Posted by ブクログ

    やっと読み終わった。
    ここまで、一体的に分析した著書は、ないとのことだが、まさにその通りだと思った。

    企業を越えた横断的基準の不在が、日本型雇用の最大の特徴

    どの制度にもいい面と悪い面がある。

    0
    2022年12月04日

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