社会を変えるには

社会を変えるには

小説・文芸
1,540円 (税込)

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〈私はしばしば、「デモをやって何か変わるんですか?」と聞かれました。「デモより投票をしたほうがいいんじゃないですか」「政党を組織しないと力にならないんじゃないですか」「ただの自己満足じゃないですか」と言われたりしたこともあります。しかし、そもそも社会を変えるというのはどういうことでしょうか。〉(「はじめに」より)

いま日本でおきていることは、どういうことか? 社会を変えるというのは、どういうことなのか? 歴史的、社会構造的、思想的に考え、社会運動の新しい可能性を探る大型の論考です。

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社会を変えるには のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ちょっと覗いただけで、まだ読んでいない。
    本書よりも先に、浅羽通明氏の『「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか』(ちくま新書、2016)と小熊英二氏の『日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学』(講談社現代新書、2019)を読んでおくほうがよいと感じる。特に浅羽氏の『「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのか』を先に読んでおきたい。

    余談だが、最近、倉持麟太郎氏の『リベラルの敵はリベラルにあり』(ちくま新書、2020)という本があるのを知った。その本の宣伝コピーに<「フェイク」リベラルの語る「ハリボテ」立憲民主主義ではもう闘えない。保守をも包摂するリベラルの再生こそが、現実政治の突破口だ!>とある。「保守をも包摂するリベラル」とは面白そうである。昨今、「リベラル保守」は、「リベラル左翼」と同様、神通力を失いつつある。「保守をも包摂するリベラル」が衰退しつつある「リベラル保守」を再生してくれるから、「リベラル保守」の石破茂氏が「健全な民主主義のための努力が、ここにある」と大いに期待しているわけだ。
    しかし、「保守をも包摂するリベラル」は、新しい衣装に変っても、結局、実体は旧来のカネまみれの「ムジナの保守」に収斂していくような気がする。「悪貨は良貨を駆逐する」の喩えよろしく、良質な「リベラル保守」が駆逐されることは、現在の石破茂氏が置かれている境遇を見ればわかる。
    とにかく、我等がジャパンは安易・安逸・快楽を求めてひたすら漂流しているようだから、いずれ「ゆでガエルのように、気がついたら皆くたばっていた」という冗談にもならない事態が待っているような気がする。そういう妄想を癒すためにも、『リベラルの敵はリベラルにあり』は一読の価値があるかもしれないな。後は読んでからのお楽しみだ。

    お終い

    0
    2026年07月01日

    購入済み

    学生運動の解説だけではないが

    学生運動の解説がまず分かりやすくて、勉強になった。そのあとの思想史も、かつて予備校の倫理社会特別講義のような熱のある内容でした。最後のどう社会に関わるかは、考えさせられた。小熊先生はすごいです。

    0
    2022年07月02日

    Posted by ブクログ

    色々モリモリ詰まった本。もはや旧来の政治の方法ではうまくいかない=国民が属性化されてない だれも政治に主導権?主体性を持ってると感じていない、自分は代表されていないと感じる…
    だからこそ、多くの人が対話とか社会的活動に参加する、取りこぼされた若者を取り込む(積極的労働市場政策)ことが大事。(宇野先生が言ってた熟議民主主義にもつながる)

    0
    2022年06月05日

    Posted by ブクログ

    なんかしてえなって気持ちが募って購入

    大著!
    西洋政治史からじっくり学ぶ実践的な政治思想
    現代の病理的なものを紐解いて、では何をやろうか?何が良いものなのか?っていうのを考える本だと感じた

    これが新書で読めるのはありがたいことだと思う。僥倖

    0
    2021年08月16日

    Posted by ブクログ

    新書にしては、かなり気合が入った分量である。500ページを超えている。ページ数は多いが、平易な言葉で解説してくれているので、非常に読みやすい。やはり新書である。
    社会を変えるにはどうしたらよいのか、どうすれば社会は変わるのか、過去の社会運動、社会思想を振り返りながら、説明している。ちなみに、著者は思想史は門外漢というが、過去の思想の解説は、非常に読みやすく、この部分だけでも一読の価値があると感じた。もう少し言うと、読みやすいのは、平易な言葉を使っているほかに、社会に対する見方が一般的ないし王道に近いからかもしれない。読んでいて、「そうそう」と思わず言ってしまうような書きぶりに感心してしまった。

    第3章では、戦後日本の社会運動について述べているが、2011年3月からの反原発デモは、「単純な比較はできませんが、組織動員のない自由参加の数からいえば、「68年」を超えたのではないかと思います。」というから、驚きである。社会運動というと、自分のイメージでは60年代の学生運動が戦後最大であり、あれ以上のものはなかったものと思っていたが、これだけ多様化した現代で、(ソーシャルメディアというプラス要因もあったが)反原発デモが、その規模を超える社会運動であったことに衝撃を受けた。

    「いまの社会を変えたい気持ちはある。政治家にまかせておけばいいとは思っていない。だけど政治にかかわっても変わらないと思うから参加しない。しかし、一方で、デモがおきているのをみると、もしかしたらかわるのかもしれないと思う。」こういう心情をもっている人は多いと思う。そういう人のために、社会を変えるとはを解説してくれている。一説を借りると、結論としては、「『自分がないがしろにされている』という感覚を足場に、動きをおこす。そこから対話と参加をうながし、社会構造を変え、「われわれ」を作る動きにつなげていくことです。」と述べている。
    なかなか面白かった。

    0
    2021年08月08日

    Posted by ブクログ

    ゼミの先生のイチオシだったので、読みました。

    関係にお金を代替するやり取りの中では幸福は感じられない。お金は幸福への手段であって、それが目的になったとき、幸福は遠ざかる。デモも同じで、目的を達成するための手段が、いつの間にか目的にすり替わる。正義ある目的のために活動する政治家も、いつの間にか目的達成のための集票を目的とするようになる。だからこそ目的を見据えて行動する必要がある。
    聖と俗という考え方や、資本主義の発展についても詳しく書かれ、貨幣の発生や民主制などについても触れている。

    公と私、聖と俗という考え方は、キリスト教の根付いた国ではいまだに日常的なことで、仕事や家のことは俗、思想や儀式は聖、俗に属していることは仕方なく行うという考え方のようだ。
    日本ではさまざまな時代背景から、仕事があるだけでありがたい、忙しいことは美徳とされてきたが、ポスト工業化にあっては時代錯誤なのかもしれない。

    例えば弁証法や再帰性などの、哲学や経済に関することばが、家族や恋愛、友達の関係にも応用できるという点をわかりやすく説明してくれた点が良かった。社会を変えるには、というテーマでありながら、ポスト工業化の中でなぜ原発は推進され、政府が後に引けなくなったのかということなど、関心のある原発に関する知識が深まった。
    また、ポスト工業化の中で、日本社会が包括的な社会保障ではなくカテゴリ別の社会保障を用意していることなど、日本社会の抱える問題とその限界、その歴史背景も広く学ぶことができた。

    デモに参加したくなった。

    0
    2018年06月14日

    Posted by ブクログ

    現象学に基づく立場、構築主義
    人が動くことによって社会が変わらないということはむしろ不可能。
    なるほどその通り。
    結構アジられて、かつ社会運動史、思想史の概説もしてくれる。

    0
    2015年10月31日

    Posted by ブクログ

    「新書大賞2013 第1位」の話題作なので、もともと興味のある分野ではないが手にとってみた。

    3.11以後、脱原発のデモが広まったが、果たしてデモは社会を変えるに当たって最善の方法なのか。そもそも社会を変えるとはどういうことか。

    まずこれまでの世界の変遷(思想・哲学・政治において)を振り返る。

    正直言って消化不良で理解が不十分なので何度か読み返そうとは思うが、著者の「社会を変えよう」という気迫が感じられる大作であった。


    ―私の思いつくかぎりでは、答えは一つしかないようです。みんなが共通して抱いている「自分はないがしろにされている」という感覚を足場に、動きをおこす。
    そこから対話と参加をうながし、社会構造を変え、「われわれ」を作る動きにつなげていくことです。(P439)


    --

    MEMO

    19
    ポスト工業化社会とは。みんなが「自由」で「多様」になっていく。これは先進諸国でほぼ共通しておきた現象です。

    53
    原発は一種の不良債権
    再稼働しても、廃棄物の貯蔵先がないことを考えると10年続かない
    電力会社が負債として計上することを先送りしてるだけ

    56
    古い仕組みのなかでも、その仕組みから利益を得ている人が少なければ少ないほど、変えるのは簡単になります。

    117
    進学率が15%を超えると学生はエリート層ではなくなって大衆化する。日本で15%を超えるのは1963年です。

    137
    全共闘やベ平連などの運動は、従来のピラミッド型ではなくネットワーク型の運動に変わってきた

    183
    日本でも、緑の党は台頭するか

    192
    この「われわれの代表」という感覚が持たれているかどうかは、人びとを納得させられるか、正統性があるかに大きくかかわります。

    209
    重要なのは、議論が盛り上がること。「みんなで決めた」という気がしてくることでみんなが納得する

    267
    技術というものは、それを使う発想と社会基盤がないと、社会を変えません。ただし、いったんそれが回り始めると、技術を手にした人の発想が変わり、社会を変えていきます。

    296
    自由主義は権力から自由になるのがいいという考え方。民主主義は、みんなで権力を作るのがいいという考え方。

    329
    学生たちの不満の根底にあったのは、「われわれは代表されていない」という感情でした

    338
    何より衝撃だったのは、科学と理性が発達した結果、行われたのが殺し合いだったことです

    398
    小さな単位で対話に参加できる仕組みを取り入れ、直接民主主義の活力で代議制を補完しないと、民主主義そのものが持たなくなってきた

    434
    現代の誰しもが共有している問題意識があります。「自分はないがしろにされている」という感覚です。

    465
    結局のところ、人間のやることですから、なかなか万能の理論などは出てきません。ただある理論がどういう前提で立っているかを知れば、それが適用できそうな領域の見当がつきます。

    491
    分担は、その人固有の属性ではなく、役割です。
    (メンバーが変われば役割も変わる)

    515
    新奇なものではなく、昔からあるものの使いまわしだからこそ、お互いに基盤になっているものを共有して議論でき、それが蓄積になっていくのが、ヨーロッパ思想の強みです。

    516
    日本でも最新西洋思想の輸入合戦をやる時代は終わっています。

    0
    2017年10月13日

    Posted by ブクログ

    分厚い新書であるが、とてもエキサイティング。
    個人的な志向性としては、行政セクターへ働きかけるイノベーターを目指しているので、
    ギデンズとベックの関係などが面白かった。

    第6章で論じられている「再帰性の拡大」がキーワードだと思った。

    0
    2020年04月03日

    Posted by ブクログ

    日本近代史、社会活動史の振り返りから入り、民主主義の歴史、哲学史を概説。その上で、現代の社会課題に対するには、組織に縛られず個人が自由になり、個々人の社会の位置付けが流動的な現代に合わせ、柔軟で流動的な活動が必要なのではとヒントを提示する。2012年の作品で、東日本大震災後の反原発のデモの活況を反映した内容となっている。様々な切り口で社会活動を考える基礎を教えてくれるという意味では、社会学の基本書というだけでなく、一般向けにも参考になる内容だと感じる。

    0
    2025年11月22日

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