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いまも胸にのこる後悔、運命と信じたはかない恋心、忘れえぬ異国の光景、取り戻したかったあの瞬間の空気。そう、願いがかなうものならば――。メロディーを耳にしただけで、あの頃の切ない想いを鮮やかに甦らせてくれる永遠の名曲たち。不世出の天才シンガーソングライター、ユーミンのタイトルが、6人の作家によって新たなストーリーへと生まれ変わる。唯一無二のトリビュート小説集。(解説・酒井順子)
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「ユーミンストーリーズ」
2024年3月4日~ NHK総合 出演:夏帆、麻生久美子、宮﨑あおい
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おもしろい
今までユーミンの曲をあまり聴いたことがなかったけど、物語も面白かったし次は曲を聴いてみてからまた読み返したい。
Posted by ブクログ
大好きな作家たちが大好きなミュージシャンの曲から素晴らしい物語を生み出してくれた。こんな幸せはない。
ユーミンは本を読んで、インスパイアされて作った歌もあると聞いた事がある。その逆パターンの有名女性作家たちの短編6つ。ひとつの歌でも、その人それぞれの捉え方があるんですね。知ってる曲ばかりだったので面白かった。
豪華なアンソロジー
まずは参加している作家陣の豪華さです。そして、ユーミンの楽曲のとのコラボということで、面白くないわけがありません。個人的には綿矢りささんの「青春のリグレット」が好きでした。読んだ後で、楽曲を聞きなおしたくなるような一冊でした。
#泣ける #切ない
6曲のうち頭の中でメロディを再生できるのは1,2曲だけだけど、そこを抜きにしても楽しめた。初読みの作家さんの作品を読めたのもよかったな。第一篇が昭和の時代を回想するストーリーだから、それ以降も脳内で時代設定に混乱してしまった。最後の「春よ、来い」がよかった。これのおかげで読後感は暖かいものになりまし...続きを読むた。
匿名
ほろ苦さが秀悦
ドラマでこの本の存在を知りました。 豪華な作家陣と、歌詞そのものから情景が浮かびやすいユーミンの曲がどんなストーリーになるのか気になり、一気読みしました。 多くのストーリーでのユーミンの歌詞の世界で表現されているほろ苦さが秀悦でした。 もっとマイナーな曲を元にした第2弾が出ないかとひっそり期待。
#エモい #共感する
ユーミンのこの曲はこんな感じだ!という固定観念のムダさを ページの隅々から感じました。作家さんの想像力は やっぱりすごい。個人的に「春よ、来い」が好き。ライブ会場に足を運ぶ人々は 縁もゆかりもないけれど、誰かを必ず想っているんだなぁ〜と思う。だから ライブ後は しあわせ気分が満ち満ちに!贅沢な短編集...続きを読むで満足。ユーミンバンザイ!!(笑)
ユーミンの曲を題材にして描かれた短編集です。 ユーミンの曲は、「春よこい」しか知らなかったので、他の曲も聴きたくなってすぐ調べて曲を聴きながら読んでいました!笑
江國香織さんの「夕涼み」と綿谷りささんの「青春リグレット」が読みたくて手に取った。夕涼みは、夫の行動にゾッとしたし、私だったらそんなズレた夫とは一緒にいられないと思った。「逃げたかったわけではない、が、逃げられないと思わされることは恐怖だった。竦むような、恐怖だった。」という言葉に共感。誰かに自分の...続きを読む選択肢を奪われたり、縛られたり、自分で自分を決められないことを、人は恐怖と感じるんだなと思った。そして誰にもその出来事は話せないことも、夫を含む周りにはいつまでも愛し合っている夫婦だと思われていることも、自分だけがこのザワザワした気持ちに気づかないふりをしていればいいんだと感じるのもわかる。老女たちの夕涼みを今になって理解できるようになってしまったことも、それを見て単に奇妙だと思うだけだった過去を無敵だったと表現したことも、妹にはそんな日が来ないでずっと幸せでいてほしいと思う姉の気持ちも、切なかった。 「青春リグレット」は、自分の何がそんなに好きかわからないくらいに愛してくれた人を、自分は愛せなかったことを夫に離婚を切り出された時に思い出す。愛される恋愛がどれだけ幸せだったか、それはその時には理解できなかったのだから仕方ないし、後悔しないでほしいなと思った。後になって気づくものってある、もう取り返しはつかないけれど。彼との時間を俯瞰で冷めた目でみてしまうところ、古傷が痛んだ。愛の重さは同じくらいがいい。
松任谷由実の曲を元にしたトリビュート小説集 著名な作家さん達による、別角度からの切り口で綴られる物語 歌詞をそのまま物語にしたものではない むしろ設定のリンクはそんなにないかも タイトルにインスパイアされた短編という表現の方が近い 収録は6編 あの日にかえりたい/小池真理子 DESTINY/桐...続きを読む野夏生 夕涼み/江國香織 青春のリグレット/綿矢りさ 冬の終り/柚木麻子 春よ、来い/川上弘美 解説:酒井順子 ・あの日にかえりたい/小池真理子 いまも私の心は学生時代を過ごしたあの場所にいる 昭和の学生運動が盛んな頃の大学生 男を巡る友人とのちょっとした行き違い 大学生の頃に戻りたいと思う人は結構いるかもですね ・DESTINY/桐野夏生 大学職員の独身男子が心奪われた「運命の人」とは? 規則正しい生活の中で出会った運命の人という思い込み 片想いという状況にものすごく共感する でもまぁ世の中そんなもんですよね ・夕涼み/江國香織 かつて暮らしたポルトガルのあの光景を忘れられない もうすぐ結婚する妹との会話の中で、自分の結婚生活やそこに至るまでのことに思いを馳せる。 特別不満があるわけでも、後悔しているわけでもなくて、むしろ幸せなのだけど、ふと遠くを見てしまうことだってある。 もうすぐ結婚するという妹との会食 自分が結婚するまで、そして結婚生活に思いを馳せる 夫の事は嫌いではないし、むしろ今の生活に幸せを感じてはいる ただ、昔に夫と見た、老女達が無言で夕涼みをする光景を思い出し、自分の将来を考える 恭二の行動がある意味でホラー まず前提としてDVだし その解決法をいきなり勝手にしてくるとは…… 重すぎる愛は、確かに怖さを感じる場合もあるでしょうね 文章から感じるいつもの江國さんっぽさ 「――」で挟まれる詳細、()でテンポよく繰り返される挿入、「行かれる」という言い回し 私はこの文体が好きなんだろうか? ・青春のリグレット/綿矢りさ 離婚直前の私の心を占めるのは元彼への悔恨だった 離婚が決定的な状況で、昔付き合っていた男との事を思い返す 自分が愛している人と結婚したが、相手は自分を愛さなかった 昔の男は自分を愛してくれたが、自分は相手を愛せなかった ・冬の終り/柚木麻子 友情とも憐憫ともつかない同僚への感情の行方は? 友達になりたいという程ではないけど、もっと交流をしたい そんな女性同士の微妙な距離感 わかり合いたいという気持ちなんだろうか? ドラマ好きな柚木麻子さんらしく、この曲が主題歌だったドラマ「その時、ハートは盗まれた」が話題として出てくる ってか、これが放送された当時って柚木さん小学生だった頃なのによく覚えてるなぁ カセットテープというガジェットも何とも昭和感がありますよね ・春よ、来い/川上弘美 一度だけかなえられる能力をもつ人々が願ったもの 正しくは一度だけ他の人のために願いを叶えることができる家系(と思いこんでいる?)人たち 両親を事故で亡くし、祖父と叔母と一緒に暮らす中学生女子 3人の視点が入れ替わりながら、最後は一つに収束していく やはり、ユーミンのライブと言えば苗場ですよねー 少女視点の話もいいけど、母親が何を願ったのかを知る場面もなかなかいい 多分、そんな能力はないんじゃないのかなー と思うんだけどね 酒井順子さんの解説も、これで一作のような雰囲気を感じる
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Yuming Tribute Stories(新潮文庫)
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