ジェローム・ルブリの作品一覧

「ジェローム・ルブリ」の「魔王の島」「魔女の檻」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 魔女の檻
    4.1
    1巻1,599円 (税込)
    [村で次々起こる凶事は魔女の呪いなのか?] 雪が降ったのなら、 あんたたちみんな、 これから死ぬよ。 呪いの村に連続する怪死。 この村の秘密は、絶対に見抜けない。 その村を見おろす山からは、かつて魔女とされた女たちが突き落とされて死んだ――。 現在、村は実業家ティオンヴィル氏によって所有され、平穏を保っていた。だが、新たに赴任した警察署長ジュリアンは、この村は何かおかしいと疑いはじめる。 実在しない作家について執拗に図書館に訊ねる老人。 子供が騒いで寝られないと苦情をよこすバス運転手。 2年前に羊を殺戮し、直後に怪死を遂げた羊飼い。 そしてこの村には、ありとあらゆる場所に監視カメラがあるのだ……。 エスカレートしてゆく怪事、死んでゆく村人たち。ジュリアンと部下たちの奔走もむなしく、雪の降る夜に恐怖はクライマックスを迎える! 『魔王の島』で日本のミステリ通を驚愕させた鬼才が、ふたたび放つショッキングな真相。果たしてこの村に隠された秘密とは――?
  • 魔王の島
    4.4
    1巻1,200円 (税込)
    ――彼女のはなしは信じるな。   2019年度コニャック・ミステリ大賞受賞、 幾重もの罠を張り巡らせた真のサイコ・ミステリー。 祖母の訃報を受け、彼女は孤島に渡った。終戦直後に祖母とここで働き始めた者たちだけが住む島。本土への船が来る日までを島で過ごす彼女は、やがてこの島に漂う不吉な影に気づきはじめる。ここには何か忌まわしい過去がある。そして若き日の祖母の手記にも謎の「魔王」の影が……。 島で行われていたというナチスの実験。 この島に逗留し、やがて海で死んだ子供たち。 何かを封じた開かずの扉。 すべての核心となる「サンドリーヌの避難所」事件。 積み重なる謎。高まりゆく不安と恐怖。 誰かが誰かを欺こうとしている。 誰が誰を欺こうとしているのか? いったい何が真実なのか? 読めば読むほど深まる謎また謎。曲折しながら突進する行先不明のストーリー。反則スレスレの大驚愕。――この種の不敵なミステリーの名産地といえばフランス。そこから新たな鬼才が登場しました。不吉なイメージの乱舞と恐ろしい出来事の連打の中に編み込まれた幾重もの罠!  『その女アレックス』のルメートル、『黒い睡蓮』のビュッシ、『パリのアパルトマン』のミュッソに続くフランスの刺客、ジェローム・ルブリ。その大胆不敵な怪技をご体験ください。

ユーザーレビュー

  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    忌まわしい魔女伝説が残るモンモール村。小さく平穏で退屈なその村に警察署長として赴任してきたジュリアンは、村長から内密の捜査を依頼される。しかしその矢先、村内で謎の怪死事件が立て続けに発生した。村人たちに囁きかける謎の声と奇妙な気配は、古くからこの村に伝えられる魔女のものなのか。不気味な雰囲気が横溢するホラーミステリです。
    いかにも平和そうな村の雰囲気に反して、案外と過去にはいろいろ起こっています。村長の娘の不審死、刑務所での火災、そして羊飼いの謎の死。これだけでも充分不穏なのに、さらに怒涛のごとく起こる怪事件……全体としては静謐な印象の物語なのに、なかなかに壮絶でした。被害者たちが徐々に追い詰

    0
    2025年10月30日
  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    『魔王の島』で、すっかりルブリ作品に魅せられてしまった。ただ漂っている不穏な空気の正体が最後に明かされた時の衝撃がすごかった。

    0
    2025年07月28日
  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    これは面白い!私好みでした!かつて魔女裁判で多くの女たちが殺されたモンモール山。麓の村の村長は実業家で私財を投じて村の管理をしていた。村人を襲う幻覚と幻聴。平和な村に赴任した警察署長のジュリアンは着任早々、連続して呪われ、自殺のように死んでいく村人たちの対応に追われていく。次第にふたりの部下とジュリアンにも幻覚と幻聴が現れる。そして最後の大どんでん返し!


    先ずは最初から最後まで魔女の呪いというホラーの匂いがまとわりつく。チャールズ・L・グラントのオクスランステーションシリーズを思い出す。あるいは、もはやラヴクラフトの描くアーカムやインスマウス。禁じられた町…平和な田舎町のはずだが、この町何

    0
    2025年05月08日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    ぐあ~っ!凄い小説を読んでしまった!
    ちょっともう何書いてもネタバレになるので書きませんが、私は読後の衝撃が凄すぎて誰かに話したくて、近くにいた夫に全部話しましたね。ああ読んだ人と語りたい。

    孤島、海で死んだ子供たち、島に現れる魔王…
    ベックリン「死の島」の表紙も相まってとても怖いです。装丁最高。
    第2章あたりから、もう先が知りたくてページを捲る手を止められなかった。すごい読書体験をしました!こういうのが時々あるから読書やめられない!!

    フランスっぽい、技巧を凝らしたミステリの枠に収まらない作品です。
    ぜひ読んでみてほしいー!!

    0
    2025年04月09日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    続きを読みたい衝動を抑えきれず、歩きながら読んでしまう危ない本に久しぶりに出会った。
    まったく無関係にみえるような登場人物たちが、なぜ、あるものに対して共通の違和感を抱くのか、それが分からないのがもどかしい。まるで何かの象徴のような、思わせぶりのアイテムや歌や風景は、混沌と混乱で作られた沼にわたしを引き摺りこんでゆくのだ。
    ずるずると。

    小さな島の海岸で異常な数のカモメにつつかれていたのは、腕のない子どもの死体だった。それを発見したのは犬を散歩中の女性で、驚いた彼女が海のほうに目をやると、その海面には更に9人の子どもの死体が浮かんでいた。
    全然違う場所にあるのに、同じ時間を指している複数の時

    0
    2025年03月25日

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