ジェローム・ルブリのレビュー一覧

  • 魔王の島
    なかなか読み応えがある怪作。訳者あとがきに何を書いてもネタバレになるとあったが、正にその通りの展開の連続で、途中からは一気に読み終えた。
  • 魔王の島
    訳者の人も「何を書いてもネタバレになりそうだ」と後書きで書いていたほど、複雑で展開が読めないストーリーだった。とても面白かった。
  • 魔王の島
    面白い。
    ゲーテの「魔王」、シャンソンの名曲「聞かせてよ愛の言葉」を巧みに挟み込む印象操作、構成の妙で綴られるこれぞフレンチミステリの傑作。

    自分の中では「魔王」はシューベルトの曲へ、「聞かせてよ愛の言葉を」はZAZの「Je veux」へ比較的馴染みあるものへと変換されはしたものの、不穏さ以外の何...続きを読む
  • 魔王の島
    2019年の大学の講義から物語は始まる。舞台はノルマンディー、1986年のサンドリーヌとダミアン警部、1949年のシュザンヌのそれぞれの視点で主に描かれる。始めはホラーぽい展開でこのままホラー感全開で終わるかと思ったが、1章2章3章と趣きが深まっていって重厚な小説に変わって行った。最後はまた大学の講...続きを読む
  • 魔王の島
    良かったです
    すごい構成だったなぁ、一読の価値あり!と自分は思うんですが、日本だと賛否分かれるだろうなぁと思いました

    結局そうなん?みたいなね
    日本はこれはダメなやつって風潮あるんだよね
    ただ「物語」に根源的にあるニーズを仕掛けに活かした秀作だと思うんだよね
    これ以上はネタバレになるんでやめとくけ...続きを読む
  • 魔王の島
    久々に重厚なミステリ小説を読んだ。
    この小説は奥行きがある。アメリカスタイルのミステリは横に広く登場人物も多くて複雑に絡み合うものが多いが、
    このフランス小説は横に広がる絡みは少ないが、奥行きが何層もある。ほじくって行くと、まったく別の景色が見えてくる。
    そしてまたほじくると、また景色が変わってしま...続きを読む
  • 魔王の島
    ネジ式ザゼツキーあたりの御手洗潔シリーズが好きな人に刺さるかも。
    めちゃくちゃな展開(ミステリ的に)も、最終盤までそこかしこで感じる色々な引っかかりも、全てが結末に収斂され腑に落ちてとても良かった。
  • 魔王の島
    ずっと不穏な違和感はあって、それが何なのか真相を知りたくて、あっという間に読み終えました!何重にもなっている構造がとても面白かった。
  • 魔王の島
    ストーリーの大半が、娘を失った登場人物が自我を守るために作った作り話で、そのことが最後に分かるようなっている(逆に言うと最後まで分からなかった)

    別の小説で、ストーリーの大半が加害者の書いた小説だった、というのがあって、この時は、ちょっとそれはないよ、と思わないでもなかったが、
    「魔王の島」は、よ...続きを読む
  • 魔王の島
    これまでの常識を覆してくれる作品(^◇^;)

    いろいろな意味でこうした作品が発表されるのは、ミステリファンとしては大歓迎!

    ですが、これ以上のことが書けないことが……。
    興味があったら一読を!
  • 魔王の島
    マトリョーシカのように、三重四重に構成された作品。じわりじわりと、少しずつ謎が解かれていく。
    人の心は、各の如く捉えがたい…。
  • 魔王の島
    良くあるミステリーの出だしだな、と思っていたら話が二転三転しての驚きの結末。
    二転三転具合もしっかり地に足付いてるし、結末もそれを踏まえてのものだからまあ納得だけど最後もう少し解説して欲しかったな、というのが正直な所でした。
    ある映画を思い起こしてタイトル書こうかと思ったけどネタバレになるので控えま...続きを読む
  • 魔王の島
    良くある孤島に取り残され系かと思いきや2章で予想しない展開になり、3章で真相も犯人も分かった!と思わせておいてからの4章で明かされる事件の全貌。構成がすごい。
    このミス2023海外編10位。これで10位って今年はレベル高いなあ。
  • 魔王の島
    2023.1.26
    後半は展開読めちゃって萎えたけど全体的には満足。
    ずっと不穏な感じが漂ってて好みだった。

    サンドリーヌの島での描写もっと欲しかった。

    あと、サンドリーヌの現実世界に島の住民が地域住民として出てくるけど、シモンいたっけ…?彼は架空の人物…?

    最初からもう一度読んだ方がハマれそ...続きを読む
  • 魔王の島
    疎遠だった祖母の訃報を突然受け、彼女の住んでいた島に向かうサンドリーヌ。
    ・・何を書いてもネタバレになりそうでなかなかに難しい。
    章ごとに二転三転する展開がなんとも興味深い。
    ただ、自分はミステリをあえて推理せずに作者の用意した驚きをそのまま受け取りたいという読み方をするんですが、ちゃんと推理したい...続きを読む
  • 魔王の島
    あの最後のエピローグで完全にやられました。心の避難所。それが「誰の」避難所だったのか。冒頭からヒントがいくつかありましたが(サンドリーヌが感じる数々の違和感や不快感)、まさかここまでもがほとんど虚構だったのか!結局、彼は避難所に棲んだままなんだけど、ある種の生きる希望を得た架空の現実を生きるのは幸せ...続きを読む
  • 魔王の島
    初めは女性記者が祖母の訃報を受けて島を訪れる話だったが、心の避難所をテーマに話は二転三転する。最後はそう来たか?と感慨深い。
  • 魔王の島
    えっっ⁉︎とにかく驚き‼︎
    海外作品苦手な私が一気読みしてしまった。これはミステリーなのかなんなのか。いやいや、人間の心こそミステリーそのものだ。
  • 魔王の島
    着想や構成を楽しんだ人勝ちなんだろうけれど、うーん。

    正直私は、◯◯物も、女性や子どもが嫌な目に会うのも辛過ぎてダメなので、それほどページターナーではなく、むしろ重い気持ちで難儀した。ダ◯◯◯が出てきたあたりで、そうかもなーと思ったら、やはりそういう結末に。
    入れ子のような、層のような構成は、感覚...続きを読む
  • 魔王の島
    これはないのでは感と力技、すごい!、と印象がないまぜになるのを止められません。終盤まですごい!と思って読み進めたけれど、なんとも言えない後味が。いやもう、ここまで世界が練り上げられるのはむしろ驚異的ですよ。全て創作物にすべきです。衝撃度が圧倒的だったその女アレックスを思い出しました(←ストーリーは全...続きを読む