革命前夜

革命前夜

968円 (税込)

4pt

この国の人間関係は二つしかない。密告しないか、するか──。
第18回大藪春彦賞受賞作! 革命と音楽が紡ぎだす歴史エンターテイメント

バブル期の日本を離れ、ピアノに打ち込むために東ドイツのドレスデンに留学した眞山柊史。
留学先の音楽大学には、個性豊かな才能たちが溢れていた。

中でも学内の誰もが認める二人の天才が──
正確な解釈でどんな難曲でもやすやすと手なづける、イェンツ・シュトライヒ。
奔放な演奏で、圧倒的な個性を見せつけるヴェンツェル・ラカトシュ。

ヴェンツェルに見込まれ、学内の演奏会で彼の伴奏をすることになった眞山は、気まぐれで激しい気性をもつ彼に引きずり回されながらも、彼の音に魅せられていく。

その一方で、自分の音を求めてあがく眞山は、ある日、教会で啓示のようなバッハに出会う。
演奏者は、美貌のオルガン奏者・クリスタ。
彼女は、国家保安省(シュタージ)の監視対象者だった……。
冷戦下の東ドイツで、眞山は音楽に真摯に向き合いながらも、クリスタの存在を通じて、革命に巻き込まれていく。

ベルリンの壁崩壊直前の冷戦下の東ドイツを舞台に一人の音楽家の成長を描いた歴史エンターテイメント。

圧巻の音楽描写も大きな魅力!
本作を彩る音楽は……ラフマニノフ 絵画的練習曲『音の絵』バッハ『平均律クラヴィーア曲集』第1巻 『マタイ受難曲』リスト『前奏曲(レ・プレリュード)』
ラインベルガー オルガンソナタ11番第2楽章カンティレーナ ショパン スケルツォ3番 ブロッホ『バール・シェム』より第2番「ニーグン」 フォーレ『エレジー』 ……etc.


解説・朝井リョウ

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革命前夜 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    これが単なるフィクション、小説だとは思えない。

    音楽に関する物語が読みたいという動機から
    表紙に描かれたピアノに惹かれてこの本を選んだ。
    私はドイツに関して無知であり、また、自分の優しさや穏やかさと言った性格が世間ん知らずの温室育ちによって出来上がり日本だからこそ成り立っていることあることを実感し

    0
    2025年12月01日

    Posted by ブクログ

    どこでこの本を見つけたか忘れてしまいましたが、これはおもしろいと読む前から確信がありました。
    そんな期待を裏切らない、むしろ超えていくほどの大作です。


    ベルリンの壁が崩壊する前の東ドイツにピアニストを目指して留学をする主人公シュウジ。
    彼のピアニストとしての苦悩と成長を軸に、日本の元号が平成にな

    0
    2025年11月25日

    Posted by ブクログ

    久しぶりのなんとも言えない重厚な読後感を感じました。
    ブグログでの評価や感想をみて興味を持ちましたが、恥ずかしい話、
    世界史が苦手だった私は、
    ベルリンの壁についても深く知ることもなく、教科書のわずかなページをテスト勉強のためだけに読んだだけでした。
    今回、最初は難しく暗い灰色のような出だしに、あま

    0
    2025年10月14日

    Posted by ブクログ

    ラカトシュやイェンツ、クリスタなど自分の信じるもののために闘い抜く姿に心打たれる。
    一方、一生懸命努力するけど他の才能をもつ仲間に比べ、周りを魅了する華がないように思えて苦悩する主人公に、昔の自分を重ねて共感した。
    自分の感性を信じて、ちっぽけに見える自分でも周りに惑わされずに積み重ねていけば、いず

    0
    2025年09月30日

    Posted by ブクログ

    凄い本を読んでしまった!

    ベルリンの壁崩壊の頃のドイツ
    世界史が苦手だった自分にとっては
    ちょっと読むのを躊躇っていたところがある
    何も知らないからだ
    が、そんな心配は無用だった
    当時のドイツ、音楽の世界、その中で
    青春を過ごすさまざまな立場の若者たち
    すべてが頭の中で映像化されていった
    自分が今

    0
    2025年08月30日

    Posted by ブクログ

    昔のドイツってこんなことになってたんだ。ベルリンの壁崩壊の映像がテレビで流れるたびに今までとは違った目線で見られるようになった。
    主人公が音大留学生ということで音楽好きには特に嬉しい設定。登場する曲名は実際に存在する曲だからそれを探して聴きました。
    構成が素晴らしく、たった1行で事実がひっくり返る場

    0
    2025年08月23日

    Posted by ブクログ

    人生で1番好きな小説。音楽の描写はもちろん、ドイツの街並みや主人公の葛藤、嫉妬、色々な悩みが丁寧で情熱的で、読んでいて自分もその場にいるような感覚になった。音楽のことは詳しくないのに、バッハのことが好きになったし、ドイツにも絶対に行きたい。何度も読んでいるけど、読むたびに心に刻まれる大事な小説。

    0
    2025年07月03日

    Posted by ブクログ

    面白かったです!
    音楽の話やベルリンの壁崩壊の頃のドイツの話などが少し難しいと感じましたが、ストーリーが面白く、すぐに読み終わってしまいました。
    音楽の面で成長する主人公が見れるかと思って最初は読んでいたのですが、結構ドイツのあれこれに巻き込まれる展開でした。(音楽の面でも成長はしたと思いますが)

    0
    2025年06月02日

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。シュタージがいる怖さが最初はうまく想像できなかったが、読むにつれて常に見られてるというねっとりとした気持ち悪さが伝わってきた。人を信じれないのはつらい。
    それぞれがそれぞれ誰かを傷つけながら誰かを助けている。自分の中で登場人物に対する印象が視点一つでころころ変わるのがすごく面白く感

    0
    2025年03月19日

    Posted by ブクログ

    日本では昭和が終わった時代の東ドイツに留学した日本人学生は、"東の世界"を目にしてしまう
    国が違えば生き方も価値観も違うというある意味当たり前のようで当たり前じゃないことが突きつけられる
    同時代に行きていた自分も胸にくるものがあった
    自由が空気のような存在になった現在は、何か本質

    0
    2025年03月06日

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