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芥川賞候補となった話題作、そしてその後の物語――。 小説家の千紘は、編集者の柴田に翻弄され苦しんだ末、ある日、パーティ会場で彼の手にフォークを突き立てる。休養のため、祖父の残した鎌倉の古民家で、蔵書を裁断し「自炊」をする。四季それぞれに現れる男たちとの交流を通し、抱えた苦悩から開放され、変化していく女性を描く。 芥川賞候補作「夏の裁断」と、書き下ろし三篇を加えた文庫オリジナル。
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Posted by ブクログ
性被害を受けた千紘が過去の傷と向き合う話 個人的には教授の言葉がとても心に沁みて泣きそうになりながら読みました 性被害の傷はなかったことにはならないだけど、薄まっていくことはできるそう勇気をくれるような作品だった
思い立ったことをすぐ行動に移す人や、愛情表現が豊かな人は魅力的なため、惹かれるのはすごくわかる。また、自分の人生を思い返すと、このタイプのモテ男は一定数居たなあと思う。 このタイプの人と遊んだ時、「この人は空っぽで掴みどころがないけど、繋がりを持っていたい」と思ったのが率直な感想だった。 この作...続きを読む品を読んだタイミングが、自分にとってとても良かったように思う。これから上京し、社会人をする私にとって、少し憧れを抱くような生活を主人公はしていた。
いろんな種類のクズ男が出てきて、クズ男における多様性が学べた一冊であった。 柴田が仕事をやめるという嘘をつく場面があって、私も同じようなことをクズ男にされた経験を思い出した。今となってはなんの意味もなかったな、ということを改めて復習できた。 清野さんとの敬語のやりとりは距離を置きながらも奥まで踏...続きを読むみ込んでいる会話でそのアンバランスさが心地よかった。
「一撃のお姫さま」を読んで、 島本理生さんの作品を久しぶりに読みたくなり。 夏というタイトルが気になって手に取りました。 母親との関係、幼少期の経験、 どれもこれも辛くて痛いのに、 自分を痛めつけるものに近づいてしまう。 読んでいて苦しくなりますが、 島本さんの文章は淡々と落ち着いていて、 読み...続きを読む心地が良くて。 自分の感情や欲求に目を向けて、 少しずつ輪郭が明らかになっていき、 最後にようやく取り戻した感じがして、 読後は良かったです。
どうにも一筋縄ではいかない男ばかり出てくる。特に柴田さんには、毎回、痛い目にあうのに、どうして関わろうとするのか?と主人公にイライラ。 トラウマを作った過去の男。冷たい母親。途切れる事なく現れる男達。辛い状況ではあるが、主人公にいまいち共感は出来ずに終わりました。それでも読みやすく、先は気にな...続きを読むりサラサラ読めました。
幼少期の嫌な体験が大人になっても、残ってる人は多いと思う。そのような経験をどうか身近な子どもにはさせたくないと思った。 千紘がどうか幸せになって欲しいと思いながら読んだ。 時系列バラバラで読みにくいというコメントをちらほら見たが、全くほんの少しも気にならなかった。
出てくるのが一見まともに見えて近づくとキケンなクズ男ばっかり。 ちょっとスリルのある柴田さんはドキドキした… 主人公は、男にぐずぐず寄りかかって生きてる悲劇のヒロイン。
時系列が行ったり来たりするので、読みにくかった。 柴田のような男は最悪だなと思い、主人公も誰とでもよく寝るなと思いつつ…。自分の中の空洞を埋めるにしても。 最後に向かうに連れて、一筋の光が見えた気がした。 本の裁断をすることで、彼女自身もどこか浄化したのだろうなと思う。
柴田みたいな男に振り回されたり、質より量になったり、名前のない関係性とか、覚えがありすぎて何とも言えない気持ちになりながら最後まで読んだ。 そして、胸に刺さってた小さな棘が抜けたような感じがした、そんな一冊でした。
紙の本を裁断、解体して、デジタルデータとして取り込んで保存することを「自炊」と言う…というのは、どこかで聞いたことあった。 作家の千紘が、亡くなった鎌倉の祖父の家で、祖父が大量に遺した本を「自炊」しながらひと夏を過ごした記録なのだけど、編集者の柴田と知り合い関わってしまったことで奇しくも不穏な夏にな...続きを読むってしまう。 人を傷つけることを何とも思わない、むしろ傷つけることを生き甲斐とする人間がいる。それが無自覚であればあるほど罪深い。 読んでいる間ずっと胸騒ぎがするような作品だった。柴田に振り回され自我を失っていく千紘を見ていて、人間のどうしようもなさを感じてしまって。 千紘には性的なことを嫌悪してしまうような過去があって、そのことが千紘の自信を奪い、人との距離感を適切に保てない。 傷つける側の人間は、そういうターゲットの性質を見抜いた上で近寄るのかもしれない。観察だけでなく、妙に鋭い勘で。 元は「夏の裁断」だけの作品だったものが、その後、秋冬春の短編が書き下ろされて出来上がった短編集らしい。 秋冬春の作品も、主人公が変わらないせいか不穏さがまったく無いわけではないけれど、「夏の裁断」と比べたら穏やかさも見えて希望も感じた。柴田は表面的には消え、清野という新たな登場人物との話が中心になっている。 正直千紘は才能はあるけどダメ女だと思う。けど恐らく不思議な魅力を持つ女性なのだろうということも同時に思う。庇護欲をくすぐるようなタイプなのかもしれない。 人と深く関わるのは怖いことだし、その距離感や在り方も人それぞれだ。過去も性格も何もかもが違うのだから。うまくいかなくてすれ違いながら解り合っていくしかない…と、現実と重ね合わせながらしみじみと考えた。 にしても、柴田のような男って妙な色気があるようなタイプが多いのよね。破綻していて触れたらまずい感じがするのに、なぜか惹かれてしまうような。そういう自分の魅力も分かってて動いてるのかしらと思うと腹が立つわ!と小説なのについ思ってしまった。
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夏の裁断
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島本理生
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