夏の裁断

夏の裁断

743円 (税込)

3pt

芥川賞候補となった話題作、そしてその後の物語――。

小説家の千紘は、編集者の柴田に翻弄され苦しんだ末、ある日、パーティ会場で彼の手にフォークを突き立てる。休養のため、祖父の残した鎌倉の古民家で、蔵書を裁断し「自炊」をする。四季それぞれに現れる男たちとの交流を通し、抱えた苦悩から開放され、変化していく女性を描く。
芥川賞候補作「夏の裁断」と、書き下ろし三篇を加えた文庫オリジナル。

...続きを読む

夏の裁断 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年09月08日

    思い立ったことをすぐ行動に移す人や、愛情表現が豊かな人は魅力的なため、惹かれるのはすごくわかる。また、自分の人生を思い返すと、このタイプのモテ男は一定数居たなあと思う。

    このタイプの人と遊んだ時、「この人は空っぽで掴みどころがないけど、繋がりを持っていたい」と思ったのが率直な感想だった。

    この作...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年07月01日

    いろんな種類のクズ男が出てきて、クズ男における多様性が学べた一冊であった。

    柴田が仕事をやめるという嘘をつく場面があって、私も同じようなことをクズ男にされた経験を思い出した。今となってはなんの意味もなかったな、ということを改めて復習できた。

    清野さんとの敬語のやりとりは距離を置きながらも奥まで踏...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年06月30日

    再度後の感想
    とても好きな小説
    たぶん「夏の裁断」だけだったら好きになってなかったかもしれません
    「秋の通り雨」「冬の沈黙」「春の結論」という主人公の変化が見れたのが良かったです。
    戸惑いを隠せない事も多いけど彼女には不思議な魅力があると思いました。
    親しみやさに似た何か。

    これも好き嫌い分かれそ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2019年01月03日

    祖父の残した鎌倉の古民家で、蔵書を裁断し「自炊」をする、作家千紘のお話。彼女は、過去のトラウマを抱えているあまり、自分から傷つきにいってしまって、読んでいて痛々しい。第一編の表題作「夏の裁断」でかなり圧倒されてしまい、第二編以降を読み進める気にならなかったけれど、秋、冬、春の書き下ろしによりどことな...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月07日

     どうにも一筋縄ではいかない男ばかり出てくる。特に柴田さんには、毎回、痛い目にあうのに、どうして関わろうとするのか?と主人公にイライラ。

     トラウマを作った過去の男。冷たい母親。途切れる事なく現れる男達。辛い状況ではあるが、主人公にいまいち共感は出来ずに終わりました。それでも読みやすく、先は気にな...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年07月26日

    幼少期の嫌な体験が大人になっても、残ってる人は多いと思う。そのような経験をどうか身近な子どもにはさせたくないと思った。
    千紘がどうか幸せになって欲しいと思いながら読んだ。
    時系列バラバラで読みにくいというコメントをちらほら見たが、全くほんの少しも気にならなかった。

    0

    Posted by ブクログ 2023年01月10日

    出てくるのが一見まともに見えて近づくとキケンなクズ男ばっかり。
    ちょっとスリルのある柴田さんはドキドキした…

    主人公は、男にぐずぐず寄りかかって生きてる悲劇のヒロイン。

    0

    Posted by ブクログ 2022年08月31日

    時系列が行ったり来たりするので、読みにくかった。
    柴田のような男は最悪だなと思い、主人公も誰とでもよく寝るなと思いつつ…。自分の中の空洞を埋めるにしても。
    最後に向かうに連れて、一筋の光が見えた気がした。
    本の裁断をすることで、彼女自身もどこか浄化したのだろうなと思う。

    0

    Posted by ブクログ 2022年07月29日

    柴田みたいな男に振り回されたり、質より量になったり、名前のない関係性とか、覚えがありすぎて何とも言えない気持ちになりながら最後まで読んだ。
    そして、胸に刺さってた小さな棘が抜けたような感じがした、そんな一冊でした。

    0

    Posted by ブクログ 2022年05月28日

    紙の本を裁断、解体して、デジタルデータとして取り込んで保存することを「自炊」と言う…というのは、どこかで聞いたことあった。
    作家の千紘が、亡くなった鎌倉の祖父の家で、祖父が大量に遺した本を「自炊」しながらひと夏を過ごした記録なのだけど、編集者の柴田と知り合い関わってしまったことで奇しくも不穏な夏にな...続きを読む

    0

夏の裁断 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

島本理生 のこれもおすすめ

夏の裁断 に関連する特集・キャンペーン

同じジャンルの本を探す