ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
5pt
大阪の下町で生まれ小説家を目指し上京した夏子。38歳の頃、自分の子どもに会いたいと思い始める。子どもを産むこと、持つことへの周囲の様々な声。そんな中、精子提供で生まれ、本当の父を探す逢沢と出会い心を寄せていく。生命の意味をめぐる真摯な問いを切ない詩情と泣き笑いの筆致で描く、全世界が認める至高の物語。 ※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
これはたぶん、生まれ変わりの物語。ただし直線上で続いていく世界の。 心内文がとにかく分厚い、1部がもう壮絶、鬱屈な逡巡です。比較的短いはずなのにページを容易に進めることができないほど、悩み抜かれた言葉たちが全力で迎えてきた。けど良い。 じゃあ2部は?というと、1部ほどの重量感を感じないのにやっぱり...続きを読む進まない。簡単に進んじゃいけない感じ伝わってきた。ノスタルジーもあるし、やっぱり良いです。 読む体力がない時には絶対に読めない、けど読んでどう感じたかを聞かせてほしい。って感じる作品でした。 新作の広告や誰かの解説も入っておらず、ただ純粋な物語で全652ページの大作です。 初めて線を引きたい衝動に駆られました。 楽しかったです。
なんというか凄い小説だった 子どもを産みたい女・子どもを産みたくない女 女を嫌悪する男・女を愛する男 それらすべての人と、そして死にたい人、幸せに生きたい人に読んでほしい小説だ
一冊を読むのに、これほど時間がかかるとは思わなかった。 長編だから、というだけではない。自分が男性であり、父親でもあるという立場から、登場人物たちの考えや感情に足場をかけ直しながら読む必要があったからだと思う。 これまで父親として子育てをしてきた中で、「子どもに会いたい」と思う気持ちは分かってい...続きを読むるつもりだった。けれど、その気持ちの前提には、無意識のうちにパートナーの存在があった。 主人公のように、パートナーを持つこととは切り離して、それでも子どもに会いたいと願う人がいる。 そのことを、自分はこれまで十分に考えてこなかったのだと思う。考えてこなかったというより、どこかで考えないままにしていたのかもしれない。 主人公の感情の一部分には共感できた。 けれど、すべてを理解できたとは思わない。 むしろ、この作品を読んで、「分かったつもりにならないこと」の方が大切なのではないかと思うようになった。 作中には、出産そのものを厳しく問い返す言葉が出てくる。 「出産は親の身勝手な賭けだ」 その言葉には、何も言えなくなった。 この世界は、本当に生まれてくる価値のある場所なのか。 子ども本人が望んだわけでもないのに、親が命をこの世界へ送り出すことを、本当に無条件で肯定してよいのか。 考えれば考えるほど、簡単には答えられない。 それでも、自分は子どもの幸せを願わずにはいられない。 誰かの見ている世界では、子を産むことは間違っているとされるかもしれない。 それでも私は、その「間違ったまま」を選びたいと思った。 正しいと証明できたからではない。 正解などないまま、それでも自分の選択と責任を引き受けて生きていくしかないのだと思う。 男性である自分には、「産む」ことそのものはできない。 だからこそ、命が生まれることの重さや、自分には経験できない身体の出来事に、以前よりも畏れを抱くようになった。 そして父親として、その命を育てていきたいと思った。 我が子を見て、 「あなたに会いたかったんだ」 と。 ただ美しい言葉としてではなく、そこに伴う怖さも責任も引き受けた上で、そう思えるようになった。 読み終えたというより、長い時間をかけて、自分の中にあった「産むこと」「生まれること」「親になること」への考えを問い直された一冊だった。
川上未映子さんの文章はいつも、手を引かれるように物語へ引き込んでくれる。夏のお話かと思いきや、夏子という1人の女性の物語。人生生きていく中で色んな決断をしなければならない。色んな人の声とか思いもあるけれど、自分の心の声に耳を傾けてあげたい。それができるのは自分だけだから。私を生きれるのは私だけだから...続きを読む。
川上未映子さんの本はエッセイしか読んだことがなくて、なぜかこの話もノンフィクションだと思って途中まで読んでて、主人公が出したはじめての本を筆者の本かと思って検索までして、やっと気付いた(笑) 前半部分の主人公の東京の家に姉と姪が遊びに来る話は、夏の湿気が肌にまとわりつくやな感じ?を思わせる雰囲気のス...続きを読むトーリーが面白かった。後半は人と性交できないし独身の身だけど子どもが欲しいという気持ちに突き動かされて物語が進んでいく。確かに「自分の子ども」というまだ実態のないかつ自身の意思を持つものを欲しがる気持ちってなんなんだろうって考えさせられる。エゴなのかもしれないけど、だったらその選択をした自分もその結果である子どものこともちゃんと責任持って幸せにしたい。 自分の子どもとか生育環境とか父とか母とか性とか、もうすべてがめちゃくちゃフェミニズム小説だった。
川上未映子さん作品三作目。 毎回思うのが、この方の情景の描写は本当に胸に迫るというか、「すべて真夜中の恋人たち」も話の内容はあまり覚えていないけれどラストシーンの真夜中の描写がいつまでも胸に残っていて、それが作品の印象になっている。この作品でもタイトルの通りに夏の中で主人公が立ちすくんでいるような...続きを読むシーンが目の前に見えるみたいで、特に第一章での姪と観覧車に乗るシーンでの夏の夕方と夜が混じり合っていく時間帯の表現がとても素敵だった。 テーマとしての「反出生主義との相対」については子を持つものとしてはとても重たく、善百合子の主張する「10人の寝ている子どもを目覚めさせる」ことについて、いかに自分が子を持つことへの責任に無自覚であったか考えさせられた。望んで生まれてくる子どもは確かにおらず、「産む側は何を賭けているの?」という問いは鉛のように胸に沈む。私は子らを存在させてしまった。反出生主義の立場に立つ立たないとにかかわらず、子を持つ人間には少なからずその自覚は必要であると感じた。他の方の感想を拝見して、筆者自身がそのような考えを提唱していた時期もあったようなので、ある意味私小説的というか、それでも出産に至ったエクスキューズ(言葉は悪いけど)のような意味合いもあるのかもと思った。 主人公の姉の巻ちゃんがなんとも可笑しく愛らしく、私はとても好きだ。「乳と卵」より先にこちらを読んだので、巻ちゃんの娘、主人公の姪である緑子が思春期に抱えていた「痛み」や「女性としての身体(容れ物)への違和」をどう克服し、あるいは克服せずとも大人になっていったかは描かれていないもののとても気になるところだった。
タイトルからして夏の物語なのかと思いきや、鬱々した描写が続き、何の物語を読んでいるかわからなくなり何度か読むのを諦めそうになった。 後半は色々考えさせられた。 逢沢さんとの会話が良い。
言葉は通じるけど、会話はできない。 うっすら感じていたことをバチッと書いてくれて、この一文を読めただけでも、ありがたい一冊だった。 作者さんは話の構成の、パターンが他の作品もけっこう似ていると思った。
子どもが欲しいというとき、人は何を欲しがっているのだろう。 遊佐や善の主張、恩田の登場、頭に引っかかったままの「精子提供」というキーワード。 自分はどうしたいのか。どうしてそう思うのか。 夏子の心は激しくゆれ動く。 それぞれの言葉に胸をとんとん叩かれているようで、読んでいるこちらまで問われているよう...続きを読むな気がした。 緑子のノートが切なく、蘭子とぶつかり合うシーンでは胸が熱くなる。 こういう家族がいたというのも、思いの土台のひとつになったんじゃないだろうか。
女性の物語 家族、性、生と死、愛がギュッっと詰まった一冊 生まれてくる子どもって幸せなのか、新しい家族の形、読むたびに捉え方の変化を楽しめそう
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
夏物語
新刊情報をお知らせします。
川上未映子
フォロー機能について
「文春文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
小説・文芸
すべて真夜中の恋人たち
きみは赤ちゃん
深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集
黄色い家(上)
乳と卵
あこがれ(新潮文庫)
愛の夢とか
ウィステリアと三人の女たち(新潮文庫)
「川上未映子」のこれもおすすめ一覧へ
みんなの公開リストをもっと見る
一覧 >>
▲夏物語 ページトップヘ