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Posted by ブクログ
あとがきにもあるように、大人が読んでこそ感じることの多い小説だと思った。
中高生の時に誰しもが味わう、同級生とは違うという大人びた感覚について、それが特別なものではないことを突きつけられるような感覚を感じた。かっこよく生きる主人公と自分を重ねつつ、私自身が当時考えていた・感じていたことは、決して無駄ではなくその後に人生を見つめるために必要な時間であったことを認めてもらえる感覚もあり、心地よいものでもあった。
主人公の生い立ちとして「ひとり親(母子家庭)」というのが、一つ要素としてある。これは私もそうであるからこそ、境遇に対する共感と差異を両方味わえた。
読後に思ったこととして、ひとり親の子供として、境遇への強いコンプレックスや卑屈になる気持ちというのは自分の中から起こる、ということはないと思う。他者から押し付けられる視線、みたいなものは一定あったとしても、その境遇の中で生きることで生まれる矜持やプライドみたいなものは決して悪いものではないと信じる。そこから発生する他者への共感・理解の強さもあると自覚している。
本書を読む中で、自身の経験を振り返る中で、自分が親や周りの大人に対して、怒られたことに対して冷静に論破を試みるタチの悪い子供であったことを思い出した。
感情の乗った話の論理の破綻を見つけて攻撃することを日常的に行なっていたことが、ある種今自分が他者に起こることが苦手な要因としてブーメランが刺さっている。
大人が読むと、ティーンエイジャーの時を振り返る機会にもなり、それが今の自分の発見にもつながる大変面白い小説だった。
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小説・文芸
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