角川選書一覧

  • 徳川家康と武田信玄
    4.7
    1巻1,980円 (税込)
    桶狭間合戦を契機にした自立から今川攻め、家臣離反と亡国の危機に瀕した三河一向一揆、信玄による駿河侵攻と三方原合戦の大敗――若き家康が直面した「どうする?」の決断には、つねに大国武田との攻防があった。両者はいつどのように互いの存在を意識し、なぜ手を結び、ついには手切れとなったのか。息詰まる駆け引きと命運をわけた決断の背景には、いったい何があったのか。巷間いわれる「信玄にやられ続けた家康」像は果たして正しいのか。膨大な史実を丹念に読み解き、数少ない史料の「点と点」をつなぎ合わせながら、立体的に歴史を浮かび上がらせる。2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」時代考証担当が、これまでほとんど語られてこなかった家康・信玄の攻防を軸に、戦国史の最前線に斬り込む。 第一章 松平元康と武田信玄 第二章 今川氏攻略に向けた動き 第三章 家康と信玄、今川攻めへ 第四章 不気味な静けさ 第五章 徳川家康、生涯最大の危機
  • シリーズ 地域の古代日本 畿内と近国
    -
    ヤマト王権以来、歴代遷宮を行いながら、ほとんどの都が畿内に置かれた。世界遺産の古市古墳群・百舌烏古墳群をはじめ、日本最大規模の前方後円墳が集中して造られ、飛鳥寺・東大寺など多くの寺院が建立された仏教の中心地でもあった。製塩・玉作り・紡織ほか専業的拠点で営まれた手工業生産、律令制国家の情報伝達を担った駅伝制、平城京跡出土木簡が示す文字文化など、畿内の多彩な側面を発掘成果や文献史料を駆使して明らかにする。 【目次】 1章 王宮・都と京・畿内制  吉村武彦 2章 王権と手工業生産  中久保辰夫 3章 大和・河内の前方後円墳群  下垣仁志 4章 畿内の駅家と駅路   市大樹  5章 東大寺と国分寺  吉川真司 6章 文字文化の拡がり  寺崎保広 ESSAY 宮滝で笠金村の歌に思いを馳せる  上野 誠 ◆シリーズ地域の古代日本 (全6巻) 東アジアと日本 陸奥と渡島 東国と信越 畿内と近国 出雲・吉備・伊予 筑紫と南島
  • シリーズ 地域の古代日本 東アジアと日本
    -
    中国の東辺に位置した倭国・日本は、大陸・半島の政治や思想・文化の影響を強く受けながら、漢字文化圏のなかで国づくりを実施した。シリーズの総論として本巻では、古墳造り、都城の建設、仏教の伝来、日本語表記など、古代の基本的テーマを選び、最新の研究を収録する。現在の文化・宗教事情にも影響する日本史の「青春時代」の足跡である。また今日の課題とも関わる、災害とジェンダーの2つのテーマを歴史的に解き明かす。
  • 足利義満
    -
    1巻2,530円 (税込)
    室町時代、南北朝の対立を克服して公武統一政権を樹立し、最高権力者にまで上りつめた足利義満。合戦のない平和国家の骨格を創り上げた日本史上の重要人物として、再評価されている。政治権力を握ったまま出家し、「法皇」政治を開始するなど、父祖・子孫たちが叶えられなかった野望を実現するため、義満はどのような戦略をとったのか。1000点を超える発給文書を丁寧に検証しつつ、一筋縄では行かない、強かな専制君主の実像に迫る。 序  章 足利義満研究の現在 第一章 足利義満の嗣立 第二章 細川頼之の管領時代─足利義満政治の基礎固め 第三章 斯波義将の管領時代─足利義満政治の開幕 第四章 南北朝の合体─公武統一の前提 第五章 地域権力との対応 第六章 公武統一政権の確立─応永年間の足利義満 第七章 足利義満の精神世界 第八章 東アジア国際環境の変貌 終  章 足利義満とは何か
  • 神道用語の基礎知識
    -
    人が自然との共生を願い、本来の心をとり戻そうとするとき、神道の世界は大いなる示唆に富んでいる。神話、神社、祭りなどを現代の目で見つめ直し、日本人の心と日常生活に息づく神道の世界を明快に伝える。
  • 忍者の歴史
    3.6
    なぜ、「Ninja」は世界を熱狂させるのか? 作られた忍者像を一新! 一口に忍者といっても、時代によってその姿を変えてきた歴史がある。あるときは城を守る警備員、あるときは敵地に攻め込む戦闘員、あるときは村人に扮するスパイ……。今まで解明されることのなかった忍者の謎を、忍術書「萬川集海」や、数々の古文書などの資料を読み解き、歴史の観点から明らかにする! 【目次】 序章 第一章 戦後時代の忍び  一、忍びの起源/二、伊賀と甲賀/三、「忍び」の実際/四、伊賀衆の活動 第二章 兵法から忍術へ  一、中国兵法の受容/二、日本的兵法書の編纂/三、軍学書の成立/四、忍術書の成立 第三章 忍術書の世界  一、忍びとしての心構え/二、忍び込みの実際/三、忍びの身体/四、忍具/五、情報の伝達 第四章 江戸時代の忍び  一、織豊期の伊賀/二、江戸暮らしの伊賀者・甲賀者/三、各地の忍び/四、江戸時代の忍術 終章 変容する忍者  一、近世から近代へ/二、伝承される忍術 あとがき 参考文献
  • 「異形」の古墳 朝鮮半島の前方後円墳
    4.0
    前方後円墳は日本列島独特の墳墓であるといわれてきた。築かれた地域は、ヤマト政権が支配する範囲とおおむね一致すると考えられてきたのに、なぜ、それらが朝鮮半島西南部の栄山江流域にまで広がっているのか。この地域はヤマト政権の支配下にあったのか。倭の一部だったのか……。朝鮮半島に残るすべての「異形」の前方後円墳を探訪。これまでの通説をめぐる現状と課題を見直し、永年問われ続けてきた古代史の深遠な謎に迫る。
  • 真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実
    3.7
    1巻1,408円 (税込)
    諱は「幸村」か「信繁」か。真田丸はどんな形態をしていたのか。大坂の陣における東西両軍の意外な事情とは――史料を博捜し諸説を根底から再検証。真田研究の第一人者が「不思議なる弓取」の真実を照らし出す!
  • 遣唐使の光芒 東アジアの歴史の使者
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    古代国家形成に大きな影響をもたらした遣唐使。対等外交だったか、朝貢関係か、その対外認識や政策の実態など、遣唐使事業のすべてを検証し、将来された文物と思想、日本独自の文化受容のあり方を描く。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 源平争乱と平家物語
    4.0
    平家物語は「史書」であり、決して小説ではない──。数々の定説を覆してきた著者が、多角的アプローチで平安末期の人間像を描く。新たなる平家物語の読み方を提示し、その背後に隠された真実を探る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 江戸東京怪談文学散歩
    3.5
    1巻1,320円 (税込)
    江戸、東京には、怪談や怪奇小説の舞台が随所にある。芥川龍之介、永井荷風、岡本綺堂、三遊亭円朝から宮部みゆきまで、怖ろしくも興趣尽きない、古今の名作怪談にゆかりの場所と不思議な伝承を案内する。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 魔除けの民俗学 家・道具・災害の俗信
    -
    1巻1,870円 (税込)
    「異常豊漁は地震の前兆」「庭の南天は災いを避ける」――。わたしたちの身辺でとりざたされる俗信には、災厄の予兆を感知し、日々の不安を除く生活の知と技がこめられている。さりげない日常に息づいた、庶民の想像力と心のくせが凝縮した言い伝えといえるだろう。家屋敷、生活道具、自然災害にまつわる膨大な俗信資料を整理し、悪霊・境界・流言などについて、伝承の背後に広がる民俗世界とその意味をさぐる。
  • 戦国大名と国衆
    4.7
    1巻1,870円 (税込)
    戦国大名の領国は、軍事侵攻で制圧した直轄支配地域と、彼らに従属した「国衆」(先方衆とも)が排他的に支配する「領」(「国」)とでモザイク状に構成されていた。この戦国期固有の領主たちはいかに誕生したのか。大勢力の狭間で翻弄されながらも、その傑出した実力で戦国大名とどのような双務的関係を結び、彼らの権力構造にいかなる影響を及ぼしていたのか。武田氏を主軸に、史料渉猟から浮かび上がる国衆の成立・展開・消滅の歴史を追い、戦国大名の領国支配と軍事編成の本質を総括・通覧する。 はじめに 第一章 戦国期の国衆と先方衆 第二章 室町期国人領主の成立と展開 第三章 国人領主から国衆へ 第四章 戦国大名領国下の国衆「領」(「国」) 第五章 国衆の武田氏従属 第六章 先方衆としての国衆と武田氏 終 章 武田氏滅亡と国衆 参考文献一覧 あとがき
  • 科学化する仏教 瞑想と心身の近現代
    4.0
    近現代の仏教は、つねに最先端の科学と接点をもち、自らの可能性を問い直し続けてきた。宗教体験の心理学、禅や祈祷の科学的解明、さらには催眠術、念写、透視の研究まで。ときに対立し、ときに補い合う仏教と科学の歴史から、日本近代のいかなる姿が浮かび上がるのか。ニューサイエンス、オウム真理教事件、そしてマインドフルネスの世界的流行へ――。対立と共存のダイナミズムに貫かれた百年史を、気鋭の近代仏教研究者が描き出す。
  • 明治国家と万国対峙 近代日本の形成
    -
    明治政府の掲げた国家目標とは何であったのか。それは、欧米諸国と向かい合い並び立つ、「万国対峙」が可能な近代国家となることであった。内実整備の実現に邁進した廃藩置県(1871年)から明治十四年の政変(81年)までの10年間は、万国対峙を目指してさまざまな道が模索された。西郷隆盛・木戸孝允・大久保利通の万国対峙策を検証しつつ、明治日本における国家構想の試行錯誤の道程を、相克の政治史として描き出す。 プロローグ 国家目標としての万国対峙 1 明治維新政府と万国対峙    万国対峙の表明    万国対峙策の提起 2 留守政府と万国対峙    岩倉使節団の派遣    近代化への急発進    改革の反動    国権拡張政策 3 万国対峙をめぐる政変    岩倉使節団の欧米体験    外征策の高揚    西郷隆盛と万国対峙    西郷隆盛の辞職    4 大久保政権の成立と内務省    内務省の創設    大久保政権への反発    台湾出兵    木戸孝允と万国対峙   5 大久保政権と万国対峙    立憲政体に向けて       内務省事業の本格化    朝鮮との国交樹立    反大久保政権運動   6 立憲制国家と万国対峙    大久保路線の修正    自由民権運動の高揚    明治一四年の政変 エピローグ その後の万国対峙
  • 九相図をよむ 朽ちてゆく死体の美術史
    -
    腐敗し白骨化してゆく亡骸の様子を克明に描く「九相図」。仏教とともに伝来し、日本に深く根を下ろしたこの図像には、生と死、そして肉体の無常をめぐるいかなる想いが秘められているのか。豊富な図版とともに探る。
  • 利休の茶会
    -
    利休は椿が嫌い? 茶入はほとんど持っていなかった? 千利休が名品に頼ることなく独自の趣向で行った数々の茶会の記録を丹念に読みとき、その精神、美意識をさぐる。巻末には全茶会記を収録した完全保存版。
  • 信仰と医学 聖地ルルドをめぐる省察
    5.0
    カトリック信者の聖地フランス・ルルド。毎年500万人が訪れ、その洞窟から湧き出る水を飲むと病気が治癒すると言われた彼の地を、作家であり現役精神科医でもある著者が実際に取材。科学では説明がつかない不思議な現象をどう受け入れるべきなのか。聖母マリアの出現以来、160年の歴史を振り返り、過去の治癒事例から徹底検証する。ルルド体験を通じて信仰と医学の関係性を多角的に論じる、世界に類を見ない貴重な一冊。
  • 女帝の世紀 皇位継承と政争
    3.0
    六世紀末の推古から八世紀の称徳まで、一五〇年間に八代六人が即位した「女帝の世紀」。白村江の戦いや壬申の乱など、動乱と政争の時代を統治した女帝の皇位継承システムと、王権の視点からの歴史像を描く。
  • 御曹司たちの王朝時代
    4.0
    宮中儀式をさぼった言い訳、任官の口利きの依頼、舞姫の噂の真偽の問い合わせ――。実在した名門貴族の御曹司たちが書いた手紙を通して、優雅な人柄と思われがちな御曹司の人間くさい実像を明らかにする。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 武田氏滅亡
    4.5
    1巻2,464円 (税込)
    武田信玄の後継者である勝頼は、天正十年(1582)三月十一日、織田信長・徳川家康・北条氏政の侵攻を受けて滅亡した。戦国の雄・武田氏はなぜ、亡国へと追い込まれていったのか。勝頼個人の「暗愚」な資質に原因を求める見方は、はたして正しいのか――。武田・北条・上杉による甲相越三国和睦構想、上杉謙信没後の後継者をめぐる御館の乱、徳川家康との高天神城攻防戦という長篠敗戦後の転換点を主軸に、史料博捜と最新研究から、詳述されてこなかった勝頼の成果と蹉跌を徹底検証。戦国史研究に新たなる足跡を刻む決定版! 序 章 諏訪勝頼から武田勝頼へ 第一章 長篠合戦への道 第二章 織田・徳川の攻勢と武田勝頼 第三章 甲相越三国和睦構想と甲相同盟 第四章 御館の乱と武田勝頼 第五章 甲相同盟の決裂と武田勝頼 第六章 苦悩する武田勝頼 第七章 武田勝頼と北条氏政の死闘 第八章 斜 陽 第九章 武田氏滅亡 第十章 勝者のふるまい 終 章 残 響
  • 井伊直虎の真実
    4.0
    井伊直虎は、戦国時代に遠江国井伊谷領を領国とした国衆・井伊家最後の当主だが、実像は殆ど知られていない。通説では井伊直盛の娘・次郎法師とされてきた。直虎の文字を記す史料はわずか8点。そのうち6点は井伊谷領で実施した「井伊谷徳政」と呼ばれる徳政に関するものである。解読が難しい「井伊谷徳政」の実態を明らかにし、戦国時代の徳政とはいかなるものであったのか、直虎とはどのような存在であったのかに迫る。
  • 陰陽師たちの日本史
    4.0
    安倍晴明で頂点を迎えた陰陽師はその後、没落と回復を繰り返した。秀吉に追放された土御門久脩、キリスト教に入信した賀茂在昌……姿や役割を変えながらもう一つの歴史をつくり、現代にまで連なる軌跡をたどる。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 庶民たちの平安京
    4.0
    内裏で厳かに行われていた「豊明節会」の会場に、庶民が乱入、調度品を壊し、ご馳走を食いまくった!? 華やかな平安京に暮らした大多数の住民、庶民たちの実態を探る、初めての王朝庶民生活誌。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 日本の仏教を築いた名僧たち
    -
    日本人の思想や倫理観にも、大きな影響をおよぼしてきた日本仏教の宗祖八人をはじめ、時代を代表する五八人の名僧をコンパクトに紹介。その生涯と教え、代表的な著作から、日本の仏教を一望する。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • ネット社会の「正義」とは何か 集合知と新しい民主主義
    3.5
    「専門的エリート」によって独占された政治を、いかにして私たちの手に取り戻すことができるのか? ネットワーク化が進む社会における集合知の可能性を問い直し「アマチュアの知」が生きる新たな民主主義像を描く。
  • 羽柴を名乗った人々
    4.0
    秀吉は、旧織田家臣や旧戦国大名に羽柴名字を与えることで「御一家」と位置づけた。羽柴家の論理による秩序化である。全く新しい武家の政治序列の方法を創り出した、秀吉の野望と類い希な政治手腕を描き出す。 ◆第一章 羽柴名字と公家成大名 ◆第二章 秀吉の一門大名 羽柴秀長・秀保/羽柴秀次/羽柴(小吉)秀勝/羽柴秀俊(小早川秀秋) ◆第三章 秀吉の親類大名 宇喜多秀家/結城秀康/前田利家・利長(利勝)利政/徳川家康・秀忠/京極高次/京極高知(生双)/木下勝俊/某 秀弘/青木重吉/福島正則・正長・忠清(忠勝) ◆第四章 織田家の人々 織田秀信/織田秀雄/織田信兼/織田長益・頼長/織田信秀/織田信高/織田信吉 ◆第五章 旧織田家臣の人々 堀秀政・秀治・秀隆(忠俊)/堀秀家(秀成・親良)/滝川雄利・正利/丹羽長重/長岡(細川)忠興・忠隆/蒲生氏郷・秀隆(秀行)/蜂屋頼隆/毛利秀頼/稲葉貞通・典通/津川(斯波)義康/長谷川秀一・秀康/前田秀以・茂勝/佐々成政/筒井定次/池田照政(輝政)・照直(利隆)/森忠政 ◆第六章 旧戦国大名の人々 上杉景勝/大友吉統(義統)/長宗我部元親・盛親/島津義弘・忠恒(家久)/立花統虎(親成・宗茂)/龍造寺政家/毛利輝元・秀元/小早川隆景・秀包(秀直)/吉川広家/宗吉智(義智)・義成/佐竹義宣/最上義光・義康/伊達政宗/里見義康/宇都宮国綱 ◆第七章 羽柴名字の消滅
  • 仏教用語の基礎知識
    5.0
    仏教の基礎知識を幅広く平易に解説。思想や教義をはじめ、彼岸や盆などの年中行事、霊場めぐり、芸能、寺社縁起などの民俗的な事例、葬儀・墓・戒名など身近な死者供養の問題を、今日的な視点で語る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • ブッダの伝道者たち
    5.0
    ブッダ、ナーガールジュナ(龍樹)、ヴァスバンドゥ(世親)、蓮如、鈴木正三。彼らの生涯と思想、歩んだ道、説いた言葉から、仏教の智恵と生きる手順を学ぶ。形を変え、人々を導き救ってきた仏教に近づく試み。 ※本文中に〔*〕が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。
  • 三井・三菱・住友・芙蓉・三和・一勧 日本の六大企業集団
    -
    日本には、財閥を基盤とする6つの企業集団が存在していた。三井・三菱・住友・芙蓉・一勧・三和である。これらの企業集団の誕生から、その後合併・再編を繰り返し、現在どのような状況にあるのかを明らかにする。 はじめに 第1部 企業集団とは何か 第一章 企業集団の概念規定 第二章 歴史的な経緯 第三章 六つのグループ 第2部 社長会 第一章 社長会に対する評価 第二章 企業集団形成のために社長会を結成したのか 第三章 社長会メンバー=企業集団なのか 第四章 本当に大株主会だったのか 第五章 メガバンク再編後の社長会 第六章 企業集団にとって社長会とは何か 第3部 株式持ち合い 第一章 終戦直後の乗っ取り防止 第二章 資本の自由化対策 第三章 持合い崩れ 小括 企業集団から見た日本企業の株式所有構造 第4部 系列融資、集団内取引、包括的な産業体系と共同投資会社 第一章 四つの標識の概要 第二章 都市銀行の融資戦略 第三章 総合商社による集団内取引 第四章 共同投資会社による新規事業の進出 小括 企業集団は単なる株主安定化の装置ではない 第5部 メガバンク再編後の企業集団 第一章 メンバー救済の限界 第二章 メガバンク再編 第三章 六大企業集団は三つになるのか 第四章 六つの標識から見たメガバンク再編後の企業集団 小括 六大企業集団は四つになった あとがきと主要参考文献
  • 江戸の外交戦略
    -
    1巻1,408円 (税込)
    江戸幕府は、中世以降の中国の冊封体制から離れ「四つの口」(松前、対馬、薩摩、長崎)を中心に独自の国家外交を展開していた。「鎖国」という外交戦略がもたらした江戸の社会の実態を明らかにする。
  • 古事記ワンダーランド
    -
    自らの命を犠牲に子をなすイザナミ。母を知らず乱暴狼藉の果てに一転、英雄神となるスサノヲ……。命の再生と祝祭、悲嘆と鎮魂に彩られた日本の始まりが見えてくる超『古事記』入門。いざワンダーランドへ!
  • 戦いの日本史 武士の時代を読み直す
    3.8
    武士の時代、その闘争、そして武家政権とは何だったのか? 平清盛と源頼朝の対立から、鎌倉、南北朝、室町、戦国の世を経て、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の進めた天下統一事業まで。新解釈を鮮やかに示す。
  • 日本に古代はあったのか
    3.8
    中世は鎌倉幕府から、近世は江戸幕府から始まっている。新しい時代がいつも関東から始まるのはなぜか? 教科書で習う「時代区分」に疑問をもち、関東中心史観に陥っている私たちの歴史観に鋭く切り込む。
  • 元禄時代と赤穂事件
    -
    1巻1,320円 (税込)
    多くの人々が喝采をおくった赤穂浪士に、幕府はなぜ厳罰でのぞんだのか? 元禄時代を日本史上はじめて「平和」「文明化」が達成された時代と捉え、元禄時代をめぐる新たな時代像を探る。
  • 明治のお嬢さま
    3.8
    令嬢たちの才能や個性を生かす道が限られていた明治期、社会は「嫁は美貌が第一」という風潮だった。そのため彼女らは、美白、ダイエット、整形手術と美に磨きをかける。お嬢さまの秘められた実態を明かす。
  • 入門  俳句の表現
    -
    「定型」と「季語」そして「切字」「省略」「リズム」が渾然となっている俳句。約束や形式の大切さをしっかり認識した上での実作のヒントを、選評を通して具体的に解説。初心者にもよくわかる俳句表現入門。
  • 妄想かもしれない日本の歴史
    3.5
    楊貴妃は日本人? 淀君は大坂城で死ななかった? 歴史の隙間に顔を覗かせる奇説・珍説の数々。放埒な想像力を杖に、正史に影のようにつきまとう「妄想」から日本の歴史を読み直す、井上流日本史幻視紀行!
  • 平安貴族のシルクロード
    -
    1巻1,232円 (税込)
    『竹取物語』のかぐや姫が五人の求婚者に求めたものはすべてシルクロードの産物だった! 『源氏物語』に先立つ長編『うつほ物語』には、オリエンタルな話題が満載。王朝物語を国際的な観点で読み直す。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 愛着アプローチ 医学モデルを超える新しい回復法
    4.0
    医学モデルでは対処が難しい心や行動の問題が急増している。その中、愛着の安定こそが適応力を左右するという観点で問題を理解し、改善を図る愛着アプローチが注目を集める。医学的治療が困難な、慢性うつ、不安症、不登校、ひきこもり、ゲーム依存、発達の問題、非行、自傷、過食、DV等に劇的な改善をもたらす新しい回復法の原理と実践法を詳述。 [もくじ] はじめに ~医学も治せない問題に直面するとき 第一部 医学モデルの限界と愛着モデル 第二部 愛着アプローチ 第三部 両価型愛着・二分法的認知改善プログラム おわりに ~あなたは医学モデルで救われるか
  • 愛着崩壊 子どもを愛せない大人たち
    3.7
    急増する依存症、発達障害、境界性人格障害……。その共通の背景をなすのは「絆」の病、愛着障害だった。一生を左右する幼い日の愛着体験の重要性を数々の事例で解明し、命と心を支える新たな世界観を提唱する。
  • 「暁」の謎を解く 平安人の時間表現
    -
    平安時代、暁は逢瀬を楽しんだ男女が別れる時間だった。では暁とは何時だったのか? 時間表現に関する語の意味を明らかにすることで、これまでとは違った解釈で作品を読み解き新たな古典の世界を拓く。 ※本文中に〔*〕が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 足利尊氏
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    足利尊氏は、室町幕府政治体制の基礎を固め、武家政治の隆盛へと道筋をつけた人物である。その評価はこれまで時代の影響を色濃く受けて定まらず、「英雄」と「逆賊」のあいだを揺れ動いた。近年、南北朝時代を再評価するムーブメントのなかで、足利尊氏への関心は飛躍的に高まった。新出史料を含めた発給文書1500点を徹底解析しながら、これまでになく新しいトータルな尊氏像を描き出す。 【目 次】 序 章 新しい足利尊氏理解のために   第一章 鎌倉期の足利尊氏  第二章 足利尊氏と後醍醐天皇 第三章 室町幕府体制の成立 第四章 尊氏と直義――二頭政治と観応の擾乱 第五章 足利義詮への継承――室町幕府体制の展開 終 章 果たして尊氏は「逆賊」か
  • 足利直義 兄尊氏との対立と理想国家構想
    3.8
    1巻1,496円 (税込)
    南北朝の動乱期に、武力によらない仏国土の理想郷を目指した足利直義。兄尊氏とともに室町幕府の基礎を築いたにもかかわらず、最期は兄に毒殺されたとも伝えられる悲劇の人物の政治・思想・文化に迫る。 ※※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 怪しいものたちの中世
    4.5
    日本の中世に暗躍した「怪しいもの」とは何者か。山伏、占い師、ばくち打ち、勧進聖……。神仏の威光を利用した彼らの活動は多様であり、心の平安を与える方法は多岐にわたる。一見すると詐欺のようにも思えるが、殺伐とした環境に置かれた人々に夢見る喜びを感じさせ、人間らしい感情や希望、未来について考える機会を与えていたのだ。中世の「宗教」の果たした知られざる効用を、豊富な事例から解き明かす新しい中世史。
  • 家康と家臣団の城
    3.5
    家康自らが心血を注いで築いた城は極めて数が少ない。 関ケ原合戦後の築城はすべて天下普請。これらの城は、単体で所領を守ろうとした豊臣系の城とは異なり、全国各地に配置された城が互いに補い合うことを狙った築城だ。ここが織豊系の城と大きく異なる。 家康が手掛けた代表的な城は浜松城と駿府城。近年の駿府城の発掘調査で家康の城の姿が見えてきた。 家康とその家臣団、そして幕府がどのような城造りを目指したかを解き明かす。
  • 伊勢神宮 知られざる杜のうち
    -
    二〇一三年の第六二回式年遷宮に向けて、本格的な祭儀が行われる神宮。四季折々に行われる神事・祭儀の意味、社殿と式年遷宮行事とのかかわりなど、元伊勢神宮禰宜の著者が描きだす「内からの伊勢神宮」。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 異端の皇女と女房歌人 式子内親王たちの新古今集
    4.0
    和歌芸術の黄金期、新古今時代。帝王・後鳥羽院は式子内親王をはじめ多くの女性を歌壇に招き入れた。従来の規範にとらわれることなく活躍の場を広げていった女性たち。自らの才で時代を切り開いたその真の姿に迫る。
  • 今川氏滅亡
    4.0
    足利氏一門の今川氏は、室町期には守護、戦国期に戦国大名と転化し、東海の大大名として君臨した。しかし永禄3年(1560)、海道一の弓取りと謳われた義元が、桶狭間で織田信長に急襲され横死。息子の氏真が跡を継ぐも、桶狭間後わずか八年余りで戦国大名としての地位を喪失する。 最盛期は駿河・遠江・三河にまで勢力を広げ、名実共に戦国の雄であったはずの今川氏が、なぜこれほどまで脆くも滅び去ったのか――。 三州錯乱をはじめとした国衆の離叛、その要因となった「家中」の強制的刷新による混乱と弱体化の動向等を丹念に検証。桶狭間敗北だけでは分からない「滅亡」の過程を明らかにするとともに、最新研究から、義元や氏真らの個人的要因に仮託されがちであった「亡国」のイメージを覆す。 NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の時代考証者による、書き下ろし新作。 第一章 戦国大名今川氏の登場  第一節 氏親以前の今川氏  第二節 「戦国大名」氏親の登場から死没  第三節 氏親に関する考察 第二章 寿桂尼と氏親  第一節 家督継承者と「家督代行者」  第二節 寿桂尼の位置づけ 第三章 義元の時代  第一節 義元の栄華  第二節 領国西方の維持 第四章 氏真の生涯  第一節 “通説”今川氏真  第二節 離叛する国衆たち  第三節 離反する国衆と残る国衆――遠江西郷氏の検討 第五章 今川領国の崩壊  第一節 氏真の実像を探る  第二節 氏真の発給文書
  • 雨月物語の世界 上田秋成の怪異の正体
    3.0
    1巻1,320円 (税込)
    短篇傑作集であり、伝奇小説、時代小説、怪異小説、翻案小説のいずれともいえる『雨月物語』九作品を、より深く面白く読むための絶好のガイド。翻案の元となった古典作品をたどりつつ怪異の本質に迫る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 宇宙の始まりはどこまで見えたか? 137億年、宇宙の旅
    -
    1巻1,584円 (税込)
    宇宙の始まりはどこまで解明されたか。ビッグバン電波の発見から、宇宙創成0.1秒後に発生したニュートリノと重力波の捕獲まで。宇宙誕生の謎に挑む精密観測の驚異的な世界を、観測宇宙論の第一人者が描きだす。
  • 宇宙137億年の歴史 佐藤勝彦 最終講義
    3.8
    一人の若手科学者はいかにして宇宙論の世界的牽引者となったか。益川敏英、南部陽一郎らノーベル賞学者との出会いから宇宙論最前線まで、インフレーションモデル提唱者・佐藤教授の東大退官記念、最終講義。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 海からの世界史
    4.0
    古代以来、「七つの海」のネットワークを支配した覇権国家が世界を制した。ローマ帝国をはじめ、イスラーム、モンゴル帝国、さらに大航海時代を経た大英帝国へ。シーパワーの視点から探る初めての世界史。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • エドゥアール・マネ 西洋絵画史の革命
    4.5
    印象派より危険で、ピカソより前衛的──。 マネを起点に描き出す新たな西洋絵画史。 印象派が産声をあげる直前の19 世紀パリ。画家マネのスキャンダラスな作品は官展落選の常連であったが、伝統絵画のイメージを自由に再構成するその手法こそ、デュシャン、ピカソ、ウォーホルら現代アートにも引き継がれてゆく絵画史の革命だった。模倣と借用によって創造し、古典と前衛の対立を超えてしまう過激な画家は、芸術のルールをいかに変えたのか。謎めいた絵画作品の魅力と、21世紀へと続くその影響力に迫る。
  • 「江戸大地震之図」を読む
    3.0
    国宝・島津家文書の中の「江戸大地震之図」。ほぼ同じ絵巻がアイルランドのチェスター・ビーティー図書館にあり、近衛家に旧蔵されていたという。2本の絵巻はなぜ作られたのか。地震による混乱と復興はどう描かれているのか。薩摩藩邸とそこにいた篤姫を描く意図は何か。画像を解析し、文献史料をあわせて読むと、地震にとどまらない事実が浮き彫りになっていく。安政江戸地震を通して幕末の政治と江戸の社会を語る絵画史料に迫る。
  • 江戸人のこころ
    -
    親に小遣いをねだる御殿女中、家族をいたわる赤穂浪士、遊びほうける息子を叱る大名、ささやかな願いをかなえたい天皇――。日々の暮らしの中で書かれた手紙を読み解き、「江戸人」のこころの奥に迫る。
  • 江戸図屏風の謎を解く
    -
    「江戸天下祭図屏風」で大きくクローズアップされた紀伊徳川藩邸。この屏風は、いつ、誰が、何のために作ったのか。描かれた建物、人物、服装、風俗などの歴史推理から、その謎をスリリングに解明する。 ※本文中に(*)が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 江戸のことば絵事典 『訓蒙図彙』の世界
    -
    わが子の教育のため、絵事典を作ろう──。 江戸時代、京都の儒学者中村テキ斎は、天文、地理、人物、動物、道具、植物など 森羅万象1400項目超を収めた日本初の絵入百科事典『訓蒙図彙』を出版する。 あらゆる語彙を絵解きした未曾有の書物は瞬く間にベストセラーとなり、 子どもからおとな、果てはケンペルや南方熊楠をも魅了することとなった。 『訓蒙図彙』のデータベース化を達成した気鋭の研究者が、 その知られざる魅力を現代に蘇らせる。
  • 江戸の祭礼
    -
    日本経済の中心である大手町、丸の内を氏子地域にもち、旧魚市場など108の町会の総氏神である神田明神(神田神社)。アニメ文化の発信地である秋葉原が近いこともあって、ラブライブ!シリーズ、シュタインズ・ゲートといった作品の舞台となり、聖地巡礼の場ともなっている。そんな江戸総鎮守、神田神社の歴史にかんがみ、祭祀の始まり、大祓や節分といった季節の行事、成人式、結婚式といったしきたりの創造、御朱印の由来など、神社仏閣、日本のしきたりの大本となった文化をクローズアップ。江戸時代から現代へ連綿と続く伝統文化をひもとく。
  • 江戸の思想闘争
    3.0
    死んだらどうなるのか。「鬼神(霊魂)」は存在するのか、しないのか。「社会秩序」はいかにして生まれるのか。「道」をめぐる、儒家と国学者による「国儒論争」とは何だったのか。伊藤仁斎、荻生徂徠、太宰春台、賀茂真淵、本居宣長、平田篤胤ほか、近代社会の根本問題に果敢に挑んだ思想家たちの闘争を考察。「死」と「贈与」の言説への、思想史と社会学のアプローチによって江戸の思想を展望する、挑戦的な試み。 序章  贈与で読み解く江戸思想 第一章 死んだらどうなるのか ――本居宣長と死後の問い 第二章 言葉と文字─ 自言語認識と『古事記』の再発見 第三章 他者問題 ―― 「漢意」とイデオロギー批判 第四章 翻訳問題 ―― 荻生徂徠の言語観 第五章 「日常」の発見 ―― 伊藤仁斎と「道」の言説 第六章 二つの秩序問題 ―― 荻生徂徠の社会理論  第七章 「文化」の起源論争 ―― 太宰春台と賀茂真淵 第八章 論争の展開 ―― 本居宣長と「道」の言説 第九章 贈与の逆転 ―― 本居宣長から平田篤胤へ 第十章 死者の人情 ―― 平田篤胤の死後観 第十一章 死後の審判と生命の贈与 ―― 平田篤胤と「幽世」の誕生  終章 鬼神論の近代的展開 ―― 柳田国男と和辻哲郎
  • 江戸の発禁本 欲望と抑圧の近世
    4.0
    出版文化が発達した江戸期には、「発禁本」が多数生み出された。ご公儀による出版統制はどのように行われたのか。好色本や戦国歴史物語、仮想戦記など、処分対象となった書物の悲喜劇に満ちた成立事情に迫る! ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 江戸名所図屏風を読む
    4.0
    かぶき者たちと遊郭の賑わい、船遊びや湯屋の遊興・歓楽的な景観、一邸だけ描かれた武家屋敷・向井将監邸と家紋。近世初期風俗画のさまざまな謎から、屏風の注文主と制作時期を割り出す見事な歴史推理を読む。
  • 老い衰えゆくことの発見
    4.5
    老い衰えてゆくなかで老人は、そして介護者はその事実とどう向き合うのか。複雑な感情に彩られた高齢者ケアの実像を家庭や介護施設の具体事例で描き、老いを柔らかく支える社会制度を介護の場から展望する。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史
    3.3
    『古事記』『日本書紀』をはじめ、日本古代の歴史書には、天皇として「即位できなかった皇子」の記事が多数残されている。これらの皇子たちの多くには、残念では済まされない苛烈な未来が待っていた。彼らは、なぜ即位することができなかったのか。記紀の伝承時代から、律令制成立期、律令制下、さらには平安時代の摂関期から院政期にかけて、敗者となった皇子たちの政治的背景を探求し、日本古代国家の本質に背面から迫る。
  • 王朝の恋の手紙たち
    3.8
    手紙に想いを託した王朝時代の人々は、現代とは比べものにならないくらい多くの手紙を綴っていた。恋の成就のために、文章に凝り、タイミングを図り、工夫を凝らした手紙から王朝人の世界を探る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 王朝文学入門
    -
    1巻1,408円 (税込)
    『源氏物語』や『枕草子』などの物語・エッセイ、『土佐日記』『蜻蛉日記』などの日記文学を中心に、主要な王朝作品のあらすじ、特徴・ポイントをわかりやすく解説。便利な「王朝文化ミニ辞典」付き。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 大坂落城 戦国終焉の舞台
    3.0
    家康謀略史観に疑問を持つ事で見えてきた、浪人やキリシタン、商人の存在。武将の活躍の陰で、彼らもまた生き残りを賭け参戦した。軍功書、首取状などの豊富な史料を提示しつつ、大坂の陣を鮮明に描写する。 〈目次〉 はじめに 第一章 関ヶ原合戦と江戸幕府の成立──徳川公儀の確立 1 関ヶ原合戦後の戦後処理と諸勢力の動向 2 江戸幕府の成立と徳川権力の進展 第二章 大坂冬の陣勃発──仕組まれた戦い 1 方広寺鐘銘事件起こる 2 大坂冬の陣前夜 3 大坂冬の陣開戦する 第三章 和平交渉から大坂夏の陣へ──豊臣家の滅亡 1 和睦交渉の経過 2 大坂夏の陣への道 3 大坂夏の陣と豊臣氏の滅亡 第四章 大坂の陣のその後──戦国終焉の舞台 1 徳川方と豊臣方の扱い 2 落人・浪人たちのその後 3 キリシタンたちのその後 4 戦国の終焉 主要参考文献 おわりに
  • オスは生きてるムダなのか
    4.1
    メスしかいないある湖のフナ、寄生した生物の性をコントロールする細菌、体と脳の性が別々に決まる人間……。自然淘汰だけでは説明できない性の不思議に迫る!
  • 織田家臣団の謎
    4.0
    信長の「能力主義」はどこからきたのか? それは、父・信秀から引き継いだ体制に理由があった。有力部将の多くは従属的ではなく、代々仕える譜代家臣が少なかった。そのため、重臣には戦闘動員力を持つ国人領主をあてざるをえなかった。能力や資質よりも門閥主義を選択したが、徐々に小身の側近たちを抜擢していった。信長が、自らの家臣団をどのようにして最強の軍団へと成長させていったのか、豊富な史料を使って検証する。 【目次】 第1章 前史としての父・信秀 1 信秀の擡頭 2 那古野城攻略 3 三河攻略 4 美濃出兵 第2章 信長の尾張統一  1 信秀の死  2 清須織田家との対立  3 筆頭家老・林佐渡守との対立  4 尾張の統一 第3章 桶狭間の合戦と美濃・近江侵攻  1 桶狭間の合戦(永禄三年五月)  2 美濃侵攻  3 足利義昭を奉じて上洛 第4章 織田家臣団の形成  1 信秀家臣団はあったのか  2 青年期・信長の部将は家柄で選ばれた  3 カネで買った旗本を育てる  4 旗本から部将への昇格 第5章 方面軍ができるまで  1 近江 有力部将による分封支配 2 近畿 旧勢力の温存  3 越前 方面軍司令官の誕生  4 近江の直轄化と家督譲渡 第6章 方面軍司令官の時代 1 方面軍司令官とは 2 柴田勝家(天正三年九月) 3 佐久間信盛(天正四年五月) 4 羽柴秀吉(天正五年一〇月) 5 瀧川一益(天正一〇年四月) 6 神戸信孝(天正一〇年六月) 7 織田家臣団としての明智家臣団
  • オーロラ 宇宙の渚をさぐる
    4.0
    オーロラの美と神秘の探究は、地球と太陽に挟まれた空間「ジオスペース」をめぐる最新の宇宙科学を切り拓いた。暴走する太陽の観測や宇宙天気予報など、未知の宇宙空間に迫るオーロラの科学の最前線! ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 怪談前後 柳田民俗学と自然主義
    -
    明治四〇年前後の「怪談の時代」を同時代として生きながら、「それぞれの自然主義」のあり方として民俗学と私小説を立ち上げた柳田國男と田山花袋。「自然主義」をめぐる「怪談の時代」の顛末を描き出す。
  • 鏡の古代史
    -
    古代の鏡は考古学において重要な資料である。しかし、その意味や役割についてはこれまでほとんど知られてこなかった。最前線の研究に基づき考古学の重要な理論や方法論をわかりやすく示しつつ、複雑で難解な鏡の研究史を整理。邪馬台国以前から、倭の五王の時代、6世紀の磐井の乱の時代まで、遺跡から出土する鏡の形態や製作地、列島内での流通と分布を丁寧に解説する。日本列島の国家形成の歩みを古代の鏡から映し出す試み。
  • 拡大自殺 大量殺人・自爆テロ・無理心中
    4.7
    2016年7月に起こった相模原障害者施設殺傷事件は日本社会に大きな衝撃を与えた。自分勝手な言い分によって引き起こされた事件は、死者19名、負傷者26名という、戦後最悪の大量殺人事件となった。世界では欧州や中東などで自爆テロが相次いでいるが、こうした不特定多数の人々を巻き込む大量殺人・自爆テロ事件だけでなく、警官による自殺や親子心中、介護心中など無理心中にも通じるのが絶望感と復讐心だ。強い自殺願望に突き動かされ、誰かを道連れにせずにはいられない拡大自殺の根底に潜む病理を分析する。 第一章 大量殺人と拡大自殺 第二章 自爆テロと自殺願望 第三章 警官による自殺 第四章 親子心中 第五章 介護心中 終 章 拡大自殺の根底に潜む病理
  • 「かたり」の日本思想 さとりとわらいの力学
    4.0
    人を楽しませる能や狂言、歌舞伎、落語といった芸能が、形を変えながらも、現代まで連綿と受け継がれてきたのは、その根底に流れる人生の苦楽、機微という共通項があったからである。鎮魂、勧善懲悪、さとり、笑い・・。人の営みのある限り、逃れられない永遠のテーマをさまざまな芸能に託し、表現しながら自らの生を全うしてきた日本人の価値観、死生観を俯瞰する。
  • 葛飾北斎の本懐
    4.7
    「冨嶽三十六景」や「北斎漫画」など有名作品で評価される葛飾北斎だが、それは壮大な画業の一部にすぎない。 二十歳で画界に登場し九十歳で没するまで、作画に執念を燃やし続けた絵師の理想とは、心境とは――。 これまでの北斎像を一新させる、第一人者による画期的な論考。日本と海外評価の大きな開きの要因もわかりやすく解説する。 図版も70点以上掲載!
  • 角川選書解説目録2017
    無料あり
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 読書の愉しみ、知の活力、知の現在をひろがりのあるテーマでやさしく説く、これが角川選書です。歴史と国文学を中心にラインナップされてきたこれまでの方向性を強化し、新たに美術・哲学・社会学など、現在との接点をたいせつにした「知の広がり」をめざします。 ※掲載されているタイトルは2017年3月現在、書店で購入可能なものです。

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  • 角川選書解説目録2014
    無料あり
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 読書の愉しみ、知の活力、知の現在をひろがりのあるテーマでやさしく説く、これが角川選書です。歴史と国文学を中心にラインナップされてきたこれまでの方向性を強化し、新たに美術・哲学・社会学など、現在との接点をたいせつにした「知の広がり」をめざします。 ※掲載されているタイトルは2014年4月現在、書店で購入可能なものです。
  • 歌舞伎の見方
    -
    「助六」「忠臣蔵」「寺子屋」「熊谷陣屋」など四〇余の演目を中心に、歌舞伎ならではの演出や見どころ、役者の魅力を紹介。演劇評論の第一人者の妙趣に富む文章で、より深い鑑賞へと誘う、至上の歌舞伎案内。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 鎌倉仏教
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    栄西、法然、親鸞、道元、日蓮、一遍。現代まで続く一大宗派を築いた鎌倉新仏教の宗祖たちだが、あまりに独創的なその教えは、当時の社会常識を覆し、体制側から異端視された。伝統の枠組みを逸脱し、自分の心に偽らず、仏教と真摯に向かい合う――多様化した仏教を坐禅・念仏・信心・唱題の一行に統合する「専修」に焦点を当て、そこに込められた彼らの思いに注目。数々の法難を経験してなお深化していった「異端」の思想に迫る。
  • 神と仏の出逢う国
    3.5
    山川草木・花鳥風月の森羅万象に祈りを捧げる日本独自の神仏観は、いかにして形成されたのか? 日本文化の底流を成す神仏習合の歴史を見直し、不安に満ちた現代社会において日本的霊性が持つ可能性を探る。
  • カラヴァッジョへの旅 天才画家の光と闇
    3.9
    レンブラント、ベラスケス、フェルメールら一七世紀のほとんどすべての芸術家に大きな影響を与えた巨匠、カラヴァッジョ。殺人を犯し、逃亡の末に果てた破滅の生涯と、革新的なバロック美術の傑作を読み解く。
  • 漢詩の扉
    -
    唐代の名詩人、王維、李白、杜甫、白居易――。日本人に愛されてきた『三体詩』『唐詩選』の名詩を中心に、興趣を読みほどき、詩に立ち現れる詩人の人生をたどり、漢詩の響きを味わう清新な鑑賞案内。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 感じる言葉 オノマトペ
    -
    わくわく、どきどき、ふわふわ――。感覚を伝える擬音語・擬態語「オノマトペ」。その古典から現代に渡るまでの使用例を挙げながら、言葉の意味の変遷をたどり、曖昧な意味の根本にある共通点を解き明かしていく。
  • カール・ロジャーズ カウンセリングの原点
    4.0
    受容・共感・一致・傾聴……現代カウンセリングにおける重要概念の数々を打ち出した男、カール・ロジャーズ。ロジャーズ研究の第一人者が彼の思想と生涯を語る決定版。主要著作・論文をまとめたブックガイドも所収。
  • 画家たちのフランス革命 王党派ヴィジェ=ルブランと革命派ダヴィッド
    4.0
    マリ=アントワネットの肖像画家として貴族社会に愛されたゆえ、革命からナポレオン時代の初めまで亡命者として生きたヴィジェ=ルブラン。革命に身を投じたのち皇帝の首席画家となるも、ナポレオン失脚後は故国を追われたダヴィッド。王党派と革命派、女性と男性、そして肖像画と歴史画。対極をなすフランス近代の二大芸術家は、それぞれの運命を生き抜き、数多くの傑作を残した。200点超の図版とともに近代美術史の劇的な幕開けを描く。
  • 記憶をあやつる
    4.8
    実際には経験していない記憶を作ることに成功──。記憶形成に関与する分子を発見した気鋭の分子脳科学者が、記憶研究の歴史を辿り、その実験の全貌とトラウマを抑制する「記憶の医学」に挑む脳科学の最前線を紹介!
  • 季語を知る
    -
    多彩な句が詠まれる現代にこそ再確認されるべき季語の本意。古今の歳時記や古典を通してその歴史と変遷を探り、季語本来の意味を浮き彫りにする。季語は「言葉」そのものに伝統と味わいがある――。実作・鑑賞に役立つ画期的な季語論!
  • 奇蹟の正倉院宝物 シルクロードの終着駅
    -
    五弦琵琶は、世界中で一つ正倉院にのみ実物が伝わる。螺鈿が施された美しい琵琶は、天平人の耳にどう響いたのか。聖武天皇遺愛の品から始まる数々の宝物の受容と展開の歴史を、その魅力とともに解き明かす。
  • 京の花街ものがたり
    3.0
    京都ではお茶屋の集まる街区を花街としてきた。江戸時代以来の京花街の姿を、史実と伝承から丁寧にたどり、お茶屋を中心に空間レンタル業の成立と機能を探求。近代京都に誕生した享楽空間の実態に迫る。
  • ギリシア神話入門 プロメテウスとオイディプスの謎を解く
    4.5
    古代ギリシア人は、神が定めた運命は不変だと考えた。だがペロポネソス戦争を経て、その思想は変わる。神話と史実を行き来し、オイディプス王、プロメテウス神話が暗示する人類の根源的な人間観に迫る。 ※本文中に〔*〕が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。
  • 「食いもの」の神語り 言葉が伝える太古の列島食
    4.0
    貝・菜・魚・肉・果・豆・根・米・餅・塩・酢・酒・贄……、記紀・万葉などを手がかりに、食を表すことばを読み解き、日本列島に太古から生きていた人々が何を食べて命を繋いできたのかを検証する。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 空海と密教美術
    3.0
    日本仏教が生んだ最大の天才、弘法大師・空海。彼が開いた真言密教は、深遠な教えを視覚化した。色鮮やかな曼荼羅に秘められた教えとは何か? 密教美術から空海の実像と悟りの世界を解明する真言密教入門。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 空海の企て 密教儀礼と国のかたち
    -
    平安時代に天皇の護持から国家鎮護へと、密教儀礼を国家規模に推し進めた空海。国の中枢に注入したこれらの密教コードによって、宮中祭祀と国家統治のシステムをつくりあげた空海の、壮大な企てを探る。
  • 空海はいかにして空海となったか
    -
    空海は「われわれ衆生も本来的には仏となんら変わらない」という認識・宇宙観に達していた。そこに至る空海の真像を、出自の問題、仏道への志向と神秘体験、入唐求法と恵果との出会いという前半生から探る。
  • 暮らしの古典歳時記
    -
    1巻1,650円 (税込)
    夕方に鳴くのは「からす」か「かえる」か? 「おにぎり」と「おむすび」はどちらが古い言い方? 蛍が登場する最古の古典は『日本書紀』!? イチョウは『万葉集』『枕草子』『源氏物語』にまったく出てこない……。旬の食べ物、花鳥風月、記念日や年中・伝統行事日々の暮らしにまつわる豊富な話題から、古典文学の楽しみ方を解き明かす! 日本文学の奥深さ・幅広さが堪能できる、目からウロコの教養が満載の古典文学案内。
  • 黒田官兵衛・長政の野望 もう一つの関ヶ原
    -
    関ヶ原合戦。武将たちは、戦いの直前までどの軍に与するのかに苦悩していた。軍師伝説を検証することで明らかになってきた黒田官兵衛・長政の暗躍の事実。関ヶ原合戦に賭けたふたりの知られざる野望に迫る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 「ぐずぐず」の理由
    4.0
    「のろのろ」「おろおろ」。動作の擬音ではなく、ふるまいの抽象としての表現が、なぜぴたりとその様態を伝えるのか。ドイツ語で「音の絵」ともいうオノマトペを現象学的に分析し、現代人の存在感覚を解き明かす。
  • 遣唐使 阿倍仲麻呂の夢
    4.3
    1巻1,584円 (税込)
    帝国・唐の重臣閣僚となった阿倍仲麻呂。その非凡な才は新生国家としての日本を体現する知そのものだった──。仲麻呂の生涯を貫く夢と、ただ一首だけ残された歌「天の原」の謎を、日唐交流史を背景に鮮やかに描く!
  • 建礼門院という悲劇
    -
    壇ノ浦の合戦で生き残った建礼門院は尼僧となる。京都大原の隠れ家で、訪れた後白河法皇に彼女は涙ながらに語り出す……。『平家物語』最終巻「大原御幸」に描き出された物語に潜む事件の秘密をあぶり出す。
  • 「言海」を読む ことばの海と明治の日本語
    -
    日本初の近代的辞書と言われる『言海』は、明治期の日本語を映し出す鏡の役割を持っていた。編纂者・大槻文彦が凝らした配列や表記、語彙選別の苦労を丹念に読み解きながら、『言海』の真価を明らかにする。

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