小畑弘己の作品一覧

「小畑弘己」の「昆虫考古学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 昆虫考古学
    3.8
    1巻1,870円 (税込)
    縄文土器の表面や断面に現れた当時のタネやムシたちの「圧痕」は、いわば「人が作った化石」といえる。土器の製作時に粘土中に練り込まれたコクゾウムシなどの貯蔵食物害虫をはじめとする家屋害虫は、縄文人が定住し、植物を栽培し、それらを貯蔵するようになって自然に集まってきたムシたちであった。従来の方法ではその資料的限界からわからなかった縄文時代の人々の意(衣)食住の実態を、今、この圧痕ムシたちが語り始める――。 1章 コン虫とガイ虫 2章 縄文土器はごきぶりホイホイ 3章 ムシとヒトの歴史――シラミとゴキブリ 4章 ウンチの中から出てくるムシたち 5章 ハエが見ていた人の死――葬送昆虫考古学の世界 6章 殺虫・防虫の考古学 7章 クリを食べたコクゾウムシ 終章 害虫と人の未来

ユーザーレビュー

  • 昆虫考古学

    Posted by ブクログ

    めっちゃ面白かった!!
    いっとき法医昆虫学のミステリにハマったことがあったのを思い出した。
    昆虫がリードしてくれることて、本当に面白い。
    縄文土器に残る種や虫の”圧痕”、人為的に作成された化石というか、
    意図せぬ標本である。
    自然遺物である植物や動物遺体が出てくる
    低湿地遺跡や水分の多い溝などの嫌気性土壌から検出される昆虫と
    土器圧痕として検出される昆虫とは、種や数の組成が異なっているらしい。
    遺跡土壌から出てくる昆虫と違う昆虫が土器から発見されるそうだ。
    これは、面白い。
    もちろん、人の住んでいないところでは、
    まず出てこない家屋害虫ではある。
    とにかく、土器から出てくる昆虫は
    稀ではなく、

    0
    2025年03月02日
  • 昆虫考古学

    購入済み

    圧痕土器

    著者は歴史学 考古学を専門とし「昆虫学」そのものは専門とはしていないようである。そのせいか、本書中盤の昆虫の説明が中心の部分はやや他の資料の引き写し という感じの部分もあった。しかし、その他の部分 特に圧痕土器を中心とした部分は大変に面白い。このような視点観点からの考古学があることを始めて知った。

    0
    2025年05月05日
  • 昆虫考古学

    Posted by ブクログ

    考古学者による昆虫学の研究書。面白い。縄文土器の表面や断面に残された「圧痕」を調べて人と昆虫の関わりを調査した本。…ということは、苦手な人が多い『ハ◯』とか『ゴ◯ブ◯』とかの『害虫』の話題や写真•図などがバンバン出てきます。なので⭐︎は控えめにしました。
    そして多くのページを割いているのは『コクゾウムシ』。青森県の山内丸山遺跡はもちろん、北海道の館崎遺跡からも出ているんですね。あいつら、縄文時代から身の周りにいたんだ…。

    【余談】
    最近のコメの高騰で、"家で買い置きしておいたコメから虫がわいて困った"というニュースをやってました。その多くの場合はコクゾウムシが犯人のようで

    0
    2025年03月06日
  • 昆虫考古学

    Posted by ブクログ

    期待した内容と違い、考古学主体だった。縄文土器の表面の「圧痕」にみえるコクゾウムシなどから当時の人々の食生活を考察するというもの。

    0
    2019年03月06日

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