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「国民主義」の時代 明治日本を支えた人々
明治時代、国民の困難を見ず専制的な政治にかたよる藩閥政府に対峙すると共に、民権派や政党の利己的な行動を非難する政治勢力があった。陸羯南が「国民主義」と称すこの政治勢力には、国民の利益を守ろうとする政治家や軍人、思想家、新聞記者、時には宗教家や探検家などさまざまな人々が連携、結集する。いま、忘れ去られようとしている国民主義が担ってきた役割を検証し、近代国家建設期の日本の多様な姿を描き出す。 目 次 序 天皇と群臣の誓い――「天皇親政」「公議輿論」 一、結集/民権、藩閥政府との対峙――「中正不偏」 二、模索/条約改正反対運動――「和而不同」 三、構築/帝国議会の開設――「至公至平」 四、対峙/条約励行問題と日清戦争――「正論とう議」 五、連携/千島・沖縄問題と足尾鉱毒事件――「日月無私燭」 六、拡散/それぞれの日露開戦――「至誠憂国」 結 明治の終焉――「不羈独立」 -
昆虫考古学
縄文土器の表面や断面に現れた当時のタネやムシたちの「圧痕」は、いわば「人が作った化石」といえる。土器の製作時に粘土中に練り込まれたコクゾウムシなどの貯蔵食物害虫をはじめとする家屋害虫は、縄文人が定住し、植物を栽培し、それらを貯蔵するようになって自然に集まってきたムシたちであった。従来の方法ではその資料的限界からわからなかった縄文時代の人々の意(衣)食住の実態を、今、この圧痕ムシたちが語り始める――。 1章 コン虫とガイ虫 2章 縄文土器はごきぶりホイホイ 3章 ムシとヒトの歴史――シラミとゴキブリ 4章 ウンチの中から出てくるムシたち 5章 ハエが見ていた人の死――葬送昆虫考古学の世界 6章 殺虫・防虫の考古学 7章 クリを食べたコクゾウムシ 終章 害虫と人の未来 -
死者と先祖の話
都市化や延命長寿化がすすみ、人々と宗教との関わり方、寺院や墓のあり方が激変する時代、死を棚上げしたまま、無葬無墓・寺院消滅・脱宗教等の社会現象だけが肥大化してきている。日本人は死をどのように受け止めて、死者はどう供養され、先祖たちはどのように祀られてきたのか。そしていま、みずからや家族の死を、私たちはどのような形で迎えたらよいのか――。柳田国男『先祖の話』と折口信夫『死者の書』という、戦時下に著された二つの書をてがかりに、鎮魂・供養・往生・看取り等から、日本古来の信仰や死生観を見つめ直す。 第一章 戦後と東北 第二章 英霊と鎮魂 第三章 供養と骨 第四章 折口と柳田 第五章 往生と看取り 第六章 死と生 -
捨身の仏教 日本における菩薩本生譚
極限の慈悲か? 反仏教の倫理か? 明恵や近松門左衛門、宮澤賢治、和辻哲郎らを魅了した 捨身=〈身体を犠牲にする他者救済〉の物語。 日本における受容から、仏教と文学に新たな光をあてる。 「挑戦的な爪を隠した野心作」 宗教学者 山折哲雄氏 推薦 ──虎に生きたままみずからの身体を与えたり(「捨身飼虎」)、鳩の身代わりになって血にまみれながらみずからの肉を割いたりするふるまいは(「シビ王」)、どうみても苦行の極限であり、こんな血なまぐさいお話は、そもそも仏教の教えと正反対のものなのではないか? どうしてこのような物語が「菩薩」のおこないを語る文学として成立したのか? そしてこうしたお話は、日本の文学や文化に受け入れられたのだろうか? どのような形で? (「はじめに」より) -
シリーズ 地域の古代日本 出雲・吉備・伊予
古代より中国・四国地方は、大陸への窓口である九州と近畿とをつなぐ、人や文物、情報が往来する回廊であった。山陰、瀬戸内海の南北岸、太平洋岸の回廊が3本並び、気候や地形も違う。この多様さが、密に込み入った歴史を形成したのである。特定の地域名を象徴的に意識しつつ、古墳や国府のような列島共通のテーマと、弥生墳丘墓、鉄生産、古代山城、出雲大社など地域に顕著なテーマとを往復しながら、日本列島古代の歴史像を多面的に浮き彫りにする。 1章 山陰・瀬戸内・土佐 松本武彦 2章 製鉄技術の開発と普及を担った中国地方──古墳~奈良時代を中心に 村上恭通 3章 弥生墳丘墓と巨大古墳 新納 泉 4章 国府と鋳銭司 加藤友康 5章 古代の出雲──出雲大社、風土記、そして境界への認識 大日方克己 6章 瀬戸内の古代山城 亀田修一 ESSAY 「出雲大社」の古代的断想 千家和比古 -
シリーズ 地域の古代日本 畿内と近国
ヤマト王権以来、歴代遷宮を行いながら、ほとんどの都が畿内に置かれた。世界遺産の古市古墳群・百舌烏古墳群をはじめ、日本最大規模の前方後円墳が集中して造られ、飛鳥寺・東大寺など多くの寺院が建立された仏教の中心地でもあった。製塩・玉作り・紡織ほか専業的拠点で営まれた手工業生産、律令制国家の情報伝達を担った駅伝制、平城京跡出土木簡が示す文字文化など、畿内の多彩な側面を発掘成果や文献史料を駆使して明らかにする。 【目次】 1章 王宮・都と京・畿内制 吉村武彦 2章 王権と手工業生産 中久保辰夫 3章 大和・河内の前方後円墳群 下垣仁志 4章 畿内の駅家と駅路 市大樹 5章 東大寺と国分寺 吉川真司 6章 文字文化の拡がり 寺崎保広 ESSAY 宮滝で笠金村の歌に思いを馳せる 上野 誠 ◆シリーズ地域の古代日本 (全6巻) 東アジアと日本 陸奥と渡島 東国と信越 畿内と近国 出雲・吉備・伊予 筑紫と南島 -
シリーズ 地域の古代日本 陸奥と渡島
有史以前より東北北部と北海道の交流は盛んであった。縄文文化が発達し、規模が大きくユニークな遺跡が数多く造られ、三内丸山など17遺跡が世界遺産に登録されている。東北地方には、古代の最後まで国郡制に組み込まれない地域が残り、「蝦夷」と呼ばれる独自の文化を持つ人々が存在していた。前方後円墳と「蝦夷」の墓、多賀城・城柵、陸奥の仏教、続縄文文化・古代アイヌ文化論……、豊かな蝦夷の世界を、多方面から解明する。 ◆シリーズ地域の古代日本 刊行予定(全6巻) 東アジアと日本 陸奥と渡島 東国と信越 畿内と近国 出雲・吉備・伊予 筑紫と南島 -
城の政治戦略
戦国時代の城は、戦闘だけでなく、政治や経済の中心としても活用されていた。今川氏の4つの城館「駿河府中今川館」「興国寺城」「高天神城」「吉田城」を取り上げ、当時の地理的条件、政治情勢、物流のルートなどから検証する。見えてきたのは、これまで明らかにされることのなかった、領国安定のための戦略だった。最新の考古学の成果も踏まえつつ、文献史学の立場から、城郭研究に挑み、大名による領国支配の新たな視点を拓く。 【目次】 はじめに 第一章 城の『報告書』とは何か 第二章 経済的拠点から始まった政治の館――駿河府中今川館 第1節 室町期今川氏の疑問 第2節 今川氏入国以前の府中 第3節 今川館について 小括―賤機山城は詰の城か?― 第三章 今川・武田・北条の同盟締結の「場」――興国寺城 第1節 興国寺城とは 第2節 大規模改築と駿甲相三国同盟 第3節 興国寺城に入った人々 小括―氏続の「氏」字と興国寺城への入城― 第四章 水運拠点としての城――高天神城 第1節 高天神城とは 第2節 高天神城の領主 第3節 他城との連携 小括―「武装化」の時期― 第五章 国衆の居城に始まる東三河の中心地――吉田城 第1節 吉田城と今橋城 第2節 牧野氏と今川氏の被官層 第3節 吉田城下の武家 第4節 吉田城と牛久保城 小括―「国衆」の城への関与― おわりに 参考文献 あとがき -
新版 一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する
速く走るにはももを高く上げる、筋力が大きい方が勝つ、肩凝りの原因は肩にある――。わたしたちの思い込みは、本当に正しいのか。スポーツや日常生活の動作における、からだの仕組みと構造を、第一線の研究成果で解説。無意識のうちにオリンピック選手たちが見せる驚愕の身体動作の例をはじめ、豊富な図版やエピソードとともに、人間の潜在能力の高さに迫る! 「力感を抜いて動作の質を上げる」からだ使いが分かる、最新の身体論! -
【上下合本版】豊臣秀吉研究
今なお研究の最前線に位置し、秀吉研究の「必読書」であり続ける、戦国史の大家による驚異的集大成。新たに解説を付して、ここに復刊!天下人にして、三英傑の一人である豊臣秀吉。数多ある研究の中でも、あらゆる側面から人物像に迫ったものとして、類例が無いと評価されてきた。その先駆的な研究成果から、現在においても秀吉研究の必読書であり続けている。復刊にあたり新たに加えた、柴裕之、黒田基樹による解説も収録する。 ※本電子書籍は『豊臣秀吉研究 上 角川選書クラシックス』『豊臣秀吉研究 下 角川選書クラシックス』を1冊にまとめた合本版です。 -
浄土思想入門 古代インドから現代日本まで
「念仏を称えれば、死後には阿弥陀仏の本願力に乗じて、善人も悪人も平等に西方の極楽浄土に往生すると説く浄土教。死を直視する教えはどのように変容してきたのか。インドで誕生したブッダの教えが、その後中国から日本に伝わり、法然により大きく展開された。結節点である法然を軸に浄土教の教えに迫りつつ、死を隠蔽し、科学の知を万能視して自我の肥大化が進行する、苦悩に満ちた現代社会を強かに生き抜くヒントを提供する。 序 章 現代社会における浄土教の意義 第一章 インド仏教史 第二章 浄土教の誕生 第三章 インドと中国における浄土教の解釈 第四章 鎌倉時代までの日本仏教 第五章 法然の浄土教 第六章 親鸞の浄土教 第七章 一遍の浄土教 第八章 近代以降の浄土教 終 章 浄土教が浄土教であるために -
戦争と諜報外交 杉原千畝たちの時代
日本が大戦へと向かう中、頭脳で世界と渡り合い、闘った外交官たちがいた。彼らはそのとき一体何を見、何を試み、日本をどんな未来へ導こうとしたのか? 外務省に眠る4万冊の資料から、その足跡をあぶり出す。 -
武田氏滅亡
武田信玄の後継者である勝頼は、天正十年(1582)三月十一日、織田信長・徳川家康・北条氏政の侵攻を受けて滅亡した。戦国の雄・武田氏はなぜ、亡国へと追い込まれていったのか。勝頼個人の「暗愚」な資質に原因を求める見方は、はたして正しいのか――。武田・北条・上杉による甲相越三国和睦構想、上杉謙信没後の後継者をめぐる御館の乱、徳川家康との高天神城攻防戦という長篠敗戦後の転換点を主軸に、史料博捜と最新研究から、詳述されてこなかった勝頼の成果と蹉跌を徹底検証。戦国史研究に新たなる足跡を刻む決定版! 序 章 諏訪勝頼から武田勝頼へ 第一章 長篠合戦への道 第二章 織田・徳川の攻勢と武田勝頼 第三章 甲相越三国和睦構想と甲相同盟 第四章 御館の乱と武田勝頼 第五章 甲相同盟の決裂と武田勝頼 第六章 苦悩する武田勝頼 第七章 武田勝頼と北条氏政の死闘 第八章 斜 陽 第九章 武田氏滅亡 第十章 勝者のふるまい 終 章 残 響 -
旅する神々
五つの名を持つ大国主神の変幻自在な旅、浦島太郎のモデルとなった山幸彦の海神の宮訪問、吉備津神の温羅退治遠征、天照大御神の「永遠の宮所」を探し求める倭姫命の国覓ぎの旅、民俗行事にみえる仮面・仮装の神々の来訪――神は常在せず、古来、人びとの延長線上にあった。『古事記』をはじめ神話や行事に息づく奔放で多情多様な「旅する神」の姿に、日本独自の神々と人びとの関係をさぐり、原信仰を浮かび上がらせる。 「日本は、ついぞ宗教統制をさほどに大事とせず、多神教が共存を是としてきた。おもしろい、というしかない。そこでの神々も多様な性格があるが、それも絶対的ではない。時どきに変化もあり習合もあり、それがおもしろい。ということは、神々と人びとの自在な関係がおもしろい――」(「第一章」より) 序章 呼べば応える日本の神々 第一章 大国主神の旅 第二章 山幸彦の旅 第三章 吉備津彦の旅 第四章 倭姫命の旅 第五章 倭建命の旅 終章 招かれざる神々の来訪 -
中国思想の基礎知識
戦乱期の諸子百家に始まり、儒教を軸として育まれた中国思想は、朱子学、陽明学、清朝考証学といった豊かな展開をみせてゆく。気、道、仁、義、礼、孝、理、性などの重要概念から、経書とその成立、故事成語や処世訓の思想的背景まで、最新研究を踏まえて解説。「日本とは何か」という根源的な問いにつながる思想的影響から、近代文明の危機を乗り越えるヒントまで、私たちの価値観をときほぐす中国思想入門。 -
徳川家康と武田信玄
桶狭間合戦を契機にした自立から今川攻め、家臣離反と亡国の危機に瀕した三河一向一揆、信玄による駿河侵攻と三方原合戦の大敗――若き家康が直面した「どうする?」の決断には、つねに大国武田との攻防があった。両者はいつどのように互いの存在を意識し、なぜ手を結び、ついには手切れとなったのか。息詰まる駆け引きと命運をわけた決断の背景には、いったい何があったのか。巷間いわれる「信玄にやられ続けた家康」像は果たして正しいのか。膨大な史実を丹念に読み解き、数少ない史料の「点と点」をつなぎ合わせながら、立体的に歴史を浮かび上がらせる。2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」時代考証担当が、これまでほとんど語られてこなかった家康・信玄の攻防を軸に、戦国史の最前線に斬り込む。 第一章 松平元康と武田信玄 第二章 今川氏攻略に向けた動き 第三章 家康と信玄、今川攻めへ 第四章 不気味な静けさ 第五章 徳川家康、生涯最大の危機 -
長崎奉行の歴史 苦悩する官僚エリート
長崎は、日本史上、常に日本の玄関であった。古代の対馬を経由した中国・朝鮮との関係、中世の遣明船や朝鮮への使節・倭寇、近世のオランダや唐人との関係や対馬での朝鮮の関係――。江戸屈指の名老中・松平定信が「長崎は日本の病の一つ」と言うほど、治めるのが難しかった長崎。長崎奉行所、町人、西国諸藩の蔵屋敷、異国人の活動する出島・唐人屋敷、という様々な集団の、複雑なバランスの上に成り立っていた。各集団の思惑やパワーバランスに注目しつつ、海防やキリシタン禁制など、長崎の文化的・政治的な葛藤と軋轢を、「長崎奉行」を軸に明らかにする。 -
【2冊 合本版】『皇子たちの悲劇』『平安朝 皇位継承の闇』
『皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史』:『古事記』『日本書紀』をはじめ、日本古代の歴史書には、天皇として「即位できなかった皇子」の記事が多数残されている。これらの皇子たちの多くには、残念では済まされない苛烈な未来が待っていた。彼らは、なぜ即位することができなかったのか。記紀の伝承時代から、律令制成立期、律令制下、さらには平安時代の摂関期から院政期にかけて、敗者となった皇子たちの政治的背景を探求し、日本古代国家の本質に背面から迫る。 『平安朝 皇位継承の闇』:平城上皇の乱を起こした平城天皇、宮中殺人事件で廃位された陽成天皇、奇行説話が伝わる冷泉天皇、色好みの逸話に彩られる花山天皇。「狂気」とされた4人の天皇の実像を読み解き、平安朝の闇の歴史に迫る。 ※本電子書籍は『皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史』『平安朝 皇位継承の闇』を1冊にまとめた合本版です。 -
【2冊 合本版】『戦国大名・伊勢宗瑞』『戦国大名・北条氏直』
『戦国大名・伊勢宗瑞』:「北条早雲」の名で知られる後北条氏の初代・伊勢宗瑞は、「戦国大名の魁け」「下剋上の典型」「大器晩成の典型」などと呼ばれてきた。しかし近年、新史料の発見により京都や東海、関東における政治状況についての解明が進展し、その人物像は大きく書き換えられた。北条氏研究の第一人者が、最新の研究成果をもとに、新しい政治権力となる「戦国大名」がいかにして構築されたのかを明らかにしつつ、伊勢宗瑞の全体像を描く初の本格評伝。 『戦国大名・北条氏直』:戦国大名家きっての名門、小田原北条家の五代目にして最後の当主・氏直。小田原合戦の翌年、羽柴秀吉の旗本家臣として政治的復活を遂げたものの、直後に不慮の死去を遂げた。戦国時代の最終局面を生きたわずか30年の生涯は、「天下人」信長・秀吉・家康との関係に彩られた人生であった。知られざる氏直の生涯をたどりながら、大名同士の抗争の時代から「天下一統」が遂げられていく、戦国社会の激動の状況を鮮やかに活写する。 ※本電子書籍は『戦国大名・伊勢宗瑞』『戦国大名・北条氏直』を1冊にまとめた合本版です。 -
【2冊 合本版】『武田氏滅亡』『今川氏滅亡』
『武田氏滅亡』平山優 著 武田信玄の後継者である勝頼は、天正十年(1582)三月十一日、織田信長・徳川家康・北条氏政の侵攻を受けて滅亡した。戦国の雄・武田氏はなぜ、亡国へと追い込まれていったのか。勝頼個人の「暗愚」な資質に原因を求める見方は、はたして正しいのか。武田・北条・上杉による甲相越三国和睦構想、上杉謙信没後の後継者をめぐる御館の乱、徳川家康との高天神城攻防戦という長篠敗戦後の転換点を主軸に、史料博捜と最新研究から、詳述されてこなかった勝頼の成果と蹉跌を徹底検証。戦国史研究に新たなる足跡を刻む決定版。 『今川氏滅亡』大石泰史 著 足利氏一門の今川氏は、室町期には守護、戦国期に戦国大名と転化し、東海の大大名として君臨した。しかし永禄3年(1560)、海道一の弓取りと謳われた義元が、桶狭間で織田信長に急襲され横死。息子の氏真が跡を継ぐも、桶狭間後わずか八年余りで戦国大名としての地位を喪失する。 最盛期は駿河・遠江・三河にまで勢力を広げ、名実共に戦国の雄であったはずの今川氏が、なぜこれほどまで脆くも滅び去ったのか。 三州錯乱をはじめとした国衆の離叛、その要因となった「家中」の強制的刷新による混乱と弱体化の動向等を丹念に検証。桶狭間敗北だけでは分からない「滅亡」の過程を明らかにするとともに、最新研究から、義元や氏真らの個人的要因に仮託されがちであった「亡国」のイメージを覆す。 ※本電子書籍は上記2作品を1冊にまとめた合本版です。 -
日本と道教文化
長寿、金運、幸運などの日常的な願望を叶える道教の神々。おみくじや厄除けのお札など、日本で馴染みの神頼みの多くが道教が起源だ。本場中国の遺物もあわせ、日本に残るさまざまな道教文化を紹介する。