黒田基樹の作品一覧
「黒田基樹」の「戦国大名・伊勢宗瑞」「関東戦国史 北条VS上杉55年戦争の真実」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
秀吉天下取りの道筋の解像度が上がった、史料に忠実で、推測を抑えつつ一つひとつのやり取りを使い紐解くスタイルで、ある程度の戦国史知識があると自負する方に向いてます・・・私?いえいえ、レベチです
大河ドラマの今後の予習として最適で、今後描かれるであろう兄弟の関係や大名統制の背景理解が深まる
秀長は単なる補佐役ではなく、秀吉の意向を忠実に実現できる能力がある、サイコ秀吉の頑固で執拗な指示に耐えうる報告を生涯に渡りこなした様は秀長死後同様の役割を果たした大大名はみな秀吉から叱責・処罰を受けるのだ(秀次処刑を理解するには秀吉のこの性格を知る事が必要)、自ら意見を述べ、自社勢力が異常な地域の統治や諸大名を政権に繫ぎ止める能力を有したほぼ唯一の存在だった、著者は「秀長がいたからこそ、秀吉の天下一統は実現された」と繰り返し強調し、もし彼にそれほどの能力がなければ、天下人化も一統もあれほど順調には進まなかっただろうと指摘、彼の人柄と交渉述を本書は繰り返す、外様大大名への「指南」と取次をメモっておく
織田信雄・徳川家康、毛利家・長宗我部家、大友家・島津家といった有力大名に対し、秀長は政治的・軍事的な後見(指南)をほぼ一手に引き受けた秀長の人望の篤さ死後、徳川や長宗我部らが自ら法事を行ったエピソードなども戦国という時代を想えばあり得ない程の諸大名から絶大な信頼を集めている
Posted by ブクログ
これはめちゃくちゃ面白い。三国同盟が東国戦国史に大きな影響を与える存在であり、そもそも3か国の同盟がない上にそれぞれに縁組しているという特異さもあることはなんとなく認識していたが、改めて明確にしてもらった。三国同盟に軸を置いた歴史の著述という今までにない試み。
まず駿甲相という順に違和感があったが、冒頭で朝廷や幕府の捉えていた家格順ということで納得したしここからすでに目から鱗。
そして丁寧に一次史料を用いて、不明な部分や推測部分も明示しているのが学術的な誠実さを感じる。ふりがなも初出の単語ほとんどに施されているし、書状などは原文と現代語訳を併記しているのもありがたい。
信玄が織田家との関係を構築する過程や氏真との関係が破綻する過程なども勉強になった。なぜ信玄が死ぬまでなぜ勝頼を跡目につけることができなかったか、義信幽閉から死ぬまでの2年間の躊躇などからもわかった気がした。
政治ってのは偶然の積み重ねで、氏真は愚将云々よりもつくづく不運だったというような記述があり、至言だなと思った。というか信玄氏康2人がかりで苦労した上杉謙信の存在デカかったな。