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Posted by ブクログ
これはめちゃくちゃ面白い。三国同盟が東国戦国史に大きな影響を与える存在であり、そもそも3か国の同盟がない上にそれぞれに縁組しているという特異さもあることはなんとなく認識していたが、改めて明確にしてもらった。三国同盟に軸を置いた歴史の著述という今までにない試み。
まず駿甲相という順に違和感があったが、冒頭で朝廷や幕府の捉えていた家格順ということで納得したしここからすでに目から鱗。
そして丁寧に一次史料を用いて、不明な部分や推測部分も明示しているのが学術的な誠実さを感じる。ふりがなも初出の単語ほとんどに施されているし、書状などは原文と現代語訳を併記しているのもありがたい。
信玄が織田家との関係を構築する過程や氏真との関係が破綻する過程なども勉強になった。なぜ信玄が死ぬまでなぜ勝頼を跡目につけることができなかったか、義信幽閉から死ぬまでの2年間の躊躇などからもわかった気がした。
政治ってのは偶然の積み重ねで、氏真は愚将云々よりもつくづく不運だったというような記述があり、至言だなと思った。というか信玄氏康2人がかりで苦労した上杉謙信の存在デカかったな。
Posted by ブクログ
今川、武田、北条の戦国時代の三国同盟の実態、意味合い等を、行われたやり取り等を基に丁寧に解き明かしている。
基本的な事実の繰り返しの確認等、歴史の専門書に近い書き方で、新書的な面白さはないが、三国同盟と言って結局どういう活動が行われてたのという疑問を解消する上では問題はない。
三国同盟と言いつつ、事実上武田と北条の対上杉連合が実態に近い印象。
本書には書かれていないが、三国同盟により後方を気にしないで上洛を目指した今川義元が織田信長に敗れ、後継の氏真が武田勝頼、北条氏政ほどの能力もなく、優秀な家臣もいなかったことが三国同盟破綻の根本的な原因と感じた。
要するに同盟相手として、義元亡き後の今川は武田や北条に釣り合っていないと。
今川が松平元康を完全に取り込む、又は松平家が今川家を乗っ取り、武田北条と甲相三三国同盟を結べていたら面白い展開になったかなと夢想する。
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