あらすじ
戦国武将のなかでもトップクラスの人気を誇る羽柴(豊臣)秀吉。著名な人物であるにもかかわらず、父母やきょうだい、親類の実態についてはいまだ謎に包まれたままである。秀吉の父親はどのような職に就いていたのか。弟・秀長の妻子はどのような人物なのか。「秀吉政権」の構造と性格を把握するうえで不可欠な一族・親族の情報を徹底検証。史料の発掘により通説が大きく書き改められるいま、秀吉の親族研究の到達点を示す。
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Posted by ブクログ
秀吉の親族研究の到達点を示す。がこの本の謳い文句。悪くない、悪くない。確かに分からないことが多い、まあ途中で滅んだ一族はこういうものかな。ここからいろいろと判明していくなら楽しみ、面白い。
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謎の多い豊臣秀吉の出自から、弟秀長ほか一族を一次史料から考察する。
来年度の大河ドラマの時代考証も努める筆者、課題は多くまだまだ中間報告的内容。今後も秀長関連の著作も近々出版予定とのことでそちらにも期待したい。
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著者は早稲田大学で学んだ日本中世史を専門とする駿河台大学教授。2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の時代考証を担当するため、情報整理と解明を目的として本書を執筆した。
膨大な量の先行研究や同時代史料を俯瞰して執筆している事がよく分かる。そのため、『誰?』と思える人物名が頻出した。新しく知る人物もたくさんいた。特に、“秀吉の血縁者”の配偶者やその親族まで出て来ると、複雑さは増大した。また、本人の通称が確定できない場合は法号(戒名)で記述している。なかなかハードルが高い。
そして、読み終わったその後に感じることは『やっぱりわかんないことだらけなんだなぁ』という当たり前の感想である。
現代の様な戸籍制度もなく、秀吉のような身分の出身者を明確に追跡出来るはずもない。だからこその面白さが加味される余地があるわけで、ドラマではその辺は割り切って進めていただきたいものである。