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NHK大河ドラマ「豊臣兄弟」の主役、羽柴(豊臣)秀長の生涯と秀吉政権下で果たした役割とは?時代考証者が明らかにする。
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Posted by ブクログ
豊臣秀吉の実弟・羽柴秀長はどのような生涯を歩み、 兄を支えたのか。数少ない史料を駆使し、 詳細にその生き様を解き明かし、紹介する。 ・羽柴秀長関係系図 ・はじめに 第一章 織田家家臣の時代 第二章 秀吉一門衆筆頭の立場 第三章 四国攻略の総大将 第四章 大和・紀伊・和泉の領国大名 第五章 九州攻めと...続きを読む国割に奔走 第六章 諸大名接待の奔走から闘病生活へ ・あとがき 主要参考文献有り。 大河ドラマ「豊臣兄弟」の時代考証を担う著者による評伝。 主に書簡や文書の史料で兄・秀吉に比べれば数も少なく、 生い立ちや家族の関係もあまり分からない。 地味な印象ではあるが、浮かび上がる姿は有能で 秀吉を支えた補佐役であり、実直な人柄の人物像。 兄・秀吉が織田信長に仕え活躍してゆく中で、 秀長も信長に仕え、秀吉の与力に配属される。 その時代から兄を支え続け彼の軍事行動では、ほぼ常に 別編成軍の大将や総大将を務めた。 秀吉との密な文書での遣り取り。 秀吉からの細やかな指示と秀長からの報告で分かるのは、 現場で如何に指示通りに実現できるかの力量。 平定が困難な地を領国に選ばれたのも、秀吉からの期待。 秀吉は天下人に、秀長は補佐役としての能力を向上させる。 更に、大名や有力者への「指南」や取次、周旋などでの 交流を行える器量。死後の追善供養が外様大大名によって 催されることで、秀長の人柄と彼らとの関係が分かってくる。 だが、秀吉に頼られ過ぎて、とにかく多忙な人生。 あちこちで戦乱に身を置き、移動に次ぐ移動。 京や大坂、奈良、郡山城での大名への接待の数々。 闘病生活中でも少し快復したら書状を書き、 再び病床に伏すの繰り返し。 過労で病になるのも、さもありなん。そして享年52歳。 もし長生きしていたら秀吉の政権はどうなっていたのか? ・・・なんて考えてしまう生涯でした。
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