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「三太郎」に仮託した著者・阿部次郎の、精神の苦悩と思索を跡づける内省の記録。その魂の遍歴は、大正・昭和の教養主義思想に多大な影響を与えた。「青春の書」として読みつがれた記念碑的名著の新版。
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Posted by ブクログ
独創を誇るのは多くの場合において、無学者の一人よがりだ。古今の思想と生活に対して広い知識・深い理解・公平な同情をもつ人は、自己を凌駕する思想と生活に出会うため、安物の独創を振りかざさない。美しい先人の足跡を知らないで、古い思想に対する新しい独創を自慢して大げさに言う姿は滑稽でしかない。独創を急ぐのは発表にのみ生きる者の卑しさだ。私は古今の思想と生活と一致することを恥じない。むしろ内的必然を離れた珍説を恥とする。阿部次郎『三太郎の日記』1914
※他人の思想を有難がって拝んでいるだけでは新しいアイデアは生まれない。既存の思想を正しく解釈するだけの人間よりも、稚拙ながらも”知を加えようとする”人間の方が優れている。
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