作品一覧

  • 戦争宗教学序説 信仰と平和のジレンマ
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    従軍する聖職者、帝国海軍の艦内神社、聖書の一節を示す銃の刻印──。なぜ戦争は宗教を求め、宗教もまた武器や戦いのイメージを用いるのか。宗教学と戦争研究の交錯点から「平和」の意味を問う人文学の新たな試み。
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか
    3.6
    科学の時代に神を信じることは出来るのだろうか? この世に悪があることを宗教はどう説明するのか? 宗教は人を善良にしたり、世界を平和にするのか? 素朴な疑問を通して、宗教と人間のリアルに迫る。
  • すべてが武器になる 文化としての〈戦争〉と〈軍事〉
    3.0
    「日本刀は武器なのか芸術品なのか?」といった問いに向き合わず、武器=破壊=悪/文化=創造=善という二項対立を声高に唱えてきた敗戦国日本。しかし、その単純な二項対立は、特殊な現代日本イデオロギーにしか過ぎないことが鮮明になりつつある。本書は、武器と文化の不可分な関係をあらゆる時代や事象から、面白くかつ説得的に述べることで、新時代に必要とされる戦争論や軍事論の基礎的な知識を提供する、戦争文化論である。
  • キリスト教と戦争 「愛と平和」を説きつつ戦う論理
    4.4
    世界最大の宗教、キリスト教の信者は、なぜ「愛と平和」を祈りつつ「戦争」ができるのか? 殺人や暴力は禁止されているのではなかったか? 本書では、聖書の記述や、アウグスティヌス、ルターなど著名な神学者たちの言葉を紹介しながら、キリスト教徒がどのように武力行使を正当化するのかについて見ていく。平和を祈る宗教と戦争との奇妙な関係は、人間が普遍的に抱える痛切な矛盾を私たちに突きつけるであろう。
  • キリスト教と日本人 ──宣教史から信仰の本質を問う
    3.8
    日本人の九九%はキリスト教を信じていない。世界最大の宗教は、なぜ日本では広まらなかったのか。宣教師たちは慈善事業や教育の一方、貿易、軍事にも関与し、仏教弾圧も指導した。禁教期を経て明治時代には日本の近代化にも貢献したが、結局その「信仰」が定着することはなかった。宗教を「信じる」とはどういうことか? そもそも「宗教」とは何か? 宣教師たちの言動や、日本人のキリスト教に対する複雑な眼差しを糸口に、宗教についての固定観念を問い直す。
  • 宗教と資本主義・国家 激動する世界と宗教
    3.0
    1~3巻1,760~1,870円 (税込)
    世界最大の問題に、知の巨人たちと俊英が挑む。 いま、私たちは渦の中にいる。 各国で起きるテロや、EUやアメリカ、日本でで生じる排外主義・外国人嫌悪(ゼノフォビア)、めまぐるしく変転する中東情勢など、 世界各地で民族・宗教といった、冷戦後には“古い”とされた問題が噴出している。 私たちの現実社会に影響を与えている「宗教」「思想」といかに向き合うかは、個々人が生き抜く上で避けては通れない時代になったのだ。 しかし、「宗教」を正面から扱うことを日本は避け続けている!  この状況を打破し、現代社会の様々な議論の根本を一望する、知の結晶!! 世界宗教の論理や各国の制度を探究し、 それぞれの「思想」の重要性を訴えている第一線の研究者・識者が、 「宗教と資本主義・国家」を巡り、意見を交わした。 第一線の識者・研究者が現在地を照らす!!
  • 私たち、戦争人間について 愛と平和主義の限界に関する考察
    5.0
    1巻1,650円 (税込)
    「戦争はなぜ起きるのか」「戦争の原因は何か」という問いを糸口に、戦争に対するさまざまな見方を、宗教学者でもある著者が、スリリングに読み解いていく、入門書としても手に取りやすい、戦争論エッセー。戦いは人間の本能なのか、人はどんな知識や技術を戦争に利用してきたのか、なぜ人々は平和を祈りながら戦うのか、そもそも「戦争」とは何なのか…。戦争を「悪」の一言で片付けるのではない、従来にない教養としての戦争論

ユーザーレビュー

  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    仏教やイスラム教のことではなく、キリスト教を詳細にその歴史や新約、旧約についての説明、戦争と宗教についてわかりやすく書かれたものである。ラフカディオ・ハーンの「お大」についての要約はわかりやすかった。これからドラマでハーンを取り上げているが、「お大」をとりあげるかどうかは不明である。

    0
    2025年09月20日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

    Posted by ブクログ

    他の人の書評ではなかなか厳しい評価がされているところもあるが、幼い頃からキリスト教徒として育てられたまさに私のような者には目から鱗の内容である。
    入門者向けの宗教に関する日本語文献は、多くが非キリスト教徒、特に仏教徒向けの内容でありキリスト教徒にとってはなかなかとっつきづらかった。そうでなくともキリスト教徒向けにキリスト教系の出版社が出している書籍はあったが、どちらかというと信徒として信仰していくことを前提においてキリスト教の優位性を説くような内容になりがちであった。
    この本はどちらにも当てはまらない。キリスト教徒が書いたキリスト教視点での本ではあるが、その内容は教会で説かれているような教えと

    0
    2025年05月07日
  • 宗教を「信じる」とはどういうことか

    Posted by ブクログ

    こりゃ,深いわ。
    「信じる」という言葉の意味をとことん追求していくことで,分かっていたつもりでしかなかったと著者に思い知らされた。

    そもそも「信じる」という言葉は,どういうことに対して使うのか,使えるのか。

    「わたしはあなたを信じています」
    「これは間違っていないと信じる」
    これは使えそう。

    でも,
    「三角形の内角の和は180度だと信じる」
    「地球は球体だと信じる」
    という文は,現代においては変な文章だということは分かるだろう。

    つまり何かを「信じる」ための前提には「本当かどうか疑っている」ということがあるのではないかというのでだ。
    だから「わたしは神様を信じています」といった途端に,

    0
    2024年10月29日
  • キリスト教と戦争 「愛と平和」を説きつつ戦う論理

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    科学を世界の証拠とする社会に産まれた者として、信者の内面には何か、非科学を説明する理論を持っているのではと考え、キリスト教と戦争という一見矛盾を孕むタイトルからその理論への糸口を見つけたように感じた。
    結果として、やはりキリスト教の中にはそのようなものは無かった(良し悪しは置いといて)。
    共感より納得を好む性格上、不思議に思えていたのだが、現代社会を俯瞰で見ると少し分かる気がする。

    科学の言うことは絶対とし、学校の先生や研究者の言うことを疑いなく信じる科学社会と、識字率が低く聖書が読めない為、聖職者の言うことが絶対だと信じていたキリスト教社会。テクノロジーの差はあれど本質的には何か変わってい

    0
    2023年07月18日
  • 私たち、戦争人間について 愛と平和主義の限界に関する考察

    Posted by ブクログ

    ウクライナとロシアの戦争が始まってから、戦争のことを考えることが多くなった。
    戦争は悪い。戦争は人を不幸にする。それを皆わかっている。学校でも加害についてはともかく原爆や空襲などの被害については教えられてきた。戦争は良くないという本(それこそ絵本も含め)、映像などはたくさんある。
    しかし、結局それでは戦争を止めるには足りないのではないかという思いが消えなくなってきた。
    それでこの本を読んでみた。
    書かれていることは何もかもなるほど、と思うことばかりだった。
    「多くの人にとっては「平和」とは、ただ単純に自分にとって都合の良い状況のことにほかならないのではないだろうか。」「平和を望む気持ちと、戦い

    0
    2023年01月07日

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