今野真二の作品一覧
「今野真二」の「「鬱屈」の時代をよむ」「うつりゆく日本語をよむ ことばが壊れる前に」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「今野真二」の「「鬱屈」の時代をよむ」「うつりゆく日本語をよむ ことばが壊れる前に」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
日本語の形態を「書きことば」、「話しことば」と「打ちことば」に分けて楽しめる議論が縦横に展開する著作だ.「打ちことば」はインターネット空間でやりとりされる言葉と定義している.さらに、「書きことば」の「話しことば」への接近が見られることへの懸念も表明している.ハードな「書きことば」を体験する機会が少なくなっていることへの警鐘も随所に見られた.唯一の体験は大学での卒業論文の作成だと指摘しているが、その通りだと思うし、それが実際に対象者にとって糧となっているかは、やや疑問な部分もあると感じている.論文博士号を持っている小生としては、博士論文は究極のハードな書きことばの試練だと回想している.
Posted by ブクログ
筆者は書物を「時間が集積した物体」と表現しており、上代日本語から中世初期、それ以降の時代について史料を用いながら辿っている。
印刷技術のない時代だからこそ、その時代のスタイルや個人の癖が透けて見える。本著のとある章にもあるが、おたまじゃくしみたいな字であったり、写し書きで書き間違えたりと、「なんだよこの字、読めねぇよ」とか「あっ間違えた。まぁいいや上から書き直すか」みたいな情景が目に浮かぶ。
また手にしているものが必ずしもオリジナルのものとは保証できず、未来にわたっては表現の良し悪しで書き換えられてしまい、著者が伝えたかった内容のニュアンスが微妙に変わったりしてしまうことは十分あり得そうだ