百年前の日本語 書きことばが揺れた時代

百年前の日本語 書きことばが揺れた時代

770円 (税込)

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漱石が自筆原稿で用いた字体や言葉の中には、すでに日本語から「消えて」しまったものがある? ──百年前の書きことばが備えていた、現代では思いもつかない豊かな選択肢。その後活字印刷がひろまり、「読み手」が急速に増大したことで、日本語はどのように変わったのだろうか。豊富な具体例を通じて描く、画期的な日本語論。

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百年前の日本語 書きことばが揺れた時代 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2014年02月06日

    【書き方の選択肢が幾つも存在した時代】
    について当時の辞書や文学作品をもとに考察されている。

    この時代を「豊か」と捉えるのか「乱れている」と捉えるのかは読者に任すと書かれている。
    私は「揺れ(書き方の幅)」を面白いと感じた。

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    Posted by ブクログ 2017年03月17日

    P.82
    明治期とは、「和語・漢語・雅語・俗語」が書きことば内に一挙に持ち込まれ、渾然一体となった日本語の語彙体系が形成された「和漢雅俗の世紀」であった。

    100年前の日本語」というより「表記、語種が統一されていない明治時代の新聞」という感じになるのかなー。旧字新字「憺」「舊」や、変体仮名「志」「...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年04月26日

    明治時代の日本語はどのようなものだったのか。現代の日本語との差異を明らかにし、当時の日本語に対する感覚を明らかにする一冊。

    江戸以前の近世に叙述・印刷された日本語は現代に生きる私達にとってとかく読みにくい代物である。行書や草書といった慣れ親しみのない書体や変体仮名といった現在は消滅してしまった仮名...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年12月16日

    ・今野真二「百年前の日本語-書きことばが 揺れた時代」(岩波新書)の「あとがき」に、「過去の日本語と現代の日本語が異なるということの指摘だけでは、歴史を語ったことにはならないのであり、その『違い』を『日本語の歴史』の中 で、どのように評価し、位置づけるか、ということが重要になる。」(193頁)とある...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年12月15日

    日本語の書き方で明治時代は今とかなり異なっていることを知った.「こども」は"子供"書くが、小児、幼児、童児、童子と書いて "こども"と振り仮名を付けていた事例が出てきた.柔軟な書き方に面白さを感じた.

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    Posted by ブクログ 2018年11月05日

    明治が日本語表記の「揺れ」の時代だったのではなく、それまでずっと揺れていた表記が明治以降に収束の方向に向かった。明治期までの日本語と現代の日本語で、表記の幅以外に本質的に異なるのは、漢語と和語の区別が曖昧になってきたこと。漢語が外来語として意識されなくなってきて和語の中に溶け込んでしまった。

    教育...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年10月03日

    明治時代の日本の「書き言葉」について。多くの具体例を挙げながら現代との違いを説明している。現代の書き言葉は細かくルールを定め使用法を一つに収斂しようとする傾向にあるが、明治期においては選択肢が多く言葉の使用法に“揺れ”があった。現代には無い熟語の読み方が興味深い。俳優【やくしゃ】、準備【したく】、商...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年06月02日

     書きことばが、だんだん振れなくなってきている、と言うのは何となく理解できました。送り仮名のつけ方がいろいろあったら、グーグルで検索するとき大変ですから。

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    Posted by ブクログ 2012年11月06日

    外来語→漢語の翻訳が、翻訳→外来語へ変わっていったっていうのは気にしてなかったなぁ。
    日本語はこの百年で多様さが淘汰され、収斂されていっている、というお話。
    図版による例示が多くて分かりやすいんじゃないかな。

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    Posted by ブクログ 2012年10月31日

    『振仮名の歴史』の人の本、と読み始めてから気づいた。
    実はあの本、読んで、これという意義が分からなくて、すぐに処分してしまっていたのだが。

    近代日本語の表記がどのようにできあがっていくかということについての本、ということか?
    変体仮名や字形についても、かなり多様性があったものが、プリント/メディア...続きを読む

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