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この島の別れの言葉は「行ってきます」。きっと「おかえり」が待っているから。 瀬戸内海に浮かぶ島、冴島。朱里、衣花、源樹、新の四人は島の唯一の同級生。フェリーで本土の高校に通う彼らは卒業と同時に島を出る。ある日、四人は冴島に「幻の脚本」を探しにきたという見知らぬ青年に声をかけられる。淡い恋と友情、大人たちの覚悟。旅立ちの日はもうすぐ。別れるときは笑顔でいよう。
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Posted by ブクログ
瀬戸内海に浮かぶ人口3000人ほどの小さな島、冴島で繰り広げられる、高校生男女4人の青春群像劇。いかにも辻村先生らしい瑞々しい作品で、とっても良かった。 本作から、いろいろな島暮らしのリアルな生活感が凄く伝わった。島であるがためか、少し前時代的な文化が今も息づく。兄弟の契りなんて、○義なき戦い?な...続きを読む風習(笑) でもこれも含めて大小様々なエピソードがふんだんに登場したり、伏線も散りばめられていて、終盤に回収していく構成はさすがだった。 そして辻村作品のあの人が出てきた時はホント胸熱!懐かしい知人に久しぶりに会えたような興奮を味わえた。 『行ってきます』『いってらっしゃい』 『ただいま』『おかえり』 いつも何気なく言っている言葉だけど、すごく大事な言葉なんだな、って思った。
大好きな辻村深月様!!今回もほんとに最高だった… 「辻村ワールド」の順番通りに読んでいるので、「内容がめっちゃ面白そーだから読む!」という勢いではなかったからか、半分位までは内容もスっと入ってこず、この本は私には向いてないのかな〜とか思いつつ、読み進めていたら本当に好き♡ そして終盤はまさかの感動...続きを読む系…!すき。 また、ちょこちょこクスッと笑えるような台詞やシーンがあり、面白かったです。さらに、ある本に出てきたあの人が顔を出した時は嬉しかったああ! 舞い上がりました(?) 出会えて良かった本です
その土地で生きるということ、 綺麗なことだけじゃなくて、醜いことも、ひどいことも、悲しいことも、全部飲み込んで噛み締めて生きていくということ。
今まで読んだ本の中でもトップクラスの爽やかさと、気持ちの良い読後感。 おもしろかった^^ それぞれのその後の人生とか、恋愛的なところとか、気になるな〜!続編出てほしい〜!
フォロワーさんの感想を読んで読みたいと思った本。 おもしろかったです。登場人物がみんな魅力的。村長さんのエゴも若者は許せないかもしれないけれど、年配者が受け入れられるのもわかると思った。ヨシノさん、いいね。新くんも頑張ってほしい。
この本を読んでる間ずっと温かい気持ちでいられる。 ページをめくっていき残りが少なくなるのが惜しいくらいに幸せだった。 スロウハイツの元住民たちが出てきたのは胸熱だった。
ストーリー・展開にのめり込むようなものではなかったけど、島ならではの要素がふんだんに盛り込まれた、爽やかで優しさ溢れる作品。 いろいろ大変だろうけど、「島っていいな」ってより一層強く思った
最高評価
星が5までしかないのが残念と思うほど、素敵な作品に出会えました。オチは行き過ぎかもしれませんが…好みの問題でしょうか
#泣ける #感動する #深い
辻村さんらしい、爽やかな青春小説だった。自分も学生時代、こんな友人関係ができたらな、と登場人物がうらやましくなった。友情の間に見え隠れするほんのりした登場人物同士の恋愛感情も微笑ましくて良かった。
冴島という瀬戸内海の島を舞台にしたお話。中心人物は島出身の同級生、朱里、衣花、源樹、新の高校生4人。家庭環境もキャラも全然違う4人だけど、島出身者同士の特別な友情で結ばれている。 「幻の脚本を探しにきた」という胡散臭いライターの来訪、元オリンピック選手で島に移住してきた多葉田蕗子、コミュニティデザイ...続きを読むナーのヨシノ、Iターンで島に移住した本木、何期にもわたって村長を務めている大矢村長など、印象に残る人がたくさん登場する。初めは高校生4人組というより、蕗子やヨシノにスポットライトが当たっている印象だったけど、解説を読んだらどうやら当初はこの2人を中心にしたお話になる予定だったらしい。 文庫版の解説がすごくよくまとまってて、それと被ってしまうけど、この作品はあんまり辻村深月らしくないのかも。『凍りのくじら』のような暗さが全然ない。冴島のことも、地方ならではの封建的気質とかしきたりとかは出てくるけど、移住者にもオープンマインドで、登場人物たちも(もちろん100%ではないが)冴島をよく思っている人が多い。 人の心の裏を読めなくて鈍感な朱里の描写とか、未菜が吐いた苺を血と間違えてしまう場面とかは少しリアリティに欠けるような気もしたけど、後半の衣花の人物描写がとても良かったと思う。 『スロウハイツの神様』の赤羽環、『傲慢と善良』の谷川ヨシノが出てくるのも面白かった!
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