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Posted by ブクログ
江戸時代中期、広島・三次藩の武士・稲生平太郎の屋敷を一か月にわたって襲った怪異現象を記録した「稲生物怪録」。
なんだろうね。平太郎本人が豪胆すぎて夏休みの絵日記のような趣で書かれています。書かれてしまっています、かな。普通の精神で乗り越えられる現象ではない怪異の数々。対処はしてみるけど、どうにもならないし、とり立てて被害もなさそうだから、寝てしまえ、という精神にあるのが信じられない。
豪胆というか、実は頭のネジがぶっ飛んでいたんではなかろうか、と邪推してしまいます。
どの怪異なら自分でも耐えられるか、と考えても見ましたが、うぅむ。どれも無理という結論です。一番怖気が走ったのは、十日目の怪異。化け物が変化した友人が訪れ、頭が膨れ上がり穴が空き、中から赤子がぞろぞろと這い出してくる、というやつです。これはしんどい無理です。
この十日目が一番で、それと比べたらと思いましたが、どれもこれも無理です。
平太郎の精神力は尋常なものではないです。
歴史上実在した人物が経験した怪異。本人の記録と本人からの聞き取りという二つの資料が残っていることが、最大の怪異だったりするのかもしれません。
岩が蟹になったり、葛籠がひきがえるになったり。絵で見ると可愛げがあるけども、実際目にしたらとんでもなく怖いと思うんだよなぁ。まず普段目にしているものよりも大きさが違うし。人の顔もそうだけど、意識外の大きさのものが突然現れたら、恐怖以外感じないと思います。
古典を読むつもりでしたが、想像以上に怪異に怯えてしまいました。いや、いい読み物でした。
Posted by ブクログ
三次もののけミュージアムに行ったので、その記念に購入。
絵巻をカラーで一つ一つのエピソードをしっかり見られたのはよかったなあ。
平太郎本人作という『三次実録物語』はさすが京極夏彦先生、非常に読みやすい小説になっていました。
9日目のエピソードは何度読んでもエグいけど。
聞き取って書いたと伝わる『稲生物怪録』は、『三次〜』との相違点が散見されて、その違いを楽しめるのもいい。
読み手側が詳しくないので、その相違点が先生による脚色によるものかどうなのかまでは判断つかなかったのですが、絵もあり、成立過程の違う2種類の物語を一度に楽しめたりと、稲生物怪録に最初に触れる本としては適切だと思います。
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