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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「泉のやつ、またはじまった」と仲間にいわれるほど無類のおばけずき。長短篇小説や戯曲で名高い鏡花だが、一方で怪異にまつわる小品群もまた格別に味わい深い。小説をはじめ、随筆・紀行、創作とも実話ともつかない逸品まで、喜々として異界に遊ぶ鏡花文学の知られざる真髄を編む。
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Posted by ブクログ
初泉鏡花デス。たまたま手にしたのが初心者向けの小品集だったので、耳慣れない言葉も何とかついていくことができた…のかな?という感じです。とにかく言葉が綺麗。難しいけどテンポ良く、ユーモアがあってもっと色々と読んでみたくなりました。特に関東大震災の三部作、被災体験記は今も参考にしたいところがちらほらでし...続きを読むた。
『言葉に艶(つや)がある』 これに尽きます。 短編やエッセイなど、小品を集めたアンソロジーですがどれもが美しく幻想的。"湿っぽい不気味さ"が味わえるのが日本ならではの怪談の特徴なのでしょう。今では滅多に使わない語句も多いのですが、きちんとルビが振ってあるので入門編としてもお薦め...続きを読むです。 人間の抱える深い闇。それが古語を交えた流れるように鮮やかな文体で語られると、色も匂いも、そして肌触りまで伝わってくるように感じられ、中毒性が高いこと請け合いです。
鏡花の幽霊奇譚の短編を、新しい仮名遣いで読むことができ、大変読みやすい。講談、または落語のようにテンポのよい文章は、ときにユーモアもあり、描写された場面が目に浮かぶようだ。
随筆は初めて読んだかも。 当時の様子や暮らしぶりなど良いな、と思うのですが、…どうも自分、泉鏡花の文章は、旧漢字旧かなづかいでないと、読むスピードが速くて、文章の情緒をしっかり理解できないと気付きました。 女の輪。 そんなの見たら、怖いな。 木菟俗見。 「貝の穴に河童の居る事」でしょうか、ところで舞...続きを読む台はどこなのですか。房州に、鏡花きてたんだぁ、と思うともえる。 千倉の沖の幽霊船というものは有名なのか。 ところで、鏡花の描く房州は、(他の作家がどう描いているのかよく知りませんが…あ猫の国か>千倉)砂と風の吹きすさぶ薄ら寒い印象でなんか良い。京都や近江八幡や金沢みたいな優雅さは求めるべくはないですが…、ちょっと雰囲気いいんじゃない?と嬉しかったです。(異論は認めますが。)
講談、小唄を彷彿とさせるリズムのある文章は泉鏡花ならでは。小説、随筆、百物語…とカテゴリ分けはされてても、何を描いても鏡花の世界になるのは流石。 印象に残ったのは以下の三点 関東大震災の被災記録である「露宿」「十六夜」「間引菜」。先日、井伏鱒二の被災記録(荻窪風土記)を読んだのだが、筆者の性格の違...続きを読むい等々からくるのであろう、おなじ関東大震災でも描かれ方の違いが見て取れて面白い。特に泉鏡花の幻視を盛り込んだ避難所の描写は、この世のものではない何かが覗きこんでいるようで、こんな状況でも鏡花ワールドかー!みたいな気分に。 随筆「春着」は紅葉先生、尾崎一門門弟の仲良しっぷりが感じ取れて微笑ましい。 百物語の辺りのエピソードは、ちくま文庫から出ている文豪怪談傑作選 鏡花百物語集 にも同じ時期の作品が収録されてますが、そうか、この頃がちょうど仕事が減ってお金の面で苦労してた時期か……とちょっと切なくなった。(ちくま文庫の方だとそこが読み取れなかったので)
文語体の読みづらさよ。しかし、不惑も近くなっているのに、読書好きであるのに、文語体苦手というのはいかがなものか。精進が足りません。文語体でもさらりと読み進める、というのに年少の頃ほのかに憧れていたりしたものです。 とはいえ、怪しげな雰囲気を醸し出すのに、ひと役もふた役も担っているのは事実。もちろん、...続きを読む鏡花自身はそんな効果期待していたわけではないですけどね。文語体を使用することが、まずない時代になったからこその感想でしょうか。仰々しい語り口調に思えたのですよ。 関東大震災の時の体験談は一読の価値あり。震災の不安と恐怖と動揺。それでも、観察・記憶・記録してしまう性というのが、怪しの所業だと思いました。
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おばけずき 鏡花怪異小品集
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