一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。
Posted by ブクログ 2023年09月14日
人それぞれの大切な人の死の向き合い方が描かれている。
設定は決して、現実味があるわけではないけど、ところどころ、自分だったらどうするだろうと親近感を持ち考えてしまうのは、この小説の感情の描き方が丁寧だからだと思う。
辻村深月さんの作品は、仕掛けが本当によくできていて、後半にかけて色々な謎がわかっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月02日
使者という存在が本当にあれば是非やってみたいと思いました。小説ではそれぞれの人生の物語が使者との出会いで、心が整理されるのですが、より後悔が深まる場合さえある。死者に会わない方がよりよい人生になったのかもしれない、でももやもやを解消できたという意味では心が整理されたともいえる。深く考えさせられました...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月16日
すごく面白かった!!!
亡くなった人と生きている人を会わす仕事、使者(ツナグ)。
5つの物語が入っており、すごく読みやすかった♪
親友をなくした嵐が、御園から別れ際に何を言われたから、ずっと、元気がなくやつれているの!?
え、もしかして、御園はあなたのせいで私亡くなったよ、、、
って、言っちゃったの...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月24日
当たり前に泣いた。大切な人には生きているうちに会うべきとか、死者も生者の心の中で生き続けるっていうのはやっぱりそれはそうなんだけど、それだけじゃない物語に触れられて良かった。使者(ツナグ)がやっていることは生者のエゴなんじゃないか、生者のために死者が消費されて良いのかって考えぬいて行き着いた歩美の答...続きを読む