国内小説 - 新潮社の検索結果

  • ひらいて

    ひらいて

    小説・文芸
    4.2
    1巻572円 (税込)
    “たとえ”という名の男子に恋をした女子高生・愛。彼の恋人が同級生の美雪だということを知り、次第に接近する。火のように激しい気性を持った愛は、二人の穏やかな交際がどうしても理解できず、苛立ち、ついにはなぜか美雪の唇を奪う――。身勝手にあたりをなぎ倒し、傷つけ、そして傷ついて。芥川賞受賞作『蹴りたい背中』以来、著者が久しぶりに高校生の青春と恋愛を詩的に描いた傑作小説。
  • #真相をお話しします(新潮文庫)

    #真相をお話しします(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻649円 (税込)
    島育ちの仲良し小学生四人組。あの日「ゆーちゅーばー」になることを夢見た僕らの末路は……(「#拡散希望」)。マッチングアプリでパパ活。リモート飲み会と三角関係。中学受験と家庭教師。精子提供と殺人鬼。日常に潜む「何かがおかしい」。その違和感にあなたは気づくことができるか。新時代のミステリの旗手による、どんでん返しの五連撃。日本推理作家協会賞受賞作を含む、傑作短編集。(解説・村上貴史)
  • ドルチェ

    ドルチェ

    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    元捜査一課の女刑事・魚住久江、42歳独身。ある理由から一課復帰を拒み、所轄で十年。今は練馬署強行犯係に勤務する。その日、一人の父親から、子供が死亡し母親は行方不明との通報があった。翌日、母親と名乗る女性が出頭したが(「袋(ブクロ)の金魚」)。女子大生が暴漢に襲われた。捜査線上には彼女と不倫関係の大学准教授の名も挙がり……(「ドルチェ」)。所轄を生きる、新・警察小説集第1弾。
  • 臓器農場

    臓器農場

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,023円 (税込)
    新任看護婦の規子が偶然、耳にした言葉は「無脳症児」──。病院の「特別病棟」で密かに進行していた、恐るべき計画とは何か? 真相を追う規子の周囲に、忍び寄る魔の手……。医療技術の最先端「臓器移植」をテーマに、医学の狂気と人間の心に潜む“闇”を描いた、サスペンス長編。現役医師としてのヒューマンな視線、山本周五郎賞作家の脂の乗り切った筆致が冴える、感動の名作。
  • 悪女について

    悪女について

    小説・文芸
    4.3
    1巻990円 (税込)
    《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。彼女に関わった二十七人の男女へのインタビューで浮び上がってきたのは、騙された男たちにもそれと気付かれぬ、恐ろしくも奇想天外な女の悪の愉しみ方だった。男社会を逆手にとり、しかも女の魅力を完璧に発揮して男たちを翻弄しながら、豪奢に悪を愉しんだ女の一生を綴る長編小説。
  • 氷壁

    氷壁

    小説・文芸
    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    穂高岳の難所に挑んだ小坂は、ナイロンザイルが切れて墜死する。彼と同行した魚津は、自殺説や醜聞にもめげず、友の死の真相究明に全力を注ぐ。そして小坂の恋人だった美貌の人妻美那子への思慕を胸に、困難な単独行を敢行する……。雄大な自然と都会とを対応させ、完璧な構成のもと、恋愛と男の友情を劇的に描く。NHK土曜ドラマ『氷壁』原案。
  • プロジェクト・インソムニア(新潮文庫)

    プロジェクト・インソムニア(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻825円 (税込)
    睡眠障害(ナルコレプシー)のせいで失業した蝶野は、極秘人体実験「プロジェクト・インソムニア」の被験者となる。極小チップを脳内に埋め込み、夢を90日間共有する――。願望を自在に具現化できる理想郷(ユメトピア)は、ある悪意の出現によって恐怖と猜疑に満ちた悪夢へと一変する。次々と消えてゆく被験者たち、はたして連続殺人鬼の正体は――。驚愕の真相に涙が落ちる。最注目の新鋭作家による、大満足の長編ミステリー。(解説・千街晶之)
  • 火山のふもとで(新潮文庫)

    火山のふもとで(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻935円 (税込)
    ぼくが入社した村井設計事務所は、ひと夏の間、北浅間の「夏の家」へ事務所を移動する。そこでは稀有な感性をもつ先生のもと、国立現代図書館の設計コンペに向けての作業が行われていた。もの静かだけれど情熱的な先生の下で働く喜びと、胸に秘めた恋。そして大詰めに迫った中で訪れる劇的な結末。ただ夏が過ぎても物語は終わらなかった。かけがえのない記憶と生命の瞬きを綴る鮮烈なデビュー作。
  • 叫び

    叫び

    小説・文芸
    3.3
    1巻1,870円 (税込)
    聞いて欲しい人が一人おるんです。政と聖を描く芥川賞候補作。早野ひかるは「先生」に打ちのめされ、銅鐸と土地の来歴を学び始める。ここではかつて罌粟栽培と阿片製造が盛んで、満州に渡って「陛下への花束」を編み、紀元2600年記念万博を楽しみにしていた青年がいた。いつしか昭和と令和はつながり、封印されていた声が溢れ出す。大阪と大陸で響き合う夢とロマン、恋愛政治小説。
  • 小説8050(新潮文庫)

    小説8050(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻935円 (税込)
    このままでは、我が子を手にかけ、自分も死ぬしかない。歯科医の大澤正樹とその妻、節子は悩んでいた。長男の翔太は中学で不登校に、以後七年間引きこもり続けている。一方、一流企業に勤める姉の由依は、弟のせいで結婚できないと両親に訴える。ついに息子と向き合う決心をした正樹が知った恐ろしい真実とは――。引きこもり、家庭内暴力、不登校、いじめ……現代日本を抉(えぐ)る社会派エンタメ長編。(解説・三浦友和)
  • 地中の星―東京初の地下鉄走る―(新潮文庫)

    地中の星―東京初の地下鉄走る―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻935円 (税込)
    地下鉄を東京に走らせる。〈非常識〉な大事業を決意した早川徳次。経験も資金もゼロだったが、大隈重信、渋沢栄一を口説き、ついに上野―浅草間を開業する。日本初の自動改札機やATSを導入、日本橋三越本店直結の駅も作った。だが、ライバルが現れた。のちの「東急」の五島慶太である。地下鉄の路線をめぐる非情な戦いが始まった……。夢を追いかけた非凡な実業家の波乱の生涯を描く傑作。(解説・酒井順子)
  • 聖者のかけら(新潮文庫)

    聖者のかけら(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1巻1,155円 (税込)
    聖フランチェスコの遺体はどこに消えてしまったのか――。特異な能力を有する修道士ベネディクトと、金の亡者たる助祭ピエトロは、使命を帯びて訪れたアッシジで、大いなる謎に遭遇する。ふたりはさまざまな人々と出会いながら、その核心に迫ってゆく。そして物語は驚愕のラストへ。神と聖人に篤き祈りが捧げられた中世イタリア。絶賛を浴びた冒険譚にして信仰の根源を問う本格歴史ミステリ。(解説・佐藤賢一)
  • 毎日が日曜日

    毎日が日曜日

    小説・文芸
    4.1
    1巻1,155円 (税込)
    日本経済の牽引車か、“諸悪の根源”か。毀誉褒貶の著しい日本の総合商社の巨大な組織とダイナミックな機能、日本的体質と活動のすべてを商社マンとその家族の日常生活とともに圧倒的な現実感で描く。世界に類のない機動力を持った日本の総合商社の企業活動の裏側で展開されるなまなましい人間ドラマを通して、ビジネスマンにとっての“幸福な人生”とは何かを興味深く追求した話題作。
  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)

    デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    ピカソやゴッホ、マティスにモネ、そしてセザンヌ。市美術館の珠玉のコレクションに、売却の危機が訪れた。市の財政破綻のためだった。守るべきは市民の生活か、それとも市民の誇りか。全米で論争が過熱する中、一人の老人の情熱と一歩が大きなうねりを生み、世界の色を変えてゆく――。大切な友人や恋人、家族を想うように、アートを愛するすべての人へ贈る、実話を基に描かれた感動の物語。(解説・鈴木京香)
  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

    風が強く吹いている(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.7
    1巻1,100円 (税込)
    箱根駅伝を走りたい――そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ? 十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ! 「速く」ではなく「強く」――純度100パーセントの疾走青春小説。(解説・最相葉月)
  • わたし、定時で帰ります。(新潮文庫)

    わたし、定時で帰ります。(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1~3巻693~880円 (税込)
    絶対に定時で帰ると心に決めている会社員の東山結衣。非難されることもあるが、彼女にはどうしても残業したくない理由があった。仕事中毒の元婚約者、風邪をひいても休まない同僚、すぐに辞めると言い出す新人……。様々な社員と格闘しながら自分を貫く彼女だが、無茶な仕事を振って部下を潰すと噂のブラック上司が現れて!? 働き方に悩むすべての会社員必読必涙の、全く新しいお仕事小説!
  • 硝子の葦(新潮文庫)

    硝子の葦(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    道東・釧路で『ホテルローヤル』を営む幸田喜一郎が交通事故で意識不明の重体となった。年の離れた夫を看病する妻・節子の平穏な日常にも亀裂が入り、闇が溢れ出す――。彼女が愛人関係にある澤木とともに、家出した夫の一人娘を探し始めると、次々と謎に直面する。短歌仲間の家庭に潜む秘密、その娘の誘拐事件、長らく夫の愛人だった母の失踪……。驚愕の結末を迎える傑作ミステリー。(解説・池上冬樹)
  • 北海タイムス物語(新潮文庫)

    北海タイムス物語(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,045円 (税込)
    全国紙記者の夢破れた野々村巡洋が入社した、北海タイムス。配属された整理部は、他紙の4倍の仕事量にして7分の1の年収だった。変人だらけの職場。連日の酒席。過酷な労働環境に厳しすぎる先輩。失望に加え、恋の終わりすら味わった野々村だが、あることを契機にプロフェッショナルとなる覚悟を決める――。著者が身を置いた北海道の名門新聞社を舞台に描かれた、熱血度120%の長篇小説。(解説・北上次郎)
  • 井上成美

    井上成美

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    昭和五十年暮、最後の元海軍大将が逝った。帝国海軍きっての知性といわれた井上成美である。彼は、終始無謀な対米戦争に批判的で、兵学校校長時代は英語教育廃止論をしりぞけ、敗戦前夜は一億玉砕を避けるべく終戦工作に身命を賭し、戦後は近所の子供たちに英語を教えながら清貧の生活を貫いた。「山本五十六」「米内光政」に続く、著者のライフワーク海軍提督三部作完結編。 ※新潮文庫版に掲載の写真は、電子版には収録しておりません。
  • 死にゆく者の祈り(新潮文庫)

    死にゆく者の祈り(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    何故、お前が死刑囚に。教誨師の高輪顕真が拘置所で出会った男、関根要一。かつて、雪山で遭難した彼を命懸けで救ってくれた友だ。本当に彼が殺人を犯したのか。調べるほど浮かび上がる不可解な謎。無実の罪で絞首台に向かう友が、護りたいものとは――。無情にも迫る死刑執行の刻、教誨師の執念は友の魂を救えるか。急転直下の“大どんでん返し”に驚愕必至。究極のタイムリミット・サスペンス。(解説・村上貴史)
  • 出版禁止 死刑囚の歌(新潮文庫)

    出版禁止 死刑囚の歌(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻825円 (税込)
    千葉県柏市で6歳と4歳の姉弟が誘拐され、無惨な姿で発見された。犯人は死刑判決を受け、やがて刑は執行されたが、最後まで動機は不明だった。事件から22年後。東京都向島で凄惨な一家三人殺傷事件が発生する。殺害されたのはなんと柏の事件の……。共通する手口、戦慄の短歌、消えたM子。本当の鬼畜は誰なのか。虚実が複雑に絡みあい、逆転また逆転そして絶句。あなたは今度も騙される!(解説・前川裕)
  • ひとつむぎの手(新潮文庫)

    ひとつむぎの手(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.4
    1巻825円 (税込)
    大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。彼らを入局させれば、念願の心臓外科医への道が開けるが、失敗すれば……。キャリアの不安が膨らむなかで疼く、致命的な古傷。そして緊急オペ、患者に寄り添う日々。心臓外科医の真の使命とは、原点とは何か。リアルな現場で、命を縫い、患者の人生を紡ぐ熱いドラマ。傑作医療小説。
  • 太陽と乙女(新潮文庫)

    太陽と乙女(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    少年の頃から物語を描いていた。我が青春の四畳半時代。影響を受けた小説、映画、アニメーション。スランプとの付き合い方と自作への想い。京都・東京・奈良をぶらり散策し、雪の鉄道旅を敢行。時には茄子と化したり、酔漢酔女に戸惑ったり。デビュー時の秘蔵日記も公開。仰ぎ見る太陽の塔から愛おしき乙女まで、登美彦氏がこれまで綴ってきた文章をまるごと収録した、決定版エッセイ大全集。
  • 沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

    沼地のある森を抜けて(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    はじまりは、「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ――「ぬかどこ」に由来する奇妙な出来事に導かれ、久美は故郷の島、森の沼地へと進み入る。そこで何が起きたのか。濃厚な緑の気息。厚い苔に覆われ寄生植物が繁茂する生命みなぎる森。久美が感じた命の秘密とは。光のように生まれ来る、すべての命に仕込まれた可能性への夢。連綿と続く命の繋がりを伝える長編小説。
  • 二つの祖国(一)

    二つの祖国

    小説・文芸
    4.3
    1~4巻825~1,045円 (税込)
    アメリカに生まれ、アメリカ人として育てられた日系二世たち。しかし日米開戦は彼らに、残酷極まりない問いを突きつけた。アメリカ人として生きるべきか、それとも日本人として生きるべきなのか――。ロサンゼルスの邦字新聞「加州新報」の記者天羽賢治とその家族の運命を通して、戦争の嵐によって身を二つに裂かれながらも、真の祖国を探し求めた日系米人の悲劇を描く大河巨編!
  • ライオンハート

    ライオンハート

    小説・文芸
    3.8
    1巻935円 (税込)
    いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ……。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女は何度も出会う。結ばれることはない関係だけど、深く愛し合って――。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。
  • 落日燃ゆ

    落日燃ゆ

    小説・文芸
    4.5
    1巻935円 (税込)
    東京裁判で絞首刑を宣告された七人のA級戦犯のうち、ただ一人の文官であった元総理、外相広田弘毅。戦争防止に努めながら、その努力に水をさし続けた軍人たちと共に処刑されるという運命に直面させられた広田。そしてそれを従容として受け入れ一切の弁解をしなかった広田の生涯を、激動の昭和史と重ねながら抑制した筆致で克明にたどる。毎日出版文化賞・吉川英治文学賞受賞。
  • 裏庭(新潮文庫)

    裏庭(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻880円 (税込)
    昔、英国人一家の別荘だった、今では荒れ放題の洋館。高い塀で囲まれた洋館の庭は、近所の子供たちにとって絶好の遊び場だ。その庭に、苦すぎる想い出があり、塀の穴をくぐらなくなって久しい少女、照美は、ある出来事がきっかけとなって、洋館の秘密の「裏庭」へと入りこみ、声を聞いた――教えよう、君に、と。少女の孤独な魂は、こうして冒険の旅に出た。少女自身に出会う旅に。(解説・河合隼雄)
  • 黒地の絵―傑作短編集(二)―

    黒地の絵―傑作短編集(二)―

    小説・文芸
    3.7
    1巻990円 (税込)
    現代小説の第2集。朝鮮戦争のさなか、米軍黒人兵の集団脱走事件の起った基地小倉を舞台に、妻を犯された男のすさまじいまでの復讐を描く「黒地の絵」。美術界における計画的な贋作事件をスリリングに描きながら、形骸化したアカデミズム、閉鎖的な学界を糾弾した「真贋の森」。他に、一画家のなにげない評伝から恐るべき真実を探り当てる「装飾評伝」など7編を収める。
  • この気持ちもいつか忘れる(新潮文庫)

    この気持ちもいつか忘れる(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻990円 (税込)
    毎日が退屈だ。楽しいことなんて何もない。授業を受けるだけの日日を過ごす男子高校生のカヤは、16歳の誕生日を前に謎の少女チカと出会う。美しい目を光らせ不思議なことを話すチカ。彼女は異世界の住人らしいのだが、二つの世界では奇妙なシンクロが起きていた。そして、チカとの出会いを重ねるうちカヤの心にはある変化が起き……ひりつく思いと切なさに胸を締め付けられる傑作恋愛長編。(解説・菅波栄純)
  • ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―

    塩野七生ルネサンス著作集

    小説・文芸
    3.9
    1~7巻781~1,782円 (税込)
    見たい、知りたい、わかりたいという欲望の爆発、それがルネサンスだった――フィレンツェ、ローマ、ヴェネツィアと、ルネサンスが花開いた三都市を順に辿り、レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめ、フリードリッヒ二世や聖フランチェスコ、チェーザレ・ボルジアなど、時代を彩った人々の魅力を対話形式でわかりやすく説く。40年にわたるルネサンスへの情熱が込められた最高の入門書。 ※当電子版は新潮文庫『ルネサンスとは何であったのか』を元に制作しています。地図・年表なども含みます。新潮文庫版に収録の「対談 塩野七生×三浦雅士」も掲載しています。
  • 財布は踊る(新潮文庫)

    財布は踊る(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    「今よりもう少し、お金がほしい」専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、人知れず毎月二万円を貯金していた。努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、夫に二百万円以上の借金があることが発覚する。株での失敗、リボ払いの罠。日常に潜むお金の落とし穴からどう逃げる? 切実な想いと未来への希望を描く「お金のつくりかた」超実践小説。(解説・朱野帰子)
  • 他人の顔(新潮文庫)

    他人の顔(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    液体空気の爆発で受けた顔一面の蛭のようなケロイド瘢痕によって自分の顔を喪失してしまった男……失われた妻の愛をとりもどすために“他人の顔”をプラスチック製の仮面に仕立てて、妻を誘惑する男の自己回復のあがき……。特異な着想の中に執拗なまでに精緻な科学的記載をも交えて、“顔”というものに関わって生きている人間という存在の不安定さ、あいまいさを描く長編。(解説・大江健三郎)
  • ターン(新潮文庫)

    ターン(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。ターン。いつかは帰れるの? それともこのまま……だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。(解説・川上弘美)
  • 沈黙

    沈黙

    小説・文芸
    4.3
    1巻781円 (税込)
    島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、〈神の沈黙〉という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編。
  • 花探し

    花探し

    小説・文芸
    3.6
    1巻781円 (税込)
    イケよ、と綿貫は命じた。「我慢しないでイケよ」――男が射精するのをこらえるように、舞衣子は別のことを考える。だって男に命じられるのは好きじゃない。男を選ぶのは私――。舞衣子は不動産王に磨き上げられた愛人のプロ。美しく洗練された容姿を高級ブランドに包み、ベッドではテクニックの限りをつくす。そんなある日、舞衣子は新たな「男」を探すことを決意する。とにかく金を持っている男。それを惜しみなく女に遣う男を――。SM趣味の御曹司、一夜に何度もイカせる有名作家……秘密の館で、ホテルのベッドで、官能と欲望の日々がはじまる。果たして次の「男」は……
  • 無関係な死・時の崖(新潮文庫)

    無関係な死・時の崖(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    自分の部屋に見ず知らずの死体を発見した男が、死体を消そうとして逆に死体に追いつめられてゆく『無関係な死』、試合中のボクサーの意識の流れを、映画的手法で作品化した『時の崖』、ほかに『誘惑者』『使者』『透視図法』『なわ』『人魚伝』など。常に前衛的主題と取り組み、未知の小説世界を構築せんとする著者が、長編「砂の女」「他人の顔」と並行して書き上げた野心作10編を収録する。(解説・清水徹)
  • 不連続殺人事件(新潮文庫)

    不連続殺人事件(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻572円 (税込)
    探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。本作は著者初の本格探偵小説にして、日本ミステリ史に輝く名作である。その独創的なトリックは、江戸川乱歩ら専門作家をも驚嘆せしめた。山奥の洋館で起こる殺人事件。乱倫と狂態の中に残された「心理の足跡」を見抜き、あなたは犯人を推理できるか? 自らの原稿料を賭けた「読者への挑戦状」を網羅。感涙の短篇「アンゴウ」特別収録。
  • 予定日はジミー・ペイジ

    予定日はジミー・ペイジ

    小説・文芸
    4.1
    1巻770円 (税込)
    流れ星を見つけたとき、あ、できたかもと思った。初めての妊娠。でも、「私、うれしくないかもしれない」。お腹の生命も大事だけど、生活って簡単に変えられないよ。ひとり驚喜する夫さんちゃんを尻目に、頼りなくも愛おしい妊婦マキの奮闘が始まる。目指すは、天才ロック・ギタリストの誕生日と同じ出産予定日! 笑えて、泣けるマタニティ小説。著者描き下ろしイラスト多数収録。
  • キツネ狩り(新潮文庫)

    キツネ狩り(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻935円 (税込)
    3年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子。事故現場の峠を訪れた日から、彼女の右眼には3年前の光景が映るようになる。署長の深澤に特殊能力を見込まれ、上司の弓削(ゆげ)と、未解決一家4人殺害事件の再捜査に乗り出した尾崎は、過去を見る眼と懸命な捜査で徐々に凶悪犯に迫ってゆくが――。斬新な設定と手に汗握る追跡劇で警察小説に新風を吹きこんだ新潮ミステリー大賞受賞作。(解説・吉田大助)
  • ノースライト(新潮文庫)

    ノースライト(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻935円 (税込)
    北からの光線が射しこむ信濃追分のY邸。建築士・青瀬稔の最高傑作である。通じぬ電話に不審を抱き、この邸宅を訪れた青瀬は衝撃を受けた。引き渡し以降、ただの一度も住まれた形跡がないのだ。消息を絶った施主吉野の痕跡を追ううちに、日本を愛したドイツ人建築家ブルーノ・タウトの存在が浮かび上がってくる。ぶつかりあう魂。ふたつの悲劇。過去からの呼び声。横山秀夫作品史上、最も美しい謎。
  • 箱男(新潮文庫)

    箱男(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    ダンボール箱を頭からすっぽりとかぶり、都市を彷徨する箱男は、覗き窓から何を見つめるのだろう。一切の帰属を捨て去り、存在証明を放棄することで彼が求め、そして得たものは? 贋箱男との錯綜した関係、看護婦との絶望的な愛。輝かしいイメージの連鎖と目まぐるしく転換する場面(シーン)。読者を幻惑する幾つものトリックを仕掛けながら記述されてゆく、実験的精神溢れる書下ろし長編。(解説・平岡篤頼)
  • 富豪刑事

    富豪刑事

    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    深田恭子主演のドラマ原作。ドラマ版では主人公が大富豪・神戸喜久右衛門の孫娘に変わったが、原作の主人公は喜久右衛門の息子・神戸大助。キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を、次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。
  • ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

    ぼくの死体をよろしくたのむ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻737円 (税込)
    うしろ姿が美しい男に恋をし、銀色のダンベルをもらう。掌大の小さな人を救うため、銀座で猫と死闘。きれいな魂の匂いをかぎ、夜には天罰を科す儀式に勤しむ。精神年齢の外見で暮らし、一晩中ワルツを踊っては、味の安定しないお茶を飲む。きっちり半分まで食べ進めて交換する駅弁、日曜日のお昼のそうめん。恋でも恋じゃなくても、大切な誰かを思う熱情がそっと心に染み渡る、18編の物語。※本書の解説は紙の本にのみ収録されています。電子書籍版には収録がございませんのでご注意ください。
  • 極限団地―一九六一 東京ハウス―(新潮文庫)

    極限団地―一九六一 東京ハウス―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻825円 (税込)
    古きよき昭和の生活を体験してみませんか? 謝礼500万円をお支払いいたします――。リアリティショーの出演者公募で選ばれた二組の家族と番組スタッフは築60年の広大な団地に集結した。質素ながらも夢と希望にあふれる暮らし……のはずが、待っていたのは悲惨な環境だった。不倫、失踪、そして忌まわしい過去。押し寄せる惨劇に呆然必至の長編ミステリ!『一九六一 東京ハウス』改題。
  • あすなろ物語

    あすなろ物語

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    天城山麓の小さな村で、血のつながりのない祖母と二人、土蔵で暮らした少年・鮎太。北国の高校で青春時代を過ごした彼が、長い大学生活を経て新聞記者となり、やがて終戦を迎えるまでの道程を、六人の女性との交流を軸に描く。明日は檜になろうと願いながら、永遠になりえない「あすなろ」の木の説話に託し、何者かになろうと夢を見、もがく人間の運命を活写した作者の自伝的小説。
  • 近鉄特急殺人事件(新潮文庫)

    近鉄特急殺人事件(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    京都発賢島行近鉄特急ビスタEX(エックス)の車内で大学准教授が殺された。彼はテレビ番組の過激な司会者として知られ、番組で伊勢神宮を貶める自説を主張する予定だった。一方、東京では歴史雑誌編集者が殺され、同棲していた同僚の女が姿を消した。二つの殺人に関連を感じ伊勢神宮に向かった十津川警部が内宮門前町〈おかげ横丁〉で発見したのは、容疑者の意外な姿だった。長編トラベルミステリー。
  • 孤独な夜のココア

    孤独な夜のココア

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    察しの悪い恋人にいつもイライラしている〈かおり〉、からかい半分の同僚の言葉を信じ、男性に大きなバースディーケーキを贈るケチな32歳の〈ちさ〉、年下の男性に恋をし、エープリルフールに妊娠を告げる〈和田サン〉。大人の女性の恋愛を、辛くも優しく描写した12の珠玉短編集。
  • 筒井康隆劇場 12人の浮かれる男

    筒井康隆劇場 12人の浮かれる男

    小説・文芸
    5.0
    1巻693円 (税込)
    日本に陪審制度が復活した。おれたちゃ最初の陪審員。マスコミがこんなに注目してるのに、無罪の被告をそのまま無罪にしたんじゃつまらない。なんとか殺人罪にできないものか……『12人の浮かれる男』。新婚スタアの新居びらきパーティにやってきたのは、夫の情婦に妻のヒモ、はては白熊、ターザンまで。大ドタバタのなかでくりひろげられる殺人劇、処女戯曲『スタア』など戯曲全5編。
  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

    火のないところに煙は(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。心に封印し続けた悲劇は、まさにその地で起こったのだ。私は迷いつつも、真実を求めて執筆するが……。評判の占い師、悪夢が憑く家、鏡に映る見知らぬ子。怪異が怪異を呼びながら、謎と恐怖が絡み合い、直視できない真相へとひた走る。読み終えたとき、それはもはや他人事ではない。ミステリと実話怪談の奇跡的融合。(解説・千街晶之)
  • 出版禁止 ろろるの村滞在記(新潮文庫)

    出版禁止 ろろるの村滞在記(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻781円 (税込)
    奈良県辺境のある奥深い山間部に、村はあった。心に深い傷を負い、積年の恨みを抱えた人々が最後に辿りつく「すくいの村」。だがそこには呪いで人を殺すという根強い噂が。二〇〇八年、近隣の廃村で陰惨な死体遺棄事件が発生。遺体は山奥の湖畔で、切断され樹木に釘で打ち付けられていた……。発禁となった手記、エグすぎる真相、二度読み必至の衝撃作! 『出版禁止 いやしの村滞在記』改題。
  • やがて訪れる春のために(新潮文庫)

    やがて訪れる春のために(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻737円 (税込)
    入院中の祖母から、庭の様子を見てきてほしいと頼まれた村上真芽(まめ)。彼女が目にしたのは、荒涼とした景色だった。花が咲き誇った庭に、しっかり者の祖母に、いったい何が起きたのか? 庭を復活させようとする真芽は、怪しげな隣人や家の売却計画など様々な困難に直面するが、幼なじみたちの力を借りながら奮闘する。バラ、クレマチス、ミントなど植物が彩る庭を舞台に描く、あなたのための物語。(解説・岩田徹)
  • 美しすぎた薔薇(新潮文庫)

    美しすぎた薔薇(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻825円 (税込)
    竜守令祥(たつもりれいしょう)は、転職先で教育係となる工藤三鷹(くどうみたか)との衝撃の出会いを果たす。その容姿、能力、所持品までもが憧れであり、全てを真似る日々が始まる。だが、その「執着」は殺人への幕開けだった。ストーカー被害の顛末と考えられるなか、やがて、被疑者となった男に関わる不可解な事実が次々と浮かび上がる。――『レモンと殺人鬼』で注目の著者が描く、究極のサスペンス! 『初めて会う人』改題。(解説・大矢博子)
  • 共犯者

    共犯者

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    銀行を襲い、仲間と山わけにした金で商売をはじめた内堀彦介は、事業に成功した今、真相露顕の恐怖から5年前に別れた共犯者の監視を開始するが……。疑心暗鬼から自滅していく男を描く「共犯者」。妻の病気、借金、愛人とのもめごと、仕事の失敗――たび重なる欲求不満と緊張の連続が生み出す衝動的な殺意を捉えた「発作」。ほかに、「恐喝者」「愛と空白の共謀」など全10編を収める。
  • 私説博物誌

    私説博物誌

    小説・文芸
    -
    1巻660円 (税込)
    珍獣、妙鳥、奇魚、怪草、あらゆる種類の生物の知られざる生態を紹介しながら、人間社会に視点を移し入れ、筒井康隆一流の人間批評を試みたユニークエッセー。(新潮文庫版に掲載しておりましたカットは電子版には収録しておりません。)
  • さがしもの

    さがしもの

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」、病床のおばあちゃんに頼まれた一冊を求め奔走した少女の日を描く「さがしもの」。初めて売った古本と思わぬ再会を果たす「旅する本」。持ち主不明の詩集に挟まれた別れの言葉「手紙」など九つの本の物語。無限に広がる書物の宇宙で偶然出会ったことばの魔法はあなたの人生も動かし始める。『この本が、世界に存在することに』改題。
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

    常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻649円 (税込)
    いつか終わる恋をしていた私。不意の病で人生の選択を迫られた娘。忘れられないあの人の記憶を胸に秘めてきた彼女。運命に悩みながら美術館を訪れた人々の未来を、一枚の絵が切り開いてくれた――足を運べばいつでも会える常設展は、今日もあなたを待っている。ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷……実在する6枚の絵画が物語を豊かに彩る、極上のアート短編集。(解説・上白石萌音)
  • 青春の蹉跌

    青春の蹉跌

    小説・文芸
    4.2
    1巻649円 (税込)
    生きることは闘いだ。他人はみな敵だ。平和なんてありはしない。人を押しのけ、奪い、人生の勝利者となるのだ――貧しさゆえに充たされぬ野望をもって社会に挑戦し、挫折した法律学生江藤賢一郎。成績抜群でありながら専攻以外は無知に等しく、人格的道徳的に未発達きわまるという、あまりにも現代的な頭脳を持った青年の悲劇を、鋭敏な時代感覚に捉え、新生面を開いた問題作。
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

    旅のラゴス(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。
  • 脱出

    脱出

    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    昭和20年夏、敗戦へと雪崩れおちる日本の、辺境ともいうべき地に生きる人々の生き様を通し、〈昭和〉の転換点を見つめた作品集。突然のソ連参戦で宗谷海峡を封鎖された南樺太の一漁村の村人の、危険な脱出行を描く表題作。撃沈された沖縄からの学童疎開船・対馬丸に乗船していた一中学生の転変をたどる「他人の城」。東大寺の仏像疎開作業に従事する僧侶と囚人たちをめぐる「焔髪」など5編。
  • 遠い日の戦争

    遠い日の戦争

    小説・文芸
    4.3
    1巻649円 (税込)
    終戦の詔勅が下った昭和20年8月15日、福岡の西部軍司令部の防空情報主任・清原琢也は、米兵捕虜を処刑した。無差別空襲により家族を失った日本人すべての意志の代行であるとも彼には思えた。だが、敗戦はすべての価値観を逆転させた。戦犯として断罪され、日本人の恥と罵られる中、暗く怯えに満ちた戦後の逃亡の日々が始まる――。戦争犯罪を問い、戦後日本の歪みを抉る力作長編。
  • 薬菜飯店

    薬菜飯店

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    あなたをこれまで決して味わった事のない爽快な体験に案内する、究極の料理小説「薬菜飯店」。不思議な味わいの川端賞受賞作「ヨッパ谷への降下」や懐かしい味わいの「秒読み」、ファミコンの悪魔が子供に憑依する「偽魔王」など傑作短編6編。それに「サラダ記念日」を本歌どりした過激なパロディ短歌「カラダ記念日」を収録。鬼才が腕によりをかけた短編特別メニュー。
  • 鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―(新潮文庫)

    鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    その朝、最高の幸せと最悪の不幸が少女を見舞った。枕元にあったのは、期待もしていなかった初めてのクリスマスプレゼント。だが信じがたい事件も起きていた。別の部屋で母が殺されていたのだ。家にはすべて内鍵が掛けられ、外から入れるとしたらサンタくらいだった。周辺で頻発していた怪現象と二重三重の謎。京都を舞台に、若き御手洗潔が解き明かす意外な真相と人間ドラマ。心温まる名編。(解説・青柳碧人)
  • 邦人奪還―自衛隊特殊部隊が動くとき―(新潮文庫)

    邦人奪還―自衛隊特殊部隊が動くとき―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    20XX年平壌でクーデターが勃発、北朝鮮軍部はムスダンリからミサイル発射を企んでいた。米国は自国保護のためピンポイント爆撃へと動き出す。だがその標的近くで日本人拉致被害者6名が生存していることが発覚。日本政府は邦人奪還のため自衛隊特殊部隊の投入を決断するが……。海上自衛隊特別警備隊の創設者が、政府の動きや作戦行動を完全シミュレーション。驚愕のドキュメントノベル。(対談・かわぐちかいじ)
  • アイガー北壁・気象遭難

    アイガー北壁・気象遭難

    小説・文芸
    3.4
    1巻781円 (税込)
    取りつき点から頂上まで1800メートルの巨大な垂直の壁に挑んだ2人の日本人登山家の実名小説『アイガー北壁』。2人のパーティーが白馬岳北陵で吹雪にあい、岩陵から姿を消す『気象遭難』。冬期の富士山で、不吉な予測が事実に変って主人公の観測所員が滑落死する『殉職』。他にヨーロッパ・アルプスを舞台にした『オデットという女』『ホテル氷河にて』など、山岳短編の傑作全14編を収録する。
  • おせっかいな神々

    おせっかいな神々

    小説・文芸
    3.8
    1巻781円 (税込)
    神さまたちはおせっかい。人間どもをからかったり、意地悪をしたり、時にはいたずらをしかけたり。あなたのそばで起る事件もひょっとしたら神さまの仕業かもしれない……。畑で拾った“笑い顔の神”の正体は? ブロンズの“商売の神”のご利益は?――ふとした偶然からまき起される数々の事件を斬新・奇抜なアイデアで描き、異次元の笑いの世界に誘うショート・ショート40編。
  • 官僚たちの夏

    官僚たちの夏

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    日本人の誇りを取り戻すべく、固い信念で通産行政を強引、着実に推し進め、次官への最短コースを疾走する“ミスター・通産省”風越信吾。高度成長政策が開始された60年代初め、通産省という巨大複雑な官僚機構の内側における、政策をめぐる政府・財界との闘いと、人事をめぐる官僚間の熱い戦いをダイナミックに捉えた城山三郎の代表作!
  • ブラッディ・ファミリー―警視庁人事一課監察係 黒滝誠治―(新潮文庫)

    ブラッディ・ファミリー―警視庁人事一課監察係 黒滝誠治―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    女性刑事が命を絶った。彼女を死に追いつめたのは、伊豆倉陽一。問題を起こし続ける不良警官だ。そして、陽一の父、伊豆倉知憲は警察庁長官の座を約束されたエリートだった。愚直なまでに正義を貫く相馬美貴警視と、非合法な手段を辞さぬ“ドッグ・メーカー”黒滝誠治警部補。ふたりは監察として日本警察最大の禁忌に足を踏み入れてゆく。父と息子の血塗られた絆を描く、傑作警察小説。
  • 水―本の小説―(新潮文庫)

    水―本の小説―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.3
    1巻781円 (税込)
    一行一行、蟹の味がするようでしょう――。向田邦子から村上春樹、三島由紀夫からエラリー・クイーン、芥川龍之介から江戸川乱歩など、水のようにたゆたいながら広がっていく連想。“本の名探偵”によって、古今東西の作品や人物が、時空やジャンルを超えて縦横無尽に結びつけられていく。そしてその先に待つ、豊穣な時間。やがて物語の舞台は、泉鏡花の故郷・金沢へ。泉鏡花文学賞受賞作。(解説・野崎歓)
  • あなたはここにいなくとも(新潮文庫)

    あなたはここにいなくとも(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻693円 (税込)
    ごめんなさいも、ありがとうも、大切な人にこそ言えなかったのは――。恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ……。後悔とその先の人生にあたたかな救済をもたらす全5編。デビュー作「カメルーンの青い魚」と同時期に書かれた幻の短編「くろい穴」収録。(解説・奥田真弓)
  • 卑弥呼の葬祭―天照暗殺―(新潮文庫)

    卑弥呼の葬祭―天照暗殺―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    高千穂の夜神楽の真っ只中で男性の首なし死体が発見された。一方宇佐神宮では御霊水の井戸に禍々しいものが……。その九州で「卑弥呼の調査に行く」と言ったまま行方不明の従弟・漣を追う萬願寺響子。実在する凶首塚古墳、百体神社の謎。奇妙な天岩戸伝説と隠蔽された事件とは。そして天皇家が鎮魂の儀式を続けてきた真の理由とは。この国の黎明に何があったのか。瞠目の古代史ミステリー。
  • りかさん(新潮文庫)

    りかさん(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    リカちゃんが欲しいと頼んだようこに、おばあちゃんから贈られたのは黒髪の市松人形で、名前がりか。こんなはずじゃ。確かに。だってこの人形、人と心を通わせる術を持っていたのだ。りかさんに導かれたようこが、古い人形たちの心を見つめ、かつての持ち主たちの思いに触れた時――。成長したようことその仲間たちの、愛と憎しみと「母性」をめぐる書下ろし「ミケルの庭」併録。
  • 乙女の家(新潮文庫)

    乙女の家(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.7
    1巻825円 (税込)
    愛する人との内縁関係を貫いた曾祖母、族のヘッドの子どもを16歳で産んだ祖母、理想の家庭像に邁進しすぎる母という、強烈な女系家族に育つ女子高生の若菜は、自分のキャラのなさに悩んでいた。文学少女キャラの友人・高橋さんと家出をしてみたり、彼女の初恋や家族の恋への助太刀を決め、名脇役を目指してみたり。はたして若菜は自分のキャラと、皆の幸せを掴めるか。かしまし迷走青春劇。
  • 鴎外の婢

    鴎外の婢

    小説・文芸
    -
    1巻616円 (税込)
    在野の文学史考証家・浜村幸平は、鴎外の「小倉日記」に簡潔だが印象深く描かれ、日記の中でほのかな透き絵となっている婢(女中)モトに興味を惹かれ、小倉に調査に向う。モトの戸籍に見た意外な事実、その娘の不審な死。いよいよ探索心を刺激された彼は孫ハツの行方を追うが、彼女の消息は突然断たれていた……。文学史上の事実と虚構を巧みに結んだ異色推理中編。併録『書道教授』。
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

    沈黙法廷(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,155円 (税込)
    独り暮らしの初老男性が絞殺死体で発見された。捜査線上に浮上したのは家事代行業の地味な女性。女の周辺では、複数の六十代男性の不審死が報じられ、疑惑は濃厚になっていく。女は、男たちから次々に金を引き出していたのか。見え隠れする「中川綾子」という名前の謎とは。逮捕後も一貫して無実を訴える彼女だが、なぜか突如、黙秘に転じた……。判決の先まで目が離せない法廷小説の傑作。(解説・細谷正充)
  • 家守綺譚(新潮文庫)

    家守綺譚(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.4
    1巻605円 (税込)
    庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多……本書は、百年まえ、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。――綿貫征四郎の随筆「烏蘞苺記(やぶがらしのき)」を巻末に収録。
  • 工場(新潮文庫)

    工場(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻605円 (税込)
    大河が南北を隔てる巨大工場は、ひとつの街に匹敵する規模をもち、環境に順応した固有動物さえ生息する。ここで牛山佳子は書類廃棄に励み、佳子の兄は雑多な書類に赤字を施し、古笛青年は屋上緑化に相応しいコケを探す。しかし、精励するほどに謎はきざす。この仕事はなぜ必要なのか……。緻密に描き出される職場に、夢想のような日常が浮かぶ表題作ほか2作。新潮新人賞、織田作之助賞受賞。(解説・金井美恵子)
  • 細雪(上)

    細雪

    小説・文芸
    4.2
    1~3巻605~781円 (税込)
    大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子が織りなす人間模様のなかに、昭和十年代の関西の上流社会の生活のありさまを四季折々に描き込んだ絢爛たる小説絵巻。三女の雪子は姉妹のうちで一番の美人なのだが、縁談がまとまらず、三十をすぎていまだに独身でいる。幸子夫婦は心配して奔走するが、無口な雪子はどの男にも賛成せず、月日がたってゆく。
  • 白いしるし(新潮文庫)

    白いしるし(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった──。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。(解説・栗田有起)
  • ちぎれた夜の奥底で(新潮文庫)

    ちぎれた夜の奥底で(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    業績悪化に苦しむ損保代理店課長の田口(42)は、法人契約をまとめた部下の千咲(32)と寝てしまう。彼女には社内結婚した年下の夫がいた。危ういダブル不倫は爛れてゆく。深夜のオフィスや屋上での交接、ウリセンボーイとの乱交。その度に千咲の知的な美貌は羞恥に歪んだ。刹那の快楽こそが救いだった。だが快感に溺れ切った田口の心は、やがてちぎれていく……。官能ノワール長編。
  • 安全のカード

    安全のカード

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    休日に青年の部屋におとずれたセールスマン。その男がカバンからとりだしたのは、名刺くらいの大きさの金属製のカードだった。なんとこのカード、絶対的な安全を保障するという不思議なカードだった……。平凡に過ぎてゆく日々。何となくつまらない毎日。そんな時、ショートショートの扉を開いてみませんか。表題作をはじめ、悪夢とロマンの交錯する奇妙な味の16の物語を収録。
  • 錦繍

    錦繍

    小説・文芸
    4.3
    1巻693円 (税込)
    「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。
  • 高熱隧道

    高熱隧道

    小説・文芸
    4.1
    1巻693円 (税込)
    黒部第三発電所――昭和11年8月着工、昭和15年11月完工。人間の侵入を拒み続けた嶮岨な峡谷の、岩盤最高温度165度という高熱地帯に、隧道(トンネル)を掘鑿する難工事であった。犠牲者は300余名を数えた。トンネル貫通への情熱にとり憑かれた男たちの執念と、予測もつかぬ大自然の猛威とが対決する異様な時空を、綿密な取材と調査で再現して、極限状況における人間の姿を描破した記録文学。
  • 古都(新潮文庫)

    古都(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻693円 (税込)
    京都の呉服問屋の娘である千重子は、幼馴染の大学生、真一と平安神宮へ花見に出かける。夕暮れ時、彼女はある秘密を明かすが、真一は本気にしなかった。やがて夏の祇園祭の夜、千重子は自分とそっくりな娘と出会う。あなたは、いったい誰? 運命の歯車が回りはじめた……。京都の伝統ある行事や街並み、移ろう季節を背景に、日本人の魂の底に潜む原風景を流麗に描く。ノーベル文学賞対象作品。(解説・山本健吉、綿矢りさ)
  • 東京奇譚集(新潮文庫)

    東京奇譚集(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻693円 (税込)
    肉親の失踪、理不尽な死別、名前の忘却……。大切なものを突然に奪われた人々が、都会の片隅で迷い込んだのは、偶然と驚きにみちた世界だった。孤独なピアノ調律師の心に兆した微かな光の行方を追う「偶然の旅人」。サーファーの息子を喪くした母の人生を描く「ハナレイ・ベイ」など、見慣れた世界の一瞬の盲点にかき消えたものたちの不可思議な運命を辿る5つの物語。
  • おみそれ社会

    おみそれ社会

    小説・文芸
    3.5
    1巻649円 (税込)
    二号は一見本妻風、模範警官がギャング……。ひと皮むくと、なにがでてくるかわからない複雑な現代社会を鋭く描く表題作など全11編。
  • だれかさんの悪夢

    だれかさんの悪夢

    小説・文芸
    3.9
    1巻649円 (税込)
    大金持ちになりたい。魅力的な女と結婚したい。おもしろおかしく毎日をすごしたい。超能力を身につけたい。国家元首になりたい。宇宙を征服したい。早く刑務所から出たい。――平凡なことから途方もないことまで、ああもしたい、こうもしたいと限りなく広がる人間の夢。だが、その夢が実現してみると……。欲望多き人間たちがひきおこす悲劇喜劇を軽妙に描く傑作ショートショート集。
  • ボクたちはみんな大人になれなかった(新潮文庫)

    ボクたちはみんな大人になれなかった(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻572円 (税込)
    それは人生でたった一人、ボクが自分より好きになったひとの名前だ。気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、90年代の渋谷でふたりぼっち、世界の終わりへのカウントダウンを聴いた日々が甦る。彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。過去と現在をSNSがつなぐ、切なさ新時代の大人泣きラブ・ストーリー。あいみょん、相澤いくえによるエッセイ&漫画を収録。
  • ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

    ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」――送信した相手は、かつての恋人。フェイスブックで偶然発見した女性は、大学の演劇部で出会い、二十八年前、結婚を約束した人だった。やがて二人の間でぎこちないやりとりがはじまるが、それは徐々に変容を見せ始め……。先の読めない展開、待ち受ける驚きのラスト。前代未聞の読書体験で話題を呼んだ、衝撃の問題作!(解説・西山奈々子)
  • 采女の怨霊―小余綾俊輔の不在講義―(新潮文庫)

    采女の怨霊―小余綾俊輔の不在講義―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    奈良・猿沢池の畔に鎮座する「采女神社」は池に背を向け、平素は固く門を閉ざしている。昔、入水した采女の霊を慰める祭では、門が開かれるというのだが……。そもそも、なぜ下級女官の鎮魂が連綿と続いているのか。春日大社から壬申の乱、皇位継承の闇、平城京の怨霊封じに続く謎。民俗学者、小余綾俊輔の推理が、隠された古代史を解き明かす。鍵を握る采女とは何者か。歴史真相ミステリー。(解説・北夏輝)
  • えどさがし(新潮文庫)

    えどさがし(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    時は流れて江戸から明治へ。夜の銀座で、とんびを羽織った男が人捜しをしていた。男の名は、仁吉。今は京橋と名乗っている。そして捜しているのは、若だんな!? 手がかりを求めて訪ねた新聞社で突如鳴り響く銃声! 事件に巻き込まれた仁吉の運命は――表題作「えどさがし」のほか、お馴染みの登場人物が大活躍する全五編。「しゃばけ」シリーズ初の外伝。
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

    君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    「あなたの人生を円グラフで表現してください」大学院生の僕は、エントリーシートを書くのをやめて、小説というフィクションを書き始める。青山の占い師、80億円を運用する自称凄腕トレーダー、偽ロレックスを腕に巻く漫画家。小説家・小川哲が遭遇する怪しげな人物たちの末路……。成功への渇望と満たされぬ承認欲求の果ての嘘と真実を描いた、傑作連作短編集。後日譚「革命前夜」を収録。(解説・大森時生)
  • 敵(新潮文庫)

    敵(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻693円 (税込)
    渡辺儀助、75歳。大学教授の職を辞し10年。愛妻にも先立たれ、余生を勘定しつつ、ひとり悠々自適の生活を営んでいる。料理にこだわり、晩酌を楽しみ、ときには酒場にも足を運ぶ。ある日、パソコン通信の画面にメッセージが流れる。「敵です。皆が逃げはじめています―」。「敵」とは何者か。いつ、どのようにしてやってくるのか…。意識の深層を残酷なまでに描写する傑作長編小説。(解説・川本三郎)
  • 冬虫夏草(新潮文庫)

    冬虫夏草(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.4
    1巻693円 (税込)
    亡き友の家を守る物書き、綿貫征四郎。姿を消した忠犬ゴローを探すため、鈴鹿の山中へ旅に出た彼は、道道で印象深い邂逅を経験する。河童の少年。秋の花実。異郷から来た老女。天狗。お産で命を落とした若妻。荘厳な滝。赤竜の化身。宿を営むイワナの夫婦。人間と精たちとがともに暮らす清澄な山で、果たして再びゴローに会えるのか。『家守綺譚』の主人公による、ささやかで豊饒な冒険譚。
  • またあおう(新潮文庫)

    またあおう(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    お江戸は日本橋。長崎屋の跡取り息子、若だんなこと一太郎の周りには、愉快な妖たちが沢山。そんな仲間を紹介しようとして楽しい騒動が起きる「長崎屋あれこれ」、屏風のぞきや金次らが『桃太郎』の世界に迷い込む「またあおう」、若だんなが長崎屋を継いだ後のお話で、妖退治の高僧・寛朝の形見をめぐる波乱を描く「かたみわけ」など豪華5編を収録した、文庫でしか読めない待望のシリーズ外伝。
  • 私のなかの彼女

    私のなかの彼女

    小説・文芸
    4.0
    1巻693円 (税込)
    「男と張り合おうとするな」醜女と呼ばれながら、物書きを志した祖母の言葉の意味は何だったのだろう。心に芽生えた書きたいという衝動を和歌が追い始めたとき、仙太郎の妻になり夫を支える穏やかな未来図は、いびつに形を変えた。母の呪詛、恋人の抑圧、仕事の壁。それでも切実に求めているのだ、大切な何かを。全てに抗いもがきながら、自分の道へ踏み出してゆく、新しい私の物語。
  • アッコちゃんの時代

    アッコちゃんの時代

    小説・文芸
    3.5
    1巻737円 (税込)
    金と力のある男の欲望を受け止めてやるのは、若く美しい女の義務なのだ。私はそれに忠実だっただけ――。「地上げの帝王」と呼ばれた不動産会社社長の愛人を経て、女優を妻に持つ有名レストランの御曹司を虜にし、狂乱のバブル期の伝説となった女性、アッコ。彼女は本当に「魔性の女」だったのか。時代を大胆に謳歌し、また時代に翻弄された女性を描く、煌びやかで蠱惑的な恋愛長編。
  • あとかた

    あとかた

    小説・文芸
    4.0
    1巻649円 (税込)
    実体がないような男との、演技めいた快楽。結婚を控え“変化”を恐れる私に、男が遺したもの(「ほむら」)。傷だらけの女友達が僕の家に住みついた。僕は他の男とは違う。彼女とは絶対に体の関係は持たない(「うろこ」)。死んだ男を近くに感じる。彼はどれほどの孤独に蝕(むしば)まれていたのだろう。そして、わたしは(「ねいろ」)。昏(くら)い影の欠片が温かな光を放つ、島清恋愛文学賞受賞の恋愛連作短編集。
  • 魚河岸ものがたり

    魚河岸ものがたり

    小説・文芸
    4.0
    1巻550円 (税込)
    だれもが「かし」と呼ぶ隅田河口のまちに、ひとつの秘密を抱いた青年が住みついた。そこに住む人にとって、「どこの誰か」よりも「どんな誰か」が大切なまち。そんなまちの心優しい人々とともに彼は暮らし、〈秘密〉から解放される日の来るのを待っていた。心ならずも魚河岸の町に身をひそめた青年と、まちの人々との人間模様を情感こまやかに描き出した長編小説。直木賞受賞作。
  • 掌の小説(新潮文庫)

    掌の小説(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    両親を早くに失った私は、幼い頃から祖父を一人で介護していた。私が十六歳の時に祖父が亡くなり、火葬され……。自伝的な「骨拾い」のほか、「伊豆の踊子」の原形をなす「指環」、謎めいた高貴な少女が馬車を追いかける「夏の靴」、砕け散ってしまった観音像を巡る「弱き器」など、四十年以上にわたり書き続けられた豊穣なる掌編小説122編。神秘、幻想、美的感受性等、川端文学の粋が凝縮されている。(解説・吉村貞司、小川洋子)

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