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港町にひとつの美容院、「パーマネント野ばら」。ここは女のザンゲ室。まいにち村の女たちが、恋にまつわる小さな嘘や記憶を告白していく。昨日男に裏切られ泣いたとしても、明日また男を愛しくおもう女の不思議。ずっと好きより、いま大好きの瞬間を逃したくない女の謎。俗っぽくてだめだめな恋にもひそむ、可愛くて神聖なきらきらをすくいあげた、叙情的作品の最高傑作。
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Posted by ブクログ
再読。
中身の成分を比で表すと、下ネタ&下品:切ない:やさしい=8:1:1
出てくるキャラたちの日常は本当に、あらゆる意味で底辺な感じでどうしようもなくて、なおかつドラマティック。なのに渦中の彼女たちはいつもあっけらかんとしています。おいおい大丈夫か、と思いながらも、自分に降りかかってくるモロモロをあんなふうにすべて「たいしたことないよ」って感じで受け止め、受け流していけたらな、とも思いました。
ところどころでほろっとして、最後のStory20での「なおこ」と「みっちゃん」のやりとりで号泣。なおこがとても悲しくて、みっちゃんがとてもやさしくて。
西原さんの描く風景は、線も色もシンプルなのにとてもきれいで印象的です。
数年前に読んだときはムスメに読まれると困ると思ったけど、彼女ももう中2で親も知らない耳学問を持ってるかもしれないし、今回は親目線抜きで☆5つ。
以下は何年か前に読んだときに書いた感想。
下ネタ満載の日本版「マグノリアの花たち」(ちょっと違うか)。
辛い状況に立ち向かうというよりは、それを引き受けつつ淡々と生きる女の人たち(これができるのが女の強さだと私は常々思っている)がたくさん出てきます。
読んでいて切なくなるところもありました。
マンガなので、ムスメ(小6)が読みたがって困りました。(理由もないのにダメとも言えず)ちょっと読んでたようだけど、意味が分からなかったみたいで挫折してました^_^;。
困らされたので☆2つ減(笑)
Posted by ブクログ
前回読んだのは、お金について考える本だった。
今回は、そこからガラッと変わって、女たちの恋の話。
西原理恵子さんの『パーマネント野ばら』は、町の小さな美容室に集まる女性たちが、それぞれの恋や男の話を語っていく漫画だ。
「こんな男に引っかかっちゃった」
「こんなことしちゃった」
「忘れたいのに、忘れられない」
そんな、ちょっと人には言いにくいような話まで、女同士で笑い話にしてしまう。
読んでいて、女って不思議な生き物だなと思った。
男性が自分の恋愛の失敗や、どうしようもない恋の話を、こんなふうに人に話すイメージは、私にはあまりない。
でも女同士だと、笑い話になったり、懺悔になったりする。
「私もそうだった」
「わかる、わかる」
そんなふうに誰かと共有することで、少しだけ気持ちが軽くなる。
どうしようもない恋なのに、忘れられない。
もうやめたほうがいいとわかっているのに、ずっと思っている。
そんな寂しさまで含めて、みんなで笑ってしまう。
そして、その笑いの中から、また明日を生きる力をもらっているような気がした。
女たちの恋愛話を読んでいるだけのようで、実はもっと深いところにあるものを、この本は描いているのかもしれない。
特に心に残ったのが、この言葉。
「人はな、二回死ぬで。一回目は生きるのをやめてしまうとき。二回目は人に忘れられてしまうとき。」
この言葉が、最後に残った。
人はいつか死ぬ。
それは、この世から身体がなくなるということ。
でも、本当に寂しいのは、その人が誰の記憶からも消えてしまうことなのかもしれない。
私は、自分が死んだあとも、この世のどこかに「私」という存在が残っていてほしいと思った。
大げさなことじゃなくていい。
誰かの記憶の中に、一滴でもいい。
「あの人、こんなこと言ってたな」
「こんな本が好きだったな」
そんなふうに、誰かの心の片隅に残っていたらいい。
そんなことを、町のおばちゃんたちの恋愛話を読みながら考えた。
どうしようもない男の話。
忘れたいのに忘れられない恋。
笑ってしまうような失敗。
そんな小さな記憶の積み重ねの中に、人が生きてきた証があるように感じた。
小説というより漫画なので、たくさんの絵と短い言葉で物語が進んでいく。
読みやすいのに、ふとした一言が刺さる。
「なんだ、この人たち」と思いながら読んでいたのに、気がつけば、その人たちの寂しさや、どうしようもなさが愛おしくなっていた。
一見、どうってことのない女たちの恋愛話。
でも、その中に、人が生きることや、誰かに覚えていてもらうことについての大切なメッセージがあった。
読んでよかったな、と思える一冊だった。
この本との出会いは、『洋子さんの本棚』で紹介されていたことがきっかけだったと思う。
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