国内小説 - 新潮社の検索結果

  • 裂けた明日(新潮文庫)

    裂けた明日(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.3
    1巻935円 (税込)
    定年後独り暮らしの沖本信也のもとに、少女を連れた女性が現れた。敵に追われている、という。内戦下の分断日本はテロと銃撃が頻発していた。信也は二人を安全圏まで送り届けることを決意。民兵の目をかいくぐり検問を抜け、福島から東京まで、あらゆる危機をすり抜けていく逃避行。なぜそこまで身を賭けるのか? 銃撃戦の中で絞り出された言葉とは。今の日本に重ねて描く慟哭の近未来小説。(解説・吉野仁)
  • 裂けて海峡

    裂けて海峡

    小説・文芸
    3.3
    1巻814円 (税込)
    海峡で消息を絶ったのは、弟に船長を任せた船だった。乗組員は全て死亡したと聞く。遭難の原因は不明。遺族を弔問するため旅に出た長尾の視界に、男たちの影がちらつき始める。やがて彼は愛する女と共にある陰謀に飲み込まれてゆくのだった。歳月を費やしようやく向かいあえた男女を、圧し潰そうとする“国家”。運命の夜、閃光が海を裂き、人びとの横顔をくっきりと照らし出す。
  • 笹舟日記

    笹舟日記

    小説・文芸
    -
    1巻770円 (税込)
    きょうだいの4人までも自殺や失踪で失った血の悲劇を背負いながらも、心ゆたかに生きようとする著者が、四季折々の日常の光景と、それによって呼び起される切実な過去の記憶との響きあいの中に、生活というものの深い味わい、生命のよろこびと哀切さを、ていねいに紡ぎだして心温まる連作掌編集。
  • 細雪(上中下) 合本版

    細雪(上中下) 合本版

    小説・文芸
    -
    1巻2,079円 (税込)
    大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子が織りなす人間模様のなかに、昭和十年代の関西の上流社会の生活のありさまを四季折々に描き込んだ絢爛たる小説絵巻。三女の雪子は姉妹のうちで一番の美人なのだが、縁談がまとまらず、三十をすぎていまだに独身でいる。幸子夫婦は心配して奔走するが、無口な雪子はどの男にも賛成せず、月日がたってゆく。 ※当電子版は『細雪』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
  • さすらい

    さすらい

    小説・文芸
    4.4
    1巻572円 (税込)
    反政府的な作品のために迫害されて、日本から姿を消した人気作家・三宅。彼が遠い北の異国で客死したという知らせを受けた愛娘の志穂は、遺骨を受け取るため旅立つ。一方、三宅を恐れる政府の要人・中田はその死を疑い、刺客と共に北へ向かう。最果ての地で志穂と中田を待ち受ける思いがけぬ真実。愛と憎しみのもつれが招く新たな悲劇。近未来を舞台に描く、異色のサスペンス・ロマン。
  • 殺意はないけど(新潮文庫)

    殺意はないけど(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻737円 (税込)
    高校の仲良し女子4人組。10年後――阿季子はアイドルとして活躍したあと玉の輿に乗って主婦に、由記はタウン誌編集長に、はるなは地方局アナウンサーに、玲子はぬいぐるみ劇団の団員になっていた。そして阿季子の芸能界復帰が決まると差出人不明の「贈り物」が次々と送られてくる。穴だらけの写真、ガラス片……その先に待っていたのは!? 心の闇を描く傑作サスペンス。『微笑みがえし』改題。(解説・細谷正充)
  • さのよいよい

    さのよいよい

    小説・文芸
    3.6
    1巻1,980円 (税込)
    ロケットマンがロス五輪の会場に降り立ち、「未来」が「現実」となった一九八四年の夏、世田谷では僧侶が伴侶を日本刀で斬りつけ、火が放たれ、盆踊りの終わった夜空を真っ赤に染めていた。三十二年前の放火殺人事件を探るうち、わたしは家族の秘めごとやおのれの不甲斐なさを思い知らされる。シリアスで、ちょっと熱めの長篇小説。
  • 砂漠の塩

    砂漠の塩

    小説・文芸
    4.0
    1巻781円 (税込)
    夫を日本に残し参加したヨーロッパツアー。最初の目的地パリで一行と別れた野木泰子は、一人カイロへと向う。そこには、出張先の香港(ホンコン)から会社に辞表を出した谷口真吉が、彼女を待っているはずだった。――妻を捨てた男と夫を裏切った女と、そして妻を求めてその跡を追う夫。不毛の愛を埋めるために砂漠の果てをめざす彼らに、贖罪はあるだろうか。神なき荒野の神なき愛を描く長編。
  • さびしい王様

    さびしい王様

    小説・文芸
    3.9
    1巻913円 (税込)
    役にも立たない帝王学だけ教え込まれて育ち、恋も政治も知らぬ幼児のような王様ストンコロリーン28世。オッパイを見ては、「あ、オレンジ!」などと呟いていたおく手な彼が、私腹を肥やす悪辣な総理大臣への反感からおこった革命の渦中で、すこしずつ人間の喜怒哀楽に目ざめ、純真な恋を感じ始める…。ペーソスとナンセンスの横溢する、おとなとこどものための童話シリーズ第一作。
  • さびしい乞食

    さびしい乞食

    小説・文芸
    -
    1巻627円 (税込)
    欧州航路の最後の客船でアメリカに留学する御貰固呂利(おもらいころり)とは如何なる人物? デブのストン国王との関係如何? さてまた大悪党らしきデビルファーザー氏の正体如何? 本当にオカネのないとき、ひとに物乞うときのさびしさ、また金持も乞食も共に操られる運命の不思議を笑いと涙のひそかな洪水のうちに描く。『さびしい王王様』につづく、おとなとこどものための童話シリーズ第二作。
  • さびしい姫君

    さびしい姫君

    小説・文芸
    -
    1巻627円 (税込)
    人間てさびしい存在ですね。王様も乞食も、そして姫君もやっぱりさびしいのです。今度は“さびしい王様”ストン国王の妃ローラ姫の物語。三歳で結婚し、子供ができないために離婚させられた姫……。大笑いしながらちょっぴり悲しい“十歳から百歳までの子供のための童話”シリーズ。『さびしい王様』『さびしい乞食』のなつかしい登場人物たちもとび出して、ついに大団円を迎えます。
  • さびしい女神―僕僕先生―

    さびしい女神―僕僕先生―

    小説・文芸
    4.3
    1巻572円 (税込)
    苗人の国を襲った大旱魃。その原因は王弁が出会った少女にあった。さびしがり屋で、話し下手で、でも人と触れ合いたい女神「魃」。王弁は枯れゆく国と魃を救うため、神々を探す旅に出る。宇宙に飛び出し、時空をも越え、神仙たちの古代戦争を目撃した王弁を待っていたのは、あまりに残酷な魃と僕僕の過去だった──。救うべきは女の子か、それとも世界か。怒濤のシリーズ第四弾。
  • さまざまな迷路

    さまざまな迷路

    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    ある日とつぜん、おとぎ話の主人公になりたいと、とんでもないことを言い出した〈王女〉、なぜか、鬼が見えるという患者で繁盛する〈神経科の医師〉、街頭で通行人相手にキャンディーを売る〈ロボット〉etc.未来・現代・過去を一つの次元にとらえ、迷路のように入り組んだ人間生活のさまざまな世界を32のチャンネルに写し出し、文明社会を痛撃する傑作ショート・ショート。
  • 侍

    侍

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,045円 (税込)
    藩主の命によりローマ法王への親書を携えて、「侍」は海を渡った。野心的な宣教師ベラスコを案内人に、メキシコ、スペインと苦難の旅は続き、ローマでは、お役目達成のために受洗を迫られる。七年に及ぶ旅の果て、キリシタン禁制、鎖国となった故国へもどった「侍」を待っていたものは――。政治の渦に巻きこまれ、歴史の闇に消えていった男の“生”を通して、人生と信仰の意味を問う。
  • さよなら、エンペラー

    さよなら、エンペラー

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    首都直下型大地震の正確無比な予告が、ひょっこり産み落とした異物。ロックダウン同然の東京で、退避を拒んだ住民を前に、山高帽の不思議な男が皇帝就任を宣言したのだ。その従者となることを申し出た奇特な青年。彼は秘めたる目的を忘れて風変りな施策にのめり込み、皇帝と共に破滅へのカウントダウンを待つことを選んだ……。
  • さよならクリストファー・ロビン

    さよならクリストファー・ロビン

    小説・文芸
    3.6
    1巻1,232円 (税込)
    お話の中には、いつも、ぼくのいる場所がある──いつも考えている幼い少年と、なにかを書く仕事をしているパパ。「お子さま携帯」が時々「けいほう」を鳴らす日々。ぼくは何でもパパに聞き、パパは一緒に考える。物語をめぐり、あらゆる場所を訪れ、新しい物語の誕生に立ち会う。「虚無」と戦うものたちの物語。
  • さよなら、ベイビー(新潮文庫)

    さよなら、ベイビー(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻649円 (税込)
    見知らぬ赤ん坊(タカヤ)を連れてきた父親が、まさかの突然死。母亡き後ひきこもり歴4年の雅祥(まあくん)が、いきなり育児を任されることに。この時から地獄の二人暮らしが始まった。ミルクを飲ませても、おむつを替えてもタカヤは泣き止まない。母親はいったい誰……迎えが来る日まで、あと1日。だが、まあくんとタカヤと母親の人生は驚愕の真実へと急転直下する! 胸に染みる、痛快青春ミステリー。(解説・北上次郎)
  • さらば雑司ヶ谷(新潮文庫)

    さらば雑司ヶ谷(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻594円 (税込)
    中国から久しぶりに戻った俺を出迎えた友の死。東京、雑司ヶ谷。大都会に隣接するこの下町で俺は歪んだ青春を送った。町を支配する宗教団体、中国マフィア、耳のない男……。狂いきったこのファックな人生に、天誅を喰らわせてやる。エロスとバイオレンスが炸裂し、タランティーノを彷彿とさせる引用に満ちた21世紀最強の問題作。脳天、撃ち抜かれます。
  • サラバンド・サラバンダ

    サラバンド・サラバンダ

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,408円 (税込)
    差出人にも、故人の名前にも、まったく心当たりのない香典返しの小包が自分宛てに届いた。むろん通夜も葬儀も行っていない。いったい何故、何のために。記憶を整えると、遠い昔に別れた女の名前が蘇り……。老いの入り口に立った男の憂いと怒り、焦燥、絶望、狂気、そしてエロス。芥川賞作家が円熟の筆で描く珠玉の短篇小説集。
  • 沙林 偽りの王国(上)(新潮文庫)

    沙林 偽りの王国

    小説・文芸
    3.6
    1~2巻825円 (税込)
    1995年3月20日月曜日の朝。東京の地下鉄は突然、阿鼻叫喚に包まれた。複数路線での同時テロ。車内では正体不明の液体が異臭を放ち、通路で地上で人々は次々と倒れた。毒物はサリン。その治療法を熟知していたのは九州大学医学部だった。九大チームは、前年の松本サリン事件でいち早く毒物を特定、捜査方針に大きな疑問を呈していたのだ……。医師で作家の著者にしか描けないオウムの全貌。
  • 百日紅の咲かない夏

    百日紅の咲かない夏

    小説・文芸
    3.3
    1巻1,023円 (税込)
    父の事故死、母の出奔で別々に育てられた姉弟が、十年ぶりに再会した。以来、十七歳の弟は、二十歳の姉を週末ごとに訪ねる。夜、姉の布団で幼子のように身を寄せながら、歳月の重さと互いの愛の深さにおののく二人。その年、北国の町では怪しげな商事会社が暗躍し、孤独な二人に危険な人間関係がからみつく。
  • 猿田彦の怨霊―小余綾俊輔の封印講義―(新潮文庫)

    猿田彦の怨霊―小余綾俊輔の封印講義―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻693円 (税込)
    天孫降臨の先導役として大役を務めながらも、謎の死を遂げたという猿田彦神。以来、「記紀」から姿を消し、脇役として民間伝承のなかに現れる。道祖神、庚申待ち、括り猿――。神はなぜ神話から抹殺されたのか。なぜ「猿」なのか。民俗学者・小余綾俊輔の歴史推理は、古代史の闇に容赦なく切り込んでいく……。歴史の封印が解ける時、常識を覆す真実が現れる。驚愕の古代史推理ミステリー。(解説・北夏輝)
  • サロメの乳母の話

    サロメの乳母の話

    小説・文芸
    3.7
    1巻506円 (税込)
    ホメロスが謳うオデュッセウスの漂流譚はでっちあげだ! と糾弾する妻ペネロペ。不器用で世渡りが下手な夫を嘆くダンテの妻。サロメの乳母、キリストの弟、聖フランチェスコの母、ブルータスの師、カリグラ帝の馬……歴史上の有名人の身近にいた無名の人々が、通説とはまったく違った視点から語る英雄・偉人たちの裏側。「ローマ人の物語」の作者が想像力豊かに描く短編小説集。
  • 珊瑚

    珊瑚

    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    華やかな珊瑚景気にわく五島列島を襲う空前の海難事故。海に生き、珊瑚採りに愛と野心と生命を賭けた三人の若者を描く海洋ロマン。
  • 三国志(一) 桃園の巻(新潮文庫)
    完結

    三国志

    小説・文芸
    3.9
    全10巻649~781円 (税込)
    「我ら三人、末永く義兄弟であると誓おうではないか!」劉備・関羽・張飛・孫権・曹操・諸葛孔明……英傑たちの物語が、いま幕を開ける! 後漢末の頃。貧しいが高貴な血を引く劉備は、世を救うという大志を果たすべく、関羽、張飛と桃園にて義兄弟の契りを結ぶ。跋扈する黄巾賊の征伐に乗り出した彼らは、智謀に優れた人物、曹操に出会う――。これぞ王道の「三国志」! 波乱に満ちた群雄割拠の世を描き切る、壮大で華麗な歴史スペクタクル。(解説・渡邉義浩)
  • 三国志(一~十)合本版(新潮文庫)

    三国志(一~十)合本版(新潮文庫)

    小説・文芸
    -
    1巻7,062円 (税込)
    「我ら三人、末永く義兄弟であると誓おうではないか!」劉備・関羽・張飛・孫権・曹操・諸葛孔明……英傑たちの物語が、いま幕を開ける! 後漢末の頃。貧しいが高貴な血を引く劉備は、世を救うという大志を果たすべく、関羽、張飛と桃園にて義兄弟の契りを結ぶ。跋扈する黄巾賊の征伐に乗り出した彼らは、智謀に優れた人物、曹操に出会う――。これぞ王道の「三国志」! 波乱に満ちた群雄割拠の世を描き切る、壮大で華麗な歴史スペクタクル。(解説・渡邉義浩) ※当電子版は新潮文庫版『三国志』一~十巻をまとめた合本版です。
  • サンショウウオの四十九日

    サンショウウオの四十九日

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    周りからは一人に見える。でも私のすぐ隣にいるのは別のわたし。不思議なことはなにもない。けれど姉妹は考える、隣のあなたは誰なのか? そして今これを考えているのは誰なのか――三島賞受賞作『植物少女』の衝撃再び。最も注目される作家が医師としての経験と驚異の想像力で人生の普遍を描く、世界が初めて出会う物語。
  • 山椒大夫・高瀬舟

    山椒大夫・高瀬舟

    小説・文芸
    3.8
    1巻539円 (税込)
    人買いのために引離された母と姉弟の受難を通して、犠牲の意味を問う『山椒大夫』、弟殺しの罪で島流しにされてゆく男とそれを護送する同心との会話から安楽死の問題をみつめた『高瀬舟』。滞欧生活で学んだことを振返りつつ、思想的な立場を静かに語って鴎外の世界観、人生観をうかがうのに不可欠な『妄想』、ほかに『興津弥五右衛門の遺書』『最後の一句』など全12編を収録する。
  • 三四郎(新潮文庫)

    三四郎(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.8
    1巻506円 (税込)
    熊本の高等学校を卒業して、東京の大学に入学した小川三四郎は、見る物聞く物の総てが目新しい世界の中で、自由気儘な都会の女性里見美禰子に出会い、彼女に強く惹かれてゆく……。青春の一時期において誰もが経験する、学問、友情、恋愛への不安や戸惑いを、三四郎の恋愛から失恋に至る過程の中に描いて『それから』『門』に続く三部作の序曲をなす作品である。(解説・柄谷行人)
  • 三十すぎのぼたん雪

    三十すぎのぼたん雪

    小説・文芸
    3.3
    1巻638円 (税込)
    もう無邪気ではいられないけれど、大人にもなりきれていない。そんな中途半端な年頃には、恋との距離も微妙になる。はじまりかけた恋への期待に、苦い記憶がそっと忍び込んでくる。心が触れ合ったと感じた瞬間に、哀しい予感が静かに満ちてくる。たのしさやときめきの裏側にある、ものさびしさとやるせなさをしみじみ描く。恋愛小説の達人ならではの、心に優しく沁みる佳品9篇。
  • 三十光年の星たち(上)

    三十光年の星たち

    小説・文芸
    4.3
    1~2巻737円 (税込)
    彼女にも逃げられ、親からも勘当された無職の青年、坪木仁志は謹厳な金貸しの老人、佐伯平蔵の運転手として、丹後・久美浜に向かった。乏しい生活費から毎月数千円を三十二年に渡って佐伯に返済し続けた女性に会うためだった。そこで仁志は本物の森を作るという運動に参加することになるのだが──。若者の再起と生きることの本当の意味を、圧倒的な感動とともに紡ぎ出す傑作長編。
  • 酸素

    酸素

    小説・文芸
    -
    1巻583円 (税込)
    神戸の〈日仏酸素株式会社〉は海軍と結びついて造船用の酸素を納入していた。その会社にひとりの青年が翻訳係として採用されたが、彼は非合法活動のために特高に追われる身だった……。日ごとに緊迫の度を増す開戦前夜の暗い時代相の中に、実業家、軍人、地下活動家、女流画家などさまざまに入り乱れる多彩な人物群像、幾重にもからまり合う恋愛心理を冷徹な筆に描く長編。
  • ざらざら(新潮文庫)

    ざらざら(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻572円 (税込)
    風の吹くまま和史に連れられ、なぜか奈良で鹿にえさをやっているあたし(「ラジオの夏」)。こたつを囲みおだをあげ、お正月が終わってからお正月ごっこをしているヒマな秋菜と恒美とバンちゃん(「ざらざら」)。恋はそんな場所にもお構いなしに現れて、それぞれに軽く無茶をさせたりして、やがて消えていく。おかしくも愛おしい恋する時間の豊かさを、柔らかに綴る23の物語のきらめき。
  • ざんねんなスパイ(新潮文庫)

    ざんねんなスパイ(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻781円 (税込)
    私は73歳の新人スパイ、コードネーム・ルーキー。初任務で市長を暗殺するはずが、友だちになってしまった……。福音を届けにきてペーパーナイフで殺されたイエス・キリスト。泥棒稼業の隣人マダム。うっかり摘発したワリダカ社長の密造酒工場。森で出会った巨大なリス・キョリス!? 一度ハマれば抜け出せない。連鎖する不条理が癖になる傑作ユーモア・スパイアクション。(対談・伊坂幸太郎)
  • 幸せな結婚

    幸せな結婚

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,408円 (税込)
    スタイリストとして成功する妻を横目に、育児に追われる主夫の浩介。家事も育児も手伝わないラジオDJの夫に、いらだちを募らせる恵。渇いた心を持て余す二人は、ある日、公園で知り合う。パートナーには言えぬ想いを抱えて都会を生きる二組の夫婦が直面する、男と女の虚実とは――? インモラルで赤裸々な家族小説。
  • 紫苑物語

    紫苑物語

    小説・文芸
    -
    1巻605円 (税込)
    王朝末期、宗頼は秀れた才能に恵まれながら、歌を捨て、絶対的なものを求めて力の世界に生きるべく弓矢の人となり、国の守として遠国におもむく。その若い領主の尖鋭すぎる理知と、女狐によって象徴される野性の情熱との、宿命的な触れ合いと破局を描き、著者の文学の最高峰をなす『紫苑物語』、思想に裏うちされた幻想的な冒険小説『鷹』、ほかに『善財』を収録。
  • 死海のほとり

    死海のほとり

    小説・文芸
    4.1
    1巻880円 (税込)
    戦時下の弾圧の中で信仰につまずき、キリストを棄てようとした小説家の「私」。エルサレムを訪れた「私」は大学時代の友人戸田に会う。聖書学者の戸田は妻と別れ、イスラエルに渡り、いまは国連の仕事で食いつないでいる。戸田に案内された「私」は、真実のイエスを求め、死海のほとりにその足跡を追う。そこで「私」が見出し得たイエスの姿は? 愛と信仰の原点を探る長編。
  • 四角な船

    四角な船

    小説・文芸
    -
    1巻693円 (税込)
    人類絶滅の大洪水が襲来する日、ハコ船によって、救い出されるのは誰か? 大洪水を信じ、琵琶湖の畔りで、密かにハコ船の建造を開始したひとりの男がいる。深い学識の持主で、山中の旧い館に住む彼は、心を許す船大工に設計建造をまかせ、自分はその船に乗るべき人を捜す旅に出る……。奇妙な人物をめぐるユーモラスな物語のなかに、現代社会への鋭い諷刺をこめた長編。
  • しかたのない水

    しかたのない水

    小説・文芸
    3.5
    1巻484円 (税込)
    東京近郊のフィットネスクラブに集まる、一癖も二癖もある男と女……。平気で女を乗りかえる若い男。その男の美しい肉体を思い浮べ自慰に耽る女。水泳コーチの妻は失踪し、団地の主婦は、昔の恋人の名前をつい呟いてしまう。脱サラした古本屋は、妄想癖のある受付嬢の虜となる――。誰もが世界からはぐれ、行先もわからずさまよっている。不穏な恋の罠に翻弄される男女を描く連作短編集。
  • 私家版 日本語文法

    私家版 日本語文法

    小説・文芸
    4.2
    1巻737円 (税込)
    文部省も国語の先生も真っ青!あの退屈だった文法がこんなに興味津々たるものだったとは。もはや教科書ではつかみきれない日本語の多様なる現実がここにある。一家に一冊話題は無限。古今の文学作品は言うに及ばず、法律文書、恋文、歌謡曲、新聞広告、野球場の野次まで、豊富かつ意表を突く実例から爆笑と驚愕のうちに日本語の豊かな魅力を知らされる空前絶後の言葉の教室。
  • 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―

    指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―

    小説・文芸
    3.7
    1巻693円 (税込)
    神風特別攻撃隊第一号に選ばれ、レイテ沖に散った関行男大尉。敗戦を知らされないまま、玉音放送後に「最後」の特攻隊員として沖縄へ飛び立った中津留達雄大尉。すでに結婚をして家庭の幸せもつかんでいた青年指揮官たちは、その時をいかにして迎えたのか。海軍兵学校の同期生であった二人の人生を対比させながら、戦争と人間を描いた哀切のドキュメントノベル。城山文学の集大成。
  • 死後の恋―夢野久作傑作選―(新潮文庫)

    死後の恋―夢野久作傑作選―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻825円 (税込)
    ロシア革命直後のウラジオストックで、怪しい男がロマノフ王家の宝石にまつわる奇妙な体験を語る(「死後の恋」)。海難事故で無人島に漂着した兄妹が出遭った悪夢を父母宛に綴る(「瓶詰地獄」)。鼓作りの男が想いを寄せる女に贈った鼓の、尋常ならざる音色が不吉な事件を起こす(「あやかしの鼓」)――。夢と現(うつつ)の狭間へと誘(いざな)う奇才夢野ワールドから厳選した究極の甘美と狂気、全10編。(編者解説・日下三蔵)
  • 子子家庭の身代金(新潮文庫)

    子子家庭の身代金(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    パパは会社の罪をかぶって逃亡中。なんとママも同じ日に恋人と駆け落ちしてしまった! 両親に「家出」された律子と和哉の小学生姉弟は力を合わせて暮らすけれど、トラブルは次々と襲いかかる……。明日のごはんもない我が家なのに和哉が誘拐された? 弟を救うため、姉が謎解きに挑むが、犯人はあまりに意外な人物だった──。表題作はじめ、驚きの結末の連打が魅せる短編全8編。
  • 獅子の城塞

    獅子の城塞

    小説・文芸
    4.5
    1巻1,089円 (税込)
    決して陥ちぬ天下城、それは築城家の見果てぬ夢。戸波次郎左は信長の夢を叶えるため、欧州に向かった。安土城を造った鬼才の血を引く男はイタリアで名を上げる。やがて大国イスパーニャの圧政に抗うネーデルラント人たちに請われ、彼らを守る鉄壁を手がけることに。愛しい妻子。異国で得た信頼。だが故郷日(ひ)の本(もと)はあまりに遠く――。佐々木譲が全ての力を注ぎ込んだ、大河冒険小説。
  • 死者の奢り・飼育

    死者の奢り・飼育

    小説・文芸
    4.1
    1巻737円 (税込)
    死体処理室の水槽に浮沈する死骸群に託した屈折ある抒情「死者の奢り」、療養所の厚い壁に閉じこめられた脊椎カリエスの少年たちの哀歌「他人の足」、黒人兵と寒村の子供たちとの無残な悲劇「飼育」、傍観者への嫌悪と侮蔑をこめた「人間の羊」など6編を収める。“閉ざされた壁のなかに生きている状態”を論理的な骨格と動的なうねりをもつ文体で描いた、芥川賞受賞当時の輝ける作品集。
  • シシリエンヌ

    シシリエンヌ

    小説・文芸
    3.8
    1巻825円 (税込)
    「嗚呼、そんなことをしたら、逝きそうになります……」「駄目よ、まだ気を遣らないで」――“気を遣る”つまりはエクスタシーに達するという、殆ど死語である表現を貴方は好みましたね。僕は時に貴方の身体を乱暴に貪り、時にマスターベーションをするよう強要し……でも結局、主導権を握っていたのは貴方――。そう、僕の官能は貴方の虜でした。そしてはじまった「館」でのインモラルな×××。密室で繰り広げられた貴方の仕打ちに僕は……。性と純愛、官能の極みを描く、かなりやばい長篇小説。
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―(新潮文庫)

    雫の街―家裁調査官・庵原かのん―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    みんな、嘘をつきますから。心の内はわからない――。庵原かのんは、横浜家庭裁判所川崎中央支部の家裁調査官。離婚や相続など家庭内のさまざまな「家事事件」を担当している。彼女のもとに持ち込まれるのは、記憶喪失の男の身元確認、行方不明者の居場所探し、奇妙な離婚調停など一筋縄ではいかない案件ばかり。隠された秘密の先に待つのは、ほろ苦い真実か、微かな希望か!? 人気シリーズ第二弾。(解説・池上冬樹)
  • シズコさん(新潮文庫)

    シズコさん(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.1
    1巻539円 (税込)
    四歳の頃、つなごうとした手をふりはらわれた時から、母と私のきつい関係がはじまった。終戦後、五人の子を抱えて中国から引き揚げ、その後三人の子を亡くした母。父の死後、女手一つで家を建て、子供を大学までやったたくましい母。それでも私は母が嫌いだった。やがて老いた母に呆けのきざしが──。母を愛せなかった自責、母を見捨てた罪悪感、そして訪れたゆるしを見つめる物語。(解説・内田春菊)
  • 沈むフランシス(新潮文庫)

    沈むフランシス(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    都会での仕事を三十五歳で辞め、北海道の小さな村で郵便配達をする女。川のほとりの木造家屋で世界中の「音」を集めながら暮らす男。偶然出会った両者は、急速に惹かれあっていく。からだでふれあうことでしか感じない安息と畏れ、そして不意に湧きあがる不穏な気配。その関係が危機を迎えた嵐の夜、決して若くはないふたりが選択した未来とは。深まりゆく愛と鮮やかな希望の光を描く傑作。(解説・山田真歩)
  • 刺青・秘密

    刺青・秘密

    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    肌をさされてもだえる人の姿にいいしれぬ愉悦を感じる刺青師清吉が年来の宿願であった光輝ある美女の背に蜘蛛を彫りおえた時、今度は……。性的倒錯の世界を描き、美しいものに征服される喜び、美即ち強きものである作者独自の美の世界が顕わされた処女作「刺青」。作者唯一の告白書にして懺悔録である自伝小説「異端者の悲しみ」ほかに「少年」「秘密」など、初期の短編全7編を収める。
  • 7月24日通り

    7月24日通り

    小説・文芸
    3.6
    1巻440円 (税込)
    中谷美紀主演の映画「7月24日通りのクリスマス」の原作。普通の女には、平凡な未来しかないのかな?? でも、一度くらいはドラマみたいな恋をしてみたい――。平凡なOL・小百合に差し伸べられたのは、高校時代、誰もが憧れていた先輩の逞しい腕だった。不幸な恋の結末を予感しながらも、自分の気持ちに正直に生きようとする小百合の「いま」。最も注目される作家が紡ぐ、恋の奇跡!
  • 質屋の女房(新潮文庫)

    質屋の女房(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.7
    1巻572円 (税込)
    哀しい、無器用な劣等生は、社会にうまく適応してゆく人々の、虚偽を見抜く力をもつ……。先天的に、世間に対する劣弱意識に悩まされた著者は、いたずらに自負もせず、卑下もしない、明晰な自己限定力をもって、巧まざるユーモアのにじむ新鮮な文章で、独自の世界をひらいた。表題作ほか、処女作『ガラスの靴』、芥川賞受賞作『陰気な愉しみ』『悪い仲間』など、全10編を収録する。
  • 失格社員(新潮文庫)

    失格社員(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻781円 (税込)
    嘘つき社員に傲慢部長、モーレツ執行役員にゴマスリ常務──不祥事の元凶がオフィスにはあふれている! サラリーマンが守るべき掟を「モーセの十戒」に擬えて、コミカルにシニカルに描く。秘かに転職を目論む銀行員の心の内は……「二神に仕えるなかれ」、セクハラ対策を担当していながら、生保の中堅幹部はなぜセクハラに陥ったのか……「汝、姦淫するなかれ」など、傑作十篇収録。
  • 6TEEN

    6TEEN

    小説・文芸
    3.7
    1巻605円 (税込)
    あれから2年。テツロー、ナオト、ダイ、ジュンは高校生になった。はじめてのセックス、二股の恋愛と裏切り、同級生の死。なにが変わって、なにが変わらないのか。東京湾に浮かぶ月島で、ぼくらは笑い、怒り、悩みながら、永遠と未来の間をさまよい歩く。まだ少しだけ、憂鬱や退屈や不安よりも、早く走れると信じて──。『4TEEN』のその後、四人組が駆け抜ける16歳の青春。
  • 失恋

    失恋

    小説・文芸
    -
    1巻440円 (税込)
    黎子と悠介は、学生の頃からの“友人”。恋人同士であったこともないが、三十半ばになっても黎子が頼りにするのはいつも悠介だった。しかし、黎子の元夫が失踪し、二人の微妙なバランスが崩れて――「欲望」。年下の男との恋につまずいた銀座の女を描く「安い涙」。恋の喪失感をテーマに、さまざまな恋のかたちが繊細なタッチで描かれる。切なく、胸に迫る4つのラブ・ストーリーを収録。
  • 師弟の祈り 旅路の果てに―僕僕先生―(新潮文庫)
    完結

    師弟の祈り 旅路の果てに―僕僕先生―(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    全1巻737円 (税込)
    時空を越えた王弁が辿りついたのは、現代日本だった。そこで出会ったのは、妻が消えた男とあの殺し屋……。一方、長安では、王方平がとある女神を復活させ、人間と神仙の戦いを始めようとしていた。王弁は、元の世界に戻れるのか。姿を消した僕僕先生の目的は。人間を滅ぼそうとする神仙と祈りを武器に神仙に抗おうとする人間、そして僕僕たちの最後の旅と戦いがここに決着。感動の最終巻!(解説・小谷真理)
  • 死顔

    死顔

    小説・文芸
    3.9
    1巻451円 (税込)
    生と死を見つめつづけた作家が、兄の死を題材にその死生観を凝縮させた遺作。それは自身の死の直前まで推敲が重ねられていた──「死顔」。明治時代の条約改正問題とロシア船の遭難事件を描きながら、原稿のまま残された未定稿──「クレイスロック号遭難」。さらに珠玉の三編を合わせて収録した遺作短編集。著者の闘病と最後の刻を夫人・津村節子がつづった「遺作について」を併録。
  • 死神の棋譜(新潮文庫)

    死神の棋譜(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻880円 (税込)
    初夏、名人戦の最中に詰将棋の矢文が見つかった。その「不詰めの図式」を将棋会館に持ち込んだ元奨励会員・夏尾は消息を絶つ。同業者の天谷から22年前の失踪事件との奇妙な符合を告げられた将棋ライターの〈私〉は、かつての天谷のように謎を追い始めるが――。幻の「棋道会」、北海道の廃坑、地下神殿での因縁の対局。将棋に魅入られた者の渇望と息もつかせぬ展開が交錯する究極のミステリ!(解説・瀬川晶司、村上貴史)
  • 死ぬことと見つけたり(上下)合本版(新潮文庫)

    死ぬことと見つけたり(上下)合本版(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,474円 (税込)
    常住坐臥、死と隣合せに生きる葉隠武士たち。佐賀鍋島藩の斎藤杢之助は、「死人」として生きる典型的な「葉隠」武士である。「死人」ゆえに奔放苛烈な「いくさ人」であり、島原の乱では、莫逆の友、中野求馬と敵陣一番乗りを果たす。だが、鍋島藩を天領としたい老中松平信綱は、彼らの武功を抜駆けとみなし、鍋島藩弾圧を策す。杢之助ら葉隠武士三人衆の己の威信を賭けた闘いが始まった。 ※当電子版は新潮文庫版『死ぬことと見つけたり』上下巻をまとめた合本版です。
  • 死の島(上)

    死の島

    小説・文芸
    4.3
    1~2巻770円 (税込)
    冬の朝、薄気味の悪い夢からさめた相馬鼎は創作ノートを繰りながら机の上に掛けられた絵を眺める。彼は300日前に展覧会場でみたその「島」という作品にひきつけられ、作者の萌木素子を尋ねる。暗い蔭をたたえた被爆者の彼女は、あどけなく美しい年上の相見綾子と二人で住んでいる。相馬が勤務先の出版社について間もなく、広島の病院から二人が心中したという報せをうける……。
  • 忍びたちの本能寺(新潮文庫)

    忍びたちの本能寺(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻825円 (税込)
    本能寺の変の真相を探れ――。特命をうけた甲賀忍びの伊兵衛は、美貌のくノ一於夕や千蔵らと探索を開始した。他の忍びの妨害をかわし疑わしい人物を洗っていく。近衛前久、勧修寺晴豊、神主の吉田兼和、御所、そして伴天連の筋。愛宕山の連歌の謎や奇妙な日記が意味することは何か。京都と丹後宮津、浜松をつなぐ点と線、非情なる密約の構図とは。歴史の闇に大胆に挑み新説を提示する傑作。(解説・縄田一男)
  • 忍びの国 オリジナル脚本

    忍びの国 オリジナル脚本

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,540円 (税込)
    大野智(嵐)主演で映画化! 天下統一を企む織田軍勢vs.人でなしの忍者たち。その戦いを描いた大ヒット新感覚の忍び小説は、この脚本から誕生した。“原石”とも言えるオリジナル版を、作者が明かす創作秘話や、監督が語る撮影裏話とともにお届けします!
  • 忍ぶ川

    忍ぶ川

    小説・文芸
    4.1
    1巻880円 (税込)
    兄姉は自殺・失踪し、暗い血の流れにおののきながらも、強いてたくましく生き抜こうとする大学生の“私”が、小料理屋につとめる哀しい宿命の娘・志乃にめぐり遭い、いたましい過去をいたわりあって結ばれる純愛の譜『忍ぶ川』。読むたびに心の中を清冽な水が流れるような甘美な流露感をたたえた芥川賞受賞作である。他に続編ともいうべき『初夜』『帰郷』『團欒』など6編を収める。
  • 芝桜(上)

    芝桜

    小説・文芸
    4.4
    1~2巻869~913円 (税込)
    津川家の正子と蔦代は将来の看板芸者と目されていた。しかし、二人の性格は全く対照的だった。実直で健気、芸者の通信簿でも総牡丹(全甲)をもらうほど頭のいい正子。美しく信心深いところがありながら、水揚げ前に不見転(みずてん)で客をとり、嘘を本当と言いくるめて次々に男をかえていく蔦代。――二人の芸者の織りなす人生模様、女同士の哀歓を絢爛たる花柳界を舞台に描く。
  • しぶちん

    しぶちん

    小説・文芸
    3.4
    1巻605円 (税込)
    “しぶちん”とは大阪弁でケチン坊のことだが、ケチが陰にこもらない開放的な言い方である。19歳で伊勢の沢庵売りから大阪の材木問屋に奉公して財をなした山田万治郎は、“しぶまん”と呼ばれながらも、昭和初年に、商工会議所の議員に推薦される。大阪商人の金銭への執念を捉えた表題作の他、大阪富商の町、船場に憧れと執念をもやした女の一生を描く『船場狂い』など、全5編を収録する。
  • 〆太よ

    〆太よ

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,584円 (税込)
    まともなつもりで正気を失った20世紀末の日本で人間のクズを自認するおれと純粋無垢な盲目の青年〆太は本物の友情で結ばれる。究極の遊び人にしておれの麻薬(ドラッグ)の師匠や性交(セックス)を作品と心得るおれの中学時代の女神(マドンナ)との交歓の果て〆太とおれはある邪悪な陰謀に挑むことに……。構想20年。己れが己れであることをめぐる冒険の物語。
  • 湿った空乾いた空

    湿った空乾いた空

    小説・文芸
    -
    1巻506円 (税込)
    可憐でやさしく、それでいて嫉妬深く自己中心的な女性M・Mと、ゼンソクの持病がある作家の「私」が、外国旅行をする。ラスベガスでの大喧嘩からはじまって、パリの空港で別れるまでの、一組の男女の繊細な感情の揺れ動きを吐露した表題作。他に、別居した妻と入籍を迫るM・Mとの間で、自己の“青春の復活”を凝視する「私」の緊張感を表白した『赤い歳月』を併録する。
  • 釈迦

    釈迦

    小説・文芸
    4.3
    1巻605円 (税込)
    八十歳を迎えたブッダ(釈迦)は、侍者ひとりを連れて最後の旅に出る。遺された日々、病み衰えたブッダの胸に、人々の面影や様々な思いが去来する。自分を産んですぐ亡くなった母、養母、シャカ族の王だった父。亡霊となって現れる妻。出家してなお煩悩に苦しむ弟子たち、尼僧を受け入れた日のこと。涅槃に至るブッダの言葉の数々が、心地よい音楽のように綴られる。入魂の仏教小説。
  • 灼熱(新潮文庫)

    灼熱(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.7
    1巻1,265円 (税込)
    日本からはるばる海を渡ってきた比嘉勇と現地で育った移民二世の南雲トキオ。ブラジルの入植地で彼らは出会い、親友となった。そして迎えた終戦。祖国大勝利を信じる「勝ち組」と敗北を知る「負け組」の間で巻き起こった抗争が、二人を引き裂いた。分断、憎悪。遠き異国で日本人が同胞に向ける銃口。ふたりの青年の運命が交わったとき。絶賛を浴び、渡辺淳一文学賞に輝いた、圧巻の群像劇。(解説・杉江松恋)
  • 射程

    射程

    小説・文芸
    -
    1巻715円 (税込)
    美しい多津子は、掠奪者の手に引かれていったのだ。――心の底に隠されたままの、深い傷に発する情念、それこそが、若い諏訪高男の運命を、根源においてゆさぶらずにはおかぬものだった。医師である父に反抗して家出し、やがて、たくましいヤミ商人となった高男。そして、ついには億万もの毛織物を先物買いするほどの富を築きながら、一挙に失敗して転落、彼は自殺を遂げる……。
  • しゃべれども しゃべれども

    しゃべれども しゃべれども

    小説・文芸
    4.2
    1巻825円 (税込)
    国分太一主演の映画原作。しゃべれどもしゃべれども想いは伝わらない――。若い落語家・今昔亭三つ葉は、前座より少し上の二ツ目。そんな三つ葉が話し方教室を開くことに。無愛想で失恋ばかりしている美人、関西弁でクラスでいじめにあう小学生、野球解説がド下手な元プロ野球選手……人に教えている場合ではない先生のもとに、自分を表現できない不器用な生徒が集まり……。さりげない展開の中に絶妙のテンポ感があり、読み始めたら止まらない! 癒されたい人、必読。
  • しゃぼん玉

    しゃぼん玉

    小説・文芸
    4.2
    1巻649円 (税込)
    女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが……。涙なくしては読めない心理サスペンス感動の傑作。
  • 愁月記

    愁月記

    小説・文芸
    5.0
    1巻440円 (税込)
    一家の暗い宿命を負って生きた母が、九十一歳で長かった辛い人生を終えようとしている。その死の前後を静謐な文章で淡々と綴った母への絶唱「愁月記」ほか、久しぶりに肉親たちや著者自身に関わる作品ばかりで編む待望の短篇集。収録作七篇は、それぞれ『忍ぶ川』『白夜を旅する人々』など、著者自らの運命の系譜を辿る諸作に連なるもので、短篇の名手が遺憾なく真骨頂を発揮する。
  • 守教(上)(新潮文庫)

    守教(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.7
    1~2巻825~880円 (税込)
    九州の筑後領高橋村。この小さな村の大庄屋と百姓たちは、キリスト教の信仰を守るため命を捧げた。戦国期から明治まで三百年。実りの秋も雪の日も、祈り信じ教えに涙する日々。「貧しい者に奉仕するのは、神に奉仕するのと同じ」イエズスの言葉は村人の胸に沁み通り、恩寵となり、生きる力となった。宣教師たちは諸国を歩き、信仰は広がると思われたが、信長の横死を機に逆風が吹き始める。
  • 祝宴

    祝宴

    小説・文芸
    3.9
    1巻1,650円 (税込)
    「私は、彼女のことを、秘密にしたくないの」。長女が同性の恋人の存在を告白したのは、次女の結婚式の夜だった。戸惑う父は、娘にふつうでいて欲しいと願ってしまう――。日本で外国人として育った娘、外省人の祖父、日本・台湾・中国で生きる父。いくつもの境界を抱えた家族を、小籠包からたちのぼる湯気で柔らかく包み込む感動長編。
  • 出発は遂に訪れず

    出発は遂に訪れず

    小説・文芸
    -
    1巻737円 (税込)
    敵艦に体当りする瞬間に向けて生命のすべてを凝縮させながら、終戦の報によって突如その歩みを止められた特攻隊将校の特異な体験を緊迫した言葉で語る表題作。超現実的な夢の世界に人間の本質を探った画期的作品「夢の中での日常」ほか、「島の果て」「単独旅行者」「兆」「帰巣者の憂鬱」「廃址」「帰魂譚」「マヤと一緒に」など、現実と幻想の間を自在に行き交う文体で、痛切な私的体験を普遍へと昇華させた島尾文学の代表作、全9編。
  • 出孤島記

    出孤島記

    小説・文芸
    -
    1巻495円 (税込)
    南海の孤島にたてこもり、ベニヤ板で作られた“自殺艇”による絶望的な特攻作戦に従事する若い指揮官と180名の部下たち。死の呪縛のなかで出撃命令を待つ彼らの一触即発の極限的な状況を、人間の生と死の本質を見据えつつ、緊迫した文体と重いリアリティで捉えた戦記文学の名作「出孤島記」他、「格子の眼」「砂嘴の丘にて」「朝影」「夜の匂い」「子之吉の舌」「むかで」「冬の宿り」「川にて」。島尾文学の傑作全9編を収録。
  • 朱天の都

    朱天の都

    小説・文芸
    5.0
    1巻2,145円 (税込)
    政治腐敗が進み、都を取り巻く山に鬼が跋扈していた平安中期。尚侍は鬼の首領・朱天童子と出会い交流を深めるが、近年の禍を全て鬼のせいと断じた帝は朱天の討伐を命じていた。人を脅かすものの正体は本当に鬼なのか。正義は、悪は、絶対なのか。価値観のゆらぐ今こそ問いたい、日本ファンタジーノベル大賞2026受賞作。
  • 主婦病(新潮文庫)

    主婦病(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.6
    1巻605円 (税込)
    「たとえ専業主婦でも、女はいざという時のために最低百万円は隠し持っているべきでしょう」。新聞の悩み相談で目にした回答をきっかけに、美津子はある仕事を始めた。八時三十分から三時まで、昼休憩を除いて六時間勤務。完全在宅勤務でノルマなし。欠かせないのは、熟したトマト――。R-18文学賞読者賞を受賞した「まばたきがスイッチ」をはじめ、生きる孤独と光を描ききる六編を収録!
  • 修羅ゆく舟

    修羅ゆく舟

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    種痘普及を念願する豪放磊落な蘭方医・玄齋と彼を愛する千草と沙穂。二人の女が織りなす奇妙で穏やかな妻妾同居は、玄齋が幕命により蝦夷地へ旅立つと同時に均衡を失う。嫉妬と我欲に翻弄され、ついに起こる悲劇の果てに彼らは何を見出したのか。己れの愛と生を一途に貫く男女の数奇な運命を描ききった圧巻の時代長篇。
  • 首里の馬(新潮文庫)

    首里の馬(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.9
    1巻605円 (税込)
    問読者(トイヨミ)――それが未名子の仕事だ。沖縄の古びた郷土資料館で資料整理を手伝う傍ら、世界の果ての孤独な業務従事者に向けてオンラインで問題を読み上げる。未名子は、この仕事が好きだった。台風の夜に、迷い込んだ宮古馬(ナークー)。ひとりきりの宇宙ステーション、極地の深海、紛争地のシェルター……孤独な人々の記憶と、この島の記録が、クイズを通してつながってゆく。第163回芥川賞受賞作。(解説・大森望)
  • 春琴抄

    春琴抄

    小説・文芸
    4.1
    1巻407円 (税込)
    盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助の愛と献身を描いて谷崎文学の頂点をなす作品。幼い頃から春琴に付添い、彼女にとってなくてはならぬ人間になっていた奉公人の佐助は、後年春琴がその美貌を何者かによって傷つけられるや、彼女の面影を脳裡に永遠に保有するため自ら盲目の世界に入る。単なる被虐趣味をつきぬけて、思考と官能が融合した美の陶酔の世界をくりひろげる。
  • 逡巡

    逡巡

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    「自分を見失うな。夢は叶う!」。流行歌の歌詞みたいな助言をしてくる男。困ったことに男は赤の他人だった/「バカ」。私の半生はこのひと言に辿り着くまでの長い前振りだったのか/コレクションを売り払い、いまは有機野菜を栽培して暮らしている……。日常にひそむ危険と諧謔。脱力系文学と自由律俳句の旗手が挑む、新感覚小説。
  • シュンポシオン

    シュンポシオン

    小説・文芸
    3.7
    1巻770円 (税込)
    ギリシア・ローマ古典学の教授宮沢明は数年前に交通事故で妻を失っているが、避暑地で会った知的な和泉聡子に強くひかれ、二人は美しく愛しあっている。そして、現役を退いた老カップルやユニークな学生ペアのそれぞれの愛のかたち……。21世紀に入って10年がすぎた夏の日の避暑地=半島の海辺にある別荘に集う数組の男女の、優雅な〈饗宴=シュンポシオン〉と〈愛=エロス〉の時間を描く長編恋愛小説。
  • 小公女たちのしあわせレシピ(新潮文庫)

    小公女たちのしあわせレシピ(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻825円 (税込)
    野花つぐみは、実家の本棚からお菓子レシピの隠された『小公女』の古書を見つける。それは不思議な老女・メアリさんの遺品だった。どうやら彼女はこの街の様々な人に本を届けていたらしい。「ぶどうパン」「トライフル」「女王様のタルト」……つぐみの本探しと菓子作りはやがて、簡単にやり直せない過去を抱え傷ついた人々との優しい縁を結び始める――。お菓子と優しさに満ちた6つの連作集。(解説・嵯峨景子)
  • 少将滋幹の母

    少将滋幹の母

    小説・文芸
    4.1
    1巻506円 (税込)
    八十歳になろうとする老大納言は、若い妻を甥の左大臣に奪われるが、妻への恋情が断ちきれず、死んでしまう。残された一人息子の胸にも幼くして別れた母の面影がいつも秘められていた――。平安期の古典に材をとり、母への永遠の慕情、老人の美女への執着を描き、さらに、肉体の妄執が理性を越えて、人間を愛欲の悩みに陥れるという谷崎文学の主要なテーマを深化させた作品。
  • 少女葬(新潮文庫)

    少女葬(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻825円 (税込)
    一人の少女が壮絶なリンチの果てに殺害された。その死体画像を見つめるのは、彼女と共に生活したことのあるかつての家出少女だった。劣悪なシェアハウスでの生活、芽生えたはずの友情、そして別離。なぜ、心優しいあの少女はここまで酷く死ななければならなかったのか? 些細なきっかけで醜悪な貧困ビジネスへ巻き込まれ、運命を歪められた少女たちの友情と抗いを描く衝撃作。『FEED』改題。(解説・大矢博子)
  • 少女のための秘密の聖書

    少女のための秘密の聖書

    小説・文芸
    3.9
    1巻1,408円 (税込)
    楽園を追放されたアダムとエヴァ、兄弟殺しのカインとアベル、ノアの箱舟、神に滅ぼされた悪徳の町・ソドムとゴモラ、父と娘が子をなすロトとその娘――少女がお兄さんに誘われて扉を開いたのは近親相姦、殺人、男色、何でもありの世にも奇妙な聖なる書物。鬼才の芥川賞作家が描く、残酷でみだらで魅惑的な旧約聖書の世界。
  • 少女は殺人の夢を見る

    少女は殺人の夢を見る

    小説・文芸
    4.0
    1巻2,090円 (税込)
    サークル〈月夜のお茶の会〉の読書会に参加した俺・獏田格は課題本のミステリー小説に酷似した「事件」に巻き込まれる。そこは二年生の先輩・夢見灯が作り出した「夢の世界」で、謎を解かなければ俺は現実に戻れない!? カー、クリスティー、クイーン、そして……。本格ミステリー界の若き旗手が先人たちを徹底オマージュ。
  • 消人屋敷の殺人(新潮文庫)

    消人屋敷の殺人(新潮文庫)

    小説・文芸
    3.5
    1巻781円 (税込)
    明治初頭、日影一族の棟梁の隠居所だった武家屋敷が官憲に包囲されたが、一族は忽然と姿を消した。奇怪な伝承に彩られ、断崖絶壁の岬の突端に建つこの館を人は「消人屋敷」と呼ぶ。ここに隠遁する覆面作家を訪ねた女性編集者が失踪、三ヵ月後、謎の招待状で五人の関係者が集まった。嵐で巨大な密室となり、また不可解な人間消失が起こる。読者を挑発する本格ミステリ長篇、驚愕の結末!(解説・村上貴史)
  • 小説 イタリア・ルネサンス(1~4)合本版(新潮文庫)

    小説 イタリア・ルネサンス(1~4)合本版(新潮文庫)

    小説・文芸
    5.0
    1巻5,060円 (税込)
    時は16世紀。ヴェネツィア共和国の若き外交官マルコは、欧州制覇を目論むスペインとイスラムの盟主トルコに挟撃される国難打開の密命を託される。しかし、トルコでマルコを出迎えた旧友で敵国の宮廷深くに通じるアルヴィーゼの瞳にひとたび暗い光が灯ると、世界の命運は激しく変転していくのだった……。愛と陰謀が渦巻くルネサンス時代を描いた傑作歴史小説。 ※当電子版は新潮文庫版『小説 イタリア・ルネサンス』1~4巻をまとめた合本版です。
  • 小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)

    小説 イタリア・ルネサンス1―ヴェネツィア―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,320円 (税込)
    時は16世紀。ヴェネツィア共和国の若き外交官マルコは、欧州制覇を目論むスペインとイスラムの盟主トルコに挟撃される国難打開の密命を託される。しかし、トルコでマルコを出迎えた旧友で敵国の宮廷深くに通じるアルヴィーゼの瞳にひとたび暗い光が灯ると、世界の命運は激しく変転していくのだった……。愛と陰謀が渦巻くルネサンス時代を描いた傑作歴史小説。『緋色のヴェネツィア』改題。
  • 小説 イタリア・ルネサンス3―ローマ―(新潮文庫)

    小説 イタリア・ルネサンス3―ローマ―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    オリンピアの故郷ローマにたどり着いたマルコはシスティーナ礼拝堂の天井画を完成させたミケランジェロと知遇を得たり、古代の遺跡をめぐる日々を楽しむ。オリンピアの悲しい過去を知るが、ついに立場を越えた結婚を決意するものの、ヴェネツィアとトルコの関係が風雲急を告げ、二人の運命はふたたび歴史の波に翻弄されていくのだった。華麗なるルネサンス物語第3巻。『黄金のローマ』改題。
  • 小説 イタリア・ルネサンス2―フィレンツェ―(新潮文庫)

    小説 イタリア・ルネサンス2―フィレンツェ―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,210円 (税込)
    公職追放処分となったマルコは心機一転、フィレンツェへと旅に出る。しかしメディチ家が善政を敷いたかつての「花の都」は、いまや皇帝カルロスを後ろ盾にしたメディチ家の庶流アレッサンドロの独裁する傀儡国家へと堕していた。マルコはカルロスの間諜だった恋人オリンピアと再会を果たしたが、二人はメディチ家の泥沼の内部抗争に深く巻き込まれていくのだった。『銀色のフィレンツェ』改題。
  • 小説 イタリア・ルネサンス4―再び、ヴェネツィア―(新潮文庫)
    完結

    小説 イタリア・ルネサンス4―再び、ヴェネツィア―(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.0
    全1巻1,320円 (税込)
    国政に復帰したマルコは、再びトルコと対峙する。絶対君主スレイマンが没すると、両国間には戦雲が立ち込め、ついには誰も望まなかった全面衝突に発展してしまう。五百隻が海上で激突し、一万五千人が命を落としたレパント沖での大海戦は、その後の世界をたった一日で運命づけるのだった……。一人の外交官の人生を通して、ルネサンス世界の興亡を壮大に描いた傑作歴史小説、圧巻の完結編。
  • 小説東京帝国大学

    小説東京帝国大学

    小説・文芸
    -
    1巻946円 (税込)
    「国家の大学」として巨大な指導者群を養成し、日本の現代史を動かす原動力となった東京帝国大学は、激動する時代の流れに如何に呼応し、抵抗したか――桂内閣の軟弱な対露外交を批判した七博士の“日露開戦論”に端を発した空前の東大騒動、国定教科書の改訂にからむ南北朝正閏論争、大逆事件など明治の朝野を揺り動かした数々の問題を背景に、その変遷と功罪を描く異色長編。
  • 小説日本銀行

    小説日本銀行

    小説・文芸
    2.0
    1巻825円 (税込)
    政界と財界にまたがって、絶大な権力をふるう〈法王庁〉日本銀行。終戦直後の激動する時代を背景に、大蔵省との対立関係の中で、狂乱化したインフレを終息させようという理想に燃えた新入日銀マンが、その一途さ故にエリート・コースから蹴落されてゆく姿を、さまざまな視角から捉えて、巨大な機構の内実を浮彫りにする。経済小説の第一人者が、日本の聖域に体当りした意欲長編。
  • 肖像彫刻家(新潮文庫)

    肖像彫刻家(新潮文庫)

    小説・文芸
    4.2
    1巻781円 (税込)
    芸術家の道を諦めた中年バツイチの正道。心機一転、八ケ岳山麓に移住するが、本場イタリア仕込みの腕を振るった女神像は、あらぬ場所に置かれてしまう。それでも注文には心を込めリアルな彫像を造った。だが耳を疑うことが起きた。喋るというのだ、肖像が……。古刹の訳あり仕事から、亡き両親の像、大胆な裸体彫刻まで、珍現象が巻きおこす人間模様をからりとしたユーモアで笑い飛ばす傑作。(解説・鵜飼哲夫)
  • 少年・あかね雲

    少年・あかね雲

    小説・文芸
    -
    1巻605円 (税込)
    子供はただ遊びほうけるだけの素朴な存在ではない。獣にも似た鋭い嗅覚を持ち、大人もおよばない豊かな感性を内に秘めている。――本書は、はるか彼方に過ぎ去った少年時代の懐かしい情景を、幼い魂に映じた大人の世界を、自伝風にあるいはフィクションをまじえて描いた珠玉作18編を収録する。少年の心の機微を見事に浮き彫りにし、清冽な詩情とさわやかな郷愁のあふれる一巻。
  • 少年―ある自伝の試み―

    少年―ある自伝の試み―

    小説・文芸
    -
    1巻748円 (税込)
    私とは一体何者なのだろうか? 現在の私と少年時の私とはどのように関わっているのだろうか?――大正時代、東京・渋谷に少年時代を送った著者が、過去のさまざまな経験の全像を文献や証言によって詳細に検証しつつ、《過去》の持つ意味を探る。キリスト教体験・恋愛と性・学校生活と交遊・読書体験などを、渋谷の町の変遷を背景に回想し、少年の精神の形成を辿った自伝長編。

最近チェックした作品からのおすすめ