最近

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2,420円 (税込)

12pt

夫に付き添い初めての救急車でやってきた深夜の病院の待合室。ふと思い出したのは、子供の頃に聞いた、赤い猫を見ると死ぬという噂――パンデミックというついこの間の出来事を背景に、ある平凡な夫婦とその周りの人々の生活を精緻に描き、日常の外側に読者を連れていく。海外でも翻訳多数の気鋭作家による最新連作長篇。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    久々の小山田作品。
    帯文通り顕微鏡で覗き込んだような解像度で日常、さらには人物の内側まで描き出す。
    文体のリズムも相まって無類のドライブを生み出す。

    0
    2025年05月11日

    Posted by ブクログ

    「最近」(小山田浩子)を読んだ。

    ワーオ!
    このスキマのない濃密な描写は小山田浩子さんの素晴らしい技であるのだな。

    コロナ禍真只中の市井の人々のリアルここに極まれり。
    少しずつ絡まり合う連作短編集。

    最高に面白かったよ。

    蛇足
    コロナ禍の時期って私がショッピングセンターの支配人をやっていた時

    0
    2025年01月09日

    Posted by ブクログ

    自分が小山田さんの作品に魅かれ続ける最大の要因は、良い意味での薄気味の悪さです。お化けや超常現象が出てくるわけでもないのに、なんというか背中に一筋冷たいものが走り続ける感じ。それはデビュー作の「工場」から一貫しています

    0
    2025年01月07日

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ作家さん。改行なしでどんどん続いていく独特な文体。語り手の視覚や聴覚に入ってくる情報や、あちこちに飛びまくる思考が、そのまま読み手に途切れなくだーっと伝達されてくる。読み手は考えを挟む隙もなく一方的にそれを受け取る感じで、脳内処理が他の読書とは違う体験だった。
    内容は、どうということもな

    0
    2025年07月11日

    Posted by ブクログ

    これまで読んできた著者の作品と比べて日常的な内容の話が多く、滝口悠生の小説を読んでいるような気分になった。が、独説明不可能な小さな怪異のようなものが垣間見えるとやっぱり著者の作品を読んでいるのだと思った。

    滝口悠生の小説は登場人物が特徴的なキャラクターだが、この本の登場人物たちは物語の登場人物的な

    0
    2025年04月22日

    Posted by ブクログ

    精緻な描写 表現で普通の日常が
    濃密な日常に変わった
    あたりまえに過ぎていく今を
    もっと意識的に生きたいと思った

    0
    2025年03月10日

    Posted by ブクログ

    日常の連作短編集。

    コロナワクチンが何回目だとか、自粛が少し緩くなった頃だとかのことを思い出した。

    夫が救急搬送された深夜の待合室で、ひとり思い出していた子どもの頃…から始まり、弟の話や旦那の友だちの話、おおばあちゃんの話やはとこの話、はとこの知り合いと付き合うことになった弟の話などなど。
    その

    0
    2025年01月17日

    Posted by ブクログ

    改行無し。句読点、鉤括弧も控え目。頁一面にみっちり文字の羅列。なのに脳に浸透する…何の変哲もない庶民の日常を素のまま言語化。コロナ禍を俯瞰し、重箱の隅を楊枝でほじくるが如く微細に、且つ珍妙な人々をヴィヴィットに描写していた。

    0
    2025年01月16日

    Posted by ブクログ

    コロナが治まり、日常が戻ろうとするまさに最近の話。
    語り手が変わるだけで、感じ方や景色が変わり、違和感や不穏さが生まれる。まさに小山田浩子文学。

    0
    2025年01月16日

    Posted by ブクログ

    最近のことだし、皆が共有したあの時間。あの時の特別な景色、意識、会話。その色合いはどんどん薄くなっているけれど、確かにあった最近の話し。

    0
    2025年04月06日

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