工場(新潮文庫)

工場(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

大河が南北を隔てる巨大工場は、ひとつの街に匹敵する規模をもち、環境に順応した固有動物さえ生息する。ここで牛山佳子は書類廃棄に励み、佳子の兄は雑多な書類に赤字を施し、古笛青年は屋上緑化に相応しいコケを探す。しかし、精励するほどに謎はきざす。この仕事はなぜ必要なのか……。緻密に描き出される職場に、夢想のような日常が浮かぶ表題作ほか2作。新潮新人賞、織田作之助賞受賞。(解説・金井美恵子)

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工場(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    街のすべてが工場で
    成り立っているような
    巨大な工場がある
    そこで働くことは誇らしい
    ことらしい
    いったいなんの工場なのか?
    自分の仕事は
    なんのためにあるのか
    はたして必要なのか?

    それぞれが疑問に思いながら
    毎日過ごす

    工場特有の鳥がいる
    工場特有の動物がいる
    工場特有のトカゲがいる
    謎は深

    0
    2025年10月25日

    Posted by ブクログ



    初めて読む作家さんの作品。
    収録されている3遍で、好みは
    いこぼれのむし>工場>>>ディスカス忌

    いこぼれのむしと工場は、この仕事意味あるの?という仕事をただ淡々と行うという点で少し似ている。いこぼれのむしのほうが人物の内面描写が多くて読みやすい(視点変化は多い)。

    0
    2025年04月01日

    Posted by ブクログ

    頭に浮かんだのは富山県にある工場
    地元の人にとっては有名で近所の誰かはそこで働いている
    しかしその工場で生産性の無い仕事をしているやる気のない人達
    自分が何を作って何をチェックしているのか知らずにただ言われたことだけを黙々とやるだけの仕事...
    意味あるのか?
    とても不思議だけど、田舎の腐った大企業

    0
    2025年02月12日

    Posted by ブクログ

    まさに「ライトなカフカ」。
    今という時代で生きることの
    耐えられない違和感。
    久しぶりに「読みたくなる」新しい作家さんに
    出会えて嬉しい。

    0
    2025年11月08日

    Posted by ブクログ

    読んでいる間ずっと不穏だった。
    私の生活の中に暗い雰囲気が入り"混む"。
    工場で勤務する普通の日常のはずなのに...。
    どこかおかしい。何が起きてるのか。
    何も起きていないのか。

    読み進める手が止まらない一冊。

    0
    2025年10月09日

    Posted by ブクログ

    これは何のための仕事なのか、どこから来て何に繋がっている仕事なのか、そしてこの巨大工場は何を作っているのか。それらが分からない労働。目的や繋がりが分からない労働は働き手を無気力にし、探究心を奪う。

    0
    2025年07月29日

    Posted by ブクログ

    一歩外から見ると仕事とかその中での人間関係ってこんなに気色悪いものなんだけど、自分が働いている時にはあんまり気付けない。
    常々仕事なんかクソだと思いながら働いている私からするとかなり共感できる部分が多いけど、分からない人には全く刺さらないだろう。

    『工場』は労働と人間の関係が抽象的というか、引いた

    0
    2025年04月26日

    Posted by ブクログ

    中編が3本、どれもよかった。最近は死んだ人の本の方がおもしろいことが多いということがわかってきたので新しい作家をあまり読まないんだけど、ジャケ買いで当たるとやはり嬉しい。
    モノローグの雰囲気がなんとなく『中二階』を思い出す感じで、好き。

    金井美恵子氏の解説がひどくつまらないこと以外はいい本でした。

    0
    2025年01月11日

    Posted by ブクログ

    「工場」が一番好き。不思議な世界観でうっすら嫌な夢をずっと見ているような気持ち悪さが面白い。文章の構成は確かに最初読みにくいと思ったけど、慣れてくれば場面の転換や時系列の前後も把握できるようになった。

    0
    2024年12月20日

    Posted by ブクログ

    「工場」は文章が読みづらくて苦戦。
    どれも面白いかと言われたら面白くはないし、人には勧められないけど、靴の裏にこびりついたガムみたいに、頭に残る。たまに思い出す。

    0
    2025年11月19日

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