庭(新潮文庫)

庭(新潮文庫)

649円 (税込)

3pt

私は夫と離婚をする。そのことを両親に報告せねばならない。実家へ向かう路線バスのなかで、老人たちがさかんに言い交わす「うらぎゅう」。聞き覚えのない単語だったが、父も母も祖父もそれをよく知っているようだ――。彼岸花。どじょう。クモ。娘。蟹。ささやかな日常が不条理をまといながら変形するとき、私の輪郭もまた揺らぎ始める。自然と人間の不可思議が混然一体となって現れる15編。(解説・吉田知子)

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庭(新潮文庫) のユーザーレビュー

4.1
Rated 4.1 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    じわじわと張り付くような不気味さ、これもっと読みたい!と思いながらページを捲ると終わってしまう手軽さ、たまらないです。

    0
    2025年03月05日

    Posted by ブクログ

    小山田浩子さんの短編集「庭」を再読した。はじめて読んだ小山田さんの作品はこの短編集に収録されている「名犬」という短編だった。そのときは話に聞いていた彼女の“文体”が気になっていて手に取ったから、作風やあらすじも全く知らない状態で読みはじめた。

    語り手がその場で見たものや聞いたもの、嗅いだ香り、触れ

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    2024年12月13日

    Posted by ブクログ

    短編集なのに、重厚感。
    最初の「うらぎゅう」から、とにかく気になり、ぞわぞわした。匂いや質感、いろいろ感じられる文章。とくに会話文が好き。

    0
    2021年09月30日

    Posted by ブクログ

    情景など綿密に描写されるありふれてそうな日常を追いかけているうちに、気が付くとありふれているようでそうではない、心がざわざわする世界に誘い込まれてしまっていて。
    「彼岸花」と「名犬」が特に好きだった。「名犬」の婆さん2人の会話が最高。
    あと、普通そこをきっかけに物語が始まっていくもんだろうというタイ

    0
    2024年11月02日

    Posted by ブクログ

    リアルな日常の中に、謎の行事「うらぎゅう」や、裏庭の井戸のどじょうをすくいにくるご近所や、校庭を歩き回る蟹などの奇妙な出来事が忍び込んでくるのが、なんとも言えず気持ち悪くて癖になる。
    何を伝えたいのかよくわからないのに惹きつけられるのは、現代版内田百閒といった風情がある。
    他の作品も気になる。

    0
    2024年09月21日

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