破戒(新潮文庫)

破戒(新潮文庫)

小説・文芸
935円 (税込)

4pt

明治後期、部落出身の教員瀬川丑松は父親から身分を隠せと堅く戒められていたにもかかわらず、同じ宿命を持つ解放運動家、猪子蓮太郎の壮烈な死に心を動かされ、ついに父の戒めを破ってしまう。その結果偽善にみちた社会は丑松を追放し、彼はテキサスをさして旅立つ。激しい正義感をもって社会問題に対処し、目ざめたものの内面的相剋を描いて近代日本文学の頂点をなす傑作である。[付・北小路健「『破戒』と差別問題」](解説・平野謙)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    破戒(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1840550
  • 電子版発売日
    :
    2025年04月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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破戒(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    構成自体がかなり読者に期待させるような巧妙な作りで、近代文学の中でもスラスラ読みやすい作品だと感じた。情景描写も美しかったが、恋愛に結びついていく過程の描写を自分が拾いきれなかったため、感情移入はしにくかった中でも、後半の展開の速度と恋の行方に関する描写は圧巻だった。

    0
    2026年09月17日

    Posted by ブクログ

    今まで読んだ小説の中で1番心打たれました。
    ずっと「破壊」だと思っていたのですが、「戒め」を「破った」のですね。
    絶対に人には知られてはならない秘密を抱え、徐々に暗く考え込む丑松、じんわりと知れ渡る時のおぞましい雰囲気、誠実な青年である丑松の葛藤、生徒を心から愛する気持ち、そして穢多と知ってるもの変わらず慕ってくる生徒。誠実さとは何かよく考えさせられる作品でした。

    そして個人的に1番印象に残ったのは、嗚呼なぜ自分は穢多村で一生を終えず、下手に高等教育を受けたのだろう、そうでなければこんなに苦しむことはなかったのにという言葉でした。

    0
    2026年06月12日

    Posted by ブクログ

    被差別部落出身の主人公が,自分の生まれを隠して教師として働いていく。しかし,ある事件をきっかけに「自分の出生」を明らかにする方へと選択していく。

    明治のご一新後,新平民と称されて平等になったはずの被差別部落の人々は,差別の中で生きていたし,未だに,その差別は残っているのではないか。

    Audibleで,再度,聞き直す。
    本棚を見ると,岩波文庫の『破戒』が並んでいたので,おそらく学生時代に買って読んだものと思われる。丑松という名前もしっかり入っていたし。

    ところで,「破戒」とは「破壊」ではない。念のため。

    破戒…戒を破ること。受戒した者が戒法に違うこと。

    本小説で破った「戒」は,「出自を明らかにするなという父親の教え」だということだろう。

    0
    2026年05月07日

    Posted by ブクログ

    こんなに良いと思ってなくて今まで読んでこなかった事後悔。。。

    全ての国民が平等とされた明治時代、実際は穢多 非人への偏見は消えておらず被差別部落出身である事がバレたら迫害されていた時代のお話。
    被差別部落出身の穢多でその事を隠しながら教師として働いている主人公が少年時代から父にこの生まれである事を隠せと戒めを受け続けていて、この戒めがある事で自分らしく生きる事や本来こうありたいと願う自分で生きる事が出来ない、その葛藤に苦しむ姿が書かれてて今では想像出来ない時代背景に驚いた。周りの無意識の差別にじわじわ心を削られていく描写も辛かった。

    明治時代にこの題材で小説書いたの勇気が凄すぎる。
    最後の丑松の行動が「破壊」という作品名と繋がっているんだろうなと思った
    エンタメ感は無いけど、考えさせられる話で読後の満足感が最近読んだ作品の中で1番だった。

    0
    2026年03月18日

    Posted by ブクログ

    えた、ひにんのヒエラルキーが存在していた時代の話。島崎藤村の書く、カフカの変身みたいな、ノンエンタメ小説です。
    教員でありながら、えたの身分であることを隠す主人公が、周囲の差別発言に苦しくなる心境が、なんとも苦しかった。
    「夜明け前」もそうだけど、島崎藤村さんって振り幅がとんでもない作家だなぁ。

    0
    2026年02月24日

    Posted by ブクログ

    出生による選別という自己努力では決して外すことができない鎖に繋がれて、虐げられ、否定されるのはどれほどの辛さなのだろう。

    0
    2026年01月19日

    Posted by ブクログ

    叔父が好きだった本だよ、と祖母が私にくれました。
    丑松に人並みに仕事も恋愛も交友も楽しんでほしいと思いました。

    0
    2025年12月03日

    Posted by ブクログ

    これは傑作だ……。人の醜さも美しさも全て入っている。とてつもなく残酷な世界だけれど、それでもきっと誰かが見てくれているから、前を向いて歩いていけるはずだと、そう強く信じ願う作品だ。そして今も、文学の必要性を示し続ける作品だ。
    丑松は周りの人々をしっかり見ていた。そんな誠実な彼を周りの人々も見ていた。それが、差別を乗り越えて絆となった。今の社会も、この作品の時代と何も変わっていない。差別は吹き荒れ、人は権力に惑わされ、苦しむゆえに他者を傷つけてしまう人もいる。そんな社会で、この作品の彼らのように、私は誰かを見ることができるだろうか。前を向くことができるだろうか。

    0
    2025年11月02日

    Posted by ブクログ

     土屋君にまさか丑松が穢多ではあるまいとバレそうになったシーンでは本当にヒヤヒヤして、何となく好きだった土屋君を嫌いそうにもなったが、ラストでの土屋君の行動は胸を衝いた。
     しっかり二度涙を流す程感動したし、いちいち丑松と一緒に心を動かしたりするくらい感情移入する良作だった。風景描写も精緻で景色が頭に浮かんできて綺麗だった。読んでよかった

    0
    2025年09月11日

    Posted by ブクログ

     感涙必至!また、日本文学史を少しでも意識するなら、社会性を問うている斬新さから、完全に必読書。

     『破戒』が問うている世界は、日本社会そのものの危うさ。関東大震災の時に韓国人を虐殺していることや現代のsnsにおいても人が「これが正義だ!」と思った瞬間、一歩踏み込んで容易に人を傷つけること。人々の「安心」は、隠された攻撃なのかもしれない。
     重要なことは、それらと向き合う人々から「人間性」が表出すること。別の世界を目指すことや苦しんだからこそ平然と向き合える新しい世界。たしかに、私たちはそうやって生き延びてきた側面がある。
     大江健三郎の『個人的な体験』のラストにも通じる生の可能性は必見。
     いや、もう…悔しくてかんぺき泣きましたわ。日本社会は変わってない。だが一方で、文学が希望をひねり出すことも変わってはいない。それらをつつみこんだ世界でどうふるまうか、これは読者がどう生きるかという問題。

    0
    2025年09月11日

破戒(新潮文庫) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    破戒(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    1840550
  • 電子版発売日
    :
    2025年04月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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