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日本からはるばる海を渡ってきた比嘉勇と現地で育った移民二世の南雲トキオ。ブラジルの入植地で彼らは出会い、親友となった。そして迎えた終戦。祖国大勝利を信じる「勝ち組」と敗北を知る「負け組」の間で巻き起こった抗争が、二人を引き裂いた。分断、憎悪。遠き異国で日本人が同胞に向ける銃口。ふたりの青年の運命が交わったとき。絶賛を浴び、渡辺淳一文学賞に輝いた、圧巻の群像劇。(解説・杉江松恋)
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Posted by ブクログ
最初は、面白いのかどうか疑問に思いつつも、途中からぐっと入って心揺さぶれ、最後まで一気に読まされる。
葉真中顕『灼熱』新潮文庫。 最近では珍しく、先月の新潮文庫から読みたい本が4作も刊行された。うち3作はかなりのボリュームがあり、本作はその中でも一番のボリュームだ。 本作は、戦前から戦後までのブラジルを舞台にした800ページに及ぶ読み応えのある渡辺淳一文学賞受賞作の長編小説である。 幕間に描か...続きを読むれる呪術師の老婆の独白は物語とどう関わってくるのか。そして、老婆の正体とは。 最近は自然災害が起きる度にSNSで噂やデマが飛び交い、さらには誹謗中傷の嵐が巻き起こる。本作に描かれる日本の戦争も勝利を信じる勝ち組が様々な噂やデマを飛ばし、やがて悲劇を生み出すのと何ら変わりはない。 その裏で勝ち組を動かす人物が私服を肥やすという構図も最近の日本の状況と何ら変わりがない。東日本大震災の時には津波で被災した大槌町を食い物にしたNPO団体が居たし、新型コロナ感染禍の時にも給付金詐欺を働く奴等が大勢居た。 一見親切そうで純粋な日本人も一皮剥けば皆腐っているのかも知れない。 12歳の比嘉勇は家族と共に日本から海を渡り、ブラジルに入植する。比嘉家が入植した弥栄村は退役軍人の渡辺少佐が地主を務め、比嘉家も渡辺少佐から土地を借り受ける。渡辺少佐にはかなりの歳下の志津という妻が居た。勇は弥栄村で一番の農園を営む南雲家のトキオと親友になる。 その後、弥栄村に志津の兄という瀬良悟郎が移住して来て、勇とトキオたちに柔道を教える。2人は切磋琢磨しながら、逞しく成長していく。 日本で戦争が始まると弥栄村の住人たちにも動揺が走り、敵性産業撲滅運動が起こり、トキオの南雲家の農園で栽培している薄荷が問題視される。南雲家は農園を諦め、サンパウロに移住する。 そして、迎えた終戦。弥栄村では瀬良が扇動し、祖国の大勝利を信じて行動を起こすが、サンパウロのトキオたちは日本が敗北した事実を受け入れていた。やがて、勝ち組と負け組とで日本人移民を二分する悲惨な抗争が巻き起こる。 本体価格1,150円 ★★★★
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