鼓動

鼓動

小説・文芸
1,870円 (税込)

9pt

※この作品には販売期限があります。2026年10月07日を過ぎると販売を終了致します。

ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人草鹿秀郎はもう18年も引きこもった生活を送っていた。彼は父親も刺し殺したと自供する。長年引きこもった果てに残酷な方法で二人を殺した男の人生にいったい何があったのか。事件を追う刑事、奥貫綾乃は、殺された老女に自分の未来を重ねる。私もこんなふうに死ぬのかもしれない――。刑事と犯人、二つの孤独な魂が交錯する。困難な時代に生の意味を問う、感動の社会派ミステリー。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    光文社
  • タイトル
    :
    鼓動
  • タイトルID
    :
    1537736
  • 電子版発売日
    :
    2024年03月21日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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鼓動 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ひきこもりのリアルな感情の推移が身近に感じられた作品だった。
    承認欲求が強すぎる傾向があるかもしれないけれど、繊細で真面目で、ただ一般的な幸せを求めて生きていただけなのに。『自分が、ただ、いるということをだれも赦してくれなかった』
    ひきこもりの人は、1人で何個も何個も抱えなくてもいい罪を背負ってる気がする。
    そんなの、あなたのせいじゃないじゃない!と言いたくなったところが何ヵ所もあって。
    なぜか、あなたをそんな気持ちにさせてしまってごめんね、と言いたくなった。そんな本でした。

    0
    2026年08月01日

    Posted by ブクログ

    いい年をした男の引きこもりの気持ちなんてまったくわからないな、と思っていた。結局甘えてるだけなんじゃないの?とも思っていた。ところがこの本に登場する草鹿秀郎の気持ちは、そうそう分かるよ、と思ってしまったし、自分との共通点だっていくつも見つかってしまった。もしかしたらたったひとつのきっかけで、僕だってこうなっているのかもしれないと考えたら、この物語もまったくの他人事とはとても思えなかった。
    自らの過去に負い目を持つ刑事の奥貫綾乃。フラワーさんの事件を追う過程で、事件に纏わる登場人物たちの境遇に共感を深めていく描写が本当に素晴らしい。中年の引きこもりの心情描写も本当に素晴らしい。クライマックスは、孤独を抱えた2人が感情をぶつけ合う取調室の一幕。なんというか、ただただ圧倒されました。
    あの大傑作「絶叫」にも通じる深い『共感』の物語だと思いました。読んで良かった。

    0
    2026年07月01日

    Posted by ブクログ

    秀郎の幼い頃から引きこもり、事件に至るまでが読んでいてとにかく段々苦しくなった。反面、刑事の事件解決の経過に次が気になりドキドキの展開だった。読後は題名の鼓動に納得でした。

    0
    2026年01月10日

    Posted by ブクログ

    私も秀郎と同世代なので、そうそうこんな事あったよと頷きながら読んだ。安心して引きこもっていられるようになったらいいのに、と私も思う。あるドラマで言っていた「個人的なことは政治的なこと」を思い出した。ベーシックインカムの到来はまだかなぁ。私たちには間に合いそうにないな

    0
    2026年01月04日

    Posted by ブクログ

    実に重いテーマを扱った作品だった。
    誰からも承認される事なく、年齢を重ねてしまった引きこもりの子供と、その引きこもりの親、育児放棄してしまう親、閉塞感だらけの生き難さに引きこもりで抗う子供たち。
    焼死体で見つかった老婆の事件から、子育てを放棄してしまった女性刑事が老婆の過去を追う。
    盛り沢山の難しい案件を見事に結末に導き、希望を暗示させるように物語を締め括る。
    大きく深い余韻を残してくれて読み応えのある小説だった。
    面白かった。

    0
    2025年12月15日

    Posted by ブクログ

    おもしろかったー。社会派ミステリーって読むまでに気合いが必要だけど、読むとおもしろいんだよね。
    その時代の出来事も添えながらストーリーが進行していくから、当時を感じながら読めたのが良かった。
    しかも油断して読んでいたら、真犯人がまさかの人で!!
    真犯人の気持ちと、草鹿秀郎の父の気持ちが一番共感できたな。
    好きな登場人物は梅田とマリエル。

    それにしても引きこもりね。
    実際どうなんだろう。甘えだよと言い切るつもりはないけど、引きこもれる環境があるからできることだっていうのは事実よね。
    学生時代であれ、社会人になってからでも、傷ついても困っても引きこもる場のない人だっているし。
    草鹿秀郎の場合なんて、あんなに包み込んで見守ってくれる両親がいるのに、承認欲求が満たされないなんて高望みじゃないかと思う。
    男らしさレースでも自分らしさレースの塔でも、別にトップじゃなくたっていいのにね。

    しかも、結局いろんな罪を重ねて余計人生ハードモードになりそうだけど大丈夫なんだろうか?

    0
    2025年11月24日

    Posted by ブクログ

    200年ほど前の『ショーペンハウアー 幸福論』では、失うものを持たない人、あるいは失うことを恐れない人は、幸福に近い人でした。
    けれど、現代ではどうでしょう。
    失うものがない人間は、むしろ危険だとされます。


    ロスジェネ時代の絶望感を 1974年生まれ、18年間引きこもってきた男性の過去と心情をベースに描かれていきます。

    そこに高度成長期を生きた親世代から現在に至るまでの社会情勢を重ね、社会から阻害された同世代の人たちの苦しさも積み上げます。


    それぞれ幾多の理由で社会から外れてしまった、あるいは阻害されてしまったと思い、閉ざしてしまった子どもたち。そして、その子どもを支えよう、理解しようとする親世代の苦しさも、計り知れないものでした。

    親に殺されそうになる場面や、子どもを預かってくれる組織に引き渡す場面も出てきます。一見すると、親が子どもを手放すようにも見えますが、「自分ではもう支えきれない。それでも、この子には生きていてほしい」という愛情がありました。

    ロスジェネという時代も、これからまた何年か過ぎたら、一つの「災害」に近いものとして語られる日が来るのかもしれません。

    この小説は「鼓動」というタイトルへ帰着します。

    すべてを失い、社会から切り離されたように見える人間にも そこからもう一度、生きる そんな小さな始まりがあるように思えました。

    同じ時代を生きてきた作者から、同世代へ向けられた、かすかな希望なのかもしれません。

    0
    2026年09月18日

    Posted by ブクログ

    氷河期世代、8050の引きこもり問題、ネグレクトや高齢化社会などを背景に起きる殺人事件を捜査する中年男女の刑事コンビ。震災、コロナも含めてここ何十年かの世相全部盛り。この2人の味わい深いやり取りもありテンポよく進む。前に読んだ「ひきこもり家族」よりよっぽどリアリティがあり、考えさせられた。時代と言ってしまえばそれまでだけど、引きこもりやその家族の苦しみが本当に重い。話の中にも何度か出てくるけど、やっぱ豊かなんだろうなぁ、なんだかんだ言っても。生命や生活の危機がある社会で引きこもりなんてたぶんいないだろうし。食べること、生きることに必死でなりふり構ってられないだろうから。甘さとかゆるさで済ますのは簡単だけど。資本主義、豊かさの反動なのか…物語のラストが少しだけ明るいのが救いだけど、現実には解決の糸口が見えない状況なんだろうなと。世界を揺るがす大きな事象が次々と起きる昨今、家の中という小さな閉鎖空間で延々と続く誰にも相談できない社会問題の深刻さと根深さが痛々しい。

    0
    2026年08月13日

    Posted by ブクログ

    一気に読めたが、ずっしりきた。
    草鹿秀郎はどうすれば引きこもりから抜け出ることができたのか。いや、1人じゃなかった。親の愛情もちゃんと理解していたし受けていた。草鹿が殺したと主張した老女のホームレスは、自身の身分も年金と共に無くしていた。それは、娘を引きこもりから救うため。引きこもりビジネスの闇、8050問題、ネグレクトと、重い社会問題満載。わかってもらいたい、認めてもらいたい、その願いが崩れた時、生きるために引きこもるのかもしれない。(だから「鼓動」?)そんなふうに思った。
    願いを立て直すための小さなきっかけは、多分身近にある。自分の孤独は自分のもの。光はきっと自分の中にある。エピローグの描写はちょっと癒された。

    0
    2026年06月13日

    Posted by ブクログ

    衝撃的な事件ではない。
    けど背景に、
    8050問題、引きこもり、虐待、詐欺など、日常的によく聞く問題があり、身近に感じて、他人事ではないんだと怖くなった。
    罪を犯した人たちが不幸な日常に懸命に抗って、それでもうまくいかないとことがあって、とそういう描写があり悲しくなった。
    最後は少し前向きな終わり方だったのでよかった。


    0
    2026年06月13日

鼓動 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    光文社
  • タイトル
    :
    鼓動
  • タイトルID
    :
    1537736
  • 電子版発売日
    :
    2024年03月21日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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