【感想・ネタバレ】鼓動のレビュー

あらすじ

ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人草鹿秀郎はもう18年も引きこもった生活を送っていた。彼は父親も刺し殺したと自供する。長年引きこもった果てに残酷な方法で二人を殺した男の人生にいったい何があったのか。事件を追う刑事、奥貫綾乃は、殺された老女に自分の未来を重ねる。私もこんなふうに死ぬのかもしれない――。刑事と犯人、二つの孤独な魂が交錯する。困難な時代に生の意味を問う、感動の社会派ミステリー。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

48歳、無職、独身、恋愛経験なし、ずっと引きこもり

明日は今日よりも豊かになる
ユーラシア大陸の東の端からぽとりとこぼれた水滴のような、この日本という島国では、だれもがそう信じることのできた事態が長く続いた
僕が生まれたのは、そのさなか、1974年6月30
日のことだった

やっぱ好きな作者だわ
同世代として時代の雰囲気がよくわかる
構成、ストーリー、最後の伏線回収まで素晴らしい

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

おもしろかったー。社会派ミステリーって読むまでに気合いが必要だけど、読むとおもしろいんだよね。
その時代の出来事も添えながらストーリーが進行していくから、当時を感じながら読めたのが良かった。
しかも油断して読んでいたら、真犯人がまさかの人で!!
真犯人の気持ちと、草鹿秀郎の父の気持ちが一番共感できたな。
好きな登場人物は梅田とマリエル。

それにしても引きこもりね。
実際どうなんだろう。甘えだよと言い切るつもりはないけど、引きこもれる環境があるからできることだっていうのは事実よね。
学生時代であれ、社会人になってからでも、傷ついても困っても引きこもる場のない人だっているし。
草鹿秀郎の場合なんて、あんなに包み込んで見守ってくれる両親がいるのに、承認欲求が満たされないなんて高望みじゃないかと思う。
男らしさレースでも自分らしさレースの塔でも、別にトップじゃなくたっていいのにね。

しかも、結局いろんな罪を重ねて余計人生ハードモードになりそうだけど大丈夫なんだろうか?

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

久しぶりの葉真中さんでしたが今回もやられました。現代社会の様々な問題に翻弄される人間の弱さ、素晴らしい深みです。生まれた年代が少し違っていたら、承認されるタイミングが少しずれていたら、私も同じような状況に陥っていただろうと思いながら読みました。犯人逮捕から始まる前半は、被害者の高齢女性ホームレスの身元調べと引きこもり中年男の独り言の地味な進行。相方の一昔前の中年オヤジが多少のアクセントではありましたが、退屈感が無きにしも非ずといった感じでした。ところが終盤になり次第に核心部に入ってくると一転、伏線が次々に回収されるなか登場人物それぞれの気持ちに入り込まされてしまいました。最後、希望の持てる終わり方に救われました。

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2025年07月22日

Posted by ブクログ

ホームレスの女性が燃やされる
殺したのは引きこもりの男性
なぜ?

この男性がこの事件を起こすまでの人生が辛くて、でも自分の力でどうにかできたんじゃないか
とも思えるし、でも不憫な状況でもあるし

こういう1人の人生を幼少期から語られるような話は深みがあってその人への理解もしっかりできるので濃厚でおもしろかった!

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2025年05月21日

Posted by ブクログ

現在に至るまでの社会問題を題材にしたミステリー。
登場人物の草鹿秀朗の心情は、私も経験したことのあるものだなと思い出しながら読んでいました。
生きにくい世の中の今、母となった私は
もっと生きにくい世の中になっていく未来に
自分の子供をどう導いてあげればいいのかと考えさせられる本でもあるなと思いました

葉真中顕さんの本は私と相性が良く、サクサク読み進められるので
あっという間に読んでしまいました。

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2025年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この作品は社会問題として取り上げられることも多い"引きこもり"を軸にしている。現実に起きた事件や社会情勢も交えてストーリーが展開されていくので、凄くリアルに感じられた。

どんな人も絶望しないで生きていける世の中になって欲しいと思った。

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2025年11月13日

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主人公と同世代なので、育ってきた時代背景が鮮やかに想像できて面白かった。
最後、どう集結するのか気になってどんどん読んでしまった。
結末は流石に予想できなかったな。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

オーディブルで聴いた。
就職氷河期世代の引きこもりの話。
最後にどんでん返し(?)もあり、そして、就職氷河期世代のしんどさ、引きこもるまでの手記がリアルだった。

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2025年08月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後を読んでわかったけど、物語の現在の状況と、男の手記を交互にしていたんですね。
それにしても深いな。
事実よりも真実が大事だと思うけど、中には真実を知られたくない状況もあり。
フラワーさんには最初、同情していたけど変わりました。なんて物語だ。
引きこもり問題も無くならない世の中ですよね。親にはなった事ないけど、共感はできる。神の水は嫌だけど。
とりあえず、面白かったです。葉真中顕さんは、灼熱とこれしか読んでないので他のも読みたい。

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2025年08月12日

Posted by ブクログ

引きこもり問題などを扱ったミステリーでとても面白かった
お馴染みの刑事たちが何人か出てきてそれだけでもう満足した
フラワーさん彼女の人生が壮絶でつい亡くなった後は少しでも安寧な日々を過ごしてほしいと願うばかりだ。

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2025年07月25日

Posted by ブクログ

被害者と加害者、足跡を辿っていくと見えてくる人となり。自身も心に悔恨を抱える女性刑事の視点で話が進んでいく。現代が抱える社会問題をじわじわと炙り出していく。文章は読みやすく、ストーリー展開的にも仕掛けがあり、エンタメとしてもよかった。
心が弱い(繊細とも言える)ことは悪いこと?この世界に仕込まれた優劣の価値観から逃れることはできないのかな?
いろいろ考えさせられた。

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2025年07月16日

Posted by ブクログ

audible105冊目。

もう5年以上前に読んだ『ロスト・ケア』にとても考えさせられ、この作者の一躍ファンになりました。
映画も素晴らしく、涙がボロボロ出ました。

この本も、期待通り社会派のお話。
報道で見る「悪人」も、善良な生き方、ごく一般的な生き方をしてきた人であったりもする。
何事も、生育環境や世の中のせいにするのは間違っているとは思うけれど、でも、100%間違っているとは言い切れないと感じてしまう。
生きづらい時代。
でも、生きづらくない時代や社会なんてあったのだろうかとも思います。
読み応えありました。

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2025年07月13日

Posted by ブクログ

ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人草鹿秀郎は18年も引きこもった生活を送っており、彼は父親も刺し殺したと自供する。長年引きこもった果てに残酷な方法で二人を殺した男の人生にいったい何があったのか、淡々と彼の人生が語られる。事件を追う刑事、綾乃は、殺された老女に自分の人生を重ねる。刑事と犯人、二つの孤独な魂が交錯する。困難な時代に生の意味を問う、感動の社会派ミステリーです。私も、多少年代は違うが昭和生まれで、日本国内で起きていた事件が、走馬灯のように思い浮かべる事が出来、深いテーマだったがサラリと読めました。

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2025年06月08日

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葉真中顕さん著「鼓動」
奥貫綾乃シリーズ、「絶叫」「Blue」に続く第3弾。

今回は引きこもりが題材となった作品。
来年50才となる自分の高校時代の同級生にも20年以上引きこもり生活をしている友人がいる。
その彼もやっぱり仕事を中心とした社会生活や生活環境からの孤立の手段としての引きこもるという選択をし、未だに引きこもっているらしい。
幸いにも彼には立派な土地持ちの両親と3人の兄貴がいるためそれができているのだろう。
当時自分や他の友人達がどんなに言葉や態度を重ねても「俺とおまえ達とでは違うんだ」と諦め口調で声を荒げ、自分達の考えには一向もせず内へ内へと塞ぎ込んでいった。
当時の自分も若かったから「勝手にしてろ」と半ば呆れながら諦めてしまったが、もっと彼と話を重ね、認めるものは認めながら同じ目線で同じ物を見る努力をするべきだったのかもしれない。この作品を読んでいて妙にその事を思い出させられたし考えさせられた。

時間はだいぶ経ってしまったが彼とまた話してみようかと感じさせられている。
何の話ができるのか?彼が今どういう心境で毎日暮らしているのか?全くわからないがとりあえず今や過去の話をしてみたいしできれば未来の話もしてみたい。
恩着せがましいと思われるのも承知でそれならば恩着せがましく連絡してみようかと思わされる。

「引きこもり」こういう状態になってしまうと自分を中心とした価値判断しかできないのではないだろうか?比較癖が過剰になり過敏にいつも自分と何かを比べてしまうのだろう。
でもそれって悪い事ではないと思う。むしろ人として正常だと思うし、誰しもが心の中でしている事ではないだろうか?
考え過ぎて答えを求めすぎるからメンタルがやられるのではないだろうか?でもそれも悪い事ではない気がする。

要するに何が悪いって事は何もないのだと思う。ただ孤独という魔力は無力だと感じるからある程度の人付き合いを維持すべきで、認められないといけないという概念はその段階ではいらない。
本作にあった「承認」はその都度の段階のけじめであり、一歩先のステップな様な気がする。

結局、自分には想像でしかわからない事だし経験のないことだからどういうものなのかは考えてみても核心はついていないだろう。ただ身近にそういう友がいて知りながら何もしないというのも違う気がする。

自分もメンタルを削られてしまいそうなので一心に一人で考えるのはよそうと思う。暫くは考えながら他の親友とも話を重ねながら考えていってみたい。







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2025年06月08日

Posted by ブクログ

はまなかあき、好き。もしや女性が書いてるのかなって思ったけど男性だった。
主人公の心理描写に、よんでて抉られた。

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2025年05月29日

Posted by ブクログ

引きこもりの解像度高すぎて凄いです…。
共通点は少ないけど、なんかわかる気持ちはするんです。希死念慮、承認欲求色々満たされなくて悩んでしまいますよね。どうせ私の事なんて誰もわかってくれない!って思っちゃいますよね。今の2.30代に読んで欲しいです。

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2025年05月26日

Posted by ブクログ

主人公が引きこもりになった過程とその内面をリアルに描写している。
同じ昭和生まれとして、その時の時代背景が懐かしく主人公に感情移入しやすかった。
引きこもりになりたくてなったわけではない、ここから抜け出せたらどれだけいいか
という主人公の心情が響く。
環境によって引きこもりになった過程は理解できるが
心の持ちようにはよってそれを回避できるとも思った。

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2025年05月21日

Posted by ブクログ

面白かった点
表紙を見て「シリアス系かな?」と思い敬遠していたのですが、読んでみるとものすごくエンタメ性に富んでいて面白かったです。
主人公・草鹿秀郎の人生描写に非常にリアリティを感じました。彼は私より5〜6歳年上の、団塊ジュニアと呼ばれる世代にあたります。第二次ベビーブームに生まれ、バブル景気を経て就職氷河期に苦しめられた世代です。少年時代は『週刊少年ジャンプ』をはじめとするさまざまなマンガやアニメに影響を受けていますが、『ジョジョの奇妙な冒険』や『BASTARD!!』、『トップをねらえ!』など、私自身も好きな名作が登場するため、草鹿に感情移入してしまいました。

その後の人生のうまくいかなさを、阪神大震災やオウム真理教事件、東日本大震災などの実際に起きた事件と絡めて描くことで、近現代史を振り返る教科書的な面白さもあります。

事件を追う刑事・奥貫綾乃も草鹿と同世代ではあるものの立場はまったく異なり、過去に家族を傷つける行動をしてしまったことでトラウマを抱えています。後悔を抱える登場人物たちが事件や社会に向き合う姿にとても心を打たれました。

衝撃的だったシーン
物語のクライマックスで、草鹿ともう一人の登場人物が過去に親から言われた壮絶な言葉を告白します。どちらも短い言葉なのですが、人を地獄に突き落とすには十分な言葉でした。読んでいる自分もゾッとさせられました。

まとめ
現在40〜50代で、登場人物に近い年齢の方々には特に面白く感じられる内容だと思います。エンタメ性もある社会派小説なので、興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。

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2025年05月09日

Posted by ブクログ

面白かった。
だが、それは主人公と同世代であることと、無関係ではないだろうと思う。
『団塊ジュニア』と言われる私たちのほとんどが、実感できるのではないだろうか。
たまたま、うまくいって、まともな社会人、としてやっていけている。
でも…あやうさは常に感じさせられてきた世代。
時事ニュースと絡めながら、うまく時代背景の匂いを感じさせられ、共感できました。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

初めて読んだ作家さん。作品紹介だけ読むと、本もそこそこ分厚いし、どんなおどろおどろしい作品なのかと、覚悟して読み始めたのだが、児童文学作品も書かれてる作家さんだけあって、内容の割にはかなり読みやすかった。時代に沿って、実際に流行した文化や事件にも触れながら物語が進められており、退屈させないのが上手だなという印象で、中高生も読めそう。反対に結末まで救いのないドロドロ小説を期待されるのであれば、おすすめしません。笑

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2025年11月19日

Posted by ブクログ

ひきこもり、、ホームレスの老女。
皆、自業自得じゃないの。
犯人は、それって反則やんと思ってしまった。

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2025年08月18日

Posted by ブクログ

実の父を殺害し、ホームレスのお婆さんを絞殺したあと焼いた残虐な殺人犯。奥貫綾乃は被害者のお婆さん(フラワーさん)の身元を調べて行く中で何とも言い難い真実にたどり着いた。
昭和から平成、令和の出来事に沿って、容疑者の悲しい人生が描かれている。

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2025年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Audibleにて。ホームレスの老女が殺害され燃やされた事件を中心に、過去に娘をネグレクトして手離した経験を持つ女性刑事が主人公の現在パートと、70年代に生まれ8050の典型である引きこもりとなる男が過去から独白するパートとが交互に語られる。朗読は男女ともに巧く、短い章立てもあってテンポよく聞けた。葉真中さんの本は初めて読むが、当たり前の事件を過去と現在から掘っていった先に見える景色はいかがか、というなかで、そこそこ面白かった。絶叫は、電子にてバーチャル積読なので、また読んでみたい。

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2025年06月30日

Posted by ブクログ

オーディブルで。
世代が近いので懐かしい話。
昔話は共感出来るものの…。
引きこもり系の話だが、各キャラクターにあまり共感できない。

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2025年05月27日

Posted by ブクログ

【明日は今日よりも豊かになる】
それを信じるだけから、ダメだったのか。
それを夢見るだけから、ダメになったのか。
明日を今日より豊かにしたかったら、ほんの少しでいいと思わないとダメかも。
何を豊かだと思うかは人それぞれだから。
手記を書いて少しは豊かになれたのだろうか。

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2025年05月22日

Posted by ブクログ

あの時代に自分を取りこぼして、草鹿のように引きこもっていた同級生がいる。
彼も草鹿のように考えていたことがあるのだろうか。
普通に就職して家族を持つ人と草鹿やその同級生のように閉じていってしまう人に大きな違いはないように思う。紙一重だなぁと思う。

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2025年05月20日

Posted by ブクログ

目の前のことだけに生きていると、世の中の流れが当たり前みたいになってしまって、自分としては「昔」と「今」の大きなくくりになっているように感じている。この作家さんは1人の人間の生活に、社会問題や事件が大きな意味を持っていることを表現してくれるのがいいなと感じる。また、「絶叫」でもそうだが、最後に救いがあり、読後感が良い方に行くことでちょっとホッとする。

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2025年05月07日

Posted by ブクログ

葉真中さんの社会派ミステリーは面白い!!

昭和〜平成〜令和の時代を振り返りながら
息つぎを忘れるほど…
その時代を駆け抜けたような展開をみせる

今回は特に8050問題に光をあて
社会の暗部をえぐり出す描写が続くが
淡々とした描写でさえも
全ての言葉が心に響いてくる…




表紙の表情を見たとき 読むのを躊躇うくらい
虚ろな瞳に 正気を感じさせない空気感に
恐怖を感じるくらいだった…

読み終えた今は…
時代の底に 社会の陰に
ひっそり灯る ほのかな光を
眺めている表情に見えてくる…


虚空を抱え 人生に絶望を抱える
ロスジェネ世代の犯人
そして事件を追う刑事 奥貫も犯人と
同様な想いを抱えていた…

ふたりの想いが交錯する先に
見えてきた真実とは…?!




葉真中さんの重厚感ある作品ほど
単行本で読みたくなる
そして 答えのでない葉真中さんからの
社会への問いに
読み終わった後は いつも放心してしまう…

今回の新刊もめちゃくちゃ楽しめました!!
奥貫綾乃刑事は 『絶叫』や『Blue』の作品にも
登場します
奥貫刑事の今後が楽しみだな!

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2025年05月05日

Posted by ブクログ

引きこもりと家族との関わりを軸に展開
時代と生きにくさは確かにリンクしてるのかもしれないな。

テーマはいいんだけどそこまで深掘りはされてない感じがする。
奥貫さんの「ちゃんと愛せなかった子供を手放した」後の事が随所に出てくるので、そちらが気になるかなぁ。
奥貫さんはこれからどう生きていくのかな。

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2025年05月03日

Posted by ブクログ

女性刑事〈奥貫綾乃〉シリーズ第三弾

完全にバブルがはじけて氷河期と言われ時代に就職した主人公の話し
氷河期の親は団塊の世代
氷河期は何となく知ってたけど本で読むと酷い時代だな・・
「8050」(長い月日の引きこもりの子供の親の介護問題)
フィクションの様な小説
何とも重い社会問題
改めて知る事が出来た。
奥貫綾乃さんの事ももっと知りたくなった。

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2025年05月01日

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