【感想・ネタバレ】鼓動のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2024/03/23リクエスト 10
表紙が
天童荒太 永遠の仔
を思い出させる。
『絶叫』『Blue』の刑事・奥貫綾乃がホームレス殺害事件を追う。
そのホームレス殺害、実の父親殺害の容疑者、草鹿は18年引きこもり。父親殺害の動機が
「自分の余命幾ばくもない、これ以上面倒を見れないから殺されてほしい、すぐ追うから」と言われたこと。
そしてホームレスの南市子を殺害した薬師寺葵。二人姉妹で姉だけを溺愛され、妹である自分は無き者にされていた、そして
「あんた誰」と言われ、それで殺害した。
かけがえのない自分の子ども、それなのにこんな感情になってしまうことは双方不幸。
団塊世代、団塊ジュニアでなくても誰でも谷間に落ちてしまうことはあるだろう。
時代のせいだったり、置かれた環境だったり、体調だったり、必死で生きようとしていても手を差し伸べられることがない。
読みながら、気持ちの置き場が無くなり、何度も中断した。
私が草鹿でも、葵でもおかしくない。
いつそうなるか、わからない。
読み終えても、思考が追いつかない。

0
2024年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

草鹿秀郎はホームレスの女性と
自身の父親も殺害したと自供。

P181
〈守るものも、大事なものも、愛するものも〉
なにもない。
草鹿秀郎は“無敵の人”と呼ばれた。
本当にそうなのだろうか。

草鹿のエピソードは読んでいて辛かった。
彼が許されていいはずはない。
ただ、いろいろな不幸が重なった結果
草鹿のような者が生まれてしまったと考えるのは甘いのだろうか。

自分たちの未来も決して明るいとは言えない。
読み終えた後、ずしりと重いものが残った。

0
2024年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ホームレスが燃やされる事件が起き、ある男が容疑者として逮捕される。男は引きこもりで、同居の父親も殺したと供述する。

◇◇◇
これは意外な結末だった。知らず知らずの内に「引きこもり」にレッテルを貼りつけていた。人を殺すような人間には思えなくて違和感があったのも、「引きこもり」ならやりかねない、社会への逆襲のつもりだったのだろうと思い込んでしまっていた。
草鹿は元々真面目な性格だったのだろう。社会で頑張ろうとしていたし、置かれた環境がここまで酷くなければ、引きこもりにならずに生きていたかもしれない。

終盤、草鹿の真相が分かるにつれ、彼の状況が憐れで仕方なくなる。親に殺されそうになることの絶望感は計り知れない。

ホームレス事件については、言葉もない。私は家族というものに少々幻想を抱いてる節があって、家族同士で忌み嫌うという話がどうにも理解できないというか理解したくない。
でも決して犯人を糾弾する気はない。家族から自分の存在を認められなくなったら、誰が自分のことを覚えていてくれるのだろう。

最後、奥貫刑事の草鹿の気持ちを分かろうとする姿勢に胸が熱くなった。

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

公園で住所不定の老婆が殺され燃やされる。犯人の男の引きこもりへと至る人生と殺人捜査の状況が交互に語られる。引きこもりを食い物にしたビジネスと子供の虐待にも遠因のある結果が哀しい。

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2024年05月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

引っ張ったわりにインパクトは弱かった。
たんなる引きこもりのエゴとしか言えないかな。
もっと悲惨な人たくさんいるし。

0
2024年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物みんな嫌いです。作品ではなく、登場人物がですね。
この本では、引きこもりや、毒親を題材にしてます。
婦警さんの私も辛くて死にたくなる時があるという言葉は、読んでいてかなり胸糞悪くなりました。子供は親に頼るしかないのに、その親から愛情を受けられないのがどんなに辛いか。その子自身自立するほど強い子であればいいですが、犯罪者になってしまうケースもかなりあると思います。
ただ、母親の苦労や他人の苦労なんてその人にしか分からないですし当事者でもない人が、あまり強くいうのも良くないかなと思ってます。

そして、引きこもりの人。様々な経緯で、引きこもりになった理由があると思いますが、少なくともこの作品に出てくる引きこもりの人は両親がいて、大学に行けるだけのお金もあって40までほとんどニートだったなんてその時点で嫌悪感がありましたが、母親が癌で死んでしまう時のその場その場でいいツラをしてめんどくさくなったらまた引きこもりに戻るその根性に腹が立ちますね。
地震が起きた時に、自分が掴めなかった幸せな人たちが不幸になった。俺は無事だ、世界はこんなにも僕にとって生きづらい世界に粛清を与えたんだ!作中でここまで書いてないですが、このように感じてしまい、そんなんだからそうなるんだよとしか言いようがありませんでした。
本の感想というより、自分の感情剥き出しになってしまい申し訳ないです。
殺人事件自体は、キャラクターにイライラしていて、読んでる途中から興味なくなってしまいました。
ただ、高評価なのは自分の感情をここまで引き出された事。
感動する、爆笑するなどいい感情で評価高い時もあります。
ただ、逆のイライラする、憎いなどの悪い感情も引き出される作品は、それはそれで人の感情を動かしたということでやるなぁと自分は思うからです。

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2024年03月27日

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