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Posted by ブクログ 2014年07月26日
高度成長真っ只中の日本で静かに桜を守り続ける「櫻守」、頑固に自分の終の住処を作る老人のお話の二本の短編で構成されている。
個人的には、「櫻守」の方が好き。守り、伝えるというのはとても大変なことで、桜は里桜に限る、それは手入れが大変なものだから。でも、現在の有名な桜はだいたい里桜のような気がする。
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Posted by ブクログ 2014年07月23日
標題の「櫻守(さくらもり)」と「凩(こがらし)」の二編。
おそらく初めての水上勉です。
自分が生まれる少し前の作品。
どちらも素晴らしいですが、どちらか選ぶなら櫻守。
正直、田舎を出ている身としては山や樹を守ることから逃げている気持ちと、木を接ぐ大変さが理解できないことからのめり込めない部分がありま...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年08月24日
「櫻守」と「凩」の二編からなるこの一冊。買ったのは確か2年くらい前。初めて読んだときもいいな~って思ったんだけど、つい数日前、「櫻守」をゆっくりゆっくり読んで感動。水上勉氏の方言の現し方は大変すぐれているんじゃないかと勝手に思っている。舞台になっている地方の方言を聞いたわけではないけども、その地方と...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年09月17日
櫻守は、桜に合う土、桜の配置、桜の保存や接木の仕方
桜の楽しみ方までをも主人公の弥吉が時に感動し、
時に落胆しながら語ってくれています。
師匠の竹部(モデルあり)曰く、染井吉野は日本の桜でも
いちばん堕落した品種だそうです。
本当の日本の桜というものは山桜や里桜だという。
「櫻守」にしても「凩」に...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
表題作「櫻守」が特によかった。
表現が美しいのに現代語らしいテンポをうしなわず、情景や会話の様子が目に浮かぶようだ。
二人の男の人生を丹念に描きながら、樹齢四百年の古桜を移植する大仕事、人生の終焉までをあたたかく、時に哀しく描く。
信念と技のある人が理解者をもってやりたいことをする様は清々しい。
そ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月27日
表題ともなる「櫻守」と「凩」の二編収録。一言で言えば、美しい作品。情景描写がとても繊細に描かれていて、豊かな自然の景色が目の前まで浮かんでくる様。
二編共に職人堅気が主人公の作。仕事に対する執着さと頑固気質もありながら、どこか憎めない純朴さもあったりして、その感情の起伏が読んでいてとても楽しかった。...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年07月28日
二編収録のうち、表題作が特によかった。表現が美しいのに現代語らしいテンポをうしなわず、関西弁が文字の美しさより会話の息遣いが感じられ、情景が目に浮かぶようだ。 読書中爛漫の櫻と木肌のあたたかさを常に肌に感じられる。実在の人物をモデルに二人の男の人生を丹念に描きながら、樹齢四百年の古桜を移植する大仕事...続きを読む
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