西行花伝(新潮文庫)
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西行花伝(新潮文庫)

1,155円 (税込)
808円 (税込) 12月25日まで

4pt

花も鳥も風も月も――森羅万象が、お慕いしてやまぬ女院のお姿。なればこそ北面の勤めも捨て、浮島の俗世を出離した。笑む花を、歌う鳥を、物ぐるおしさもろともに、ひしと心に抱かんがために……。高貴なる世界に吹きかよう乱気流のさなか、権能・武力の現実とせめぎ合う“美”に身を置き通した行動の歌人。流麗雄偉なその生涯を、多彩な音色で唱いあげる交響絵巻。谷崎潤一郎賞受賞。(解説・高橋英夫)

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西行花伝(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    花の季節に、西行墳のある弘川寺を訪ねようと思っていた。今年になって鳥羽の城南宮を尋ねた帰り、桜の季節までに評伝を読んでおこうと思いたって、辻邦生著のこの本を選んだ。

    藤原鎌足を祖とする裕福な領主の家に生まれたが、母の願いで官職を得るために京都に出た。
    馬術、弓道、蹴鞠、貴族社会の中で身につけなくて

    0
    2020年01月20日

    Posted by ブクログ

    読書って、出会った時の体力と精神力の充実度で、読める・読めないということに繋がる時がある。
    辻さんの本は、気力充実、且つ、心に遊びがある時に手に取れると、スゴく良い時間になってくれる。

    その意味で、いいタイミングで読めて大変楽しめました。

    【たとえば鳥が空を飛んでゆく。それは日々気にもとめずに見

    0
    2018年07月14日

    Posted by ブクログ

    花に染む 心のいかで 残りけん 捨て果ててきと 思ふわが身に

    身を捨つる 人はまことに 捨つるかは 捨てぬ人こそ 捨つるなりけれ

    0
    2015年02月04日

    Posted by ブクログ

    10数年ぶりに読み返してみた。「利休にたずねよ」があまりにもつまらなかったので、もう歴史小説は自分には合わないのかと思ったが、読み返した本書はやっぱり面白かった。辻邦生作品の中でも「背教者ユリアヌス」と並ぶ傑作だろう。

    物語は歌人西行の生涯を弟子の藤原秋実が、西行その人や、さまざまな周辺の人から聞

    0
    2013年08月17日

    Posted by ブクログ

    西行の歌の弟子藤原秋実が記す形を取った西行の物語。序の帖に始まり二十一帖に至るまで、西行を時代の流れの中心におき、彼の秀歌と併せて語ってゆく。//前半は物語の筋が読めず少し退屈感を覚えた。中ほどから、平安末期の乱れた世の激変を活き活きと描き面白くなる。皇族・女性・僧侶・源平の武士達が、史実にフィクシ

    0
    2013年05月19日

    Posted by ブクログ

    初めてのレビュー。記憶に新しい去年を振り返って、2012年は辻邦生を知ったのが大きな収穫。
    「西行花伝」を読んで、それよりずっと以前に書かれた「背教者ユリアヌス」も知った。
    平安末期から武士社会に移る時代に「もののあはれ」の美意識を求めた西行と、キリスト教が台頭し始めた時代、純粋さゆえ裏表を使い分け

    0
    2013年04月28日

    Posted by ブクログ

    日本語の美しさが心地良い。西行がなんでもできすぎなのが鼻につくが。。。しかしとても優美な世界。再読したい。

    0
    2010年11月08日

    Posted by ブクログ

    西行法師の生涯を、周辺人物・時には西行自身の独白というカタチで追うフィクション。700ページという読み応えある本でした。
    風流に生き、恋に生き、詩歌に生き、遁世の身でありながらこの世を愛し続けた西行。彼の世界観はまさにこのようであったのではないかと、フィクションながら感動させられます。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    桜にこめた辻の複雑な思い。
    構想に年月を掛け、何度も吉野に足を運び書き上げた。
    辻の書く文章は本当に美しい。
    西行と魂を交感させながら書かれた西行の世界。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    西行という人についてずっと知りたかったが、ページ数が多く(700頁)、ずっと後回しにしていた一冊。
    平安時代の美しい情景が目に浮かび、歌が満ち溢れていてそれだけで心が癒され楽しめます。
    元々は武士であり、仕事も流鏑馬や蹴鞠などの芸術的才能にも優れていたという事にまずは驚き。にも関わらず早くより歌人と

    0
    2023年02月23日

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