安土往還記(新潮文庫)

安土往還記(新潮文庫)

572円 (税込)

2pt

争乱渦巻く戦国時代、宣教師を送りとどけるために渡来した外国の船員を語り手とし、争乱のさ中にあっても、純粋にこの世の道理を求め、自己に課した掟に一貫して忠実であろうとする“尾張の大殿(シニョーレ)”織田信長の心と行動を描く。ゆたかな想像力と抑制のきいたストイックな文体で信長一代の栄華を鮮やかに定着させ、生の高貴さを追究した長編。文部省芸術選奨新人賞を受けた力作。(解説・饗庭孝男)

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安土往還記(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    西欧人が語る大殿(シニョーレ)織田信長は、きっとこのような人物だったのだろうと思わせる。
    好奇心高く芸術家を敬い西洋の技術に深く関心を持ち、道理を求め「事が成る」ことをもって自身の道を貫くために非情となり、それは周囲の理解を得られず孤立していく。
    宣教師らには人なつこく冗談に笑うほど心を許したと言う

    0
    2021年11月06日

    Posted by ブクログ

    辻邦生の安土三部作のうちで最も有名であろう。鬱屈する事情を抱えたジェノバ出身のある船員の書簡の形で、信長の周囲の人物たちの思考と行動とが、一種突き放した観察の乾いた描写で書かれ、そのことによって、孤高のシニョーレ信長が鮮烈に浮かび上がる。そういうしかけの物語。

    数十年にわたって再読三読している本(

    0
    2016年07月05日

    Posted by ブクログ

    1回目は中学の国語の先生に進められて読んだ。その時はこんな視点で信長を見れるのかという点に感心した。
    最近、読み直して、「事が成る」ために下劣な温情に堕ちる事なく淡々と仕事をこなしていく信長像に感心した。
    荒木村重謀反の際の信長の思考は、一番合点がいった。

    0
    2012年08月19日

    Posted by ブクログ

    『一番カッコイイ戦国時代小説』の座、私の中で、何十年も揺るがないままです。
    あの時代で、自分も呼吸しているかのような臨場感は「嵯峨野名月記」のほうが、より強かったですが、こちらのほうが登場人物への感情移入がしやすいぶん、数々の場面の印象が鮮烈に残っています。

    安土城で信長が、バリニャーノを歓待する

    0
    2012年04月13日

    Posted by ブクログ

    辻邦生さんは大好きな作家さん。
    その辻さんが織田信長??と読む前は思ったものの、読んでみて納得。
    織田信長がとても知性的でストイックな武将に描かれています。
    明智光秀との関係も、とても深い人間同士のつながりのようなものが感じられて感動。本能寺の変に至ってしまった二人の葛藤に、せつなさを感じます。

    0
    2011年10月15日

    Posted by ブクログ

    読んだのはたぶん30年以上前だが、辻邦生の中では1,2を争うおもしろさだった。背教者ユリアヌスの次に読んだのかもしれない。こんなに面白い小説を書く人がいるのかとうれしくなってしまった一冊だ。

    0
    2011年05月29日

    Posted by ブクログ

    辻邦生は1957年から61年までフランスに留学していたらしい。

    あの国内激動の時代に留守していたんだ。

    0
    2011年03月01日

    Posted by ブクログ

    本店しかないヴィレッジヴァンガードに『唯一の信長本』とかなりの高さの平積み。以降、しばらくその本のセレクトに足を運ぶ。台風でさらされた土壁の資料よりも後世に送るもの。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    歴史小説という枠を超え、見事に描かれる人間・信長像。
    信長の信任が厚かったオルガンティノ神父と共に来日したイタリア人の友人の「私」が語り手です。この「私」 は小銃の名手であり、銃を用いた用兵や造船の知識を持ち、信長に鉄砲の三段構えを教えたり、本願寺との戦いに用いられた鉄甲船の造船にかかわったりすると

    0
    2024年07月22日

    Posted by ブクログ

    信長を題材としているが、その主旋律は「宿命とそれに対する処し方」。主人公は、人殺しの過去を肯定するために、あらゆる宿命に打ち勝とうとする。信長、そしてヴァリニャーノは、事を成すことに生命をかけその宿命としての孤独に震える。そのなかで信長はキリシタンに全幅の共感を覚える。孤独さこそが唯一の友の条件だと

    0
    2022年01月30日

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