辻邦生の作品一覧
「辻邦生」の「西行花伝(新潮文庫)」「安土往還記(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「辻邦生」の「西行花伝(新潮文庫)」「安土往還記(新潮文庫)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
辻の著作という事で小説というカテゴリーに入るのだとは思うが・・そう言った隔てを借る家具飛翔する、秀作。
述べる言葉、綴られる情念、感覚・・ありとあらゆるものが日本人という枠に収まりきない世界に冠する作品だ。
光悦、了以、利休・・それぞれの持つ芸術の極致が大同小異の感覚で結ばれている・・そこを克明でなく、改行なく、淡々と述べられていく・・読み続けることは苦にならないが、生活に戻れないほどのどっぷりとつかった読書の7日間になった。
17世紀初頭・・信長登場、戦を重ね、覇権を確立。
当地の血なまぐさい世界の表裏をなすがごとく広がって行く「嵯峨本」の世界。
流麗の光悦・侘び寂びの利休・・そして裕
Posted by ブクログ
私はこの本は、本知人が「思春期の青少年にぜひ読んでもらいたい」と言っていたので(思春期ではないけど)読みました。
確かにその推奨の言葉の通り、古代ローマ帝国時代の話ではあるけれど、困難な人生に投げ出された若きユリアヌスが迷ったり苦しみながらも自分で進んでゆく姿は、現代の読者も彼の気持ちに沿いながら読んでいけます。
だからこそこの4巻は、ユリアヌスの危機、もどかしさ、空回り感が息苦しかった…(T_T)
青少年の皆様、ぜひユリアヌスと共に人生の道のりを体験してください。
私のような青少年をとっくに過ぎている皆様(笑)にもおすすめです!
※※※以下ネタバレしています※※※
皇帝コンスタ
Posted by ブクログ
副帝としてガリア地方(現在のフランスとかベルギーとかのあたり)統治を任されたユリアヌスは、現地の兵士たちからの圧倒的な指示を得ていた。
だが皇帝コンスタンティウス二世の宮廷の高官たちはユリアヌスの失脚を謀る者たちばかり。唯一の味方は、皇帝コンスタンティウス二世の皇后で、ユリアヌスと愛し合うエウセビアだ。本来は明るく、唯一皇帝コンスタンティウス二世を説得することができ、政治的目線も優れているエウセビアだが、ユリアヌスへの愛に苦しみ衰え、ついには密かな大罪を犯し、病に伏せていた。
ユリアヌスはルテティア(パリ)を本拠地として、ガリア地方では圧倒的な指示を得た。だがそれはローマ帝国の正当性を訴え、皇