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Posted by ブクログ 2015年04月15日
『野火』以来の大岡作品を読もうと思って本作をチョイスしたら、結果的に戦後70年にふさわしい読書となった。まずはこのタイミングで読めたことを喜びたい。さて、肝腎の内容についても、もちろん優れているのだが、なかでも白眉は冒頭の「捉まるまで」。著者が米兵と遭遇し、なぜ銃を撃たなかったかについて冷静に考察し...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月09日
著者がフィリピン・ミンドロ島で従軍し、収容所で日々を過ごした頃の記録。
鋭い人間観察と心理描写。
緊迫した塀の外とは裏腹にコミカルに描かれる収容所内部の様子。
多彩な人物が織り成す一種の密室劇は純粋に面白く、ページをめくる手が止まらなかった。
一小隊が飢えのあまりにフィリピン人を撃って喰おうとして、...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月10日
戦争文学の傑作。
戦争の最中に起きた筆者自身の心情や自分の行動を緻密に分析、客観視している。
本書の特徴は筆者の冷静さである。感情的な言葉で表せられることが多い戦争の事実や心情を彼は冷静に見つめ直し、表現している。
私のような戦争未経験者が戦争に触れるとき、"必ずしも"激しい...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月25日
太平洋戦争後に"戦後派"と呼ばれる作家が登場しました。
その内、一般的に、戦争体験を通して感じたことや、その意味を論じる文学者たちを第一次戦後派と呼び、戦争体験如何に依らず、戦前の文士たちによって培われた小説技巧を昇華させ、新たな手法を取り入れることで優れた小説を生み出していった...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年03月24日
戦争に関する著書は、ノンフィクション、小説問わず数多くある。特に第二次世界大戦(太平洋戦争)に関する本は、星の数ほどあるだろう。その戦争の意義や勝敗の意味、その後の社会に与えた影響を分析する著作も枚挙にいとまがない。では、それらの著作の中で、戦争の最中に敵軍の俘虜となり、虜囚として過ごした日々を克明...続きを読む
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